「ハイパフォーマンスを発揮できる脳のつくり方」を、勉強のなかで徹底的に実践してみた

白い背景に白いデスクがあり、デスクにはパソコンや本がある落ち着いた空間

「仕事で必要な資格試験の勉強をしているけれど、正直興味がなくて集中できない……」

「キャリアの幅を広げるために勉強を始めたものの、知識が身につかなくて困っている」

勉強がはかどらずに困っている人は、脳のパフォーマンスが落ちてしまっているのかもしれません。脳がもつ力を十分に発揮できる状態をつくれば、効率よく記憶に残る勉強ができるはず。

そこで今回は、ハイパフォーマンスを発揮できる脳のつくり方をご紹介しましょう。

【ライタープロフィール】
藤真唯
大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいて分かりやすく伝えることを得意とする。

「ハイパフォーマンスな脳」はどうすればつくれる?

脳をハイパフォーマンスな状態にするためのポイントはふたつあります。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

1. 高い目標を定める

ハイパフォーマンスな脳をつくるためには、勉強を始める前に高い目標を定めておくことが重要です。なぜなら、目標を達成する快感が脳のパフォーマンスを高めるから。「仕事で必要だから」となんとなく勉強するよりも「満点で資格試験に合格する」のように高い目標をもって臨んだほうが、脳が活性化して学習の質も上がります。

目標を定めることで「快感回路が活性化され、脳は高いパフォーマンスを発揮できるようになる」と述べるのは、脳電気生理学者の下村健寿氏。快感回路とは「脳(=自分)が快感だ、楽しい、好きだと感じられることをしているときに活性化する」神経回路だそう。(上記カギカッコ内引用元:STUDY HACKER|しっかり考えられる「ハイパフォーマンス脳」をつくるたったひとつの方法。「努力」は最も非効率

たとえば、歴史上の人物名は勉強しても覚えられないのに、ゲームのキャラクターはすぐに覚えられるといった経験はありませんか? これは、ゲームをしている時に快感回路が活性化して、脳のパフォーマンスが高まっているからなのですね。

ところが、勉強は好きなことばかりできるわけではありませんし、そもそも勉強を嫌いだと感じる人もいるはず。そこで下村氏は「ワンランク高い目標をあえて自分で設定して、その目標を達成することで感じる充実感(快感)を報酬に」する方法を提案しています。(上記カギカッコ内引用元:マネー現代|「努力」ほど効率の悪いものはない…「やりたくない仕事」でも最短時間でこなす「意外な方法」

つまり、高めの目標を達成することで得られる快感を利用すれば、気の進まない勉強でも快感回路を活性化させられるということです。

たとえば職場で「仕事に必要な資格を1年以内に取得するように」と言われた場合、「じゃあ半年で合格しよう」「関連する資格試験も受けてみよう」といったように高めの目標を定めるイメージです。また「いつもは問題を30分で5問解くところを10問解こう」といったように、毎日の勉強に短期的な高めの目標を取り入れてもいいかもしません。そうすることで、脳の快感回路が活性化して脳のパフォーマンスが高まり、質のよい勉強ができるはずです。

紙に書き出して勉強する人の手元

2. 音読する

ハイパフォーマンスを発揮する脳の状態をつくるために、勉強には音読を取り入れるのがおすすめ。視覚だけを使う黙読よりも、視覚や聴覚などを使った音読のほうが脳に多くの刺激が伝わるためです。これは、筆者が実際に体験したことでもあります。参考書を黙読したところよりも、音読したところのほうがよく覚えていられたのです。

脳科学研究者の川島隆太氏は、黙読と音読をそれぞれ行ったときの、脳の状態を調べる研究を行なっています。その結果、次のことがわかったそうです。

目から文字情報を入力して脳内で処理する「黙読」と、それを声に出して「音読」を比べた時、双方とも働き出す脳の領域は同じではありましたが、音読のほうがその範囲がより広くなることが分かっています。

(上記枠内引用元:Active Brain Club|脳がおおいにはり切る、ある勉強法とは?

