気候変動が事業へ与える影響について、TCFDが提唱するフレームワークに基づいて、シナリオ分析の手法により、2030年時点における外部環境の変化を予測し、分析を実施しました。
分析の対象
福利厚生事業・借上社宅管理事業・海外赴任支援事業・賃貸管理事業・観光事業を対象としました。
リスク/機会項目の特定
気候変動によるリスク及び機会となりうる項目を洗い出しました。その中で、特に事業との関連性が高いと考えられる項目を抽出しました。
シナリオの想定
シナリオは1.5℃シナリオと4℃シナリオを想定し、それぞれ各種機関に公表されたシナリオを参照しつつ、パラメータや社会の変化についての検討を行いました。
| シナリオ |
概要 |
主な参照シナリオ |
| 1.5℃シナリオ |
- 2050年にCO2排出ネットゼロを目指す等、世界の平均気温
上昇を産業革命以前に比べて1.5℃未満に抑制するため、 2℃シナリオ以上に各国における政策・規制が強化される とともに、社会における環境や気候変動への意識も現状に 比べて大きく高まる
|
- IEA World Energy Outlook 2021. Sustainable Development
ScenarioNet Zero Emissions by 2050 Scenario
- IPCC SSP1-1.9
|
| 4℃シナリオ |
- 既に実施済みの政策に加え、公表済みの政策が
実現されることを想定したシナリオであり、 政策・規制は1.5℃、2℃シナリオよりも弱い想定。 CO2の排出量も当面は増加する可能性があり、 社会的にも環境や気候変動への意識は 現状の延長線上で推移する
|
- IEA World Energy Outlook 2021. Stated policies Scenario
- IPCC SSP5-8.5
|
<福利厚生事業> リスク・機会項目の整理・評価 1.5℃シナリオ
福利厚生事業の1.5℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
政策・法規制リスク |
GHG排出価格の上昇 |
運営コストの増加(営業利益の圧迫) |
炭素税導入に伴うコスト増
|
| 排出量の報告義務の強化 |
事務コストの増加(営業利益の圧迫) |
各営業所が排出する、温室効果ガスの量の算出対応に迫られる |
| 評判リスク |
消費者嗜好の変化 |
商品/サービスに対する需要の減少による収益の減少 |
消極的な気候変動対応に留まった場合、顧客である大手企業が外注先として当社を選定しなくなる
|
| 機会 |
技術・市場 |
新技術の導入 |
低排出技術への投資からの収益向上 |
排出量の少ない製品及びサービスによる収益の増加 |
システム化が進むことで、運営コストの減少とそれに伴う人件費削減で収益が増加 |
| 製品とサービス |
消費者動向 |
消費者嗜好の変化 |
商品/サービスに対する需要の増加に繋がる評判上のメリット |
物価上昇がさらに進むことで起こる、法定外福利厚生に対する需要の拡大で収益が増加
環境対応ニーズに対応した商品・サービスの開発による、評判向上と収益の増加 |
<福利厚生事業> リスク・機会項目の整理・評価 4℃シナリオ
福利厚生事業の4℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
市場リスク |
顧客行動の変化 |
商品/サービスに対する需要の減少による収益の減少 |
猛暑・外出減少による利用の減少に伴い解約が発生する可能性が増加
|
| 原材料コストの上昇 |
運営コストの増加(営業利益の圧迫) |
原材料コストの上昇に伴い、サプライヤー側(サービス提供者)の割引率が低下した場合、割引率維持のためのコスト負担が増加 |
| 機会 |
資源効率 |
輸送手段とSC |
より効率的な生産及び流通プロセスの使用 |
運営コストの削減(例:効率向上とコスト削減) |
システム化が進むことで人手が必要なくなり、結果として人件費が削減
|
| 製品とサービス |
消費者動向 |
消費者嗜好の変化 |
変化する消費者の嗜好を反映するための競争力の強化による収益の増加 |
気候変動による新たなニーズや魅力が増加する商品・メニューの発生 |
<福利厚生事業> CFへの影響評価と対応策
各種リスク・機会の当社への財務影響については以下の通りと試算。総じて影響は軽微であり、適切に対応していきます。
| 項目 |
財務への影響 |
2030年における影響評価 |
