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マガジン一覧

小考・雑考・雑談

ちょっとした考えや徒然なるままに書き連ねた文章たち

ハイロウズ『千年メダル』は普通のラブソングじゃないと思いませんか?【歌詞超解釈】

THE HIGH-LOWSの千年メダル。歌詞を考察するよ。 歌詞のリンク→ https://www.uta-net.com/song/41277/ この歌はただのラブソングには聞こえないんですよ。むしろただのラブソングだとすると失敗してる気さえする。 だって記念日を大切にするきめ細かさや、愛を言葉にする継続的な試みを重ねてこその恋愛だと思います。 ※ 私見です。 必要ならウソもつくのが愛でしょう。 ※ 私見です。 仮にこれが真実だとしても問い、答え続けねばならぬのが

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ハイロウズ『毛虫』感想:WowWowWow【歌詞・超解釈】

ザ・ハイロウズ(THE HIGH-LOWS)の『毛虫』という曲が大好きです。 シンプルで短いながらも、歌詞が素晴らしい。 歌詞のリンク→ https://www.uta-net.com/song/45509/ ポイントに分けて解説いたします。 毛虫は、なんかの赤ん坊、サナギの弟。 確かにw  事実なんだけども、毛虫を「赤ちゃん」とか「弟」という認識で眺めることってあんまないですよね。 虫じゃん、とか、あるいは昆虫図鑑の説明通りにみてしまう。 でも「蝶だが蛾だか

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死刑制度についていくつか記事を書きました【メモ】

死刑制度の是非を論じるのは難しいです。かつて私なりに考えたことをいくつか記事にしているので、ここで紹介しておきます。 私自身は考え疲れてしまっているテーマですが、何らかの参考になれば幸いです。

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ブルーハーツが好きです。でもハイロウズの方がもっと好きです。【印象論】

にわかです。あらゆる音楽について私はにわか。 ミーハーだし音楽に詳しくないので好きなバンドトップ10と言われれば毎年入れ替わります。でもブルーハーツとハイロウズは不動で入ります。 ブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)の有名曲はだいたい好きですが、特に「月の爆撃機」。歌詞単独でも好きで、メロディーなしで口ずさむだけでも良い作品だと感じます。 「TRAIN-TRAIN」はメロディー込みでこそ素晴らしい。 歌詞は各々が好きに読めばよいのです。歌詞や詩を自分の経験を

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哲学系

哲学します!

誰にも知りえない〈私〉の哲学?――やはり疑似問題なのか?【哲学メモ】

小学生の頃から気がかりだったテーマについて、私の自我体験を交えつつの、ややまとまりに欠けた問題検討になっております。 1 私を私たらしめているものって何だ? 小学四年生の頃だったと思う。大きな階段を昇り降りしながら、自分は世界で一番重要なことに気が付いてしまった! と興奮していた。 世界で一番重要なこととはこれである。 「私が絶対に知って欲しい〈私〉のことを、他人は絶対に知りえない」 どういうことか?  当時の私はうまく言語化できなかったが、たぶん以下のことが言い

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インド哲学・『心の概念』・クオリア【哲学読書メモ】

インド哲学に興味はあったので宮元啓一『インド哲学 七つの難問』を読んだけれど一筋縄ではいかない感じ。この本はインド哲学の学説をそのまま受け入れるのではなく、著者自身が説得力を吟味しているのがよい。西洋哲学に慣れた人にとって、インド哲学は言い回しも問題意識も分かりにくいので、著者がかみ砕いてくれるのはありがたい。全体として勉強になったが、第四問で無我説の論理を検討しているところなどは納得感が強かった。 それはともかく、本記事では本全体の感想というよりは、一部論点について触発さ

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なぜ赤さがあり、うるささがあり、嬉しみがあるのか―クオリアの謎―【哲学】

  私たちの意識には「感じ」が伴う。   哲学では赤いものを見たときの「赤さ」や、音の「うるささ」、食事をとったときの「甘み」など、主観的な「感じ」のことを「クオリア」と呼ぶ。いわば意識の最も主観的な側面、意識の質といえるものである。 クオリアの対象とならない存在も多々ある。例えば、「そして」や「しかし」などの接続詞の意味に対応するクオリアはない。『「そして」という形の染み』を感覚するクオリアはあるが、「そして」の意味そのものに対応するクオリアはない。  「クオリア」概念

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死の形而上学と哲学の恐ろしさ【哲学・小考】

死に対する合理的な態度の一つは、あまり考えないようにする、だと思います。あるいは信じたいものを信じる、常識に従っておく、など。 私も深刻には考えないようにしていますが、かといって考えは止まりません。同じような方のためになればとメモを残しておきます。非常識な内容を含むので苦手な方は注意してください。 中学生の頃に池田晶子さんの『14才からの哲学』を読み衝撃を受けました。大人たちの中にここまで「考える」ことを考えている人がいるとは思っておらず、この本は世界最高の本じゃないかと

