そっくり木彫り
木でそっくりな物を作っています。
私の木彫りを見ているとき、本物のそれを見ているかのような感覚がするかもしれません。ですがそこにあるのは私が木から作ったものでしかありません。
物を見ているとき、実は目の前にあるそのものだけを見ている訳ではありません。頭の中にある経験と記憶を通して、目の前にあるものを見ているのです。
私の作ったものはみな木の塊に過ぎませんが、あなたが見ているのはその木の塊とあなたの経験と記憶なのです。
私がそっくり木彫りを作っていて一番面白く感じるのは、木の塊の中から、作っている「その物」がそこにあるという感覚が現れてくることです。制作をしていくと木の塊は徐々に木の塊ではなくなっていき、やがて作っている「その物」に見えてきます。そしてそれは更に進むと「その物」に”しか”見えなくなっていきます。「その物」に見えるだけではなく、「その物」が何気なくそこにあるという感覚が現れてきます。これは作っている私自分ですらとても不思議に感じることです。
私の作品を観る人にも「そこにあるのは木のはずなのに、木ではない「その物」があるように感じられる」という不思議な体験を通して、人がものをどう見てどう捉えているのかということを考えてもらえるきっかけになったら嬉しく思います。
ちっこいどうぶつ
小さなどうぶつたちは、なりより私にとっての慰みなのだと思います。自分が参っているときでも可愛いあの子達を少し見つめるだけで、たちまち笑顔になったりもします。そういう気持ちが私にあるからこそ、あの子達は生きているかのような姿や表情になっているのだと思います。
わたしは元々あまり「かわいいもの」に馴染みがありませんでした。ですがあの子達のおかげで「かわいいもの」の良さがよく分かるようになりました。