影響度* |
当社の対応 |
| 1.5℃シナリオ |
リスク |
炭素税の導入による運営コストの増加 |
140USD/tCO2の炭素価格が導入される |
ー |
脱炭素対策及び省エネ対策を促進する |
| リスク |
規制強化による開示コストの増加 |
投資家向けの開示やサステナビリティ開示の法制化、
ステークホルダーとのコミュニケーション等の事務コストが発生する |
ー |
必要なコストであり、人手を確保して丁寧な対応を行う |
| リスク |
環境対応の遅れによる顧客離れ、売上高の減少 |
顧客ニーズに対応する為に行う、サービス提供や情報発信に時間を要し、
評判を損ねた場合に顧客離れが発生するリスクがある |
ーー |
顧客ニーズに対応したサービスを投入するとともに、
丁寧な情報発信・IR等により自社の取り組みを周知する |
| 機会 |
環境に配慮したサービスメニューの提供による売上高の増加 |
顧客の環境対応ニーズに対応したサービスを提供できることにより、
満足度の上昇、価値向上により、顧客の増加が想定される |
++ |
新たなニーズに対応したサービスを提供できる体制を整備するとともに、
営業活動により機会の獲得を行う |
| 機会 |
適切な環境対応により、顧客獲得、売上高の増加 |
顧客ニーズに沿った、適切な対応とサービス提供ができることにより、
収益獲得の機会が発生する |
++ |
顧客ニーズに対応したサービスのご説明、
丁寧な情報発信を営業活動内で実施することで機会の獲得を行う |
| 4℃シナリオ |
リスク |
利用率の低下による売上高の減少 |
政府からの外出抑制・在宅勤務推進で福利厚生需要減少するリスクがある |
ー |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動の強化等の対策を進める |
| リスク |
商品単価の高騰を当社が補填することによるコスト増加 |
仕入れ値上昇によりサプライヤーの自社コストが拡大した際、
掲載商品の割引率を従来通り保つ為に、当社が補填するリスクがある |
ー |
掲載商品、価格転嫁見直しを行う |
| 機会 |
商品単価の高騰で割引需要拡大することによる売上高の増加 |
世の中の物価上昇で、会員様側の割引需要が拡大する機会が想定される |
++ |
顧客ニーズに対応したサービスを提供できる体制を整備するとともに、
営業活動により機会の獲得を行う |
| 機会 |
メニューの需要が増加することによる売上高の増加 |
夏の外出減少で秋冬メニューの需要が増加することにより、
利用者の増加に繋がることが想定される |
+ |
転化したニーズや新たなニーズに対応したサービスを提供できる体制を整備するとともに、
営業活動により機会の獲得を行う |
機会 |
新事業との提携による売上高の増加 |
外出減少により、他事業との提携・新事業の拡大で新たな収益確保が想定される |
+ |
新たなニーズに対応した、付加価値となる新事業、
新サービスの投入及び営業活動を実施することで、機会の獲得を行う |
機会 |
福利厚生需要の拡大による売上高の増加 |
在宅勤務が増えた場合、国内移住や海外移住の増加で人材確保がより困難となる為、
人材確保競争は激しくなり福利厚生事業の重要が拡大する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスを付加価値として、
提供できる体制を整備するとともに、営業活動により機会の獲得を行う |
機会 |
キャッシュレス需要の増加による売上高の増加 |
外出減少でキャッシュレス需要が拡大した場合、キャッシュレス機能の付加価値として、
福利厚生事業(クラブオフ)の需要が拡大する |
+ |
<借上社宅管理事業> リスク・機会項目の整理・評価 1.5℃シナリオ
借上社宅管理事業の1.5℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
政策・法規制リスク |
GHG排出価格の上昇 |
運営コストの増加(営業利益の圧迫) |
炭素税の税率上昇や、排出量取引制度の拡大(例えばサプライチェーンのCO2排出も
一部負担する等)によるコスト増加 |
| 技術リスク |
既存製品やサービスを排出量の
少ないモノへの置き換え |
低排出量への移行に伴う需要の減少による利益悪化 |
ZEHマンションなど、顧客企業の環境対応ニーズを満たす物件の供給が不足した場合、
物件紹介サービス(リロネット)の成約率が低下 |
