拐かし (かどわかし) 第十四話
本当ならまだ灯はともしたくなかったが、月明かりがないため、やむを得ない。 孫兵衛は火打袋を取り出し火をおこし、用意していた提灯に火をともした。 舟首で提灯を掲げ、前途を照らす。振り返ると、長崎橋の上に提灯の明かりがあった。 ふたりは橋の上にたたずみ、せめて舟の行き先を確かめようとしているらしい。
隅田川に漕ぎ出でて、本流を遡る。
櫓の動きが艱難になり、舟はなかなか進まない。 忠八はもうへばっているようだった。
「おい、どうしたい。 堀から長崎橋まで往復してみたんじゃないのいかよ」
孫兵衛は𠮟咤した。
忠八は苦しそうに顔を歪め、肩で息をしていた。
「考えてみると、試しに漕いでみた時は俺ひとりだ。 いまは、兄ぃが乗ってるじゃねえか。 それに、八百両の重みも加わってらぁ」
「それはそうだ…。 ところで、寄洲はどこにあるんだ?」
舟首で孫兵衛が提灯を掲げた。
金はいったん、中州に埋めることにしていたのだ。 先日ふたりで隅田川の岸辺から眺め、あのあたりの中州にしようと決めていた。 存外わかりやすい場所のはずだった。
「それが、よくわからないんだよ」
「そいつはどういうことだ。 しっかりしろい」
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アップデート 2026/01/09 06:45
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