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マガジン一覧

コルク佐渡島の『好きのおすそわけ』

『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』などのマンガ・小説の編集者でありながら、ベンチャー起業の経営者でもあり、3人の息子の父親でもあるコルク代表・佐渡島庸平の思考を「おすそ分け」していくマガジンです。表では書きづらい個人的な話を含め、日々の日記、マンガや小説の編集の裏側、ここだけの対談レポート記事などを公開していきます。 詳しくは:https://www.sady-editor.com/n/ncaf941f64a0d

¥800 / 月

「誰でもできる仕事」にこそ、「自分らしさ」は生まれる

「自分にしかできないことは何だろう?」 自分のキャリアについて考えるとき、こういう問いを思い浮かべる人は多いんじゃないだろうか。 価値ある存在になるためには、自分の独自性を見つけて、それを磨かなければいけない。だからこそ、「自分にしかできない特別なもの」や「自分だからこそできる仕事」を見つけたいと思う。特に若い人ほど、そういう思いを強く持っている気がする。 4月で仕事を始める人もいるだろうから、僕の仕事観をシェアしようと思う。 自分にしかできないことを実現したいという

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AI時代にこそ、「乙」に価値は宿る

いま、AIの話をするとき、よく引き合いに出されるのは「どれだけリッチなものが作れるか」だ。 こんなに精緻なイラストが一瞬で生成できる。 こんなに自然な文章が、すぐに書けてしまう。 こんなにクオリティの高い動画まで、簡単に作れる。 驚きの中心にあるのは、いつも「リッチさ」だと思う。 AIの進化によって、リッチなコンテンツづくりは、確実に加速している。そして、そのこと自体よりも興味深いのは、多くの人の関心が、自然とそこに集まっているということだ。 完成度が高くて、豪華で、

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心に刺さるのは、「アドバイス」ではなく「感想」

「どうやって、作家との関係を育むか?」 編集者として長く仕事をしてきて、ずっと考えてきた問いのひとつだ。 人は、大切な相手にこそ、成長してほしいと願う。だから、親として、上司として、あるいは編集者として、相手のためを思ってフィードバックをする。そのとき、多くの場合、僕たちはアドバイスをしようとする。 でも、アドバイスは、なかなか伝わらない。 丁寧に言葉を選んでも、相手の反応が期待と違う。むしろ距離ができてしまうことさえある。「なぜ伝わらないのか」と悩んだことがある人は

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宮下英樹さんの歴史マンガは、なぜこんなに面白いのか?

ここ数ヶ月、マンガ家・宮下英樹さんの作品を読み漁っている。 宮下さんの代表作といえば、豊臣秀吉の旗本出身で、出石藩の藩祖でもある仙石権兵衛秀久を主人公にした『センゴク』シリーズだ。このほかにも、『大乱 関ヶ原』や『神聖ローマ帝国 三十年戦争』など、歴史を舞台にした作品を数多く手がけている。 この数ヶ月で、宮下さんの作品をほとんど読み尽くした。それくらい、どハマりしている。なぜ、こんなにも面白いのだろう。自分でも理由が気になって、考えてみた。 「『生』を取材し、思い込みを

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偉人を料理で味わう|ペソア・レストラン

偉人を創作コース料理で味わいたい。架空のレストランで創作コースを楽しむ、知的遊戯の記録。

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ニュートンの生涯を味わうレシピ/ペソア・レストラン#3

偉人を「食べる」という挑戦、と言うべきか余興と言うべきか。 「偉人の人生を、コース料理で表現したらどうなるか?」 我々クリエイター集団のテーブルで始まったこの突飛な知的遊戯も、いよいよ第3弾である。 第1回の「ブッダ(精神と悟り)」、第2回の「葛飾北斎(情熱と芸術)」と、異なるジャンルの巨人の人生を胃袋に収めてきた。伝記を読むだけでは足りない。彼らが直面した苦悩や歓喜、そして到達した境地を、我々の舌と胃袋で生々しく追体験する。 舞台は架空のレストラン「ペソア・レストラン」