| 市場リスク |
顧客行動の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少(売上の減少) |
ZEHマンションなど、顧客企業の環境対応ニーズを満たす物件の供給が不足した場合、
物件紹介サービス(リロネット)の成約率が低下 |
| 評判リスク |
消費者嗜好の変化 |
商品/サービスに対する需要の減少による収益の減少 |
消極的な気候変動対応に留まった場合、顧客である大手企業が外注先として当社を
選定しなくなる |
| 機会 |
エネルギー源 |
エネルギー源 |
分散型エネルギー源への転換 |
商品/サービスに対する需要の増加に繋がる評判上のメリット |
マンションの駐車場等の区画を利用した発電施設やEV充電施設設置の紹介による
KB収入が増加 |
| 製品とサービス |
サービス開発 |
低排出商品及びサービスの
開発/事業領域拡張 |
排出量の少ない製品及びサービスによる収益の増加 |
ZEHマンションなど、顧客の環境対応ニーズを満たす物件の供給が十分にある場合、
物件紹介サービス(リロネット)の成約率が上昇 |
システム開発により引っ越し業者のCO2排出量が可視化されたり、ZEHマンションを
入居先に指定できるなどが可能となることで物件紹介サービス(リロネット)
の利用が増加 |
| 省エネリフォーム等、工事受注の増加 |
<借上社宅管理事業> リスク・機会項目の整理・評価 4℃シナリオ
借上社宅管理事業の4℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
物理的リスク |
急性的リスク |
台風や洪水などの極端な気象事象の過酷さの増加
|
輸送の困難、サプライチェーンの断絶による
事業停止による利益の減少 |
社宅システムの停止、各事業所や通資金機器等の被害増加 |
| 住んでいる物件で被災した場合に対応が必要になる |
| 機会 |
資源効率 |
輸送手段とSC |
より効率的な輸送手段の使用(モーダルシフト) |
運営コストの削減(例:効率向上とコスト削減) |
システム化が進むことで人手が必要なくなり、結果として人件費が削減 |
人手確保の観点から福利厚生目的の社宅の利用が増加
当社のアウトソーシングサービスの利用も拡大 |
| レジリエンス |
資源の代替/多様化 |
レジリエンス確保に関連する新製品及びサービス
を通じての収益の増加 |
省エネリフォーム等、工事受注の増加 |
<借上社宅管理事業> CFへの影響評価と対応策
各種リスク・機会の当社への財務影響については以下の通りと試算。総じて影響は軽微であり、適切に対応していきます。
| 項目 |
財務への影響 |
2030年における影響評価 |
影響度* |
当社の対応
|
| 1.5℃
シナリオ |
リスク |
炭素価格の導入 |
140USD/tCO2の炭素価格が導入される |
ー |
脱炭素対策及び省エネ対策を促進する |
| リスク |
規制強化による開示コストの増加 |
投資家向けの開示やサステナビリティ開示の法制化、
ステークホルダーとのコミュニケーション等の事務コストが発生する |
ー |
必要なコストであり、人手を確保して丁寧な対応を行う |
| リスク |
競合の環境配慮サービス投入によるシェア低下 |
競合企業において、顧客の環境対応ニーズに対応したサービスを
開発・投入してきた場合、市場シェアが低下するリスクがある |
ーー |
新たなニーズに対応したサービスを投入するとともに、丁寧な情報発信・IR等
により自社の取り組みを周知する |
| 機会 |
リフォーム・リノベ工事の受注増 |
環境配慮型の住宅・社宅への転換ニーズが高まることで、
リフォーム・リノベーションに関する受注が増加する |
+ |
顧客ニーズに対応したサービスを提供できる体制を整備するとともに、営業活動
により機会の獲得を行う |
| 機会 |
オーナー向け新サービスの普及
(EV) |
不動産オーナーにおける保有物件の環境性能向上等のニーズが高まることから、
EV充電器設置の仲介など、新サービス提供の機会が発生する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動を実施することで機会
を活かした事業を展開する |
| 機会 |
顧客企業向け新機能の普及
(リロネット) |
顧客企業において、環境対応への必要性が増すことから、
