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02/07更新版

2025.02.07

  • #高校生インタビュー
  • #MyprojectStories

消極的だった高校生活が一変。マイプロジェクトを通じた彼女たちの成長、そして周囲の変化とは。


「高校生活はありきたりなものだと思っていた」「自分は社会に対して何もできないと感じていた」ー。
そんな悩みを抱えていた高校生たちが、自分たちの手で未来を切り開くきっかけを得たのは、マイプロジェクトへの挑戦でした。

全国高校生マイプロジェクトアワード2023で文部科学大臣賞を受賞した山形県立寒河江高等学校「価値観を超えてゆけ!命のバトンリレー大作戦。」プロジェクト。今回はそのプロジェクトメンバーの皆さんに、マイプロジェクトやアワードへの出場を通じた変化についてお伺いしました。また、彼女たちを見守ってきた先生の視点も交え、お伝えしていきます。

<今回お話を伺った皆さん>

全国高校生マイプロジェクトアワード2023 文部科学大臣賞受賞

「価値観を超えてゆけ!命のバトンリレー大作戦。」プロジェクトメンバー

山形県立寒河江高等学校

・斎藤志綺(しき)さん(前列右から2番目)

・秋葉桃香さん(前列右)

・宮地ひなたさん(前列左)

・阿部千穂先生(2列目左)

 

■高校生マイプロジェクト(以下マイプロジェクト)とは?
高校生の「マイ(My)」を起点とした社会へのアクションです。高校生が自分自身の実現したいこと/ 変えたいことをテーマにプロジェクトを立ち上げ、正解のない問題に向き合い、実際にアクションをすることを通じて学んでいきます。
▶詳細はこちら
 

「全国高校生マイプロジェクト事業」は、個人や企業の皆様からのご支援をいただき、全国の高校生にマイプロジェクトを届ける取り組みを行っています。
▶こちらよりご支援いただけます

■全国高校生マイプロジェクトアワード(以下アワード)とは?

マイプロジェクトアワードは、つくりたい未来に向けてアクションしてきた全国の高校生が「集い」、「学び合い」、ともに「次の一歩を考える」場です。

 

毎年12月~3月にかけて、地域単位で行われる「地域Summit」、全国からロールモデル性の高いプロジェクトが集まる「全国Summit」があります。

 

高校生はプロジェクトの発表を行うだけでなく、普段出会うことのない他の学校の高校生や社会で活躍する大人たちと対話を重ねる中で、マイプロジェクトで得た学びを深めます。マイプロジェクトに取り組む高校生のロールモデルとなるプロジェクトを称え、全国に発信する場でもあります。
▶詳細はこちら

■プロジェクト概要:「価値観を超えてゆけ!命のバトンリレー大作戦。」

 

入院中に輸血によって救われた経験を持つメンバーが、「自分だからこそできることがあるのでは」と考えたことからスタートしたプロジェクト。

 

4人のメンバーが、それぞれの得意分野や経験を活かしながら、赤十字社のサポートも受け、輸血を受けた人の人生を追体験できるボードゲームを開発。献血の重要性を訴えるだけでなく、献血することが難しい人々への配慮も盛り込むことで分断を生まない工夫をしました。現在は赤十字社と連携し、ボードゲームの製品化を進めています。

 

部活や勉強など、様々な背景から学生生活にモヤモヤを抱えていたメンバーたちが、取り組みのプロセスの中で「自分にしかできないことがある」という気付き・意欲を得たとともに、活動を通してその気づきを周囲にも還元しました。

 

▶発表の様子はこちら※ご登録いただいたのち、視聴ページにてご覧いただけます(無料)

 

(開発したボードゲームでワークショップを行う様子)

 

(アワード2023全国Summitで発表している様子)

 

「できない自分」から「できる自分」に変化した日々

 

志綺さん:退屈な生活が一変、将来の夢も明確に。

 

志綺さんは、「中学と変わらない退屈な学校生活」と感じ、日々やらされているような、消極的な高校生活を送っていました。しかし、マイプロジェクトに取り組んだことで日常が一変。昼休み、放課後、休日はマイプロジェクトの活動に熱中し、それが楽しくて学校に通っていたといいます。

 

「『できない』ことには何かしらの原因がある。人とのつながり、楽しさなどの要素があれば、『できない』も『できる』に変わる、と思うようになりました。」と志綺さん。

 

また、「中学の国語の先生になりたい」と漠然と考えていたのが、献血の大切さを伝えようと試行錯誤した体験から、「将来は学ぶ側が楽しく主体的に学べる授業をしてみたい」となりたい教員像や実現したい未来がより具体的になり、意欲もさらに明確になりました。また、アワードで出会った大人に、教師になるという夢に向けて助言をもらったことも、大きな後押しになったといいます。

 

現在は教員免許も取得できる国語系の学科に進路が決定。引き続きマイプロジェクトにも取り組み、より自分の進路とつなげて活動を発展させているそうです。今年度のアワードにもエントリーし、「昨年度とはまた違った発表になると思う。アワードに参加するのが楽しみです」と、意気込みを語ってくれました。

 

(アワード2023全国Summitで受賞後のコメントを述べる志綺さん)

桃香さん:自信と笑顔を取り戻し、仲間と共に夢中になる楽しさを知った

 

