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マガジン一覧

感想的なもの

舞台とか映画とか小説とかの感想的なものが湧いたらまとめます

ナイロン100℃『Don't freak out』が上質なホラーだったから配信で見てほしい

2023年初観劇はひさびさのザ・スズナリでひさびさのナイロン100℃になった。せっかくなので感想をしたためておこう。 ナイロン100℃ 48th SESSION「Don't freak out」概要ナイロン結成30周年らしい。おめでとうございます。 わたし個人としては、ナイロン100℃という劇団を追っているというより、一時期ケラリーノ・サンドロヴィッチ作演の舞台を好きで見に行っていた。その中には劇団公演もそうでないものもあった、という感じだ。 舞台自体からも離れて見なくな

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「超・悪人」から「愛してる!」へ 白石晃士の描く女と性欲

【上映情報】2023/2/16追記 2/18(土)~2/24(日)、シネマスコーレで「愛してる!」が上映されます。 さらに! わたしナツメも出演する白石監督の新作短編「ミッドサマー・ウィッチ」も併映されます。よろしければぜひ! 白石晃士監督作品が好きだ。 白石作品といえば真っ先に想起されるのは「オカルト」「ノロイ」「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズなどのフェイクドキュメンタリーホラーだろう。次いで「貞子VS伽椰子」などの劇映画ホラーや、「バチアタリ暴力人間」「殺人

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「女神の継承」はフェイクドキュメンタリーでやるべきじゃなかったという話

※「女神の継承」のネタバレを含みます。 2022年7月は近年稀に見るホラー映画ラッシュだった。 台湾から「哭悲/THE SADNESS」「呪詛」の2本、タイからナ・ホンジンプロデュース「女神の継承」、おれたちのA24からはミア・ゴス主演の「X エックス」、またわたしは見ていないが「ブラックフォン」や、かの悪名高い「セルビアン・フィルム」がまさかの4Kリマスターで公開など、映画館がこんなにホラー映画で賑わったことはここ数年なかったのではないだろうか。 前評判から特に話題性が高

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PARCO PRODUCE 「音楽劇 海王星」が良かった話

実は昔、役者を志していたことがある。芸能事務所に所属し、都内某劇場でバイトしてそこで稼いだ小銭をまた劇場に還元する学生生活を送っていた。当時は学生割引もあったので月に4〜6本くらい芝居を見ていた。 そのうちふんわり役者の夢は潰えて、社会人になり芝居を見る頻度はゆるやかに減って年に数本になった。 のだが、最近また急に芝居が見たくなってきた。しばらく離れていたから情報感度も落ちまくっていて、なかなかチケットが取れなかったりしたが、今年は6本くらい見ることができた。その中には良いも

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ハウツー的なもの

何かを作ってみたりやってみたりというような、ハウツー的な記事をまとめました。

ビジュアライズのセンス皆無の人間がCanvaだけで必死に作ってる小説同人誌のデザインを見てくれ

この記事があまりに読まれるもので(ありがとうございます)欲をかいたので、前回あまり触れなかったデザイン部分をまとめてみる。 前回ほどハウツー感はなく、ただ成果物を並べて一言コメントをつける感じになると思う。 タイトルにあるように、わたしにはビジュアライズのセンスというものが欠落している。まず絵が描けない。高校では美術系の授業一個も取ってなかった。デザインも門外漢だ。小説を書く時も読む時も脳内にビジュアルがまったく浮かばない。 本来ならデザインを外注したほうがいいのだが、コス

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【縦式出力RTA】小説同人誌用の原稿をデバイス1つで10分以内に入稿用PDFにする方法

先日、縦式の公式アカウントに拙著の記事をツイートしていただき、なかなか多くの方に読んでいただけているらしい。 当該の記事を読んでいただくとわかるが、縦式には大変お世話になっており、これがなければ本が出せなかったので、もしわたしの経験がサービス提供者や利用者にとってなにかの足しになれていればこんなに嬉しいことはない。 のだが、ツイートの反応を見ていると という感想があり、「え!?!?」となった。 良かれと思ってるのにネガキャンになってしまっていたらこれは不本意だ。 とい

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小説同人誌の作り方を毎回忘れるのでまとめた

わたしが初めて同人誌を作ろうと思ったのは2019年末のことだ。齢30にして新たな挑戦である。 せっかく作るなら自分の満足するものを作りたい。それまで、作るどころか同人誌をほとんど読んだこともなかったので、いわゆる同人誌的な体裁(A5版、二段組、背幅2〜3mmの冊子)に馴染みがなく、自分がよく知っている本の体裁といえば、カバーつきの文庫本だった。 作った。 全くのゼロ知識から作った割にはなかなか良い出来なのではないかとかなり満足した。 その後、半年後くらいに二度目の同人誌を

