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マガジン一覧

日記

日記です。一瞬を切り取る系。

大増刷日記

「針を置いたらあの海へ」「軽率に、ひとり版元」増刷分が届いた。 届いた時は家族全員家に居たのだが、私は 「そろそろ届くだろうな」 というタイミングで、昼寝すると宣言し寝室に退避した。現実から目を逸らしたかったのだ。 ヤマトのお兄さんと夫が話す声もバッチリ聞こえていたが、寝てますが? という空気感を自分のために演出し、寝た。 起きて速攻「本届いてるよ」と言われた。 家族全員に自作BLの装丁を知られている。異常。 本は大量で、とりあえず印刷トラブルはなかった模様。これから順

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短編集作ってる日記

昨日、ぐらぐらふらふらした挙句「やっぱり売れたいや」という本音にたどり着いた。 じゃあ、ちょっとずつやってこかということで、書店向け限定で(ご希望あれば自家通販で 追記…ちょっと考えます)、短編集を作ることにした。 長編だと手に取りづらかったり、仕入れづらかったりするかもしれない。新たな販路や読者開拓のため、長編とはテイストの違う、ちょっと変な話を集めた短編集を作る。 私は、短編だと半ば幻想のようなものを登場させたりするので、そういう話ばかり集めたら、好きな人は好きだろうな

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ミライくん連泊していいのか日記

今、絶賛「いろはにおすし」執筆中。 本作、要するに(最初から要すな)ミライくんが21歳の誕生日にスマートにお寿司をご馳走して貰うために1年かけて大人の寿司の食べ方を模索するという「町中華屋のマイコー」続編なんですけど(ここまで息継ぎなし)。 前作「町中華屋のマイコー」より格段にキュン多め甘め仕上げになってきている。 や、そらそうだろ。 だってさ、ミライくんとユキさん付き合って1年経ってるし。あの二人は恋愛面ではマイナスからのスタートみたいなもんですし?  そして、甘めで

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やば日記

今日はバリバリ校正すっぞ〜! と思っていたのに、夫と喋り始めて、気付いたら1時間経ってたので、寝ます。 やばい。 文フリ京都時の優等生入稿を思い出せ。 (でも5/31のZINEフェス用だからまだ優等生の部類) 本日最後の会話は 「たかみながシール帳にハマってて、シール帳数冊が入った激重のクロムハーツの紙袋をAKBの周年ライブに持ってきて、忘れて帰ったらしい」 という報告だった。会話か? なお、夫からの又聞きなので真偽不明。 おたクラブで刷りたいです。 色んな考えもあろう。

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同人活動のあれやこれや

2025.1.19 文学フリマ京都9 2025.10.5文学フリマ福岡11  2026.2.20関係性自論8 に向けた準備や、同人活動で得た気づき、ノウハウのまとめ

大増刷日記

「針を置いたらあの海へ」「軽率に、ひとり版元」増刷分が届いた。 届いた時は家族全員家に居たのだが、私は 「そろそろ届くだろうな」 というタイミングで、昼寝すると宣言し寝室に退避した。現実から目を逸らしたかったのだ。 ヤマトのお兄さんと夫が話す声もバッチリ聞こえていたが、寝てますが? という空気感を自分のために演出し、寝た。 起きて速攻「本届いてるよ」と言われた。 家族全員に自作BLの装丁を知られている。異常。 本は大量で、とりあえず印刷トラブルはなかった模様。これから順

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更新通知「いろはにおすし」第7話

「いろはにおすし」新エピソード公開しました。 第7話「山葵」。 そろそろ寿司関係なくなってきた。まぁ、そんなもんだろ。 前回、ミライくんの実家近くにも関わらずメロついてましたけれども、今回は大変穏やかです。前回「エロいぞ」と書いたせいでしょうか? 分かりやすくアクセス数が増えました。みんな、エロは好きか。 ミライくんの実家(熱海)でミライくんがこれまで編んだものを撮影し、お母さんと3人で海鮮丼を食べる回です。 BLあるある「理解ある母」を書いていると改めて「きのう何食

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短編集作ってる日記

昨日、ぐらぐらふらふらした挙句「やっぱり売れたいや」という本音にたどり着いた。 じゃあ、ちょっとずつやってこかということで、書店向け限定で(ご希望あれば自家通販で 追記…ちょっと考えます)、短編集を作ることにした。 長編だと手に取りづらかったり、仕入れづらかったりするかもしれない。新たな販路や読者開拓のため、長編とはテイストの違う、ちょっと変な話を集めた短編集を作る。 私は、短編だと半ば幻想のようなものを登場させたりするので、そういう話ばかり集めたら、好きな人は好きだろうな

