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マガジン一覧

99:1

2026年創作大賞・ミステリー小説部門応募作品 男女の産み分け技術が可能になってから70年後、その比率は99:1まで広がっていた。ほとんどの妊婦が「男児」を選択したからである。極端な差を解消すべく取った五つの国のそれぞれの政策と、そこに生きる者達の物語

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99:1 ㉑ 最終話

用無しになったと思われた人工母体だが、ひとつの成功例によって精度の高さが認められ、不妊に悩む夫婦のために使用の継続が決定した。大きな仕事を終えてホッとしたのも束の間、パルメザンのラボには世界各地からの依頼が絶えず、今度はその対応に追われた。 人工母体には「チーズ」という愛称が付けられた。この国のスラングで「いい女」 という意味だ。彼女のカプセルの上には「Cheese Mam」という名札が貼られ、出勤した研究員は「チーズマム、おはよう」と声を掛けるのが日課になった。頼りがいの

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99:1 ⑳

秋の終わりだった。研究所にある報告が届いた。突然の呼吸困難と意識障害で二十代の男性二人が緊急搬送されたが、原因が分からぬまま一週間後に死亡したという。解剖の結果どちらも肺炎を起こしており、新たな感染症の疑いもあることからパルメザンの研究室にも調査の依頼がきた。 血液を分析したが新種の病原菌は発見されず、見つかったのはラノイウイルスのみ。いわゆる風邪のウイルスだけだった。どちらも最新の健康診断ではほぼA判定。免疫不全の傾向があるが、珍しいことではなかった。世界に現存する男のほ

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99:1 ⑲

まなざしは事情を察していた。触れてこなかった部分。パルメザン自身も避けていたが、唯一過去を知っている祖母に事実を教えてもらうしかなかった。 「おばあ様も知っているでしょう。アンドロギュノスの完全体が発見されたこと。連日ニュースで報道していますから、当然聞いてますよね?」 ええ、と祖母は頷き、角砂糖をひとつカップに入れた。「知っているわ」 「彼女は妊娠しているそうです。受精が確認されたと先方の病院から報告がありました。彼女は性別手術を受けていません。両性を具有した状態のま

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99:1 ⑱

 5 女性絶滅計画 よたよたと歩くフレンチブルドッグのゴーダは全然言うことを聞かない。こっちだと引っ張っても、へっへっへっと荒い息を吐きながら自分の行きたい方向だけを目指して短い四つ脚を動かしている。 「ゴーダ。そっちじゃない。うろうろするな。どうしてお前は真っ直ぐ歩けないんだ」 蛇行する犬に振り回されながら自動扉をくぐると、ロビーの中で秘書が姿勢を正して待っていた。 「おかえりなさい。パルメザン所長。今度の視察はどうでしたか」 筋トレが趣味の秘書は胸板が異様に厚く

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92 本

みんなのことば帖2/メッセージ

傘を開いたら、折り畳んだ紙が落ちてきた。 前髪に当たった瞬間、条件反射で「いて」と漏らしていた。 教員用玄関の軒下に横たわる四つ折りの紙。 何か言いたげに上に向いた口。 傘を肩に掛けて拾った。 「助けて」 黒い細字ペンの、少しよれた文字。 だが名前もなにも記していない。 後ろを振り向いたが、遠近法で暗くなる廊下には誰もいなかった。 しばし見ていた。 だがまた折り直して、誰のか分からない傘立ての緑の傘にねじ込んだ。 僕はしとしとと降る雨に出て行く。 日の目を見ないメッセ

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毎週ショートショートnote / 雨乞い難民

大国「カリメア」の大統領は、ひび割れた大地を見て閃いた。 「雨を降らせた者なら、誰でも無条件で永住権を与える!」 この苦肉の布告に、世界中から「自称・雨乞い師」の難民が押し寄せた。 彼らは入国するなり、広場で謎のステップを踏み始めた。ところが、一週間経っても空はピーカン。痺れを切らした大統領が「この嘘つきどもめ!」と怒鳴ると、リーダー格の男がニヤリと笑った。 「大統領、我々の雨乞いは100%成功します。……なぜなら、私たちは天上の  神々に選ばれし者だからです」 彼ら