桃香さんは、人間関係への悩みから一時期教室に行けなくなり、自分に自信を無くしていました。しかし、先にマイプロジェクトに取り組んでいたメンバーが楽しそうに熱中している姿が輝いて見え、「自分も変わりたい」と決意し、プロジェクトに参加。

 

マイプロジェクトを通して、仲間とともに何かに打ち込む楽しさを知り、周りからは「性格自体も明るくなったね」とよく言われるようになりました。「ほっぺが筋肉痛になるほどよく笑うようになりました」と、とびきりの笑顔で語ってくれた桃香さん。

 

また、アワードでは、同世代の多様な意見に刺激を受け、「自分の色眼鏡を変えるきっかけになった」といいます。

 

「将来は地域を盛り上げる活動をしたい」と地域活性化について学ぶ大学へ進路が決定。受験勉強を理由に、一旦プロジェクトからは離れていましたが、志綺さんが進めているマイプロジェクトに早く合流したい、とワクワクした様子で話します。

 

(アワード2023全国Summitで同世代と交流する桃香さん)

ひなたさん:「自分ならできる」そう思える経験に

 

ひなたさんもまた、部活を辞め、なにか新しいことはないかと悶々とした日々を送っていたところ、マイプロジェクトに出会いました。

 

人前で話すのは決して得意ではなかったそうですが、アワードの全国Summitでは想いを伝えるべく頑張って練習し臨みました。今では、「あのとき大勢の前で堂々と発表した自分を思い出すことで、緊張したり困難な状況でも『自分ならできる』と自信を持てるようになった」といいます。

 

また、大人からの応援も大きな支えになりました。「かっこいいことを言わないと」と、力んでいたひなたさんに、お母さんは「素直な気持ちで答えればいいんだよ」と声をかけてくれました。阿部先生は、全国Summitの前日、メンバー全員で消灯時間ギリギリまで発表の練習をし、緊張にも押しつぶされそうになっていたところ、ペンライトをもって明るく応援し、緊張をほぐしてくれました。

 

「『できない自分』から、『できる自分』に変わりました」。
そう語るひなたさんは、現在看護師を目指し、努力を続けています。

 

(アワード2023全国Summitで発表するひなたさん)

彼女たちの変化が学校、地域をも明るい雰囲気に

 

このような生徒たちの変化を、最も近くで見守ってきた阿部先生はこう語ります。

 

「3人とも、プロジェクトに取り組む中で、『できない』で終わるのではなく、『どうしたらできるだろう』『こうしたらできるかも』という考え方に変わっていきました。高校生誰しも悩みはありますが、抱える悩みや壁に直面したとき、『できない』で終わらずに『こうすればできるかもしれない』と考えられることは、とても重要なことです。」

 

また、阿部先生はこう続けます。「大人や社会に対する抵抗感も無くなっていき、『自分の想いを伝えれば、大人は応えてくれるかもしれない』と考えられるようになりました。それは、今後何かに挑戦していくうえで、大きな力になると思います。」

 

さらに、プロジェクトを通じて学校全体や地域の雰囲気にも変化が生まれたそうです。

 

学校では、このプロジェクトをきっかけに、総合的な探究の学習の授業においても「外に出ていってもいいんだ」と生徒たちが思えるようになり、地域の人と関わる場に出ていくようになりました。

 

学校全体の雰囲気が、「やっちゃだめ」「自分にはできない」といった雰囲気から、少しずつ明るくなっているといいます。

 

地域においては、プロジェクトに協力してくださった方々が、メンバーが取材されたのを見て、「この前の写真より表情が明るくなったね。」「この人桃香さん?全然表情違うじゃん!」などとコメントをくれるなど、高校生の成長を一緒に喜び合える方が増えました。

 

また、生徒たちが成長していく姿をみて、関わる大人たちが「自分自身も頑張ろう」と思えたり、自身の仕事への誇りやモチベーションが高まるなど、彼女たちの挑戦している姿や成長が、関わる大人や地域全体に前向きな影響を与えています。

 

皆様のご支援によって実現する「きっかけの場」

 

学校でのマイプロジェクトの実践やアワードの機会が、こうした高校生や周囲の変化につながっています。ご支援いただける皆様の存在が、高校生たちの背中を後押ししています。

阿部先生も「マイプロジェクトに取り組むだけでなく、アワードがあったことが、このスピード感での成長につながった」といいます。

 

「全国規模の学びの祭典の場を開催することは決して簡単なことじゃない。高校生の学びの場を広げてくださることに感謝しています。私たちも、応援してくださる方々の熱意に負けないくらい頑張りたいです。」と、志綺さん。

 

桃香さんは、「こうした自分の思いを発信できる場があることで、いろんな人の心の支えになっている。こうした場をくださることがありがたいです。」と感謝の気持ちを伝えます。

 

高校生が未来を自ら切り開くためのきっかけを、共に届けませんか

 

高校生のマイプロジェクトに伴走する高校教員のみなさんへの支援や、学びを加速させるアワードの開催を今後も継続していくために、皆様のご支援を必要としています。

▶1000円からご寄付いただけます

 

皆様のご支援が高校生に届く様子をご覧ください

マイプロジェクトアワード2024全国Summit(3/29-30) オンライン視聴申込受付中
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