売買ルールの検証手順というものは、基本的には一般に公開される事はありません。
システムトレードを行う投資家自身の秘密のノウハウとなっています。今回はシステムトレードの基本的な考え方を、皆様にご理解頂くために、日本株(東証プライム/スタンダード/グロース)を対象とした売買ルールの検証手順を特別にご紹介します。
こちらは数字に裏付けられた売買ルールの検証手順として、今後の株式投資に役立つ内容となっています。
既に株システムトレードを行っている方はもちろん、これから始める方もぜひ一度お読みください。
STEP
1
売買ルールを用意する
売買ルールは、システムトレードにおいて利益の源泉となる重要なものです。
時間をかけて納得のいくものを探しましょう。
「売買ルールのアイデアが浮かばない」
「成績に不満がある」
「指標の使い方が分からない」
そんな場合は、投資ノウハウのDVDや講習会、専門書、市販の売買ルールを参考にするのが上達の近道となります。
今回は検証手順をご紹介するために、簡単な売買ルールを使用します。
実に簡単な売買ルールではありますが、実際に運用が可能なものになっています。
■ 仕掛け条件
「終値」が「15日移動平均(終値)−10%」より「小さい(同じ含む)」
(いわゆる「終値」と「15日移動平均」の乖離率が−10%を超えている銘柄)
■ 手仕舞い条件
建て値+5%で利益確定
建て値−5%で損切り
保有日数10日経過で手仕舞い
執行方法は、仕掛けと手仕舞い共に、条件を満たした日の翌日寄付きに行います。
STEP
2
STEP
3
期間別の結果を確認する
どの期間においても、満足できる検証結果になる事を確認します。
このStepで結果が大きく崩れる場合は、景気や相場動向に大きく左右される売買ルールの可能性があるので、実際の運用には注意が必要です。
成績が悪い期間があったとしても、それなりに満足できる結果であることが重要です。
Step1で用意した売買ルールの検証結果は、以下の通りとなります。
| 検証期間 | 取引回数 | 勝率 | 平均利益 | 平均損失 | 期待値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 1386 | 50.22% | 7.44% | 6.32% | 0.59% |
| 2025年 | 2547 | 59.13% | 7.13% | 7.41% | 1.18% |
| 2024年 | 2560 | 59.57% | 7.22% | 6.99% | 1.47% |
| 2023年 | 1509 | 51.16% | 7.71% | 6.57% | 0.73% |
| 2022年 | 2709 | 50.76% | 7.51% | 6.76% | 0.48% |
| 2021年 | 1984 | 48.94% | 7.33% | 6.42% | 0.31% |
| 2020年 | 4797 | 49.80% | 10.14% | 9.24% | 0.41% |
| 2019年 | 1367 | 51.35% | 6.91% | 6.20% | 0.53% |
| 2018年 | 3648 | 52.03% | 7.17% | 6.79% | 0.47% |
| 2017年 | 1010 | 52.08% | 7.67% | 6.57% | 0.85% |
| 2016年 | 3170 | 56.59% | 7.44% | 6.48% | 1.40% |
| 2015年 | 2026 | 61.25% | 7.94% | 7.15% | 2.09% |
| 2014年 | 2135 | 56.07% | 8.25% | 7.12% | 1.50% |
| 2013年 | 2742 | 56.05% | 8.58% | 7.68% | 1.43% |
| 2012年 | 860 | 50.00% | 7.86% | 6.68% | 0.59% |
| 2011年 | 1835 | 59.07% | 8.08% | 7.10% | 1.87% |
| 2010年 | 766 | 48.83% | 7.19% | 6.31% | 0.28% |
| 2009年 | 1683 | 55.67% | 7.84% | 7.25% | 1.15% |
| 2008年 | 8061 | 50.92% | 9.84% | 8.85% | 0.67% |
| 2007年 | 3125 | 52.26% | 7.82% | 7.35% | 0.57% |
| 2006年 | 4253 | 61.84% | 8.93% | 8.75% | 2.19% |
| 2005年 | 966 | 60.14% | 9.54% | 8.82% | 2.22% |
| 2004年 | 1754 | 61.46% | 9.43% | 8.87% | 2.38% |