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葛飾北斎の生涯を味わうレシピ/ペソア・レストラン#2

なぜかわからないが楽しい、偉人を「食べる」という挑戦 「偉人の人生を、コース料理で表現したらどうなるか?」 我々クリエイター集団のテーブルで始まったこの突飛な知的遊戯は、前回の「ブッダ(釈迦)」コースで確かな手応えを掴んだ。 伝記を読むだけでは足りない。壮大な歴史漫画のうねりに心躍らせるように、彼らが味わった苦悩、栄光、そして到達した境地を、我々の舌と胃袋で生々しく追体験することはできないか。 「ペソア・レストラン」を主催するのは、企画や編集を生業とするクリエイター集団

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ブッダの生涯を味わうレシピ/ペソア・レストラン#1

偉人を「食べる」という挑戦 「偉人の人生を、コース料理で表現したらどうなるか?」 そんな突飛な問いが、我々クリエイター集団のテーブルに投げかけられた。 伝記を読むだけでは足りない。映画を観るだけでも物足りない。彼らが味わった苦悩、栄光、そして到達した境地を、我々の舌と胃袋で追体験することはできないか。 例えば、アイザック・ニュートンならどうか。 リンゴと重力、光学のプリズム、そして彼が晩年に陥った孤独。これらを料理にするなら?ナポレオン3世ならどうか。ベートーヴェンをテー

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東京マンガレビュアーズ厳選おすすめ漫画レビュー

東京マンガレビュアーズの三桁を超えるレビューの中でも、面白い!これは売れた!など、特徴的なレビューを編集部で厳選してまとめていきます。ぜひご覧ください。

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K-1、PRIDE、RIZIN…一日限りのプロ格闘家が、日本格闘技界の夜明けを告げる『七帝柔道記外伝』【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 【レビュアー/堀江貴文】 まず、「外伝」とある通りこの物語はあくまでも『七帝柔道記』のスピンオフ漫画である。が、私は『七帝柔道記』を読まずにこの漫画を読んでしまった。東京マンガレビュアー

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天才シンガーの華々しいデビューを支える、音楽業界の生々しい舞台裏『アンサングヒーロー』

【レビュアー/ミヤザキユウ】 創作ビジネスはしんどいよマンガ、ゲーム、映画、そして音楽などなど、創作でビジネスをやるのはしんどいことです。 テクノロジーの発達に伴って、ひと昔前とは比べ物にならないくらいやりやすくなったのは間違いありません。新たな表現を模索するペースも段違い。それでも、創作の根っこにあるのは「今までなかったものを作る」ことなのは変わりません。 だから本当にいいものができるのかどうかは最後まで誰にも分かりません。しかも、それを繰り返していけるかどうかも不明

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ホリエモンが「今年のイチオシ」と語り親近感まで抱いた、普通の女子高生の生きづらさとの向き合い方『スキップとローファー』【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 【レビュアー/堀江貴文】 東大を目指し進学校のない田舎町から上京してきた女子高生が主人公の物語。 私も主人公よりもっと田舎の街に生まれて、実家から通える距離に進学校がなかったら同様の境

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セックスは好意の証? 軽度の知的障害者の生々しい恋がヒリヒリ痛い『初恋、ざらり』【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】

【堀江貴文の月イチ漫画レビュー】は、漫画を愛する堀江貴文氏が超多忙を極める合間に読んでおもしろかった作品を毎月レビューするコーナーです。長文レビューもあれば超短文レビューもありますが、そこはご愛嬌。本当におもしろいと思ったものしかレビューしませんので、どうぞお付き合いください。(編集部) 【レビュアー/堀江貴文】 軽度の知的障害者の可愛い女の子の恋愛を描いた漫画。 軽度の知的障害は外見からはもちろん区別もつかず、ちょっとおっちょこちょいだなぁとか、空気読めてないなぁとか

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水曜のマンガ道【サディ×しーげる マンガ編集者談議】

毎週水曜日、夜22時からyoutubeで生配信中!マンガ家さんやマンガ家を目指す方のための番組「水曜のマンガ道」。その中でも毎月第1週目に行われているマンガ編集者佐渡島庸平さん×鈴木重毅さんの対談を、MCであるなっちゃんが気まぐれに記事化しています。

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【サディ×しーげる マンガ編集者談議】SNS時代の編集者の育て方とは?