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同人サークル的2026年上半期買ってよかったもの

恐ろしい話だ、2026年上半期が終わろうとしている。早くヒット曲を作らないと紅白に出場できないし、相方を見つけないとM-1にエントリーできない。弊サークル的パワーワード「若い子連れ回しおじさん」を流行語大賞入りさせるにはここからが本番だ。みんな、気を引き締めていこう。 というわけで、同人活動関係の買ってよかったもの〜。 ※リンクはアフィリエイトではないので安心して踏んでね ※即売会遠征時のアイテムも多いので、小旅行に役立つものとしてもオススメ 🦞ナイキのスニーカー キルシ

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【感想】YOU AND ME cocoon

長編「YOU AND ME cocoon」についての読者の皆さまからの感想をまとめました

応募作「YOU AND ME cocoon」のご感想を頂きました!

長編「YOU AND ME cocoon」にお寄せいただいた感想をご紹介します。 はじめにまず最初に書いておきたいのが、本作の感想を書くのはおそらくとても難しい、ということ。 カタルシスがあるけど、ない? このエピソードってストーリー上いる? というエピソードが複数。 メインの二人は何を考えているの? 何がしたいの? こういった要素が、非常に整理しづらいというか、そこに至る論理をガチっと表に出していない。 それを小説としての瑕疵だと言われればそうかもしれんが、私はそうしたく

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美しい残酷、低俗な好奇心|創作大賞感想

   *前半ネタバレなし・後半ネタバレありで感想を書いています。    早時期仮名子さんの作品を読んだ。    ずっと、ずうっと怖かった。感想を書くのを、躊躇ってしまうくらいに。私は多分、整形を物語として書くのだとしたら、完成した姿を書こうとしてしまう。美しくて綺麗になった顔。整った姿。変化する過程ではなくて、結果を書いて安心したくなる。    でも早時期さんは違うのだ。    完成された姿ではなく、変わっている途中を見つめ続ける。包帯の下で、ダウンタイム中

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創作大賞感想/早時期仮名子さん 【YOU AND ME cocoon 】

早時期さんの作品に惹かれる一番の理由は「正しさや善悪を問わない」ところです。登場人物たちはいつだって「やりたいことをやりたいだけなんだ」と、真っ直ぐな瞳で訴えかけてきます。 その決意は時に人生を左右するほどで、傍から見れば危なっかしくて心配になるのですが、経験豊富を自称する大人の意見が、感受性と共に生きる彼らを納得させられることなどほぼありません。それほどまでに、彼らは自分を愛そうと必死だからです。 本作は、整形を繰り返す養蚕農家の少年・真鶴と、彼の変貌を観察する千比呂の

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みもすそ文庫が読める幸せ

早時期仮名子さんのみもすそ文庫を激推ししている。 おそらく、noteで創作活動をされている方なら、早時期仮名子さんの名を一度は目にしたことがあるだろう。みもすそ文庫は早時期さんがご自身の作品を自費出版している書房である。 販売を開始して1年半で累計900部以上を売り上げている大人気書房だ。 僕も自費で本を作ったことがあるが、自費出版は本当に修羅の道で、自分が思い描いているよりも売れないことの方が多いと思う。それを1年半で900部以上販売するのは、とんでもない偉業で、自費出

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注目記事入りした記事 18作

note公式「今日の注目記事」入りした記事(含むオタ垢)

一冊!リトルプレスを7か月利用して自作本を販売した成果と感想

ZINEや同人誌といった「リトルプレス」、個人発行物を掲載し書店さんと取引できるプラットフォーム、一冊!リトルプレス。 このプラットフォームを利用して活動してきたひとり版元として、そのリアルな成果や感想をつづっていきます。 ※一冊!リトルプレスおよび一冊!取引所についてはこちらをご覧ください。 率直に。登録してからの変化 私が一冊!リトルプレスに登録したのは2026年10月下旬。そこから7か月ちょっと経ちました。 それ以降、ひとり版元としてどのように状況が変化したか。 正直

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軽率にZINE 1週間と2日で、執筆からリソグラフ、手製本まで

