すれ違い、感謝、心配するし心配しない
ある土曜日の夕方、散歩中、信号待ちの時間。どこからか森高千里の「渡良瀬橋」が響いていた。音の発生源は、派手な改造が施されたバイクだった。異様に長く反り立つ座席の背もたれ部分には「國士が集い惡を討つ」と筆文字で書いてあった。遠めにいたので乗っている人物の顔はわからなかったが、日章旗柄のヘルメットは確認できた。さらに紫色の特攻服みたいな衣装に身を包んでいた。「古き良き暴走族そのもの」といった完璧な風情。しかし、なぜ爆音の「渡良瀬橋」なのか。そこだけが腑に落ちなかった。「暴走」とは