体外衝撃波とは
衝撃波とは、音速以上の速さで伝わる圧力波のことを指します。
体外衝撃波治療は、この衝撃波を患部に照射する治療です。痛みを感じる神経を変性させたり、新生血管の再生を促進することで、治りづらい痛みを改善します。
現在、国内では足底腱膜炎に対してのみ、保険が適用されます。しかし海外では、腱板炎や偽関節、腱付着部炎などの疼痛の改善、難治性潰瘍の治療、勃起不全の改善など、さまざまな領域において応用されています。
Nクリニックの体外衝撃波治療マニュアル(2025年版)を作成しました。
詳しくは下記よりご覧ください。
体外衝撃波治療の主なメリット
体外衝撃波治療には下記のようなメリットがあります。
- 痛みを軽減(痛み刺激因子を減少)
- 炎症を軽減(抗炎症作用)
- 血流改善(現存する血流を改善・新たな血管増生)
- 成長因子を刺激
- 修復のための線維芽細胞を刺激
- 幹細胞増生を刺激
- 傷の修復能力を改善
ターゲットとなる組織
体外衝撃波治療は、主に以下の組織をターゲットとし、治療を行います。
- 筋肉
- 靭帯
- 腱
- 軟骨
- 骨
- 石灰化組織
2つの体外衝撃波
軟部組織には「拡散型圧力波」、硬部組織には「集束型衝撃波」を照射します。
「拡散型圧力波」は、主に筋損傷(肉離れや筋肉疲労や筋挫傷や打撲血種)、関節拘縮(筋メインの拘縮)に使用します。
それ以外の腱損傷や腱付着部炎、腱膜や筋膜のリリース、あるいは筋腱付着部の癒着が拘縮の原因と思われるとき、骨や軟骨性組織(半月板やTFCC、肩鎖関節などの関節円板)には「集束型衝撃波」を使用します。
腰痛症や投球障害肩など症候群的な疾患には、「拡散型圧力波」と「集束型衝撃波」を組み合わせた治療が効果的です。
対象となる疾患
現在、体外衝撃波治療が保険適用となるのは、6カ月以上が経過した「足底腱膜炎」に対する治療に限られます。
一方で国際衝撃波学会では、次の疾患が対象とされています。
- 足底腱膜炎
- アキレス腱炎
- アキレス腱付着部炎
- 膝蓋腱炎
- 上腕骨外側上顆炎
- 内側上顆炎
- 石灰沈着性腱板炎
- 骨折の偽関節
- 疲労骨折
- 早期の離断性骨軟骨炎
- 早期の骨壊死
- 舟状骨骨折
例外的疾患にも体外衝撃波の対応が可能です
本町Nクリニックでは、上記の疾患以外に、ISMSTに基づいた診療を行っております。
そのため、他のクリニックでは適応が難しい下記の疾患についても対応しておりますので、是非一度ご相談ください。
変形性膝関節症に伴うBone Marrow Lesion(骨髄異常病変)
- 膝関節
- 股関節
- 足関節
- 足部
- 肘関節
- 肩関節
- 手関節
- 手部
- 肩鎖関節
指の関節症
- 母指CM関節症
- へバーデン結節
- ブシャール結節
骨壊死
- 大腿骨頭壊死
- 膝関節
- 肩関節
- 月状骨(キーンベック)
- 手根骨
- 足根骨
離断性骨軟骨炎
- 肘(上腕骨小頭)
- 膝(大腿骨内・外顆)
- 足関節(距骨滑車)
骨端症
- オスグッド病
- シーバー病
- フライバーグ病
- ラルセン病
二分種子骨
- 二分膝蓋骨
- 外脛骨障害
- 有痛性三角骨
疲労骨折
- 腰椎分離症
- 骨盤(上・下前腸骨棘 恥骨 坐骨)
- 仙骨
- 尾骨
- 有鉤骨鉤
- 舟状骨骨折
- 種子骨
- 中足骨
- 肘頭
- 脛骨
半月板損傷
- TFCC損傷
関節唇損傷
- 肩
- 股関節
腱板部分損傷
- 腱鞘炎
アキレス腱部分損傷
- アキレス腱炎
骨挫傷
- 骨折の早期復帰
- 骨折偽関節
- 遅延治癒骨折
- 剥離骨折(陣旧姓)
靭帯損傷
- 肘内側靭帯
- 膝
- 足関節
- 指側副靭帯 etc
野球肘
- 上腕骨内側上顆
- 骨端核障害
- 肘頭骨端症
- 後方インピンジメント
石灰化
- 腱板