新たなニーズに対応したサービス(環境配慮型物件の仲介、転勤に伴うCO2
可視化等)提供の機会が発生する |
+ |
| 4℃
シナリオ |
リスク |
競合の環境配慮サービス投入によるシェア低下 |
競合企業において、顧客の環境対応ニーズに対応したサービスを
開発・投入してきた場合、市場シェアが低下するリスクがある |
ー |
新たなニーズに対応したサービスを投入するとともに、丁寧な情報発信・IR等
により自社の取り組みを周知する |
| リスク |
災害増加による事務コスト増加 |
洪水被害等の増加に伴い、物件の被災による
有事対応コストが増加するリスクがある |
ー |
事務発生量の増加リスクに備え、業務効率化・DX等の対策を進める |
| リスク |
オフィス・データセンター被災による復旧コスト・賠償コスト等 |
自社オフィスやデータセンターの被災により、
復旧コストや事業停止に伴い、社宅管理送金の遅延損害金等が発生する可能性がある |
ー |
BCPの策定・周知の徹底等のレジリエンス向上のための対策を実施する |
| 機会 |
リフォーム・リノベ工事の受注増 |
顧客企業やオーナーにおいて、防災・減災住宅化のニーズが高まることで、
リフォーム・リノベーションに関する受注が増加する |
+ |
顧客ニーズに対応したサービスを提供できる体制を整備するとともに、営業
活動により機会の獲得を行う |
| 機会 |
福利厚生需要による社宅利用増加 |
労働環境の悪化に伴い人手不足が発生する業界においては、
福利厚生サービスとしての社宅の利用が増加する機会が想定される |
+ |
| 機会 |
新たなニーズ対応によるシェア獲得 |
ハザードマップと連携した物件検索サービスの提供など、
新たなニーズに対応したサービスの導入により収益獲得の機会が発生する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動を実施することで機会
を活かした事業を展開する |
ー :財務へのマイナスの影響が3億円未満
ーー :財務へのマイナスの影響が3億円~6億円
ーーー:財務へのマイナスの影響が6億円以上
+ :財務へのプラスの影響が3億円未満
++ :財務へのプラスの影響が3億円以上6億円未満
+++:財務へのプラスの影響が6億円以上
<海外赴任支援事業> リスク・機会の分析 1.5℃シナリオ
海外赴任支援事業の1.5℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
政策・法規制リスク |
GHG排出価格の上昇 |
運営コストの増加(営業利益の圧迫) |
炭素税導入に伴うコスト増
水道光熱費・ガソリン代高騰によるコスト増
|
| 排出量の報告義務の強化 |
事務コストの増加(営業利益の圧迫) |
各営業所が排出する、温室効果ガスの量の算出対応に迫られる |
| 市場リスク |
顧客行動の変化 |
商品/サービスに対する需要の減少による収益の減少 |
オンライン化が進むことで飛行機や鉄道の利用が減少し、手配代行の機会や引っ越し時の運送物の量が減少することで収益が減少する
|
| 原材料コストの上昇 |
エネルギーコストの急増かつ予期せぬ変化 |
航空運賃の高騰による、出張の減少が収益の減少に繋がる |
| 評判リスク |
消費者嗜好の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少(売上の減少) |
飛行機や鉄道、車など、温室効果ガスを排出する乗り物を利用することへの抵抗が社会的に強くなり需要が落ち込むことで収益が減少する |
| 機会 |
市場 |
新しい市場へのアクセス |
排出量の少ない製品及びサービスによる収益の増加 |
引っ越しや赴任時に環境負荷の低い商品・サービスを提供することによる、評判向上と収益の増加 |
<海外赴任支援事業> リスク・機会項目の整理・評価 4℃シナリオ
海外赴任支援事業の4℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
市場リスク |
原材料コストの上昇 |
エネルギーコストの急増かつ予期せぬ変化 |
航空運賃の高騰による、出張の減少が収益の減少に繋がる
|
| 評判リスク |
消費者嗜好の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少(売上の減少) |
飛行機や鉄道、車など、温室効果ガスを排出する乗り物を利用することへの抵抗が社会的に強くなり需要が落ち込むことで収益が減少する |