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Rob Morrisonの幻影

「Sorry, I'm late」  聞き取れたのはそれだけだった。  遅れてきたお袋は、いつもと同じ顔で、急に流暢な英語を話し始めたのだ。  それだけじゃない。お袋の声は、なんだか合成みたいだった。Siriみたいな声でペラペラと英語を喋るお袋の顔をしたもの。俺は英語がからきしだから、何を言ってるのか全然わからない。 「おい、親父、お袋どうしたんだよ」 「何だお前、覚えてないのか?」  なんのことだ? さっぱり心当たりがない。いや、あるわけないだろ、急に母親が人工的な声になる

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溝鼠どもに死を

 空が青い。  抜けるような、という言葉はこの空のためにあるようだ。なんだか空気も透き通って、空間全体が発光してるように感じる。思わず目を細める。  “外”に出るのは8ヶ月ぶりだ。  おろしたてのジャケットの襟を正し、俺は堂々と歩く。すれ違うサラリーマンは……大丈夫、こちらをチラリとも見ない。  わざわざ通販で新調したんだ。関税がかかってバカ高かった。でもしょうがない。あそこで作られた服ではそもそも“外”に出られない。  赤信号で、若い母親と4、5歳の子供が立ち止まって

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逆噴射小説大賞2020・もっと読まれてほしい作品15選【逆噴射ピックアップ】

どうも。わたしだよ。逆噴射小説大賞に本年初参加し、よくわからないままに書いた某作品がちょっと話題になってしまったナツメだよ。 「長屋」を多くの人に読んでもらえてとってもうれしい! ……のだが、すでに放った他2作品が伸び悩んでいるのが気にならないと言ったら嘘になる。 他の作品も「長屋」と同じくらい面白いと思って書いているのに……ということは、他にも面白い作品があまり読まれずに埋もれているんじゃないか? その作者はわたしと同じく、悔しさにハンカチを噛んでいるんじゃないか?

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生きよウェルテル、世は地獄〜Der Engelsjäger〜

 そうしてウェルテルは死んだ。シャルロッテへの想いに胸を引き裂かれ、絶望した彼は、自ら命を絶った。  ――はずだった。  BANG! BANG!  銃声が轟く。弾は僕のこめかみを貫かず、ただ壁に二つ、穴を開けた。 「早まるなよ、青年」  目の前の男が戯ける。全身白づくめの異様な姿。ピストル――シャルロッテから手渡されたあの――を突きつけられているというのに、笑みさえ浮かべて。  確実に左胸を捉えた。恐怖で手元が狂ったとしても、この至近距離だ。外すわけもない。なのに、何

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禍話リライト

毎週土曜の夜、血も凍る大怖話を無料でお届けしてくれる驚異のツイキャス「禍話」のリライトです。実話怪談調の「禍話リライト」と小説調の「小説版禍話」を不定期にアップします。

小説版禍話06「行き止まりの家」

 急遽まとまった金が必要になり、一年契約で工場で働くことになった。  職場はいかにも体育会系といった先輩が多く、最初は少しひるんだが、話してみれば面倒見が良く情に厚い人たちばかりで、僕もすぐに馴染んで飲みにいくようになった。    その日も、一人の先輩の家で、仲の良い連中で集まってわいわいと飲んでいた。  つけっぱなしのテレビでは、アイドルが怖い話をするという深夜番組が流れている。怖い話と言っても、「死んだおばあちゃんの霊が出てきてくれて」といったような感動系おばけ話で、ちっ

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禍話リライト「重なる家」

 ある大学のサークルで、怪談会をしよう、ということになった。  今年五年生だか六年生だかになる先輩が言った。 「せっかくだから、おれの知ってる誰も住んでいない親戚の家があるから、雰囲気いいからそこでやろう」  当日、サークルの皆でその家に向かった。まだ夜の九時だというのに、周囲には明かりがなく、真っ暗だ。田舎だからこんなものなのか……と思いながら、家に足を踏み入れた。  話に聞いたときは廃墟のようなボロボロの建物を想像したが、実際にはそんなことはなく、中も小綺麗だった。ただ、

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小説版禍話05「深夜の砂山」

 ――吐きそう。  酸っぱいのがもう喉まで迫り上がってきている。  まずい、このままでは人間としての尊厳が、ああもう頭もぐるぐるする、視界が揺れる。  持ちこたえろ、持ちこたえろ自分。  ちくしょう、やっぱりちゃんぽんなんかするんじゃなかった。どれが悪かったんだ、やっぱりワインかな。  脚ももつれてうまく動かない。気を張ってないとしゃがみ込んでしまいそうになる。  霞んだ視界に、看板が見えた。  ◯◯公園。  ああ、公園だ。いつも通る公園。  たしか、ここの水飲み場はわりと綺

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禍話リライト「助言はしなかった」

   夜、Bさんは同棲している彼女とコインランドリーに行ったのだという。  時間は午前零時を回っていたが、翌日が休みだったので、近所にある二十四時間営業のランドリーに向かった。  ぽつんと明かりを放つその小さな建物には、先客がいた。  自分たちと同じく、カップルのようだった。  しかし、洗濯をしている様子がない。というのも、回っている洗濯機がなかった。  最初はそう気にせずに、自分たちの洗濯ものをマシンに放り込んでいった。コインを入れてスタートを押しても、その二人はただ椅子に

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