- 肘
- 手 etc
腱鞘炎
- ばね指
- ドゥケルバン etc
変形性膝関節症に対する体外衝撃波治療
変形性膝関節症に対して体外衝撃波治療を行った症例において、痛みなどの症状および骨髄浮腫・骨壊死の改善が見られることがあります。
MRI検査において骨髄浮腫や骨壊死様所見が認められる場合には、体外衝撃波治療を選択肢の1つとして検討されることをおすすめします。
体外衝撃波の効果
体外衝撃波治療における効果は、大きく2つ、挙げられます。
短期的な除痛効果
自由神経終末を破壊・減少させること、痛みに関わる神経伝達物質を減少させることで、短期的な除痛効果が期待できます。
長期的な除痛・組織修復作用
血管新生の再生やコラーゲン産生の促進により、組織の修復が期待できます。
また、炎症の原因となるサイトカインを抑制することで、炎症の改善が期待できます。
その他体外衝撃波治療に期待できる効果
- 抗炎症
- 血流改善
- コラーゲン刺激
- 成長因子刺激
- 幹細胞刺激
腰痛症に対する体外衝撃波や拡散型圧力波や高電磁波誘導器SIS
対象疾患

・腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に伴うmodic 変性(椎体の骨髄異常病変BML)
・腰椎椎間板症に伴う高輝度領域(high intensity zone : HIZ)
・腰椎椎間関節症 後ろに反らしたときの痛み
・仙腸関節症 ぎっくり腰の原因の一つ
・腰椎分離症(初期から終末期)や腰椎疲労骨折
概要
一般の方或いはスポーツ選手の腰痛の原因には、さまざまな病態が関与している。大きく3つから4つに分けられる。
①腸腰筋や大腿筋膜張筋や腰方形筋、殿筋などの筋肉由来の痛み(筋筋膜性腰痛)
②椎間板由来の痛み(椎間板性)
③椎間関節や仙腸関節などの関節由来の痛み
④腰椎分離症(疲労骨折)など分離部分の痛み
当院での治療方法
①に対しては理学療法で筋緊張を改善させたり、体幹筋を強化することで改善されることが多いですが、慢性的な筋緊張が続いている場合 実際なかなか理学療法だけでは改善しないことが多いため,その様な時に使用する物理療法が拡散型圧力波や高電磁波誘導器SISです。SISで筋肉に直接作用させて筋収縮を誘導したり、筋肉の柔軟性を拡散型圧力波で改善させることができます。その結果緊張して硬くなった筋肉が容易にほぐれます。
②に関して、MRIで椎間板ヘルニアや椎間板内にHIZといって痛みの原因の所見があれば その部位に直接体外衝撃波治療を行い 優れた疼痛改善効果が得られています 特に椎間板ヘルニアは3ヶ月もすれば縮小してくることがわかってきており、その3ヶ月間が過ぎれば一般的に痛みの改善も得られてきます。その3か月如何に対応するかが重要です。
③④に関して、関節の痛みや疲労骨折部分には体外衝撃波治療が他の部位でも有効であることが知られていますが、腰椎疾患に関しても例外ではありません。腰椎分離部分の痛みや椎間関節性の痛みや仙腸関節性の痛みには体外衝撃波治療が非常に有効です。
また腰痛症は様々な病態が重なり合っているいわゆる症候群であることが多く、リハビリだけでなく上記の物理療法機器を病態に合わせて重ねて行うことで、より早く確実にスポーツ復帰や日常生活復帰ができます。
当院では 絶対に手術をしたくない、ステロイドなど副作用などがある薬を利用するブロック注射などできるだけ受けたくはない、他の医療機関で治療するもなかなか改善しない方には、有害事象や副作用などがほとんどないリハビリと組み合わせたこれらの体外衝撃波治療や拡散型圧力波治療や高電磁波誘導器(岸和田本院のみ)を使用した当院のこれらの新しい治療の組み合わせを是非実感して下さい。当院で改善しない腰痛はどこへ行っても治りません!と言い切れるかもしれません!