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法哲学、憲法、刑法など

原理的な話を書きたい。法に対して哲学的な興味がある。なぜそれは正当化されているのか、由来はどこにあるのか。

死刑制度と冤罪の問題【死刑論】

冤罪の問題は死刑以外でも生じる。冤罪死刑囚の失われた生命も戻ってこないが、冤罪無期懲役囚の失われた時間も戻ってこない。 この反論で十分に満足し、死刑制度の是非と冤罪問題は関係がないと済ます人もいる。私はそうは思えない。死刑冤罪特有の問題はいくつか考えられる。 一つ目は、刑執行後のとり返しのつかなさはやはり違うということ。生命があれば何かはできる。いつかは無実が明らかになると信じることもできる。食事をしたり、運動をしたり、本を読んだりできる。死刑執行後は何もできない。 二

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被害者遺族の感情――藤井誠二氏の著作から【死刑論】

※ 遺族感情を死刑制度の是非に直結させることには反対である。だが重要な論点であると思っている。 死刑は遺族にとって意味を持ちうる。 長年にわたって被害者遺族への取材を続けてきたジャーナリストである藤井誠二氏によれば、殺人事件の遺族の大半は加害者への死刑を望んでおり、死刑を一つの区切りとしているという。 ① 殺人事件の遺族の大半は死刑を望んでいること ② 死刑が遺族にとって一つの区切りになること ③ 交通犯罪事件と殺人事件では報復の気持ちに差があること この三点が重要で

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応報の意義と限界【刑罰論・死刑論】

ずっと考え続けているテーマの一つです。 応報は感情の問題だとされる。殴られた怒りから殴り返す。誰かが殴れられていれば、被害者に共感して怒りが湧いてくる。理屈より先に身体が反応する。だから応報は感情だというわけだ。 対蹠地には抽象的な応報論がある。応報は誰の利益や利害とも関係がない。とにかく不正には不正を与えねばならないというのだ。しかしこれでは「不正にさえ不正を返すべきではない」という断定と変わらない。 応報の意義はそこまで単純ではない。しょせんは感情と済ますのも、感情

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詳説・死刑制度と犯罪抑止力―理論と研究紹介―【死刑論】

死刑制度について集中的に考えていた時期があります。 この記事は死刑の犯罪抑止力等に関する理論や研究のまとめです。 死刑制度には ・犯罪抑止効果はあるのか。 ・犯罪助長効果はあるのか。 ・両方あるとして、どちらが上回るのか。 私の結論は「どちらの効果にせよ、ありはしそうだが大きくはないだろう。それ以上は分からない」です。ちゃんと考えた結果がこれです。異論はあるでしょうが。 自身のSSD内に眠らせているよりは価値があると思ったので公開します。 刑罰による犯罪予防効果の働

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倫理学系

倫理的な話題をあれこれ語りたいと思ってます

応報の意義と限界【刑罰論・死刑論】

ずっと考え続けているテーマの一つです。 応報は感情の問題だとされる。殴られた怒りから殴り返す。誰かが殴れられていれば、被害者に共感して怒りが湧いてくる。理屈より先に身体が反応する。だから応報は感情だというわけだ。 対蹠地には抽象的な応報論がある。応報は誰の利益や利害とも関係がない。とにかく不正には不正を与えねばならないというのだ。しかしこれでは「不正にさえ不正を返すべきではない」という断定と変わらない。 応報の意義はそこまで単純ではない。しょせんは感情と済ますのも、感情

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なぜ暴走するトロッコは誰かが死ぬまでとまらないのか? トロッコ問題の利用法

トロッコ問題がX(旧ツイッター)ではしょっちゅうトレンド入りしていて驚きです。 この思考実験が有名になったのはサンデル白熱教室の影響でしょう。 サンデルの著作の中でもとりわけ売れた マイケル・サンデル著 鬼澤忍訳『これから正義の話をしよう』早川書房 2010年 でもトロッコ問題は論じられています。しかしこの本でトロッコ問題について論じられているのは第1章の32-35頁。本編10章345頁のうちのたった4頁。導入でちょっと触れられてるくらいの話なのです(2011年文庫版

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フィクション考察

フィクション作品について考察するための記事たちです

AveMujica「若葉睦」の心理構造を解明する【フィクション考察】約1万5千字

前書き テレビアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」のメインキャラクター若葉睦の心理構造を解明するべく、私なりに真面目に考察します。 リアルな多重人格者とも異なる複雑な人物造形ですが、果たしてその心理構造には一貫した設定があるのか、人生の各段階においてどういうあり方だったのか、疑問に思う向きもあると思います。 アニメ本編やインタビュー記事ではある程度の解説がなされますが、キータームであるはずの「人格」、「役」、「意識」、「自我」、「消える」等々の語について

