
時間に追われる日々の中で、効果的な学習方法を模索している方は少なくありません。
「忙しさに押しつぶされそうで、勉強する余裕がない」
「深く学びたいけれど、いつまでたっても実践のタイミングを逃してしまう」
—こんな悩みを抱えていませんか?
そんなあなたに、コンサルタントの学習アプローチが新たな視点をもたらすかもしれません。彼らは日々、迅速なインプットとアウトプットのサイクルを回し続けています。その効率的な学習法は、私たちの日常にも応用できるはずです。
では、コンサルタントから学ぶ、スピーディーで効果的な学習のフレームワークについて、詳しく見ていきましょう。
キャッチアップ期間を短くする
「学びを仕事に活かしたいのに、勉強が追いつかない」
「スピード感をもって勉強を進めたいけど、どうしても時間がかかってしまう」
このようにインプットに時間がかかってしまっては、せっかくのチャンスを逃してしまいかねません。
そこでおすすめしたいのが、コンサルタントが実践する「キャッチアップ」です。
人材育成コンサルティングやビジネス遂行スキルのコンサルティングなどを手がける株式会社AND CREATE代表取締役の清水久三子氏は、キャッチアップを「専門家とまではいかないまでも、一通りの話ができるような状態に自分をもっていき」、「自分が不慣れな領域で、先に進んでいる人たちに追いつくという意味」と定義します。*1
例えば、あなたが全く経験のない分野の部署に異動になったとしましょう。新しい環境で自信を持って仕事に臨むため、最低限の基礎知識を身につけようと意気込んでいたはずです。しかし、もし配属される日までにその準備が整わなければ、スタートラインに立つ前から後れを取ってしまう可能性があります。この状況は、キャリアの重要な転換点でつまづくリスクを孕んでいます
知識をベストなタイミングで活かすためには「インプットのスピード」を上げて、「キャッチアップ期間を短く」するのが大切なのです。*1
では、キャッチアップ期間を短くするためにはどうすればいいのでしょうか。まずはいつまでにどうなりたいかを決め、学びの全体像を把握する必要があるでしょう。

同氏はこれを、「Day1(デイワン)」を設定して「スパイラルに学ぶ」と表現します。
Day1とは「自分がこの日からプロとしてスタートする日」のことで、その日までに「どのレベルに到達しているべきかを決め」ます。
そして、Day1までに「優先順位をつけたうえで全体をなぞりながら、着実に学習を進めていく」勉強法が、スパイラルに学ぶということです。*1
勉強においても、このキャッチアップの考え方がフィットしそうです。筆者は現在資格試験に向けて勉強しているので、さっそくDay1を設定してスパイラルに学んでみることにしました。
コンサルタントに学ぶ勉強法1:リスキリングロードマップの活用
筆者が活用したのは、清水氏がすすめる「リスキリングロードマップ」です。
リスキリングロードマップとは「目標を可視化することで最速の学びを達成」させるフレームワークのことで、「縦軸が『学びを仕事に繋げる達成状態』と『インプット活動』と「アウトプット活動」で、横軸は時間軸」を表します。
横軸はスケジュールです。仮に、3段階に分けた様子が様子がこちら。すでに決まっている試験日は、初めから3列目に記入しておきました。*1

そして、残りの空いているところを埋めたのがこちら。

スパイラルに学ぶにあたり、概要を把握することを最初の目標としたので、インプット欄にはその旨を赤字でメモ書きしました。

実際にリスキリングロードマップをつくってみると、スピード感をもって思考の整理ができると感じました。
Day1を設定することでテンポよくスタートダッシュを切れますし、区切りとなる日が明確になるので、漫然と勉強するのを防げます。さらに、疲れていて勉強を後回しにしたくなるときでも、リスキリングロードマップが視界に入ると「のんびりしている暇はないから、少しでも進めないと!」と気持ちを立て直せるメリットもありました。
コンサルタントが伝授するリスキリングロードマップ。仕事だけでなく、資格試験に向けた勉強にも役立ちます。スピード感をもって勉強に取り組みたい人におすすめですよ。
コンサルタントに学ぶ勉強法2:コンセプトマップの活用
次に、「コンセプトマップ」をご紹介しましょう。*2
先に「優先順位をつけたうえで全体をなぞりながら」勉強を進めることを「スパイラル学習」と呼ぶことをお伝えしましたが、コンセプトマップはスパイラル学習のためのツールとして有効です。*1
全体をなぞるというのは、全体像をざっくりと把握すること。それには抽象化することが必要となります。
抽象化しながら勉強するときに役立つのが、コンセプトマップなのです。
記憶工学研究所所長で世界記憶力グランドマスターの池田義博氏は「コンセプトマップは、複数の知識を関連付けして体系的に覚えておく必要があるときに威力を発揮」「まず中心となる概念(コンセプト)を置き、そこからその概念の下位になる概念を書き足していく」と述べています。*2
筆者は最近、自律神経について本を読んで勉強していたので、そこでの学びをコンセプトマップに落とし込んでみました。最初に、下のように中心となるコンセプトを書きます。

次に、下位になる概念を書いていきます。

このように、「上に進めば抽象化、下に降りていけば具象化という」図を書いていくのです。*2
コンセプトマップを実践してみて感じたのは、理解に役立つということ。
情報量が多いと、本を読み進めていくうちに「いまはなにについて学んでいたんだっけ?」と混乱してしまいがちですが、コンセプトマップを書きながら読めば思考が整理でき、理解しやすかったからです。
今回筆者は上から下に降りていくように図を書いていきましたが、全体像をつかめていないうちは「この具体例はつまりどういうことだろう?」と考えながら、下から上に書いていってもよさそうです。
コンセプトマップを活用して抽象化しながら勉強していけば理解も深まり、学びを実践に活かせる機会も増えそうですね。

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コンサルタントが実践するフレームワークをもとに、スピード感をもって勉強を進めていく方法をお伝えしました。本記事が、みなさんの日々の勉強に役立てば幸いです。
※引用部分の太字は編集部が施した
*1 東洋経済オンライン|コンサルはなぜ高収入?驚くべき「最強の勉強法」
*2 ゴールドオンライン|記憶は「アウトプット」する人が強い! 記憶王が教える暗記法
ダイヤモンド・オンライン|抽象化力、ロジカルシンキング力を高めるためのトレーニングとは
澤田みのり
大学では数学を専攻。卒業後はSEとしてIT企業に勤務した。仕事のパフォーマンスアップに不可欠な身体の整え方に関心が高く、働きながらピラティスの国際資格と国際中医師の資格を取得。日々勉強を継続しており、勉強効率を上げるため、脳科学や記憶術についても積極的に学習中。