症例供覧
症例1
病名:腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離すべり症
【医学的情報・理学療法評価】
46歳 男性 柔道
MRI:L4/5ヘルニアとHIZあり
疼痛:腰部~右臀部 前屈時痛あり 感覚障害:なし
ROM(右/左):股関節屈曲100/105、伸展5/10、内旋25/30、SLR70/75
【リハビリ施術内容】
理学療法①股関節屈曲、伸展可動域訓練②ブレーシング③ペルビックチルト④多裂筋エクササイズ
【臨床経過】
初回時の主訴としてはお風呂上がりや歩行時に疼痛あり、NRS8。
体外衝撃波治療は2回実施、その後はNRS5に改善。
症例2
病名:腰椎椎間板症
【医学的情報・理学療法評価】
58歳 女性 元保育士(去年退職し現在は主婦。母親の介護を行っている)
MRI:L5/S HIZあり
疼痛:腰部~左右臀部 前屈時痛、歩行時痛あり 感覚障害:なし
既往:両変形性股関節症に対して2024年9月10日に左、9月24日に右にAPS施行
ROM(右/左):股関節屈曲95/105、伸展-5/-10、内旋10/15
体外衝撃波治療:L5/S右から1回、左から2回
【リハビリ施術内容】①股関節屈曲、伸展可動域訓練②ブレーシング③骨盤後傾エクササイズ
【臨床経過】
初回実施前、歩行時にNRS10でより右側に疼痛が認められたため右側より照射。
NRS10→5に軽減(右側の疼痛はほぼなし。左に残存)
その後経過としては、右側腰部痛は主観的に気にならない程度をキープしている
その後体外衝撃波治療2回、左側より照射。直後は気にならない程度(NRS0~2)に改善が認められたが、経過としてはNRS2~5を推移している。
症例3
病名:腰椎椎間板ヘルニア
【医学的情報・理学療法評価】
14歳(中学2年生)男性 バレーボール選手(セッター)
MRI:L4/5とL5/Sヘルニア
疼痛:腰部、臀部 座位保持痛 感覚障害:左下肢にしびれあり(L5神経領域)
SLR50°(痺れ+)
→3回体外衝撃波治療(L4/5左から3回)実施後80°(痺れ消失)
【リハビリ施術内容】
①股関節屈曲、伸展可動域訓練(ハムストリング、多裂筋のタイトネスの改善)②腹圧向上エクササイズ(ブレーシングなど)
【臨床経過】
リハビリ初回から座位時の腰部痛と左下肢の痺れを認め、リハビリ開始。
FFD15cm 。SLR50°で痺れ。長母指屈筋筋力低下。L4.5領域での左下肢に痺れを認めたため体外衝撃波は左に実施。初回衝撃波後からSLRでの痺れと疼痛の改善が見られ、3回実施後は80°まで改善し、痺れと疼痛どちらも消失。座位時の腰と臀部の張り感は残存しているためリハビリではハムや多裂筋などのタイトネスの改善と腹圧のエクササイズなどを中心に実施している。
症例4
病名:腰部脊柱管狭窄症
【医学的情報】
73歳 男性 立ち仕事
MRI:腰椎のMRI:L4/5脊柱管狭窄症、L4/5の椎体にmodic change、L1/2 L2/3にもmodic changeを認める。
【理学療法評価】
右股関節外側~下腿外側、小趾にしびれ、右股関節外側(大転子周囲)疼痛の訴え
前屈P+ 後屈P+ 右回旋P+ 左回旋+P ケンプテスト+
SLR40°P+(しびれあり)ROM:右股関節屈曲110° 伸展5° 内旋20° 外旋20°
MMT:右股関節伸展3 体幹屈曲3
体外衝撃波治療(L4/5左から)とSIS並行して3回実施
【リハビリ施術内容】
股関節ROM 坐骨周囲リリース Hipリフト ドローイン CAT&DOG
【臨床経過】
初回実施時(1/20)NRS10→4 2回目実施時(2/4)NRS6→4 3回目実施時(2/18)NRS6→5
歩行、階段時の疼痛が減少。夜間痛が強く寝れない日が続いていたが寝れるようになった。
症例5
病名:腰椎椎間板症
【医学的情報】
65歳 女性 薬剤師 趣味:ゴルフ
MRI:L4/5椎間板ヘルニア、L4/5にHIZ
【理学療法評価】
左腰部~左下腿後面しびれ、左L4~S1疼痛の訴え 前屈P+ 疼痛はないがつっぱる 後屈P- 右左回旋P- ケンプテスト+ ROM:両股関節屈曲120° 伸展5
MMT:体幹屈曲3 股関節伸展3/3 外転3/3