マンガは紙で読むよりも、インターネット上で、なんならSNS上で作者の方自らが投稿したものを読む機会がぐんと増えました。 そんな時代の作品づくりや編集者のあり方は、やはり大きく変わっているようです。 今回のお話、私は頭が固いのか「え?そんなのアリ??」となかなか理解できなかった内容や、私自身が苦手とするSNS発信の心得をふんだんにお聞きすることができました。 編集者の方、マンガ家の方にはもちろん、少しでもSNSで発信してみようと思っている方にもぜひお読みいただければと思い

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【サディ×しーげる マンガ編集者談議】新連載を多くの人に届けるコンテキストとは?

「マンガは、中身が面白ければヒットするものでしょ!」 イチ読者の私は当然のようにそう考えていましたが、編集者お二人の話を聞いているとどうやら作品を沢山の人に読んでもらうには「コンテキスト」というものがかなり重要らしい……。 「コンテキストって何?」そんな基本的な質問から出発した今回の対談。プロの編集者さんや作家さんだけではなく、これから目指す方や私のような読み手側の方にとってもとても興味深い内容となりました。 この記事は、編集者 佐渡島庸平さんのyoutube番組『水曜

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【サディ×しーげる マンガ編集者談議】連載1話目をどう作る?

「続きを読みたい!」と思える第1話と、「もう読まなくてもいいかな…」と思ってしまう第1話。作り手側の苦労も知らず、イチ読者としてはなんとなーく自然と判断してしまうところ。 では、続きを読みたくなる第1話にはどんな秘密が隠されているのでしょうか?作家さんや編集者さんは、どんな工夫をして連載第1話を作っているの? この記事は、編集者 佐渡島庸平さんのyoutube番組『水曜日の佐渡島』で行われた鈴木重毅さんとの対談を、MCを務めさせて頂いた私、なっちゃんがまとめたものです。

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【サディ×しーげる マンガ編集者談議】魅力的なキャラクターをどう生み出す?

「マンガはキャラクターがすべて」  え、そうなの?! どうやら読者がキャラクターに魅了されファンになることで、作品自体も長く愛されるものとなるらしい。 マンガを描いたことも編集したこともない私にとっては目からウロコの話ですが、マンガ家さんはじめ作り手側の皆さんにとっては一番の肝であり難しいところでもあるのだとか。 じゃあ、魅力的なキャラクターってそもそもどういう人物なのか?どう生み出せばいいのか?    この記事は、編集者 佐渡島庸平さんのyoutube番組『水曜日の

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病みを聞いてくれ

市原が佐渡島さんに医療情報発信についてのあれこれを送り付けて読んでもらうためのマガジンです。

3 本

コレドナ感がない

こんにちは。はじめまして。Shin Ichihara/Dr. Yandelです。 ツイッターでは「ヤンデルさん」と名乗っています。フォロワーはもうすぐ11万人くらいです。病理医という少々マイナーな仕事をしているので、物珍しさもあり、多くの人々がフォローしてくださっています。 最近は、やさしい医療情報をみんなとシェアするにはどうしたらいいか、みたいなことを、ずっと考えています。 ・・・ 最近のぼくは、場合や居場所に応じて、「違うストーリーの登場人物」として暮らしている。