はじめにこの記事は、ちょっと身構えてしまうZINEの手製本やリソグラフの入稿を、もっと気軽にやりましょうよ、という趣旨のものです。 経緯 同人誌即売会といえば、コピー本 2月20日~22日、WEBのBLオンリーイベント「関係性自論8」に参加予定の者です。 新刊も特装版も無事架空ストアに納品し、ほっかりした心に無茶めな気持ちが湧いてきた。 「コピー本作りたいな……」 いや、イベント前日にコピー本作り始める剛の者もいらっしゃるので、さして無茶めではないかもしれない。しか

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ZINE・リトルプレスを書店で取り扱ってもらうためにーーすごいぞ、一冊!取引所

この記事は、こんな方のお役に立てるかと思います。 ・文学フリマで、自分の作品を売る楽しさを知った方 ・もっと遠く、まったく知らない方にも作品を届けたい方 ・リアル書店に自分の作品が並ぶ様子を見てみたい方 ・でも、営業活動はちょっと抵抗がある方。 取り扱い店が増えました弊サークルの作品を書店にて新たに取り扱い頂いております! 宮崎市「KIMAMA BOOKS」

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【文フリ…準備?】ポスターを作るーーデザインは参照と試行錯誤?

準備に7~8ヶ月費やした文フリ福岡11が終わったばかりなのに、今は13ヶ月後(推定)の文フリ東京の準備をしている。開催されるかすら不明なのに。 最近腰据えて絵を描いていなかったのだが、木村霜之助を描き直そうと思い久々に描いたら楽しくて。何か描く口実はないか? と考えた結果が文フリのポスターだった。 ブースの要、ポスター ポスターは大事だ。ブースの印象の核になると思う。私の文フリ戦術は「印象」というもののウェートが大きいので、特に大事。 ね? ポスターのデザイン、特に

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【長編】YOU AND ME cocoon

創作大賞2026オールカテゴリ部門応募作。 「真鶴、安心して。致命傷は外すから」 女性と見紛う整形美男子の真鶴と、彼を10年間観察し続け、同居にまで持ち込んだ男・千比呂の、観察・被観察の記録。

【長編】YOU AND ME cocoon 1齢

一齢  真鶴を知る者は皆、真鶴について語りたがる。男なのか、女なのか。男でいたいのか、女でいたいのか。男を欲するのか、女を欲するのか。その割に、真鶴と語り合おうとはしない。  俺はもうずいぶん長いこと、真鶴について誰かと語り合うことをしていない。必要がないし、誰かの「真鶴観」に全く興味が湧かないからだ。  真鶴とは、語り合いはする。今日は、真鶴の離職祝いのメニューについて、LINEで。 「おめでとう、夕飯お祝いだね」 「おでん。軟骨とちくわぶ入れて」 「了解」  朝晩はまだ

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【長編】YOU AND ME cocoon 2齢

2齢  中三の十月末、少し肌寒さを感じる十七時に、高台に向かう。真っ白な肉厚のパーカーに黒いスラックス姿の真鶴が、いつも通り街を見下ろして立っている。俺は息を整えながら、真鶴のえんじの自転車の隣に自分の自転車を停めた。 「チャリに変えたんか」 「もう涼しくなったからね」  馴れ馴れしくしないよう、慎重に答えた。真鶴にとっては二週間に一回連絡を取る程度の友人だが、俺にとっては一方的に生活のほぼすべてを把握しているフォロイーだ。  パーカーのフードから細く長い首がにゅっと伸び、

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【長編】YOU AND ME cocoon 3齢

3齢  出勤してすぐ、壁に提げてある「椎名」の札を裏返す。四班のメンバーの六割がもう出勤している。五年間ずっと、ちょうどいい頃合いに出勤できてた俺は偉かった。  銀色のアルミ製のドアを開け、トイレの個室並みの小さな部屋でエアシャワーを浴びる。ばたんとドアを閉めた瞬間に、前後から強く風が吹き付け、眉毛の隙間までもを通り抜ける。  入ってきたのと反対側のドアから出て、紡績工場のだだっ広い部屋に入り、機械と機械の間にある、コンベアの横に腰掛ける。糸が直径三十センチほどになるまで巻

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【長編】YOU AND ME cocoon 4齢

4齢  ドアを開けると真鶴の匂いがする、毎日そのことに新鮮に驚く。それは厳密には真鶴のトリートメントの匂いであり、持ち込まれた柔軟剤の匂いでもある。ハリボテのテーマパークみたいな嘘っぽくて可愛い香りで充満しているが、案外真鶴本人はコンビニに行っていて不在だったりする。今日は、いた。スマホからチラッと顔を上げ、おつー、と言ったあと、また親指をすいすい動かし始めた。  キッチンに近寄ると、いつもの香りに紛れて、大根の香りがする。大鍋に、常識的な厚みの輪切りの大根とじゃがいもが煮