体外衝撃波治療(L4/5左から)とSIS並行して3回実施
【リハビリ施術内容】
股関節ROM Hipリフト クラムシェル ヒップアブダクション ドローイン
CAT&DOG
【臨床経過】
初回実施前(2/5)NRS10 2回目実施前(2/18)NRS5 3回目実施前(3/14)NRS3
現在、左腰部~左下腿後面しびれ消失、左腰部伸張感消失
ゴルフ、日常生活制限されることがなくなった。
「痛みは少なく、治療は強く」
SIS高電磁波波誘導器 × 体外衝撃波のハイブリッド療法(SISと体外衝撃波の「相乗効果」について)
本町Nクリニックでは、世界のスポーツ現場やリハビリテーションで採用されている最新機器を組み合わせた、独自の「ハイブリッド保存療法」を提供しています。
高電磁波誘導器(SIS)と体外衝撃波(拡散型・集束型)を、医学的根拠に基づいた「最適な順番」で行うことで、身体への負担を減らしながら治療効果の最大化を目指します。
なぜ「組み合わせ」が必要なのか?
体外衝撃波治療は、組織の修復を促す画期的な治療法ですが、一般的に「照射エネルギーが高いほど治療効果が高い」という特性があります。しかし、高いエネルギーは同時に治療時の「痛み」を伴うため、これまでは痛みの限界によって出力を抑えざるを得ないケースがありました。
この課題を解決するために当院が導入したのが、SIS(高電磁波誘導器)によるプレコンディショニング(前処置)です。
本町Nクリニックの治療プロトコル
当院では、以下の2ステップで治療を行います。この「順番」にこそ、治療の質を高める鍵があります。
Step1SIS(高電磁波誘導器)で「痛みのブロック」と「筋弛緩」
まずSISを使用します。MRIと同等或いはそれ以上という強力な磁場が、衣服の上から深部組織まで瞬時に到達します。
• 痛みの遮断: 神経に作用し、痛みの信号をブロック(ゲートコントロール作用)するため、即効性のある鎮痛効果が得られます。
• 筋肉のリセット: 筋肉を強制的に収縮・弛緩させることで、頑固なコリや拘縮(こわばり)を短時間で緩めます。
Step2体外衝撃波(集束型/拡散型)で「高出力アプローチ」
SISによって痛みが和らぎ、筋肉が柔軟になった状態で、体外衝撃波を照射します。
• エネルギー効率の向上: 痛みの感受性が低下しているため、従来よりも高いエネルギー設定(治療効果が高い領域)での照射が可能になります。
• 深達度の向上: 表面の筋肉が緩んでいるため、衝撃波のエネルギーが阻害されず、患部の奥深くまでダイレクトに届きます。
※症状や部位に合わせて、集束型(一点集中・深部)と拡散型(広範囲・筋膜リリース)を使い分け、あるいは組み合わせます。
この治療法のメリット
- 治療に伴う痛みがマイルドに
SISの強力な鎮痛作用により、衝撃波特有の痛みを大幅に軽減します。 - 最大限の治療効果を引き出す
「痛くて出力が上げられない」というジレンマを解消し、医学的に推奨される十分な強度のエネルギーを投与できます。 - 可動域の改善も同時に
SISのマッサージ効果と衝撃波の組織再生効果で、痛みだけでなく関節の動き(可動域)の改善も期待できます。
適応となる主な症状
- 長引く五十肩(肩関節周囲炎)、凍結肩
- 変形性膝関節症による痛み
- 腰痛、坐骨神経痛
- スポーツ障害(テニス肘、足底腱膜炎、ジャンパー膝など)
尚 痛みの軽減効果や治癒効果には個人差があります。またいくら痛みに耐えられる様になったとはいえ骨端線への体外衝撃波治療の照射レベルは0.20mJ/mm2までの低出力となっております。予めご了承下さい
「骨壊死」の新しい考え方と、
BML(骨髄異常病変)の重要性について
今回は、強い痛みの原因となる「骨壊死(こつえし)」と、近年スポーツ医学や関節保存治療の分野で注目されている「BML(Bone Marrow Lesion:骨髄異常病変)」との関係について、最新の医学的知見をもとに解説いたします。 骨壊死やBMLは全身のさまざまな関節に発生しますが、特に体重の負荷が大きくかかる「膝関節」「股関節」「足関節」といった荷重関節に多く認められます。
1.従来の「骨壊死」という概念
