「完全オリジナル作品・自作」「ヒトツバタゴの咲く島で」『農家に嫁いだ女 若妻の旬』 美咲の場合(Reprint) 知佳 作
「また手伝わせんね、草取りでも肥料撒きでん、なんでんすっとばい」
微笑む美咲に、翔太も笑みを返した。
「農作業って、案外面白かじゃろう」
額に浮かぶ汗を腕で拭い、翔太が訊く。
「うん、 楽しか! 土ば弄るとが、こがん気持ちん良かことやとは知らんじゃったわ、 それに躰ば動かしとーと、つまらんことも忘れてしまうし」
美咲はそう言って、目を大きく瞬かせた。 翔太が口にしてくれたように、鰐浦のコヤで行われた忌まわしい過去に怯えるなんて、志多留をそんな目で見てただなんて、今の翔太には似つかわしくない、お嫁に行くために是が非でも忘れたかった。
広い畑の中でふたりは草取りに精出した。
「もう少ししたら収穫や、 うまかとが取るるごたある」
何やらコロボックルに似た葉の農産物を指して翔太が微笑む。 土の中で育っているであろうその植物を想像すると、美咲はなんだか嬉しくなった。 翔太が育てたその何とやらを早く食べたくなった。
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「完全オリジナル作品・自作」「ヒトツバタゴの咲く島で」鰐浦峠を下って港に向かう道すがら、無数のコヤがあった(Reprint) 知佳 作
そのようにして育った子らが思春期を迎えるころになると、近所の男どもはそのコヤに悪さをするため、かねてから目を付けておいた女の子を連れ込もうと手を尽くし始める。 飴をやるだの鞭をくれるだのとまではいかないが、狭い地区のこと、大人同士コヤに誘い合うのを見て育っていたので、その子らもそのことに疑問を抱くとか抵抗を試みるとか、まずしない。 そのようにしてこの地区の女の子は大人の性を覚えさせられる。 それに気づいた本土から来た男らによって彼女らは、性の対象として声を掛けられるようになる。 一緒に遊んだ男の子はそうでもないのに、なぜか女の子に限って一段も二段も高みの大人の社会を垣間見させられることになるのである。
急に優しくされ、親切丁寧に扱われるようになったことで自分は大人社会にとって、いや、地区にとって大切な人なんじゃないだろうかと、ある種勘違いするようになる。 こうして和江はともかく幾世も美咲も、その延長線上で更なる男を、今度は自分の意志により咥え込むことになる。
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tag : コヤかくれんぼ思春期大人の社会を垣間見させられる淋しさを紛らす必要性他人の持ち物を奪う躰が自然に反応相手の鼻を明かしてやろうという意気込みに変わり漢に媚び諂わなければ生きてゆけなかったオンナを装い始め
「完全オリジナル作品・自作」「ヒトツバタゴの咲く島で」 『トマトを選別する女』 になりたがる美咲(Reprint) 知佳 作
翌日は久しぶりに晴れ、雨で鬱屈していた美咲も気分が和んだ。 民宿で美咲をこんな目に合わせた幾世の例の黒い噂を、比田勝を発ち美津島に帰るという人から聞き及んだ。
新たな恋人ができた幾世に姉が嫉妬し、当てつけに自分ですら持て余し気味だった漢を、夫の目をそらすため宛がい、その仲を引き裂こうとし、こともあろうに幾世が堕とされ懇願が始まる段階まで通いつめ、しかもやってる最中に見張ったというくだりだ。
(あの姉も可哀そうな人……)
幾世さえ生まれてこなければ、生涯何も知らないまま平穏無事でいられたろうにと思うにつけ、また海栗島での記憶が蘇った。 こんなことを訊いた後は、素直に翔太に会いに行きたい気分にさせられる。 また農道に佇み、仕事に精出す彼を見つめていたいと思った。
大雨が降った翌日の畑はそこもここもぬかるんでいた。 お百姓さんにしてみれば手入れが大変そうだ。 美咲は翔太を目で追った。 美咲の存在に気付いた翔太が泥まみれになった手を大きく振った。
美咲は林田のことを良く知ってる。 思い切って声を掛けたらいとも簡単になびいてくれるであろう。 そう踏んでか、夕闇迫る車庫から道行く自分に声をかけてくれたことがある。
(…あれはたまたまMの真っ最中だったから……・)
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tag : 黒い噂嫉妬当てつけ懇願綺麗上対馬高等学校同期生男を賭けての戦い彼を誰かに奪われはしないかという焦り幾度も幾度もため息をついた


























































































































































































































