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このパッケージどうですか? 参加作品

自主企画「このパッケージどうですか?」に参加頂いた作品を収録しています

過日(後編)  #パケどう

まだ読んでいない方は、前編から読むのがおススメです。 前後編を分けたのは、間に合わなかっただけなのですが、後編は伏線回収なので、前編から読んだ方がいいはずです。そんな感じでよろしくお願いします。 過日(後編) 「やっぱり、ここにいたんだね……親父」  親父は少し意外そうな目でこちらを見つめた。 「ああ……悠か。久しぶりだな」  親父は、精神を患ってから相変わらず仕事につくことはできず、掘っ立て小屋での生活を続けていた。僕は、自分の仕事を見つけてから、この小屋を出て、一

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#パケどう企画/エイプリル

いつか叔父は帰ってくる。 彼が愛したクリムソン・グローリーが咲き誇る頃には。 私は日々の手入れを怠らない。 この香りが届くまで。少年の面影を残したままの叔父に会えるまで。 湖に面した森の奥の屋敷で一人暮らしをしている叔父と会ったのは 昨年の四月だった。私たちは初対面で、叔父は当時19歳だった。 「僕に姪がいるとは知らなかったよ。兄がいるってことも最近知ったばかり  だったからね。親父にはあっちこっちに女がいるもんでさ。まあいいさ。  血の繋がりがあると分かっていたら君には

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シェヘラザードは夢を見る|短編小説

光が零れ、きらめきの雨がふる。 優しい夢を祝福するように揺れるベビーメリーは、色褪せてもなお美しかった。 在りし日の思い出。 「これだけはどうしても捨てられなかった」と照れくさそうに笑う叔父。 窓辺にぶら下がったそれを一緒に見上げる。 静かに光を湛える三日月、きらきらと揺れる星々、真っ白な白鳥とペガサス。 「綺麗だろう? でもね、どんなに綺麗な夢だったとしても、いつかは終わるんだ」 歌うように言葉を紡ぐ叔父の声には、どこか懺悔にも似た響きがあった。あの響きの理由を、わた

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【#パケどう】湖の記憶

当時、僕より髪の長かった叔父はいつも綺麗に手入れされた黒い髪を後ろで束ねていた。その背中はぼんやりとした、しかし固い決意が張り付いたようだった。 ある日叔父はなんの前触れもなく家をそのままにして旅に出たようだった。 「しばらく留守にします」 僕は叔父との昔の記憶を辿ってみた。 ある寒さが厳しい晩に、借りていた数冊の本を返しに私鉄を乗り継いだ数駅先の叔父の家まで出掛けた。 当時大学生だった叔父は、一人暮らしが長いので広い家で居間だけ貴重な薪ストーブで暖房をしていたのだ

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まじめなエッセイ

ごくたまに書く多分まじめなエッセイ(含 オタ垢記事)

分かってもらえない辛さ むずむず脚症候群との付き合い

 夜、床に就き、うとうととしてきたところで、どうにも体がむず痒くて眠れない。特に、腕や脚が、内側からこすられるような感覚があり、動かさずにはいられない……。  そんな感覚を覚えたことはないだろうか。  これは、私が小学生のころからたびたび悩まされている「むずむず脚症候群」の症状だ。  「むずむず脚」。なんだかのんきでファンシ~な病名だ。実際、命にかかわる病気ではないし、症状としても「なんだか嫌な感覚で落ち着かない」程度のものではある。  だが、体験してみるとこれが、なかなかに

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書いてくださいね。書き続けてくださいね。

これまで何度かしてきた話ではありますが、#私のおコメさん といえば、タイトルのこの言葉以外ありません。 このコメントは、処女作「あいこさんの相続人」最終話に、吉穂みらいさんが寄せてくださったものです。 「あいこさんの相続人」は、書いている時の楽しさで言ったら過去最高の作品だったと思います。 フォロワー0人の状態で書き始めたので、当初は本当に、誰も読まない作品でした。でも、誰にも読まれない寂しさを凌駕するくらい楽しくて、先の展開が自分でも楽しみで。 そういう私の連載(状態)

