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田内学/書籍『お金の不安という幻想』10月7日発売
@mnbtauchi
新著『お金の不安という幻想』ビジネス書グランプリ2026リベラルアーツ部門賞受賞/GS金利為替トレーダー17年→社会的金融教育家/主な著書『お金のむこうに人がいる』、『きみのお金は誰のため』はビジネス書グランプリ2024受賞/ AERA「経済のミカタ」VERY「お金の教育悩み相談室」連載中
noteでお金と経済の話を書いてます
Joined September 2021
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    「どうして、今の大人には危機感がないんですか?」 東京の農大一高で講演したとき、高校2年生の生徒数名から聞かれたこの質問には、彼らの社会への絶望を感じました。しかし、同時に、「どうすれば危機感を持ってもらえるのですか?」と聞いてきた彼らの瞳には確かな希望を感じました。
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    「お母さんにもらった銀紙が宝物です」と作文を発表する女の子がいた。僕が小学2年生のときの話だ。その意味を知るには僕らは幼すぎて、クラスのみんなで彼女を泣かせたことを今でも後悔している。その女の子は少し変わっていた。怒ると噛みつく子で、周りから距離をおかれていた。不思議なことに
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    本当にすごい学生の魅力は、しょぼい面接官のモノサシでは測れない。 ゴールドマンサックスで面接官をしていた当時を思い出して、僕は反省している。 「いま面接してきた学生、やばかったよ」 ニヤニヤしながら同僚が話かけてきたのは15年ほど前のこと。 当時の僕らは採用活動にたずさわっていた。
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    今でも僕に影響を与えている。後悔するだけではなく、幸せとは何かを考えさせられる。子どもの立場でも親の立場でも教育者の立場でも。僕は転校したのでそれ以来彼女に会っていないけど、そのとき見せた笑顔を今もふりまいていることを願っています。
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    彼女にとっては間違いなく宝物だった。では学校の先生の立場ならどうだろう。先生は彼女の作文を読んで感動したから他の子にも聞かせたかったんだと思う。だけど小学2年生には難しすぎた。どうすべきだったか答えはわからない。教育として正しくなかったのかもしれない。でも、その国語の授業は
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    噛み付いてくるからだ。彼女は動かなかった。大声で泣いた。そのあとのことは記憶から消えている。このシーンを何度も再生しては後悔している。同級生としてどうすべきだったか、何度も問いかける。だけど小学校2年生ならそこまで想像力も働かない気もする。 他の立場でも何度も再生する。彼女は
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    どう感じたのか、彼女の親が知ったらどう感じるか。もしかすると、彼女がもらった銀紙は手作りのおにぎりを包んでいたアルミホイルなのかもしれない。そう思うとさらに胸が苦しくなる。笑ったことを後悔する。その後悔とともに、幸せそうに作文を読んでいた彼女の笑顔も思い出す。ただの銀紙が
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    これまで見せたことのない笑顔で読み始めた。運動会のお弁当の時間にお母さんと一緒にご飯を食べたという話だった。それが彼女にとっていかに幸せな時間だったのか今ならわかる。しかし小学校2年生の僕たちは不思議そうに聞いていた。彼女が親と暮らしていないことを知らなかった子もいるし、
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    威圧的で敵に回したくないグループだった。大人になった今なら見え方は違う。すぐ駆けつける子たちは面倒見がいい子たちだと映るし、噛みつく彼女のことも自己防衛のために覚えた術なんだろうと納得する。しかし小学2年生の当時は変わった子だとしか思えなかった。その年の運動会が終わった直後、
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    彼女と一緒に暮らしている子たちが各クラスに二人くらいずついた。大きくなってから知ったのだが、そこは児童養護施設と呼ばれる施設だった。一緒に暮らしている子たちは結束力が強く、誰かがもめていると上の学年のお兄さんお姉さん的な子たちがすぐに駆けつける。僕ら他の子どもたちにとっては、
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    知っていてもそれがどういうことか感覚として分からない子がほとんどだった。親とご飯を食べたという当たり前の話をどうして嬉しそうに話すのか理解できなかった。そして、最後に彼女は言った。「ごはんを食べたあとにお母さんにもらった銀紙が宝物です」と。すると後ろの席の男の子が言った。
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    「銀紙ってアルミホイルだろ。そんなの宝物じゃないよ」 ずっと不思議そうに聞いていた他の子たちもみんな笑った。僕も笑った。手紙をもらったなら分かるけどアルミホイルなんてどこにだってある。彼女が男の子の方を向く。彼は机を引いてよける体勢をとった。いつもの彼女なら、すぐにつかみかかって
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    国語の時間に感想文を書かされた。後日、運動会の感想文が返却されたとき、何人かの子は立って発表することになった。指名されるのは作文のうまい子たちだ。いつもの固定メンバーだった。しかしこのときばかりは違った。最後に彼女が指名された。クラス中がどよめいたのを覚えている。そして、彼女は
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    元旦の朝生で戦慄を覚えた。 働く人々の存在が完全に無視されている。 国債発行について小林慶一郎氏の将来不安を煽る発言があったので、現場で国債を取引してきた専門家としてお話しした。 借金して道路を作るとき、①国内にいる我々が汗水たらして作る場合と②国内にいる我々がラクをして