どれだけの方が見ておられるかわかりませんが、3月以降、あれこれバタバタしているうちに、こちらの更新が全然できていませんでした。
連載映画コラムは、月1で継続しております。まとめてお知らせで失礼します。
イラン映画『聖なるイチジクの種』(モハマド・ラスロフ監督、2024)、公開当時はかなり話題になってました。
政府の機関に勤務する男が護身用にと上司から渡された銃を、家の中で紛失してしまい、家族の間に疑心暗鬼が広がるといういたたまれないドラマですが、イランの政治体制と大人世代、若者世代の意識や感覚のズレがよく描かれています。ラストが壮絶です。
反政府映画、フェミニズム映画として見るのは定石なので、もう一歩踏み込んでおります。
『シリアナ』(スティーヴン・ギャガン監督、2005)。中東とアメリカを舞台にした群像劇ですが、21年前の作品にも拘らずそんなに古さを感じさせないのは、ホルムズ海峡を舞台にイランとアメリカの関係に注目が集まっている今だからでしょう。
映画は一回ですべて把握するのは難しいくらい情報が錯綜しているので、なるべく整理してまとめてみました。アメリカという国が何を生み出してきたか、改めて考えさせられる作品です。
2本、中東関連が続いたところで次は地球環境。
『デイ・アフター・トゥモロー』(ローランド・エメリッヒ監督、2004)もひと昔前の作品ですが、大西洋の海流循環AMOCの崩壊が従来の予測より早まる見込みという研究結果が4月に出たことで、見直すべき作品として浮上しました。
ハリウッドのパニック映画の作法に則った形式で、映画ならではのスペクタクル感が満載な点、22年前ならエンターテイメントとして普通に楽しんだでしょうが、リアリティが増してきた現在は真顔になってしまいます。
さて、レビュー執筆のお知らせは、Xのポストで失礼します。
月刊アートコレクターズの最新号で展覧会レビューを書いてます。岐阜県美術館で開催中の「ーモンスーンに吹かれたようにー 大移動と交流のアフリカ-アジアの現代美術」。オイルロードとも重なる海のシルクロードというテーマ設定が面白いです。日本人作家はなみちえ、吉國元、長谷川愛、石川真生。 pic.twitter.com/wa6Hf0gkbi
— 大野左紀子 (@anatatachi_ohno) 2026年5月25日
イラン人写真家による、ホルムズ海峡地域のアフリカ移民の写真があり、最近何かと中東を気にしてきたので「おっ」となりました。何より企画の視点が素晴らしいと思います。地方都市の美術館、頑張ってますね。今月14日まで。お近くの方はぜひ。