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エッセイを連れてどこまでも

エッセイを書く人……いや、長いのでプロアマひっくるめてエッセイストと呼ぼう。 私はエッセイストが羨ましい。 今の状況なら、エッセイの方が売りやすい、需要があると思うからだ。 今の状況とは、個人サークルで、書店への営業ツールがあり、文フリやZINEフェスが賑わっている、ということ。 やっていて思うが、文フリZINEフェス独立系書店、どれもエッセイの方が人気があると思う。違ったらごめん、でも私の実感としてはそう。 とくに独立系書店で、私のごときゴリゴリ長編エンタメ小説を置いて

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映画「君の顔では泣けない」感想文 不本意な肉体を生きる人生に向き合って

2025年7月に特報が公開されて以降、映画『君の顔では泣けない』に熱い期待を寄せて過ごしてきた。そして、2025年11月15日、とうとう鑑賞が叶った。 4ヶ月間の期待により上がりまくったハードルをあっさり超える素晴らしい作品だったので、ちょっとでも気になっていた方はすぐにでも観に行って下さい、ということで今すぐブラウザまたはアプリを落として欲しいのだが。 まだ踏ん切りが付いていない人は、この先出てくる 🏊‍♂️🏊‍♂️🏊‍♂️ここまで🏊‍♂️🏊‍♂️🏊‍♂️ まで読んだ後「じ

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【⚠️5話以降は書籍限定公開⚠️】町中華屋のマイコー2.0

創作大賞2024中間選考通過作のリメイク版 (も〜っと面白いよ!!)

町中華屋のマイコー 12皿目「皮蛋回归 (ピータン・リターンズ)」

 四限終わりの学食で、ニット教本をテーブルに広げ、俺は頭を抱えた。少しだけ短くした癖っ毛が、指の隙間でぴょんぴょん跳ねているのが分かる。編み物仲間のアワダさんが半ば呆れたように「だからぁ、絶対大丈夫だって。端のピコットは無くして、ロイヤルブルーとか濃い色にしたら、絶対辻くんでもいけるから」  今シーズンのニット界で、恐ろしい事態が発生している。空前のつけ襟ブームである。各社・各作家が腕を振るい、ほっこりからクラシカル、ゆめかわ系まで、あらゆる種類の名作を生み出している。  そ

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【掌編】あたらしい生活のつくりかた

 生活の作り方というものを、俺は知らない。  そんな言い方をすると、まるで俺が天涯孤独の身でこの20年間生きてきたように思われるかもしれないけど、そうじゃない。都心から電車で一時間半ほどのベッドタウンに生まれ、両親が既に作り上げた生活の中ですくすくと育ち、ごくありふれた「彼女ではなく彼氏がいる若者」になった。  彼の住むマンションがなければ、俺は江戸川橋駅に降り立つことはなかった、かもしれない。いや、もしかしたらこの先、突如「ありふれた漫画家志望の若者」になって講談社に原

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咖啡果冻(コーヒーゼリー)___早時期賞 副賞 紫吹はる様

咖啡果冻(コーヒーゼリー)  たまたま入ったカフェに「ピータンさん」がいた。ピータンさんに遭うのは、今日で二度目だ。  僕は彼を心の中で「ピータンさん」と呼んでいる。だが、これは後ろにカッコ仮、を付けるべき呼び方で、本名は知らない。  初めてピータンさんに遭遇したのは、先週町中華屋で、僕の彼女と食事をしていた時だった。彼女が手早く、広東風麻婆豆腐と自家製チャーシュー、青菜炒めを選ぶ。 「他、何か食べたいものある?」  と聞かれたとき、僕は迷わず 「ピータン」  と言った。

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短編小説

短編いろいろ

【短編】GNB

 同期の芝が、冷めたぼんじり唐揚げに箸を伸ばしながら 「Twitterのbio欄が4行以上の奴は執念深いって、ばっちゃが言ってた~」  と言ったので、俺はその右手首をガっと掴んだ。 「え、何、BL始まる?」 「芝のばあちゃんはPR会社の事務員でもやってるのか」 「は?」 「ご高齢の割に大分SNS事情に明るいみたいだけど、PR会社勤務か、野良のインフルエンサーでもやってるのか」 「いや、今のはさ、構文じゃん。『ばっちゃが言ってた』構文。俺のリアルばあちゃんは公民館の絵手紙講座通