| 物理的リスク |
急性的リスク |
台風や洪水などの極端な気象事象の過酷さの増加 |
輸送の困難、サプライチェーンの断絶による利益の減少 |
出張・赴任先の自然災害が増加することで、収益の減少へつながる可能性
飛行機や鉄道等で、災害や天候不良を影響とした事故/欠航が増加する可能性 |
| 機会 |
市場 |
新しい市場へのアクセス |
レジリエンス確保に関連する新製品及びサービスを通じての収益の増加 |
赴任先で発生する異常気象に対応した、赴任支援新サービスの開発
|
<海外赴任支援事業> CFへの影響評価と対応策
各種リスク・機会の当社への財務影響については以下の通りと試算。総じて影響は軽微であり、適切に対応していきます。
| 項目 |
財務への影響 |
2030年における影響評価 |
影響度* |
当社の対応 |
| 1.5℃シナリオ |
リスク |
炭素税の導入による運営コストの増加 |
140USD/tCO2の炭素価格が導入される |
ー |
脱炭素対策及び省エネ対策を促進する |
| リスク |
規制強化による開示コストの増加 |
投資家向けの開示やサステナビリティ開示の法制化、
ステークホルダーとのコミュニケーション等の事務コストが発生する |
ー |
必要なコストであり、人手を確保して丁寧な対応を行う |
| リスク |
環境対応に伴う移動コスト増加によるサービス需要の減少 |
顧客企業において、環境対応への必要性が増すことや、
移動コスト増加により、出張支援の機会が減るリスクがある |
ー |
新たなニーズに対応したサービスを投入するとともに、 丁寧な情報発信・IR等により自社の取り組みを周知する |
| リスク |
リモートワークの普及や環境負荷の高い移動の忌避によるサービス需要の減少 |
| 機会 |
新サービス追加による収益の拡大 |
システム開発により出張や赴任に伴うCO2排出量の可視化など、
新たなニーズに対応したサービスの導入により収益獲得の機会が発生する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動を実施することで 機会を活かした事業を展開する |
| 4℃シナリオ |
リスク |
飛行機等の設備投資に伴う移動コスト増加によるサービス需要の減少 |
移動コストの増加により、顧客企業におけるコスト削減のために出張機会が減るリスクがある |
ー |
新たなニーズに対応したサービスを投入するとともに、丁寧な情報発信・IR等により自社の取り組みを周知する |
| リスク |
欠航等の増加による事務コストの増加 |
台風被害等の増加に伴い、航空便や船便欠航による有事対応コストが増加するリスクがある |
ー |
事務発生量の増加リスクに備え、業務効率化・DX等の対策を進める |
| リスク |
欠航や事故のリスクの増加による出張機会の減少 |
台風被害等の増加に伴い、顧客企業においてリモートワークが推進されることにより出張支援の機会が減るリスクがある |
ー |
顧客ニーズに対応したサービスを提供できる体制を整備するとともに、営業活動により機会の獲得を行う |
| 機会 |
事務コスト増加によるアウトソーシングニーズの拡大 |
出張・赴任手配業務等の煩雑化により、顧客企業における内製化が困難になることから、 当社のアウトソーシングサービスの利用が拡大する機会が発生する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動を実施することで機会を活かした事業を展開する |
<賃貸管理事業> リスク・機会項目の整理・評価 1.5℃シナリオ
賃貸管理事業の1.5℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
政策・法規制リスク |
GHG排出価格の上昇 |
運営コストの増加(営業利益の圧迫) |
炭素税導入に伴うコスト増
EV車への強制移行等の施策によるコスト増
水道光熱費・ガソリン代高騰によるコスト増
|
| 排出量の報告義務の強化 |
事務コストの増加(営業利益の圧迫) |
各営業所や社用車が排出する、温室効果ガスの量の算出対応に迫られる |
| 市場リスク |
顧客行動の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少(売上の減少) |
管理物件/仲介物件が、環境対応していないことにより、顧客から選択されないことによる売上減少 |