この結果について、川島氏は「脳は目だけよりも、口や耳も同時に働かせるという、より複雑なシステムを動かすようにすると大いに張り切り、その機能をグンと活性化させる」と述べています。(上記カギカッコ内引用元:同上)

つまり、目だけを使う黙読よりも、目・耳・口を同時に使う音読のほうがハイパフォーマンスな脳をつくりやすいということですね。

座って本を読む女性の手元

勉強に「目標設定」と「音読」を取り入れてみた

筆者は現在、AIツールを使いこなすための勉強中なのですが、苦手意識のある理系分野であるせいか集中力が続かないのが悩みです。知らない用語も多く、参考書をじっくり読んでも覚えられずにいます。そこで、ワンランク高い目標の設定と音読を取り入れて、脳のパフォーマンスを高めて勉強してみることにしました。

先述の通り、ワンランク上の目標設定が脳のパフォーマンスを高めるため、勉強を始める前に高めの目標を定めます。筆者は普段、参考書を読んで勉強したあとに、覚えたことや印象深かった内容をノートに書いています。

筆者が参考書を読んで勉強したあとに、覚えたことや印象深かった内容を書いたノート

画像は筆者が作成した

普段は参考書を10ページ読んで、覚えたことを3つ前後書き出していますが、今回は「参考書10ページ読んで学んだことを5つ以上書き出す」という目標を立てました。

さらに音読も取り入れるため、音読と絡めた目標設定もしようと時間制限を設けることに。黙読だと、だいたい3分で見開き2ページを読み終えるものを「2分30秒以内に2ページを読み上げる」としました。音読をしながら参考書を10ページ読み進めたあと、ノートに覚えたことを書き出したのが、以下の画像です。

音読をしながら参考書を10ページ読み進めたあと、覚えたことを書きだしたノート

画像は筆者が作成した

脳のパフォーマンスを上げたら、短時間で勉強内容を記憶できた!

実践を通じて感じたことは、勉強時間の短縮記憶力の向上です。

目標設定が時間短縮につながった

「2分30秒以内に2ページを読み上げる」と音読の目標を定めたことで、参考書を読む時間が短くなりました。音読のスピードがはじめは2分30秒ギリギリでしたが、「スピードを上げるために、もっと滑らかに読もう」と意欲が高まるのを感じました。まさに、前出の下村氏が言う「目標を達成することで感じる充実感(快感)を報酬に」脳のパフォーマンスを高められたのだと思います。(上記カギカッコ内引用元:マネー現代|「努力」ほど効率の悪いものはない…「やりたくない仕事」でも最短時間でこなす「意外な方法」

普段はわからない部分を何度も読み返し、その結果疲れて読むペースが落ちてしまい時間がかかっていた筆者。ワンランク高い目標を定めたことで脳のパフォーマンスが高まり、参考書を読んで理解するのが速くなったのです。

音読が記憶に役立った

また、今回勉強した内容をしっかり記憶できたのは、音読の効果だと感じました。筆者が勉強しているAIの分野は知らない用語が多いのですが、読み上げることで黙読のときよりも語感が印象に残り、記憶に残りやすかったのです。

さらに、音読によって内容を記憶しながら、目では「どこに、何が書いてあるか」を覚えることができたため用語の意味もきちんと覚えられたと思います。たとえば「ディープラーニングという言葉の近くに層の図が書いてあったから、ディープラーニングは中間層を厚くして出力精度を上げた技術のことだ」といった具合に意味を思い出せたのです。

そのため、覚えたことをノートに書き出すのもスムーズでした。以前は、用語が混ざったり意味を思い出せなかったりと、覚えたことを3つ書くだけでも苦戦していた筆者。音読を取り入れた結果、目標の5つを10分ほどで書き出せたのです。

サイコロのような形に一文字ずつアルファベットが記されており、STUDYと表現されている

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普段の勉強方法を少し変えるだけで脳のパフォーマンスが高まり、意欲も勉強の質も上がるはず。勉強がはかどらなくて悩んでいる人は、ぜひお試しください。

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