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マガジン一覧

サステラタイアップ

環境メディア「サステラ」とタイアップしている掲載内容をこちらにもまとめています。微細藻類の可能性について様々な視点で紐解いています。

日焼け止めを塗った。海には関係ないと思っていた

正直に言うと、私はあまり海で遊ぶタイプの人間ではない。 サーフィンもしないし、シュノーケリングもしない。 海との関わりといえば、ビーチクリーンに参加して、砂浜に打ち上げられたペットボトルやプラスチック片を黙々と拾い集めることくらいだ。 そんな私でも、夏場は日焼け止めを塗る。 いや、正直に言えばここ最近はほぼ一年中塗っている。 今年で37歳。肌の曲がり角は、とっくに曲がり終えている。 せめて下り坂をゆっくり降りたい、という切実な抵抗だ。 でも、ある事実を知ったとき

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身体は、まだ飢えを待っている。飽食の時代に、生命の調和を取り戻すということ

1870年の冬、プロイセン軍に包囲されたパリは静まり返っていた。 シャンゼリゼから人影が消え、動物園の象が屠られ、市民はネズミを食べた。 飢餓という、近代が忘れかけていた原始の恐怖が、文明の中心地を直撃した。 そのさなかに、医師アポリネール・ブシャールは奇妙な現象を目撃した。 彼の患者たちは、パリの富裕層だった。 白砂糖をふんだんに使った菓子、濃厚なソース、最高のワイン。 その贅沢の証として、尿には糖が溢れ、身体は重く、「貴族の病」と呼ばれた糖尿病が彼らをゆっくり

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聖なる浪費の終焉:私たちはなぜ、13億個の「美の亡霊」を焼き捨て続けるのか?

19世紀、北米北西海岸の峻烈な自然の中に生きた先住民たち、クワキウトル族やハイダ族の間で行われていた「ポトラッチ」という儀式がある。 この風習は、豊かさを分かち合うはずの「贈り物」の連鎖が、いつしか「どちらがより多くを捨てられるか」を競う意地の張り合いへと変貌した光景として知られている。 族長たちは、自身の正当性や新たな名の襲名を証明するために、一族が心血を注いで蓄えた富を惜しげもなく供出する。 数百枚もの毛布、精巧に彫られたカヌー、そして彼らにとって最も神聖な富の象徴

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美の残骸をどう愛するか?透明な容器に閉じ込められた「不都合な真実」と循環の形

深夜、日付が変わる少し前の洗面所は、一日のうちで最も静謐な時間が流れる場所だ。 鏡に映る自分の顔を眺めながら、手のひらに化粧水を垂らす。 瑞々しい感触とともに、かすかな花の香りが鼻先をくすぐる。 肌に吸い付くようなテクスチャーを楽しみ、一息つく。 その儀式の終わり、最後の一滴を使い切ったボトルをゴミ箱に放る。 「カラン」という、乾いた、どこか所在なげな音が響く。 その瞬間、数分前まで「美しさの源泉」として敬意を払われていたその容器は、突如として無価値な「プラスチッ

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ソラルナ愛好会

「地球を救う小さな巨人」 微細藻類は世界中で次世代原料として研究されています。 食料、燃料、環境浄化…無限の可能性を秘めた微細藻類の魅力を長年探索してきた藻類学者の視点で発信していきます!

ちょっと寄り道:太陽光発電と何を比較する?目的により評価は異なる。

今回は脇道にそれる話を一つ。 微細藻類の活用の一つでエネルギー生産が語られます。 私もプレゼンした際に、同じ土地があったら微細藻類を生産した方が良いか、太陽光発電で電気を生産したら良いか、と尋ねられることがありました。 これ、皆さんどちらが良いかと思われます? CO2を取り込んで燃料オイルを生産し、発電して電気を作るから微細藻類が良い!と思った方もいるかと思います。 実は問いに関して本質を身誤ると大変なミスリードになるんです。 まず、何を生産したいかで技術の優劣がきまりま

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【第20話】スーパースターの株に向けて~

ソラリスはオイルをたくさん生産する株として見出しました。 実験室での能力については、以前お話しましたように非常に優秀でした。 しかし、スーパースターになるためには、まず、屋外でしっかりと培養できるかです。 そこで、まず50L程度の円形の培養装置を組みあげました。 その装置を温室の中に置き、培養試験を試みました(図)。 結果、ソラリスはしっかりと生育することが確認できました。 さらに、水温が40度を超えても死ぬことはありませんでした。また、温室内で雨風に曝されるわけではない

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【第19話】スーパースターになる条件とは~

前回この12項目の中で、みなさん最も重要な項目はどれかと皆さんに問いました。多くはオイル生産性やオイル蓄積率、生育の速さ、などを注目すると思います。この項目もとても重要です、最初の選抜においては。社会実装の視点で見た場合、実は12番目の項目が一番大切になります。 それではなぜ、12番目の項目が重要でしょうか。皆さんに質問ばかりですが、考えてみてください。その答えは、微細藻類という生き物の自然界での位置づけになります。皆さんは食物連鎖という言葉を学んだと思います。植物プランク

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【第18話】ソラリスがスター株になった理由とは

ソラリスは航空機燃料用オイル生産を目指して探索されましたので、オイル生産性能が高いという条件については、他の微細藻類に比べ、申し分ない性能を示しました。   しかし、有名な微細藻類へ仲間入り(社会実装されている微細藻類たち)するには、オイル生産能力以外にも様々な条件をクリアしていく必要があります(表)。 この表には、オイル生産用の微細藻類が具備しておく能力を示しました。 12項目ありますが、厳密にはまだあるかもしれません。 ()の中は、どこの生産工程に影響するか示していま

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