| 原材料コストの上昇 |
エネルギーコストの急増かつ予期せぬ変化 |
水道光熱費・ガソリン代高騰によるコスト増
コスト増加の価格転嫁に時間がかかった場合、粗利が減少する
|
| 評判リスク |
消費者嗜好の変化 |
商品/サービスに対する需要の減少による収益の減少 |
環境対応した賃貸物件、売買物件への人気が高まり、需要に応えることができなかった場合、収益が減少する可能性がある |
| 機会 |
資産効率 |
3Rの推進 |
リサイクルの推進 |
排出量の少ない製品及びサービスによる収益の増加 |
工事材料の再利用等に対応している工事業者と提携することで収益増加が図れる |
| 製品とサービス |
サービス開発 |
低排出商品及びサービスの開発/事業領域拡張 |
排出量の少ない製品及びサービスによる収益の増加 |
環境対応の物件紹介を行うことによる収益の増加 |
| 気候適応とソリューションの開発 |
新製品及びサービスを通じての収益の増加 |
環境対策対応の工事需要が増加 |
| 消費者動向 |
消費者嗜好の変化 |
変化する消費者の嗜好を反映するための競争力の強化による収益の増加 |
環境対応の物件をもつことの訴求など、消費者の嗜好変化に対応したPRによる収益の増加 |
<賃貸管理事業> リスク・機会項目の整理・評価 4℃シナリオ
賃貸管理事業の4℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
市場リスク |
顧客行動の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少(売上の減少) |
気温上昇により、暑さ対策が完備された物件が人気になることで、未対応の商品が選ばれなくなる可能性
|
| 原材料コストの上昇 |
エネルギーコストの急増かつ予期せぬ変化 |
水道光熱費・ガソリン代高騰によるコスト増 |
| 評判リスク |
消費者嗜好の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要の減少(売上の減少) |
台風等の影響が受けやすい地域、もしくは海の近くや、河川の近くの物件の人気が落ちることで収益が減少する可能性 |
| 物理的リスク |
急性的リスク |
台風や洪水などの極端な気象事象の過酷さの増加 |
輸送の困難、サプライチェーンの断絶による利益の減少 |
気温上昇による夏場の工事が困難になり、収益が減少する可能性 |
| 慢性的リスク |
上昇する平均気温 |
運転コストの増加 |
水道光熱費・ガソリン代高騰によるコスト増
気温上昇にともなう、営業所での光熱費使用料の増加
工事の稼働が減る可能性
|
| 機会 |
製品とサービス |
サービス開発 |
気候適応と保険リスクソリューションの開発 |
新製品及びサービスを通じての収益の増加 |
気候変動による新たなニーズに対応した商品・メニューの発生
環境対策対応の工事需要が増加
|
| 消費者動向 |
消費者嗜好の変化 |
変化する消費者の嗜好を反映するための競争力の強化による収益の増加 |
気温上昇への対応物件のPRによる、収益の増加 |
<賃貸管理事業> CFへの影響評価と対応策
各種リスク・機会の当社への財務影響については以下の通りと試算。総じて影響は軽微であり、適切に対応していきます。
| 項目 |
財務への影響 |
2030年における影響評価 |
影響度* |
当社の対応 |
| 1.5℃シナリオ |
リスク |
炭素税の導入による運営コストの増加 |
140USD/tCO2の炭素価格が導入される |
ー |
脱炭素対策及び省エネ対策を促進する |
| リスク |
規制強化による開示コストの増加 |
投資家向けの開示やサステナビリティ開示の法制化、
ステークホルダーとのコミュニケーション等の事務コストが発生する |
ー |
必要なコストであり、人手を確保して丁寧な対応を行う |
| リスク |
環境対応の遅れによる売上高の減少 |
環境志向が高まる中、環境対応が遅れている物件の需要が減少する |
ー |
新たなニーズに対応したサービスを投入するとともに、
丁寧な情報発信・IR等により自社の取り組みを周知する |
| リスク |
EV車導入による設備投資コストの発生 |
保有している社用車をEV車へ移行することに伴い、コストが発生する |
ー |
必要なコストであり、脱炭素対策及び省エネ対策を促進する |
| 機会 |
環境対応サービスの提供による売上高の増加 |