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【掌編】あたらしい生活のつくりかた

 生活の作り方というものを、俺は知らない。  そんな言い方をすると、まるで俺が天涯孤独の身でこの20年間生きてきたように思われるかもしれないけど、そうじゃない。都心から電車で一時間半ほどのベッドタウンに生まれ、両親が既に作り上げた生活の中ですくすくと育ち、ごくありふれた「彼女ではなく彼氏がいる若者」になった。  彼の住むマンションがなければ、俺は江戸川橋駅に降り立つことはなかった、かもしれない。いや、もしかしたらこの先、突如「ありふれた漫画家志望の若者」になって講談社に原

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【短編】Boys are (not) Loving

 蛍の大群みたいに光る化学プラントと、その向こうのうすい紺色の夜空を、スマホで撮る。画面の中に真鶴は居らず、俺はただ、感動も感傷もない記録写真のデータを増やしただけだった。工場夜景が好きなんじゃない。真鶴越しの工場夜景が好きなのだ。  真鶴が勤務する工場は、この化学プラントではない。三ブロック先の、金属製錬工場だ。彼は 「見栄えのする化学プラントを撮って喜んでる奴は素人」  と言っていた。その製錬工場には、イルミネーションのような外観こそ無いものの、内部には赤い小さな滝が燃え

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スターバックス・トゥ・ザ・フューチャー___早時期賞 副賞 りか様

 世間では、「スターバックスでカップに絵やメッセージを書いてもらう」ということが、ちょっとしたステータスになるみたいだ。ついでに「見目のよい客しか書いてもらえない」なんて情報もくっついていたりする。  一年半前に「スタバのバイトに合格したんだ」と大学の同期に話したら、羨望と「スタバに居そ〜」といった言葉を掛けられた。ただ単にコーヒーが好き、だけど詳しくないから働きつつ勉強出来たら、なんて、他愛もない理由で選んだバイトなのに。とかくスタバってものは、変なおまけが付きまとう。

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あいこさんの相続人

しょんねぇ男とよくわからん女(故人)の話。 初めて書いた小説です。漁師めしのような荒々しさを味わってください。

あいこさんの相続人 #1「サンシャイン日本海」

「ネットプリント 写真」  検索結果には、おれの望んだ通りの結果が表示されてはいるけれど、まるで、医学学会後の飛行機内で「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」と投げかけたかのように、一斉に各社が手を挙げた。もう、検討するのも面倒だし、一番最初に手を挙げたお医者さんーーじゃなくて、業者のHPをクリックした。  先週の金曜、あいこさんは死んだ。  おれたちの習慣になってた、深夜のバラエティ番組を観ながらの晩酌中、あいこさんは2本目のビールを取りに行って、出し抜けに

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あいこさんの相続人 #2「雪化粧」

「雪化粧」のタネが届いた。  種苗の通販サイトから、渡瀬愛子様宛に、「雪化粧」って品種名の、かぼちゃのタネが届いた。  あいこさんが生前注文したやつだ。正確に言うと、二人でノリで買っちゃうかーって言いながら、あいこさん名義で注文したやつ。撒きどき前に発送されたみたいだ。  こういうことは最近よくある。  あいこさん宛の、Amazon定期おトク便が突然やってくる。 洗剤とかオリーブオイルとかなら全然いい。濃密なテクスチャで傷みを補修しキューティクルを保護してくれる系のコンディ

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あいこさんの相続人 #3「ライス」

 今朝の朝刊を、おれは「万感の思い」で読んでいる。万感の思い、なんて人生で使ったことなくて、現代文の授業中「まんかんの思い」って読んで失笑されたことあるけど、使うならきっと、こういう時なんだろう。 「“LOVE&※”オリコン5位 苦節8年で初のオリコンTOP5入り」  あいこさんとおれが住んでた、そして今はおれだけが住んでるS県のローカルアイドル「LOVE&※」。  S県民とローカルアイドル好きなら誰もが知る、裏を返せばそれ以外の人は知らない、この3人組を、おれとあいこさ

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あいこさんの相続人 #4「アイノカタチ」

「S県産の玄米たちが、8年間磨かれて光り輝く“おこめちゃん”になった」  おれとあいこさんの推し「LOVE&※」の、初のオリコンTOP5入りを報じる地元紙は、安直な表現だけど、エモい。記者さん、これ書きながら泣いてたんじゃない? 曲もすごくいいけど、こんな風に地元に愛されて、地元を地盤に全国に飛び出していったLOVE&※が、大好きなんだよな。おれも、ちょっと目頭が熱くなっている。  あいこさん、おれらオタクにできることなんて少ないけど、おれらが買った米が、その米から得たエネ

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