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シロクマ文芸部/摂氏-10℃

冷凍庫の出番がまた来た、と思った。 「ごめんね、私がいなきゃ、みんなもっと楽しいよね」 サークルの部室に、湿り気を帯びた美羽の声が響く。 彼女は膝を抱え、短すぎるスカートの裾をいじりながら、消え入りそうな声で呟いた。別にたいしたことのないミスで過剰に自分を責めていた。 周囲の男子部員たちが「そんなことないよ」「美羽ちゃんは悪くないよ」と、まるでお決まりの儀式のように甘い言葉を投げかける。 その光景を、私は冷めたコーヒーを啜りながら眺めていた。 あほくさ。悪いと思ってん

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#せりふ三題噺/Come Back To Me

「イチ、ニイ、イチ、ニイ。そう、ゆっくり漕いでごらん」 立春の、少し冷たい風が吹く公園で、僕は三歳になる息子の航太の背中を追っていた。離婚して一年。月に一度の面会日は、いつもどこかよそよそしい空気が流れる。 航太が跨る三輪車は、僕がこの日のために用意したものだ。しかし、彼はまだペダルを上手く回せない。ガシャン、ガシャンと不自然な音を立てて進む三輪車と、それを見守る僕との間には、埋めようのない空白があった。 「上手、上手」   僕は明るく声を掛けるが、航太は振り向かず、真

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23 本

短編小説/乙女タイム

オーダー票に目が行ってしまう。 ずっと好きだった香川君と初めてのデートに来てるのに テーブルの端っこにある、斜めの切り口の透明筒の中で 半円状に背中を向けてるオーダー票が気になってしょうがない。 「佐倉、さんは音楽とか、何聴く?」 香川君がこっちを見ていた。デミグラスハンバーグを切りながら。 教室で会うの時とは違うぎごちない笑顔にこっちもドギマギする。 「あ、えっと、色々聴くけど、サカナクションとか、結構好き」 「ああ、カッコいいよね。おれも『新宝島』カラオケで歌った

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短編小説/26年間彼女なしのおれに友人がめるる似の美少女を紹介してきたんだが、どう考えてもドッキリかあやしい勧誘にしか思えなくて、デート中ずっと隠しカメラと入信届を探してしまう件

「朔に会わせたい子がいるんだけど、今度の日曜ヒマ?」 高校時代からの友人の三島雪がそう言ったとき、おれは反射的に身構えた。 三島はいわゆる「選ばれし男」だ。整った顔立ちに、スマートな立ち振る舞い。対するおれは26年間、一度も彼女がいたことがない。 地味な予備校職員で、趣味は家での読書と、たまにやる一人キャンプ。自分のような背景の男に、三島がわざわざ女の子を紹介するなんて、裏があるに決まっている。 「めるるに似てるぞ。性格も控えめだし、お前と気が合うと思うんだよね」 三島

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短編小説/好きよ。でもね、多分、きっと

「これ、お土産」 陽斗が差し出したコンビニのレジ袋には、カスタードプリンが二つ入っていた。付き合って二年の記念日一週間前。なんてことのない夜。優里のアパートの小さなテーブルに並べられたそれは、カラメルが別添えの小袋になっているタイプだった。ちょうど甘いものが欲しかった優里は「ありがとう」と言いながら透明な蓋を剥がすと、そのままスプーンを差し込んだ。 「え、カラメル掛けないの?」  コートを脱いだ陽斗が意外そうに眉を上げた。 「うん。私、どろっとしたあの甘さが昔からあん

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短編小説/善き日

銀色のトレイを胸の高さで保持し、美彩は背筋をピンと伸ばして披露宴会場の入り口に立っていた。 格式高いホテルのバンケットルーム。天井のシャンデリアが放つ光は、磨き上げられたカトラリーやクリスタルグラスに反射し、会場全体を非日常の輝きで包み込んでいる。 今朝ロビーに置かれたウェルカムボードを見た瞬間、心臓がどくんと大きく跳ねた。 『祝 佐伯和臣様・工藤奈々子様 披露宴会場』 ありふれた名前だ。けれど、その隣に添えられた新郎の写真は、六年前の記憶にある男そのものだった。 佐