環境志向が高まる中、ZEH等、環境配慮型の物件供給等により、
賃貸仲介または売買仲介の需要が増加する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動を実施することで
機会を活かした事業を展開する |
| 機会 |
再エネ関連工事受注件数の増加による売上高の増加 |
ZEH等、環境に配慮した住宅への選好が進むことによる、工事の機会の増加 |
+ |
| 4℃シナリオ |
リスク |
供給可能な物件の減少による売上高の減少 |
気候変動により、被災リスクの高い地域などの物件需要が減少する |
ー |
中長期的な保有物件・管理物件のポートフォリオをシナリオを基に検討し、
見直すとともに、BCPの策定などレジリエンスを向上させる |
| リスク |
燃料価格の高騰によるコストの増加 |
気候変動や異常気象により、燃料の調達価格が高騰する |
ー |
燃料価格に関わらず、燃料使用量の削減を推進する |
| 機会 |
建築基準の変更等に伴う工事の増加による売上高の増加 |
気候変動により、物件の建築基準が高まることで、
新基準に対応させる工事の需要が増加する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び
営業活動を実施することで機会を活かした事業を展開する |
| 機会 |
安全な地域の物件需要の増加による売上高の増加 |
気候変動や異常気象により、被災リスクの低い地域への選好が進み、
賃貸仲介や売買仲介等の機会が増加する |
+ |
| 機会 |
暑さや災害に強い物件需要の増加による売上高の増加 |
気候変動により、暑さ対策や耐久性の高い物件への選好がすすみ、
賃貸仲介や売買仲介の需要が増加する |
+ |
ー :財務へのマイナスの影響が3億円未満
ーー :財務へのマイナスの影響が3億円~6億円
ーーー:財務へのマイナスの影響が6億円以上
+ :財務へのプラスの影響が3億円未満
++ :財務へのプラスの影響が3億円以上6億円未満
+++:財務へのプラスの影響が6億円以上
<観光事業> リスク・機会項目の整理・評価 1.5℃シナリオ
観光事業の1.5℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
移行リスク |
政策・
法規制リスク |
GHG排出価格の上昇 |
運営コストの増加(営業利益の圧迫) |
ホテル施設での電気・ガス使用量、社用車の使用がマストなため、GHG排出価格が上昇
した場合、業績を圧迫する恐れあり |
| 技術リスク |
低排出技術に移行するためのコスト増加 |
機能・業務・組織の変更に伴う運営費の増加 |
重油削減やハイブリッド車、EV自動車への移行。電気・ガスを再生可能エネルギーへ
切り替えた場合のコスト増など |
| 市場リスク |
顧客行動の変化 |
消費者の嗜好の変化による商品とサービスの需要
の減少(売上の減少) |
欧米を中心としたインバウンド顧客において環境負荷の低い施設への需要が高まる
|
| 市場シグナルの不確実性 |
市場シグナルによる調達価格(例:エネルギー、水)
及び処理価格(例:廃棄物処理)の乱高下 |
施設での調達コストが上下することで、業績に影響を与えるリスク
ガソリン価格の高騰などにより、一般顧客の車利用減少が観光需要減につながるリスク |
| 原材料コストの上昇 |
エネルギーコストの急増かつ予期せぬ変化 |
電気・ガス・ガソリン等の使用が運営に必須なため。
ガソリン価格の高騰などにより、一般顧客の車利用減少が観光需要減につながるリスク |
| 評判リスク |
ステークホルダーの懸念の増大または
ステークホルダーの否定的なフィードバック |
資本の利用可能性の低下(利用可能資本の減少) |
観光セグメントへの批判の高まり |
| 機会 |
資源効率 |
3Rの推進 |
リサイクルの推進 |
運営コストの削減(例:コスト削減) |
脱プラや食品廃棄物が減ることによるコスト減 |
| 製品とサービス |
サービス開発 |
低排出商品及びサービスの開発/事業領域拡張 |
排出量の少ない製品及びサービスによる収益の増加 |
充電ステーションを設置によるEV自動車利用の促進 |
| インバウンド需要の増加機会 |
<観光事業> リスク・機会項目の整理・評価 4℃シナリオ
観光事業の4℃シナリオにおいて、インパクトや発生確率が大きいと評価したリスク・機会は以下の通り。
| 分類 |
項目 |
財務への潜在的な影響 |
