
「この情報、なんか信じられる気がする」——そんな直感で情報を扱っていませんか?
AIが生成する「それっぽい」文章や画像、SNSのアルゴリズムによる都合のいい情報。私たちのまわりには、事実とフェイクの境界が曖昧な情報が溢れています。
「自分は情報リテラシーが高いから大丈夫」と思っていても、知らず知らずのうちに真偽の怪しい情報を鵜呑みにしてしまっているかもしれません。一度、自分の情報リテラシーがアップデートされているかチェックしてみませんか?
本記事では、情報を得るうえでチェックすべきポイントを、具体例を交えて紹介します。
自分の情報リテラシーをチェックしてみよう!
近年、情報の正しさを見抜くことがますます難しくなっています。
「自分は情報リテラシーが高い」と自信をもっている読者の方も、一度チェックしてみませんか? あなたはいくつ当てはまりますか?
| 情報リテラシー・セルフチェック項目 | Check |
|---|---|
| SNSでバズっている投稿を、内容を深く読まずにリツイート・シェアしたことがある | |
| 「この情報、すごく納得できる」と思った瞬間、出典を確かめずに鵜呑みにしたことがある | |
| 検索結果の1ページ目だけを見て「調べたつもり」になったことがある | |
| 「専門家の発言」だからと、真偽を考えずに信じたことがある | |
| AIが書いた記事や自動生成の動画を、人間が作ったものだと思い込んだことがある | |
| SNSで「反対意見」や「自分と異なる視点」に触れる機会が減ってきたと感じる |
当てはまる数が多いほど、情報リテラシーの見直しが必要です。
なぜいま、情報リテラシーの見直しが必要なのか?
私たちは日々、膨大な情報にさらされています。
スマホがあれば、世界中のニュースから誰かの感情まで、あらゆる情報を一瞬で得ることができる時代です。しかし、AIやSNS、検索エンジンのアルゴリズムによって、情報は複雑化し、真偽を見抜くことが難しくなっています。
見たいものだけ見せられる「フィルターバブル」
その理由のひとつが「フィルターバブル」。アルゴリズムによって同じような情報ばかりに囲まれた状態のことです。*1
「さっき自分が見た動画に似ている動画がおすすめに上がってくる」「似たようなニュースばかり目にする」という状況がまさにそれです。
SNSや動画サイトでは、ユーザーの行動を分析し、関心をもちそうなコンテンツを優先的に表示する仕組みになっています。
さすがに今では「同じ情報がたくさん流れてくるのだから、正しいのだろう」と思い込む人はいないでしょうが、情報の偏りは無意識に刷り込まれていきます。
見抜きにくい「生成AIの偽情報」
災害時に、生成AIでつくられた偽の画像がSNSに流れてきて、思わずクリックしてしまった——こんな経験はありませんか?
画像以外にも、存在しない引用記事を織り交ぜて、「それっぽい解説」をするのもAIの得意とするところ。いかにも本物のように表示されるため、AIが使われていることに気づかず、騙されてしまうことがあります。
ショート動画はそんな情報の巣窟になっているかもしれません。

情報リテラシーの重要性は、昔から叫ばれてきました。
しかし、現在は情報と情報空間は複雑化する一方です。そのため、一度「時代に合った情報リテラシーを備えているか?」と点検することが望ましいのです。
情報に振り回されないためのチェックポイント
では、ネットの情報を見るとき、どんなことに気をつければいいのでしょうか?
日本ファクトチェックセンター編集長の古田大輔氏は、信頼できる情報か確認するために、以下の4つのステップを踏むことを提案しています。*2
| ステップ | チェックするポイント |
|---|---|
| 1. 発信元 | 誰が書いたか? 信頼できるアカウントや組織か? |
| 2. 疑義の指摘 | 返信欄や引用RTで「デマ」や「間違い」を指摘されていないか? |
| 3. 外部の検証 | ニュースサイトや省庁の公式サイトで同様の発表があるか? |
| 4. 一次ソース | 根拠となったデータ、論文、会見の動画など、元の情報があるか? |
日常の例に当てはめて、具体的に見ていきましょう。
あなたは最近健康や食事に関心があり、関連するポストを見ていたところ、以下のようなポストが流れてきました。
【拡散希望】
じつは日本で普通に売られてる●●、海外では「発がん性がある」として10年以上前から禁止されているんです!
食べ続けるとガンになる可能性大。特に子どもは絶対NG!
自分が関心をもっているトピックなうえ、内容がショッキングなため、つい拡散したくなってしまいますよね。
でもそのまえに、「ファクトチェックの4ステップ」を踏んでチェックしてみます。
01. 発信元をチェック
プロフィールや過去のポストを確認。専門性はあるか? 普段から極端な投稿ばかりしていないか?
02. 疑義(逆の意見)を探す
コミュニティノートの有無を確認。さらに「●● 発がん性 デマ」など、あえて否定的なキーワードで検索してみます。
03. 公的機関のデータを見る
厚生労働省や食品安全委員会など、一次情報の総本山へ。数字や基準がどうなっているかチラ見します。
04. 根拠(ソース)に触れる
「海外で禁止」の元ネタ論文などを探します。ここまでやれば完璧ですが、実際はステップ2で「あ、これデマだ」と気付くことがほとんど。
ここまで、慣れればわずか「1分」の習慣です。

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ファクトチェックツール
最後に、いくつかファクトチェックに役立つサイトを紹介します。必要に応じて役立ててみてください。
おすすめの検証ツール・サイト
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情報にあふれた時代だからこそ、正しく見極める力が求められます。
思い込みに流されず、たしかな情報を選ぶ習慣を身につけることが、ビジネスでも日常でもあなたを守る武器になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 情報リテラシーを高めるには具体的に何をすればいいですか?
「発信元の確認」「否定的な言葉での検索」「公的データの参照」「一次ソースの確認」という4ステップを、情報を拡散・信用する前に1分間行う習慣をつけましょう。
Q. ネット上の情報が正しいか見分ける簡単な方法はありますか?
信頼できる公的機関やニュースサイトに同様の情報があるか確認してください。特に、SNSの返信欄やコミュニティノートで「デマ」の指摘がないかチェックするのが有効です。
Q. AIが作った偽情報や画像に騙されないためのコツは?
ショッキングな画像や「海外で禁止」といった極端な主張は、まず生成AIを疑いましょう。「Fact Check Explorer」などの検証ツールを活用するのも効果的です。
*1 NHK|「フィルターバブル」と「アテンションエコノミー」に注意
*2 一歩先への道しるべ|生成AIで溢れる偽情報をどう見抜くか 専門メディア編集長が薦める「横読み」とは?
柴田香織
大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。