これまで整形外科領域において「骨壊死」といえば、主に「無腐性骨壊死」、代表的には国の指定難病である特発性大腿骨頭壊死症などを指すのが一般的でした。これは、ステロイド使用やアルコール多飲などを背景に骨への血流が障害され、骨組織が広範囲に壊死し、最終的には骨が潰れてしまう(圧潰)疾患です。
2.BML(骨髄異常病変)とは何か
近年、MRIの進歩により、関節の軟骨の下にある骨(軟骨下骨)に、白くモヤモヤとした異常信号が認められることが明らかになってきました。これがBML(骨髄異常病変)です。
以前は単なる「骨髄浮腫(骨の中の水分貯留)」と考えられることもありましたが、近年の組織学的検討により、BMLの内部には
- 微小骨折(マイクロフラクチャー)
- 出血
- 線維化
- そして骨壊死組織を含む例
などが混在していることが報告されています。
つまりBMLは単なる水分の問題ではなく、骨の内部で起きている複合的な組織障害を反映した重要なサインと考えられています。
3.BMLと骨壊死の関係
現在の関節保存医療の分野では、BMLは非常に重要な病態として位置づけられています。
すべてのBMLが骨壊死へ進行するわけではありませんが、一部のBMLは進行すると骨嚢胞(骨の内部の空洞形成)や関節面の陥没を引き起こし、結果として骨壊死や関節破壊につながる可能性があると考えられています。
そのため当院では、特に骨嚢胞を伴っているような重症度の高いBMLについては、骨の内部で壊死に近い変化が進行している可能性のある骨壊死状態として捉え、早期からの対応が重要であると考えています。
4.なぜ医師によって診断や説明が異なるのか
患者様から「他の医療機関では骨壊死ではないと言われた」というご相談を受けることがあります。これは、医師の専門分野や治療の目的によって捉え方が異なるためです。
手術治療を専門とする医師の視点
人工関節などの手術を主とする医師は、骨が大きく潰れた状態や、明らかな無腐性骨壊死を「骨壊死」と定義することが多く、BMLの段階では「まだ手術適応ではない状態」と判断されることがあります。
関節保存を重視する医師の視点
一方で、関節をできる限り残す治療を重視する医療では、MRIで確認される骨内部の変化を早期から捉え、進行を防ぐことが重要と考えます。
当院では、BMLを将来的な関節障害のリスクを示す重要なサインと捉え、患者様には「骨の内部でダメージが進行している状態」として分かりやすくご説明することがあります。
5.当院の治療に対する考え方
当院では、BMLを早期に対応すべき骨の異常サインと考え、保存的治療を中心としたアプローチを行っています。
その一つが体外衝撃波治療(ESWT)です。
ESWTは、血流改善や組織修復の促進といった作用が報告されており、近年、骨や軟部組織の再生を促す可能性が期待されている治療です。
適切なタイミングで治療介入を行うことで、関節の破壊進行を抑え、将来的な手術を回避できる可能性があると考えています。
6.まとめ
医学は日々進歩しており、「骨壊死」という概念も、より早期の段階から捉え直されつつあります。
MRIで確認されるBMLは、骨の内部で起きている重要な変化を示すサインであり、この段階で適切に対応することが関節を守るうえで非常に重要です。
当院では、最新の医学的知見に基づき、関節をできる限り温存する治療に取り組んでいます。
膝・股関節・足関節の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
治療の流れ
約15分の照射を、2~3週間ごとに計2~3回、照射します。これ以降も、改善が期待できる場合には、患者様のご同意を得た上で治療を継続します。
注意
体外衝撃波治療は、完全な除痛や骨形成(治癒)を保証するものではありません。
また患者様、疾患によっては、治療効果や治癒期間が異なります。平均治癒効果は、60~80%と報告されています。
体外衝撃波治療の副作用やリスク
体外衝撃波治療は、非常に副作用の少ない治療です。これまでに、以下のような副作用が報告されています。
- 照射部位の発赤、出血斑、腫れ
- 治療中や治療後の疼痛、感覚異常、違和感
いずれも、一時的な副作用です。アメリカの治験データでは、痣形成、血腫、点状出血、瘢痕形成といった重篤な副作用はありませんでした。