当社への影響 |
| リスク |
物理的リスク |
急性的リスク |
台風や洪水などの極端な
気象事象の過酷さの増加 |
輸送の困難、サプライチェーンの断絶
による事業停止による利益の減少 |
食料などの仕入れへの影響 |
| 施設被害による営業停止 |
| 修繕費や対策工事費の発生 |
| 慢性的リスク |
上昇する平均気温 |
資本コストの増加(例:施設の被害) |
夏の外出・レジャー規制
室内代替品への移行 |
| 気候変動による魅力が減少する観光地の発生 |
| 気候変動影響による農産物・水産物の調達難化 |
| 機会 |
製品とサービス |
消費者動向 |
消費者嗜好の変化 |
変化する消費者の嗜好を反映するための
競争力の強化による収益の増加 |
気候変動による新たなニーズや魅力が増加する観光地の発生 |
| レジリエンス |
資源の代替/多様化 |
レジリエンス確保に関連する新製品及び
サービスを通じての収益の増加 |
レジリエンスの向上による優位性の獲得
|
<観光事業> CFへの影響評価と対応策
各種リスク・機会の当社への財務影響については以下の通りと試算。宿泊施設の環境対応を適切に進めることで、リスクの低減に努めていきます。
| 項目 |
財務への影響 |
2030年における影響評価 |
影響度* |
当社の対応 |
| 1.5℃
シナリオ |
リスク |
炭素価格の導入 |
140USD/tCO2の炭素価格が導入される |
-- |
脱炭素対策及び省エネ対策を促進する |
| リスク |
燃料コストの変化 |
化石燃料の規制や需要減少によって、燃料コストが低下する |
+ |
燃料価格に関わらず、燃料使用量の削減を推進する |
| リスク |
エネルギーコストの増加 |
電力構成の変化や電力需要の変化などによって、電力コストが増加する |
- |
省エネ対策を促進する |
| リスク |
環境配慮されていない施設の需要減少 |
環境志向が高まる中、環境対応が遅れている施設の需要が減少する |
-- |
脱炭素や省エネのための取り組みを進めていくと同時に、丁寧な
情報発信・IR等により自社の取り組みを周知する |
| 機会 |
環境配慮型施設へのニーズ増加 |
環境志向が高まる中、環境対応が進んだ施設の需要が増加する |
++ |
| 機会 |
廃棄物削減によるコスト低減 |
食料などの廃棄物を削減する取り組みにより、
調達量を適正化することによって調達コストが低下する |
+ |
施設の廃棄物削減のために、食料の調達量などを定期的に見直す |
| 機会 |
サテライトオフィス等の新規ニーズ発生 |
人々の働き方が変化していく中で、サテライトオフィスとしての利用といった、
宿泊施設への新規ニーズを獲得する機会が発生する |
+ |
新たなニーズに対応したサービスの投入及び営業活動を実施する
ことで機会を活かした事業を展開する |
| 4℃
シナリオ |
リスク |
夏場の観光ニーズ低下・室内レジャーへの移行 |
気候変動により、夏場の外出規制や観光ニーズの低下が起こる |
- |
中長期的な保有物件・取得物件のポートフォリオをシナリオを基に
検討し、見直す |
| リスク |
魅力が減少する観光地の発生 |
気候変動により、都市部などの観光地の需要が減少する |
- |
| リスク |
サプライチェーン途絶による事業停止リスク |
自然災害によりサプライチェーンの寸断などが起こり、事業が停止する |
- |
施設ごとのBCP・調達計画の策定などレジリエンスを向上させる |
| リスク |
食料・原材料の高騰 |
気候変動や異常気象により、水産物や農作物の調達価格が高騰する |
- |
| 機会 |
新たなニーズ・魅力が増加する観光地の発生 |
気候変動により、山地など涼しい地域の観光ニーズが高まる |
+ |
中長期的な保有物件・取得物件のポートフォリオをシナリオを基に
検討し、見直す |
| 機会 |
レジリエンス向上による優位性獲得 |
施設のレジリエンスを強化することで、顧客から選ばれやすくなる |
+ |
施設のレジリエンスを向上させる取り組みを進めていくと同時に、
丁寧な情報発信・IR等により自社の取り組みを周知する |
ー :財務へのマイナスの影響が3億円未満
ーー :財務へのマイナスの影響が3億円~6億円
ーーー:財務へのマイナスの影響が6億円以上
+ :財務へのプラスの影響が3億円未満
++ :財務へのプラスの影響が3億円以上6億円未満
+++:財務へのプラスの影響が6億円以上