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22 本

エイプリルフールならいいのに

卒業するのが嘘ならいいな。 いなくなっちゃうのが嘘ならいいな。 今日のために仕込んだいたずらだったならいいな。 来年3月でのお別れが発表されてから、 そうなのかあって、かみ砕きながら飲み込んできたけど やっぱり寂しいね。 この動画見たら本当にそう思ったよ。 すごく悲しいな。 切なくてきゅうってなる。 大好きって、そういうことなんだね。 あと一年。 きっとあっという間だけど 君はそばにいてくれるから 一緒に思い出を作っていこうね。 いつも本当にありがとう。 全部嘘ならいい

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雑記/オールナイト生存確認

我が家の愛猫は、毎晩わたくしの「生存確認」を怠らない。 眠ろうとした数分後、まどろみの中で頭皮に鋭い刺激が走る。猫がわたくしの髪を噛んで引っ張っているのだ。さらに、目を閉じようものなら、待ってましたと言わんばかりに、今度は爪の生えた前足で瞼をこじ開けようとしてくる。いたいいたいいたい、と静寂にこだまする声。 「生きてる? ねぇ、生きてるの?」 おそらくそう問いかけているのだろうと思う。仕方なく、目を閉じながら猫の体を撫で続ける。柔らかい。でもおかげでわたくしは毎晩寝不足

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【紅白記事合戦】いとしき生きた化石たち

毎年大晦日の昼過ぎになると、我が家のリビングでは がしゃこん、がしゃこんと、やかましい音が響き渡る。 今年こそは早めに出すぞ!と決めていたにも関わらずに後回しにして、 とうとう大晦日まで書きそびれていた年賀状の宛名を印刷する音だ。 しかも我が家では未だにワープロを使って印刷している。 1993年製の東芝ルポ。 当然もう生産はしてないし、アフターサービスも終了している。 壊れた場合は専門業者に依頼して直してもらわなければならない、 聞き心地よくするならレア、簡単に言えば時代

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凡人が過ごした感謝の2025年

2025年もそろそろ終わりますね。 新年のカウントダウンが近づいて参りました。 昨日は自宅の大掃除をして、今日は年賀状を書いた。 それをやってしまえば今年のお仕事はほぼおしまい。 年越しそばとお雑煮用の鶏肉だとかの買い物はあるけど おおむね大きな用事はない。あー嬉しい。気が楽だ。 今日は家族は釣りに出かけていて20センチのドンコが釣れたらしい。 カレイ狙いだからこのまま朝まで突入するという。 この寒いのにアホちゃうか。風邪引くなよ~。 というわけでひとりの時間が持てたから今

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わたしの絵本館

好きな絵本の紹介マガジンです

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わたしの絵本館/いつでも誰でも

『わたしの絵本館』というゆる企画を半永久的にやっております。  たくさんのクリエイターさんが素敵な絵本を紹介してくださいました。  なんて豪華な方々。本当にありがとうございます!✨  まだまだ募集中ですので気が向いた方は是非。  ・ご自身がお好きな絵本で大丈夫です  ・その本を持っていなくても構いません  ・子供時代ではなく、つい最近読んで好きになったでもOK です。 フォロワーさんも、はじめましての方でも大歓迎! みんなで好きな本を棚に並べてゆく感覚で参加して頂けた

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私の好きな絵本「がたんごとんがたんごとん」の話

今日は絵本と絵本の作者にまつわるお話をしたいと思います。 私がフォローしているnoterさんの中で、様々な創作を書いていらっしゃる渡鳥さんという素敵な方がおりまして、昨年こんなnoteを書いておられました。 ご自身のお好きな絵本を紹介するという記事です。 渡鳥さん自身は「100%ORANGE」さんの絵本について書かれていました。ポップなビタミンカラーとストーリーがいいですよね。 そして、記事の最後はこんなことばで締めくくられていました。 なるほど、私が好きな絵本かぁ..

