「楽なほうに流されて勉強できない」という悩みを “たった10秒” で解消する方法。

楽なほうに流されず勉強するための3つの方法

「仕事終わりに勉強しようと思っていたのに、気づけばスマホを見て寝落ち……」
「資格試験のために参考書を買ったけど、どうしても机に向かえない……」

こうした「楽なほうに流されてしまう」悩みを抱えているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。
仕事で疲れた状態で勉強に向かうのは、意志力の問題だけではありません。じつは、脳の仕組み自体がその難しさに深く関係しています。

そこで今回は、脳科学の知見をもとに、「楽」に流されず勉強を始めるための3つの方法をお伝えします。
どれも即実践できるものばかりなので、ぜひ今日から試してみてください。

【1】「面倒くさい」を感じたら「目をつぶって片足立ち」をする

「勉強しないといけないのはわかるけど、どうも面倒くさい……」そんなときは、目をつぶって片足で立ち、30秒間を声に出して数えてみましょう。

意外なことに、面倒くさいと感じるとき、脳には「余裕がある」のだそうです。
これは、脳内科医で株式会社脳の学校代表の加藤俊徳氏が指摘していること。
「その余裕で本来考えなくてはいけないこととは別に『めんどくさい』ということを考えてしまっている」のだとか。

つまり、勉強が面倒くさいと感じるのは、怠惰な性格のせいではなく、脳がほどよく暇な状態にあるからです。
「仕事で疲れて勉強できない」というとき、感覚的には余裕がないように思えますが、脳のメカニズムとしては少し異なるわけです。

そこで加藤氏が推奨するのが、目をつぶって片足で立ち、声に出して30秒カウントするという方法です。
バランスを保つために脳が集中状態に入り、「面倒くさい」という思考を上書きすると同時に、脳を一気に活性化できるといいます。

その場でできるので準備は不要。「面倒くさいな」と感じたらすぐ、たった30秒だけ片足立ちを実践してみてください。
面倒くさいという気持ちが薄れたら、そのまま勉強に取りかかってしまいましょう。

楽なほうに流されず勉強する方法・片足立ちのイメージ

【2】勉強の先延ばしを防ぐ「10秒アクション」を行なう

30秒よりさらに短く、たった10秒でできる方法もあります。その名も「10秒アクション」
メンタルコーチの大平信孝氏が著書『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(かんき出版)の中で、先延ばし癖から脱却するための独自メソッドとして提唱しているものです。

大平氏によれば、「脳には、大きな変化は受け入れずに元の状態へ戻そうとするが、小さな変化は受け入れるという性質」があるそうです。

"勉強していない状態" からいきなり "勉強に熱中している状態" になろうとしても、脳はその極端な変化を拒否してしまいます。
一方で、"参考書を手に持っている状態" へ移行するような小さな変化であれば、脳は素直に受け入れてくれます。

そこで大平氏が提案するのが、10秒あればできることをやってみる「10秒アクション」です。

たとえば、以下のようなものが当てはまります。

  • 参考書を棚から出して持ってみる
  • 単語帳を「開く」動作だけ行なう
  • 勉強道具を机に出す
  • ベッドで動けないなら「起きて伸びをする」だけでもOK

「たった10秒動いただけで、その後も続くの?」と思うかもしれません。
ですが、脳の「側坐核(そくざかく)」は、少しでも体が動くと刺激され、さらなる行動を促すことがわかっています。
10秒アクションは、勉強を始めるためのスイッチのようなものなのです。

「面倒くさい」という感情を無理に消す必要はありません。
それでも、とりあえず10秒だけ動く。この小さな一歩が、先延ばし癖を崩す入り口になります。

面倒くさい気持ちを乗り越えて勉強に集中する男性のイメージ

【3】「勉強しなければ」を「勉強したい」と言い換える

「勉強しなければと意識するほど、かえってやる気が失せていく……」
そんな人は、あえて「勉強したい」と言い換える癖をつけてみましょう。

「勉強しなければならない」「勉強するべきだ」といった強い義務感は、勉強へのやる気を削いでしまいます。

行動心理コンサルタントの鶴田豊和氏は、著書『「めんどくさい」がなくなる本』(フォレスト出版)で、「義務から逃れるための材料をなんとか集めようと、いろいろと考えてしまう」ために面倒くさいという感情につながってしまうと述べています。

たとえば、「知識をつけるために年間100冊本を読まなくては」と決めたとたんに、読書が楽しくなくなった経験がある方もいるでしょう。
「図書館に行く時間がとれないかも」「100冊も選べなさそう」などとあれこれ考えるうちに、「読書が面倒くさい」となってしまうのです。

勉強の場合も同様です。次のように言い換えてみましょう。

「勉強しなければならない」

→「勉強する必要はない。資格がないいまのままでも、そこそこやっていけているから」

→「勉強したい。資格試験に合格して、もっと待遇のいい会社に転職したいから」

こう考えると、勉強するメリットが際立ち、前向きな気持ちが生まれやすくなります。
義務を自分に課してプレッシャーを感じるより、「したい」という動機から行動するほうが、長続きもしやすいはずです。

***
「面倒くさい」「楽をしたい」という感情を完璧に消し去ろうとしなくてかまいません。
その感情とうまく付き合いながら、あと回しにしないやり方で少しずつ勉強に取り組んでみてください。

FAQ(よくある質問)

Q. 「面倒くさい」と感じたとき、3つの方法のうちどれから試せばいいですか?

A. まずは、いちばんハードルの低い「10秒アクション」から始めるのがおすすめです。参考書を手に取る、単語帳を開く、机に座るなど、10秒でできる行動でかまいません。最初の一歩を小さくすることで、そのまま勉強に入りやすくなります。

Q. 「勉強しなければ」を「勉強したい」に言い換えても、気持ちが変わらないときはどうすればいいですか?

A. その場合は、「なぜ勉強したいのか」をより具体的にしてみましょう。「資格に合格したい」だけでなく、「転職の選択肢を増やしたい」「年収を上げたい」「仕事で自信を持ちたい」など、勉強の先にあるメリットまで言語化すると、義務感より前向きな気持ちが強まりやすくなります。

Q. 三日坊主にならないためには、何を意識すればいいですか?

A. 最初から完璧にやろうとしないことです。「毎日30分勉強する」ではなく、「毎日テキストを開く」「1ページだけ読む」といったレベルまでハードルを下げると継続しやすくなります。勉強は気合いよりも「始めやすさ」を整えるほうが、習慣化につながります。

(参考)

*1|Lidea by LION|「めんどくさい」の正体を脳科学者に聞く
*2|大平信孝 (2021), 『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』, かんき出版.
*3|NIKKEI STYLE|「めんどくさい」をなくせば、劇的にラクになる
*4|鶴田豊和 (2015), 『「めんどくさい」がなくなる本』, フォレスト出版.

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部

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