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進化論関係

手記千号が進化論についてまとめた記事たちです。議論の骨格をわかりやすくまとめることを意識しています。

『利己的な遺伝子』とはどういうことか【進化論】

皆さまはリチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』をご存じでしょうか。あと数年も経てば出版50周年を迎える現代の古典です。 この本は、「人間は利己的な遺伝子の操り人形である」という内容 ……ではありません。 むしろ私の見る限り、この本の主要なメッセージの中には次のものが含まれます。  ● 遺伝子はすごい。  ● でも生き物は遺伝子ではない。  ● もちろん遺伝子の操り人形でもない。  ● 気のいい奴は生き残る。  ● 文化はすごい。すごい文化をもつ人間って特殊だ。 生

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進化論はトートロジーである、という誤解を解く【進化論】

進化論は、トートロジーであるとして批判されることがあります。 また、進化論の一部である自然選択説の中のさらに一要素である「最適者生存(=適者生存)」がトートロジーであると指摘されることもあります。 しかしながら、前者の批判は間違っています。後者の指摘は正しいかもしれないものの進化論にとって何ら痛手にはなりません。 さまざまな誤解が生じやすい論点です。ここで詳しく解説します。 1 トートロジーって何? まず押さえておきたいのは、トートロジーとは、命題に関わる概念だという

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進化論のハードコア 自然選択説【進化論】

ダーウィン流進化論については「これらの要素を失ったならばもはや進化論とは呼べない」というハードコアが二つ存在します。それは生命の樹説(共通先祖説)と、自然選択説(自然淘汰説)です。 本記事では後者の自然選択説について骨格部分をしっかり解説します。自然選択はどのようにして見事な進化を生み出すのでしょうか。 1 自然選択説とは?自然選択説というのは「進化の主要なメカニズムは自然選択である」という仮説です。 ① 自然選択とは では自然選択とはどのようなものでしょう。三つの前

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ラマルク流の進化論【進化論】

ダーウィンは「すべての生命は単一の種から分かれて進化してきた」とする生命の樹説(共通先祖説)を主張しました。この説はさまざまな証拠によって裏付けられ、現在では通説となっています。 ダーウィンよりさらに一世代前の進化論者であるラマルクは、異なる見方をしていました。誤りと判明している仮説ですが面白かったので紹介します。 ■ ラマルクによる進化論 ジャン=バティスト・ラマルクはフランス自然誌博物館の教授も務めた植物学者・無脊椎動物学者です。 現代的な生物学(Biologie)

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心理学の知見は一般化できるか 一般化可能性の問題【心理学】

だいぶ背伸びしてこの論文を読んでいました。 平⽯界・中村大輝「⼼理学における再現性危機の10年―危機は克服されたのか、克服されうるのか―(⾮短縮版)」2022年 平石界・中村大輝「心理学における再現性危機の10年―危機は克服されたのか,克服され得るのか―」2021年 科学哲学 54-2 おもしろいです。非常に充実した内容で大変勉強になります。 この記事では、心理学研究の「一般化可能性問題」に焦点を当てて、論文のごく一部を、大雑把に、私の関心を引いた部分を強調する構成で

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神経科学や実験経済学の再現性についてメモ【再現性】

以前の記事では、査読付きの主要学術誌に掲載された心理学研究について、その再現性が3割程度に過ぎないと判明したこと、過去の有名研究が次々に追試失敗していること、世界的にみれば学界をあげた対策が進められている(信頼性革命)ことを紹介しました。 心理学は信頼できるのか? 再現性の問題【心理学】 https://note.com/s1000s/n/n535be7155581 心理学・行動経済学等の著名な研究論文が次々に追試失敗【心理学】 https://note.com/s100

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ミルグラムの服従実験は「アイヒマン実験」と言えるような内容だったのか?【心理学】

スタンレー・ミルグラムの服従実験について、二つの記事に分けて検討しています。私にとっても特に印象深い実験だっただけに、一度より深く、より批判的に捉え直してみようと思い立ったわけです。 前回の記事では、実験の概要と結果についてやや詳しく紹介しつつ、ミルグラム実験がそもそも真に受けてよい実験なのかという「信頼性の問題」について検討しました。「残念ながらオリジナルの実験はあまり信頼できなさそう。追試実験も鵜呑みにはできないだろう」という結論を出しています。 この記事では、仮に実

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ミルグラムの服従実験と多数の追試実験は信頼できるのか?【心理学】

超有名な心理学実験「ミルグラムの服従実験」について、二つの記事に分けて検討していきたいと思います。この記事では、そもそも真に受けてよいような実験だったのかという「信頼性の問題」について扱います。 オリジナルのミルグラム実験については、その信頼性について重大な問題が指摘されているようです。多数の追試実験に関しても、果たして何をどこまで再現できたのかは細かく見た方がよいようです。また、信頼性の問題についてもないとはいえません。 なお、実験の手続と結果が信頼できるとして、そこか

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