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わたしの絵本館/みなさんの絵本紹介

昨年「#わたしの絵本館」という絵本を紹介する記事を書きました。 みなさんの好きな絵本も是非、と呼び掛けたところ 素敵な絵本をご紹介して下さった方々が。 ご紹介して下さった人 おすぬさん ご紹介して下さった絵本『いやいやえん』中川李枝子 いわず知れたロングセラー童話。初版はなんと1962年! ちゅーりっぷほいくえんに通う、きかんぼうのしげるをめぐる シュールで不思議で、よく読むと所々に怖さが隠れているお話。 おすぬさんのこの絵本の読み方と、あの永遠の5歳児との照らし合わせ

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絵本好きの虫が疼きだした

いつも仲良くしていただいている納豆ご飯さんの記事を読んで、昔懐かしい記憶が蘇りました。 私には二人の息子がいますが、二人とも三十路に差し掛かりました。もう立派?な大人です。 息子たちが幼いころは、毎晩絵本の読み聞かせをしていました。本棚からそれぞれ一冊ずつ選ばせて、私も一冊選んで、合計三冊を寝る前に読んでいました。 息子たちが通っていた幼稚園では、毎月『こどものとも』の冊子を持ち帰っていました。それとは別に、我が家では福音館書店のサブスクを利用していて、長男と次男の年齢に合

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11 本

シロクマ文芸部/書き初め20字小説

年始だから君に言える 今年も宜しく 私を 一人歩く新年 雪だるまに最初のおめでとう 僕らは布団内で年越し 日の出まで遊ぼうよ 初夢はいつ見る夢?って毎年論争になるんだ 初詣に遅刻 ああもうご利益なさそうな一年 🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴🐴 こちらの企画に参加させていただきました。 そして私事の書き初め note のはしっこで今年も愛と狂気を叫ぶ というわけで本年も宜しくお願いいたします 最後までお読み下さりありがとうございました😊🐧

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シロクマ文芸部/夏休み20字小説

参道の賑わいに紛れて美沙の彼だけ見てたの 公式より漢語より早く覚える煙草。17の夏 当分会えないわ。夏休みで娘が家にいるから スチャダラが言ってたし夏のせいってことで 君がいなければキャンプなんて一生行かない 夏休みの学校に二人きり。新しい校則を作る 起きたら夕方。夏休みってこうしてはじまる 彼に目隠し。スイカ割りより楽しい事する? 桃ぐらい自分で剥いてよ。夏休みの夫が嫌い 肝試しならうちにおいで。一階の床下にね… ☀️🌊🍉☀️🌊🍉☀️🌊🍉☀️🌊🍉☀️🌊🍉

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お邪魔いたします

僭越ながらお邪魔いたします。 吉穂みらいさんとあやしもさんの記事を拝見して 是非参加させて頂きたく図々しく参りました。 キャッチフレーズを考えるという企画に釣られてしまいまして。 募集されているのは 5月11日(日)に東京ビッグサイトにて開催される文学フリマ東京40に おだんごさん、着ぐるみさん、くまさん、あやしもさんで出店する 「おだんごやさん」において当日発売される創作集『ねりきり』と エッセイ本『串』の二冊の本のキャッチフレーズです。 企画名は『帯に短し、栞にならば

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「ありがとう」の20字小説

娘からの「ありがとう」をお金で買う思春期  こういう時期ってありますよね  お金もらった時しか感謝を言わない 当たり前の反対語ってありがとうだったんだ    失くしてから気づくものの  なんと多いことよ バカヤロウは愛の言葉 ありがとうは合の言葉  パール兄弟の秀逸な歌のタイトル    ありがとうで開く道ってありますよね 最後だけいい人でずるい もう嫌いでいいのに  次がいる人ほど  別れ際が優しいらしい 今日まで書き続けられたのは皆様のお陰です    こ