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この先は有料でもいいです

佐渡島さんからお返事がきた。どうもありがとうございます。 骨太で、これから何を考えていかなければいけないのか、ぼくらに何が足りていないのかが、とてもわかりやすい。問題提起としてこれ以上ないくらいいい記事。皆さんもぜひ読んでみてほしい。 全編読み応えのある記事だが、ぼくがこれからお返事を書くにあたって、一部を引用させてもらうことにする。 まずは、ここだ。 病気に関する「正しい知識」を手に入れても、患者や家族にとってはどうしようもない。患者がガンを検索する時、「ガンとは細

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野菜をどう売るか

佐渡島さんのマガジン「週刊!編集者・佐渡島の『好きのおすそ分け』」で、おたより募集がはじまったとき、ぼく(病理医ヤンデル)はすぐにたよりを送った。 ある話題について、彼に聞いてもらい、何かを言って欲しいと思った。 それは、佐渡島さん以外の人とも何度か話してきた話題である。ぼくが長年取り組んできたことでもある。ある程度の答えは持っている。それでもなお、「佐渡島さんだったらどう感じるだろう」と思った。 ぼくの質問は、もしかすると、誰にとってもお節介なことかもしれない。たとえ

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コルク佐渡島氏が考える「価値」

NVICが京都大学経済学部において、開設している寄附講義「企業価値創造と評価」。2019年度6月に行われた、株式会社コルク代表取締役の佐渡島庸平氏による「コルクの企業精神と役割」と題した講義の様子に、講義を聴いたNVIC奥野からの佐渡島さんへの手紙、そして佐渡島さんからの返信を加えた特別編集版をマガジンにまとめお伝えします。

8 本

将来性は「3つの軸」から捉える。長期的な視野の養い方について、奥野一成さんに聞く。

編集者という仕事の一番、面白いところは、一流の人に会えるところだ。『インベスターZ』というお金についての漫画の編集をする中で、一流の投資家に取材してきた。 中国で活躍するある投資家が、「日本で一番すごい人は奥野さんです。ぜひ会ってください!」と紹介をしてくれた。 そして、奥野さんと会って、僕もすっかり魅了された。奥野さんがやっていることは、シンプルだった。価値があることをしているけど、世間からは気づかれていない企業を見つけて、その会社の株を長期的に保有し、応援する。 奥

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『佐渡島庸平という人』 【京都大学寄附講義を終えて NVIC奥野一成】

佐渡島さんとの出会いは比較的新しい。 講義録でもある通り、ある運用友達からの紹介で「面白い人がいる」と聞いて会ったのは今年の初めだった。 表参道のカフェでお互いに小一時間話しただけだが、「この人は僕と同じ種類のことをやっている」と直感した。 佐渡島さんが対象にするのは漫画家・作家であり、そのコンテンツを取り扱う。 僕は運用者であり、もっぱら興味の対象は企業価値とその株価である。 一見全く異なることをしているように見える。 本当にそうだろうか? 佐渡島さんは「その漫画家

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『京大生vs佐渡島庸平』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

変化を感じる、自分を知る、挑戦するためには体感するしかない 質問① TikTokというアプリ中国出身のものです。去年くらいからでしたか、短い動画が制作できるアプリが日本市場に入ってきているようです。TikTokというアプリですが、それが注目を集めていると聞いています。そこの動きについてお聞きしたいのです。 【佐渡島氏】 TikTokを観ている人、いますか? わずかですがいらっしゃいますね。僕が知っている世間の20代の流行と、この講義に出席している人たちの流行にかなり差が

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『自分の好きな分人が活躍する社会 Vtuberという体験』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

自分の好きな分人が活躍する社会 今日ここにいる皆さんが、必ずしも自分の人生に満足しているかどうかはわかりません。しかし、これまで話したように家族、友達、職場、アルバイト先で、必ず皆さんの分人が構成されているはずです。 でも、どの分人にも自分で好きになれる分人がいない。 そのときにVR (Virtual Realityバーチャルリアリティ、仮想現実。コンピュータで作られた三次元空間を、視覚をはじめとする感覚をとおして疑似体験できる技術、以下VR)空間で新しい分人を持つと、全然

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