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昨今Youtuberという職業が誕生しその影響力は目を見張るものがありますが、一方で企業側が撮影をやめてほしい、自粛してほしい、許可を得てやってほしいという文言も見られる傾向があります。
今回は新幹線をはじめとした東・西日本鉄道会社が広告収益等を得ているYoutuberやインフルエンサーの撮影について「ご遠慮をいただいております」としていることについて記載していきます。

現在JR北海道、JR西日本、JR東日本の鉄道会社は共通して『個人の営利活動における駅や列車内など弊社の保有する施設内での各種撮影はご遠慮をいただいておりますが、法人としての撮影でしたら内容によりご相談をお受けすることが可能です。』としています。参考

具体的には2024年頃?よりこのような判断が設けられ特に個人で撮影を行っている鉄道系、旅行系YouTuberが対応を迫られるということが発生しているそうです。ではYouTuberをはじめ金銭を得ているインフルエンサーらはJR構内や鉄道等の撮影を本当にしてはいけないのでしょうか。

「ご遠慮」の解釈

気になるのは「ご遠慮をいただいております」という表現です。ご遠慮という言葉は「禁止」と同等と考えられるのですが、近年は禁止まではいかないものの「極力控えてほしい」といった認識もされている傾向もあります。

なぜJRは「禁止」「お断りします」とはせず、あえて「ご配慮」という表現にしたのでしょうか。そこには何らかの意図があるという考え方もできます。

禁止ではない…?

禁止、お断りしますとすると◯か✕か、セーフかアウトの表現となります。ご配慮というのは◯ではないものの✕に近い△のようは曖昧な表現です。なぜこのような表現にしたのか。

もちろん理由は無いのかもしれませんがここ最近、鉄道駅等で発生している迷惑行為、特に目立つことで再生数を伸ばし金銭を得ようとする『迷惑系投稿者対策』が本音ではないかと思われます。
例えば私的逮捕などと駅で大騒ぎを起こし全国放送されたYouTuber、後に逮捕されたといのことですが、このような人物が現れたことでJR側もこれまで撮影等はグレーゾーン(常識の範囲であればOK)としていたものの、非常識なトラブル発生に対し何らかの策を事前に講じる必要が出た可能性が考えられます。通常このような規制強化というのは誰かがトラブルを起こしたことで行われるためです。

一方でJRは非営利目的の個人の旅記録などはこれまで通り行ってもよいという表現をしています。つまりインターネット等で公にするような営利目的の映像や写真は「配慮してほしい」という意味になっています。

撮影してもたぶん問題はない…はず

私たち日本における社会を見る限り禁止としているものの問い合わせれば許可が降りたり、禁止と具体的に表記していないものの「禁止ですかと言われれば禁止なのですが…禁止でもないような…(質問されても対応に困る)」というようなグレーゾーンは多くあります。

グレーゾーンは法律で禁止されているものの見過ごされているものも存在します。例えばイラストのように著作権法抵触するものが二次創作として金銭を得ていてもグレーゾーンとして認められているケースがあります。

ここで重要なのは相手に対して迷惑や不利益を絶対にかけてはないけないという点です。

何をしてはいけないのか?

あくまで個人の意見としては撮影者がJR側に迷惑となるような行為を行わなければ、駅や列車での個人レベルの営利活動はグレーゾーンとしてこれまで通り見逃されると考えます。

根拠としてはこれまで長らく鉄道系、旅行系の個人YouTuberが当たり前のように撮影していたことにあります。この間、企業側から「お前は撮影禁止だ」と言われたチャンネルや個人はどの程度存在しているのか調べる必要があります。少なくとも登録者やフォロワーが10万人いるような個人の大手チャンネルが2026年時点で普通に撮影しているのであれば、極めて常識的な範囲撮影における収益化動画は暗黙にこれまで通り認められるという判断でよいかと思われます

しかし、昨今個人のプライバシーが尊重される時代、迷惑行為が拡散されやすい時代です。したがって…
  • 運転手、車掌、駅員の顔や姿はモザイクを入れる(職員のミス等が映る可能性、職務上の問題、プライバシー保護)
  • 乗客の顔を隠す(プライバシー保護、乗客間のトラブルをさける)
  • 駅や列車内で声を出さない
  • 他の客が不快に感じる撮影は行わない
  • JRや鉄道会社等が不利益になる撮影や発言は絶対に行わない
など、当たり前のことを守っていれば個人のYouTuberがJR側から警告されるというのはまず無いと考えられます。

それでも本当に大丈夫なのか?

「本当に大丈夫なのか?」という判断に迷いそうなのですが、仮にJR側に許可や判断を得ようと問い合わせたとしても文面通りの回答しか帰ってきません。「ご遠慮いただいています」で終わりです。チャンネル登録者が1人であっても、10万人、100万人いようが同じ回答で返信されます。差はありません。

理論武装することも重要ですが、その前に例えば自身のチャンネルに「私は最大限配慮し、迷惑がかからないよう撮影を行っています」などの表現を追加するというのも手だと思われます。

また視聴者や同業YouTuberらが「俺はやめたのにあいつのチャンネルは撮影している」「許せない、通報してやる!」などと行動に出る人も存在しています。会社側としてはいちいち通報を入れる人(いわゆる曲がったことが嫌いな◯◯警察・指摘おじさん)の対応の方が「迷惑だ」と判断されることもあります。(回答や対応に不満を感じた通報者が怒ってモラハラ事案に発展する可能性)

仮にコメント等で「JRが禁止してるのになぜ撮影しているのか!」「不正行為だ!」という書き込みもされそうですが、一言「私は最大限配慮し撮影させていただいています」と返せばいいかと思われます。それ以上の返信は不要でありしてはいけません。モラハラ事案に発展する可能性が高く、そもそも自分の意見を曲げない人がコメントしているためです。
またこの件はJR側と投稿者の問題であり動画を見て視聴者側との問題ではないためです。

最後に

この件についてJRでの撮影をやめる・やめないのYouTuberの判断は様々だと思います。ただ、自身の動画で「私は撮影をやめる」「やめない」のどちらかの意見をあえて口にするようなお気持ち表明はやめたほうがいいと思います。(触らぬ神に祟りなし)

またやめた人がやめない人に対し嫌悪感を抱き攻撃するような人もいると思われるのですが、相応のリスクを負っていることにもなるので他人が判断に対して苦情を言うというのも間違いです。

JRをはじめ鉄道会社は日々大勢の人の命を運びぶ非常に特殊な会社です。避けたいのは各種トラブルであることは間違いなく、安全運行を妨げる僅かな行為であっても対応をとらなければなりません。

一方でYouTuberやインフルエンサーであっても他の乗客同様に客です。JR側としては同じ客として何らかのトラブルを起こさなければ、相応に大目に見てえもらえると判断してよいと思われます。

そして撮影者はどこであっても「撮影させていただいている」という謙虚な気持で被写体、JR側に対し最大限の利益を与えられるような身振り言動を静かに行えばこれからも問題とはならないと思われます。

※個人商店や中小企業、テーマパークといった明確に禁止を設けている施設はこの判断はあたりません。