体外衝撃波治療を受ける方へ 〜治療効果を左右する
「エコー技術」と当院の照射のこだわり〜
近年、多くのクリニックや病院で体外衝撃波治療が採用されるようになりました。この治療の優れた効果や安全性、有用性が広く認知されてきていることは、スポーツ医療や整形外科治療に携わる者として非常に喜ばしいことです。
しかし、患者様や選手の皆様にぜひ知っておいていただきたい重要な事実があります。
それは、「体外衝撃波治療は、ただ漫然と照射すれば治るというものではない」ということです。
組織修復・骨癒合には「正確なエコー技術」が不可欠です
体外衝撃波を一時的な除痛目的だけでなく、根本的な「組織の修復」を目指して使用する場合や、骨癒合が必要な疲労骨折(腰椎分離症など)、肘・膝・足などの離断性骨軟骨炎の治療に用いる場合、そこには高いエコー(超音波)技術と、それに伴う照射のコツが絶対的に必要となります。
痛みの原因となっている患部をエコーで正確にミリ単位で描き出し、的確な角度と深度で衝撃波を届けることができなければ、本来の治療効果を引き出すことはできません。
当院(Nクリニック)の体外衝撃波治療の体制
当院では、すべての患者様に最大限の治療効果を実感していただくため、施術スタッフに一切の妥協のない厳格な基準を課しています。 当院で体外衝撃波治療を担当できるのは、医師或いは医師の指導のもと、以下の2つの条件を完全に満たしたスタッフのみです。
- 日本体外衝撃波治療学会の認定試験に合格していること(専門知識の証明)
- 当院独自の厳しい「エコー技術テスト」に合格していること(正確な描出と照射技術の証明)
確かな技術と専門知識を兼ね備えたプロフェッショナルだけが、責任を持って皆様の治療にあたります。
他院で効果を感じられなかった方へ
「他院で体外衝撃波治療を受けたけれど、思ったような治療効果が得られなかった」というご相談を受けることが多々あります。
それは機器の問題ではなく、適切なエコー技術や治療ノウハウを持たないセラピストや医師が照射を行っていることが原因である可能性が考えられます。
体外衝撃波治療は、適切な方法で正確に照射してこそ、初めて本来の治療効果が得られる「高い技術を要する治療」です。
治療を受けられる患者様や選手の皆様におかれましては、貴重な時間と治癒へのチャンスを逃さないためにも、「機械があるから」という理由だけでなく、「確かなエコー技術と専門性を持った施設か」という点に十分にご注意のうえ、治療施設をお選びください。
費用
| 費用(税込) | |
|---|---|
| 保険適応(足底腱膜炎1シリーズ) | 5,000点(50,000円の保険適応)3割負担で16,500円 |
| 集束型衝撃波 | 一般(3,500ショット):13,200円(税込) (2,500ショット):9,900円(税込) 学生(2,500ショット):6,600円(税込) |
| 拡散型圧力波 | 1部位:3,300円(税込) 2部位:6,600円(税込) |
※当院では、体外衝撃波を予約診療料で行っております。
治療予約
難治性足底筋膜炎で体外衝撃波を行う場合、保険診療時間内に予約を取ります。
それ以外の疾患についても、当院では予約診療料を採用しておりますので、保険診療時間内で行うことが可能です。
予約方法について、電話または来院された際にご予約をお取りください。
※WEB予約からはご予約いただくことはできません。
自費診療の治療効果について
ご存じのように当院では保険適応外の治療として、体外衝撃波治療やPRP療法やAPS療法やMSC療法を行っております。特に体外衝撃波治療は今までの物理療法とは違って本当に効果的な治療だと思います。我々は世界基準で発表された適応疾患をもとに、それらの効果をじっくり時間をかけて実証してきた疾患を中心に適応疾患としています。またそれらの結果の一部を日本や海外の学会で発表したり国際ジャーナルに論文を投稿したりして認められています。世界的にはかなり広まっている治療で、当院が治療を始めたころから日本でも徐々に広まりつつある治療機器になっています。