| 2003年 | 1053 | 63.15% | 8.81% | 8.82% | 2.31% |
| 2002年 | 948 | 60.55% | 7.99% | 7.12% | 2.03% |
| 2001年 | 1595 | 54.48% | 7.78% | 7.20% | 0.96% |
| 2000年 | 2323 | 57.17% | 9.92% | 9.98% | 1.40% |
大きな経済危機や事件があった年の検証結果では、期待値が低くなっていますが、全ての期間で概ね満足できる検証結果になっています。
STEP
4
いろいろな角度からの結果を確認する
Step3以外にも、市場別や業種別等、いろいろな角度からの検証を行い、どの角度からの検証でも売買ルールがきちんと機能している事を確認します。
売買ルールで使用している指標の計算期間を少しずつ変えていく検証も重要です。
Step1で用意した売買ルールであれば、乖離幅で指定している−10%を−9%に変更した場合、1%の違いでどの程度結果に影響が出るのか?といった検証も重要です。
こうした検証は、実運用時に大きく負け越したときや連敗が続いたとき(ドローダウン時)の売買ルールへの信頼度にも繋がります。
信頼度が低い売買ルールは、成績が悪くなってくると未来における成果をすぐに疑ってしまいかねず、運用を継続することが難しくなります。複雑な売買ルールや穴場を狙う売買ルールで、この傾向が多く現れます。
STEP
5
目先の勝ち負けにとらわれず、統計的に考える
複数の検証結果から売買ルールが機能する事が確認できれば、統計的な思考を働かせます。
Step1で用意した売買ルールで、所持金100万円を用意して100回の取引を繰り返したとします。
すると、Step2の検証結果から得られた勝率(54.66%%)、平均利益率(8.53%)、平均損失率(7.80%%)から、以下の結果に近くなる事が予想できます。
| 勝敗 | 54勝 46敗 |
|---|---|
| 利益 | +451万円 ( 100万円 x 8.37 x 54勝 ) |
| 損失 | −353万円 ( 100万円 x 7.69 x 46敗 ) |
| 損益 | +98万円 ( 利益 - 損失 ) |
500回の取引の場合では、
| 勝敗 | 270勝 230敗 |
|---|---|
| 利益 | +2259万円 ( 100万円 x 8.37 x 270勝 ) |
| 損失 | −1768万円 ( 100万円 x 7.69 x 230敗 ) |
| 損益 | +491万円 ( 利益 - 損失 ) |
このように1回の取引の勝ち負けにとらわれる事なく、統計的なデータが出せる程に取引を重ねていく投資手法が本当のシステムトレードです。
損失は、利益を得るための必要経費と考えます。
システムトレードでは、売買ルールの成績が統計的な結果として安定するように、半年から1年以上継続して同じ売買ルールで運用する事をお勧めします。
STEP
6
資金量にあわせた検証(ポジションサイジング)
Step5での統計的な考え方は、全ての銘柄に等しく100万円を用意することが前提となっています。
しかしながら、全ての銘柄に等しく100万円を用意して投資することは難しいものがあります。人それぞれの投資環境があり、株式投資に回せる資金量も違ってきます。
そのため、手持ちの資金量に合わせてポジションサイジング(1回の取引にかけるリスクを管理)した売買の検証が必要になります。
「いくらの資金量を持って投資すれば、破産しないのか?」
以下の条件を調整しながら、最適分散投資による細かい検証を行います。
・ 運用資金
・ 最大投入額(円/率)
・ 1日の最大投入額(円/率)
・ 1日の最大仕掛け銘柄数
・ 1銘柄の仕掛け株数
・ 1銘柄の上限投入額(円/率)
・ 1銘柄の下限投入額(円/率)
・ シグナル多数発生時の優先順位設定
・ シグナル発生数でのシグナル数フィルタ
・ 仕掛け日のフィルタ設定
・ 手数料の考慮
これで、あなた自身による、あなたの環境に適した破産しない売買ルールが完成します。
以下の資産グラフは、今回紹介した売買ルールで最適分散投資を行った結果です。
| 運用開始資金 | 運用結果 | 利益率 | 取引回数 |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 2,347万円 | 369.59% | 9161回 |


最新の成績は、フリー版で簡単に確認できます!
これまでの検証手順をシステムトレードソフトを使った音声付動画(45分+45分)で見たい方は、以下をクリックしてください。
簡単な使い方から、売買ルールの検証手順や結果データの参照方法など、詳しく解説しています。
STEP
9
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