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11 本

どうせいつかは全部消えるから

望んでいても 望んでいなくても いつかは全部消えてなくなる 加湿器の音だけが響く部屋で 誰かの敵意が棘のように刺さったまま 今日という一日を静かに見送っている 永遠なんて言葉は もう誰かにあげる 終わりがあることに 私は安心する 積み上げた誇りも 隠し通した恥も 砂の城みたいに 時間の波にさらわれていく 必死に守ろうとした嘘でさえ 宇宙の瞬きからすれば 無価値に等しい そう思うと ふっと肩の力が抜ける 憎しみ続けるには 人生は長すぎて 悲しみに暮れるには 夜は短すぎる

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シロクマ文芸部/四月、ときどき曇り

曇り空の土曜日。 なにもやることがないから君を抱く。 昨夜は朝の4時まで映画を観ていた。 意地悪な村長に牧場を取られそうになるカウボーイたちの闘い。 君は女性たちのドレスや俳優の筋肉の査定に夢中で 僕は考えごとをしたくてつけっぱなしにしていた。 どちらも映画の内容に興味なんてなかった。 モノクロと砂埃が心地よかっただけ。 寝る前にものすごく不味い缶のジンソーダを飲み干す。 喉が渇いてなければ飲まないってくらいのひでえ味が夢も阻む。 目を瞑るだけの時間が流れて窓が翌日を告げる。

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詩/小雨

    彼は人の気持ちが分からない   無意識のうちに人を傷つける   そのことにすら   彼は気付いていない   彼は世界に興味がない   なんのニュースも関心がない   その都度の目的を果たせば   もうなにもすることがない   もうやりたいこともない   彼はまるでにわか雨   刹那の生き物   誰かをひととき不快にして   誰かをひととき喜ばす   そして止まらずに去ってゆく   僕は時々   彼という雨を乞う   乾ききった退屈が   分かり合えないコミュニケ

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詩/そんなとき僕なら

 どうして生まれてきたかなんて  そんなこと知るもんか  そんな質問で厭世家ぶって  僕を責めたりするな  そんな同情で逃げる理由探して  いっぱしぶるな    どうして生まれてきたかなんて  人間しか考えない  捨てられた仔犬も  踏みつけられてる雑草も  在るように在るだけ  そんな傲慢さはない  自己愛が強いんだろ  まだ未熟なのさ  どうしての答えなんかないと知っていて  誰かのせいにしたいんだ  まだなんにもやってやしないくせに  歓迎されるのを待ち続けてんだ

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3 本

〔企画参加〕たとえ明日、世界が

こんにちは。蒔倉さんのところで、渡鳥さんの楽しそうな企画を知りました。これは絶対に乗っかりたいと、勝手に心を決めてしまいました。渡鳥さん、どうぞよろしくお願いします! とても深い言葉ですよね。いろいろと考えてしまいます。 ではでは、私なりの「たとえ明日、世界が終わるとしても」に挑戦します! たとえ明日、世界が終わるとしても 私は変わらず笑っているだろう たとえ明日、世界が終わるとしても 今は誰かを笑わせていたい たとえ明日、世界が終わるとしても 最後にもう一度会いた

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たとえ明日、世界が終わるとしても。【企画参加】

渡鳥さんが楽しそうな企画を始めたので、さっそく乗っかっりました🚶🏻✨️(笑) たとえ明日、世界が終わるとしても。 たとえ明日、世界が終わるとしても あの日のタイムカプセルは約束の時まで埋めておこう。 たとえ明日、世界が終わるとしても 僕らの夏はまだ終わらない。 たとえ明日、世界が終わるとしても きっとあの人は「なんのはなしですか」と笑って、この路地裏にいるだろう。 #たとえ明日 #なんのはなしですか

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お遊び/たとえ明日、世界が

たとえ明日、世界が終わるとしても今日私はリンゴの木を植えるだろう。  この言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃると思います。これは、ドイツの神学者であるマルティン・ルター(Martin Luther)の言葉です。  英文では、Even if I knew that tomorrow the world would go to pieces, I would still plant my apple tree.とあります。 世界の終わりを予期する先のなさを感じても人は日

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