ところが、我々はそのようにエビデンスや実績があるものを中心に治療を進めてはいますが、治療効果については決して100%改善するといった治療ではございません。説明では体外衝撃波治療は60%-80%の有効率とお話ししていますが、疾患や重症度或いは患者様自身の治癒能力によっても異なってきます。(もちろん保険適応の治療もそうですが。)
我々は治療に関しては保険適応の治療であるリハビリや投薬を主になっていますが、それでも改善しない場合はそれらの保険適応外の治療を勧めることがありますが、決して強制ではございません。あくまで任意の治療です。それらの治療を受けるかどうかは患者様自身が決めてください。
また治療効果に関しては、同じ疾患であっても、個人によっても違うし(治癒能力の違いなど)、その疾患の重症度や照射までの罹病期間(発症してから治療に取りかかるまでの期間)や照射回数や照射レベル、照射後の使用頻度によって当然治療効果は異なってきます。また、治療には照射する側の技術が必要な治療でもあり施術者の技術の違いによっても治療効果が異なることもあります。我々は 運動器体外衝撃波治療の認定を受けたスタッフのみが照射するようにしていますが、その中でも治療効果が低い疾患に関しては治療技術により治療効果が異なってくる場合もあります。
治療しても思うような効果の改善が得られない場合は、是非ドクターにお気軽にご相談ください。なんとか痛みをとって、修復を進めるように工夫して行きたいと思います。一方で、これは保存的療法では厳しいと思われたら手術を勧めることもありますが、その時はどうぞご容赦してください。どうぞご了承お願い申し上げます。
体外衝撃波治療(圧力波治療)を受けられる方或いは受けられた方へ
当クリニックで体外衝撃波治療(または圧力波治療)を受けられる或いは受けられた皆様へ、治療後の過ごし方や注意事項についてご案内いたします。治療効果を最大限に引き出すため、以下の点にご留意ください。
💊 お薬に関する重要なお願い
• ロキソニン等の痛み止め(NSAIDs)は避けてください:
非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニン、イブプロフェン、ボルタレンなど)は、衝撃波によって促される組織の正常な修復プロセス(炎症反応)を妨げる可能性があります。治療期間中はこれらの服用をお控えください。
痛みが強い場合
治療期間中の痛みの管理には、アセトアミノフェン(カロナールなど)のご使用が推奨されています。痛みがつらい場合は、我慢せずに医師までご相談ください。
🏃 日常生活・運動(リハビリ)について
• 安静にしすぎる必要はありません:
腱や筋膜の治療後、関節の可動域(動かせる範囲)の制限や、体重をかけてはいけない(免荷)などの特別な制限は基本的にありません。
• 運動の再開について
衝撃波治療を受けたからといって、普段のケガの治療方針以上に活動を制限する必要はありません。痛みの範囲内で、可能な活動(スポーツなど)を継続していただくことが可能です。しかしながら除痛(直ぐに得られる効果)と組織修復(ゆっくり得られる効果)の時間差があるので 最低衝撃波当日と翌日は十分注意してください。
• リハビリとの併用が効果的です
衝撃波治療だけでなく、理学療法(ストレッチや運動療法などのリハビリ)を組み合わせて行うことで、より高い治療効果が期待できます。スタッフの指導に従って、リハビリも継続しましょう。
⏱ 治療効果の目安
• 腱の障害や足底腱膜炎の場合、治療を開始してから平均して約6週間で、多くの方がしっかりとした臨床的な効果(痛みの改善など)を実感し始めます。
• 効果は平均して少なくとも10ヶ月間持続することが期待されます。焦らずに複数回(通常3〜5回程度)の治療を計画的に進めていきましょう。
⚠️ 考えられる一時的な反応(副作用)について
治療後、以下のような症状が出ることがありますが、多くは一時的なものです。ご不安な場合はいつでもご相談ください。
• 照射した部位の痛み
• 皮膚の赤み(紅斑)や内出血(あざ)
• 表面的な腫れ(むくみ)
ご不明な点や、治療後に気になる症状がございましたら、遠慮なくNクリニック及び本町Nクリニックのスタッフまたは医師までお声がけください。










