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我が家にいる保護犬のラミとまめは、元・野犬の子でした。
この子たちは、赤ちゃんの頃に保護されたので、「野犬」として生活した経験はありません。

でも、生活を共にしている中で、野犬のDNAを感じる瞬間が、たしかにあるのです。

そのなかで、私がいちばん強く感じるのは、とっても怖がりであるということ。

けれど、それは裏返せば、とても慎重で、繊細な生き方をしているということなのだと、気づくようになりました。

このシリーズでは、元・野犬だったラミとまめとの暮らしの中からの気づきを、全10話にわたってお届けします。

▼連載内容▼

第1話:初めての外。動けなかった日
第2話:いつもの道しか歩けない
第3話:お散歩の途中で帰りたがる
第4話:群れの中には静かなルールがある
第5話:1人じゃ歩けないけど、仲間がいれば進める


「信じていいの?」と、立ち止まった日

ラミとまめは、1匹では絶対に外に行きません。
というより、「出ません」。

2匹、あるいはソナも含めて3匹揃っていれば、一歩は踏み出せます。
でも、歩き出したあと、しばらくすると立ち止まってしまう。
ときには、その場から動けなくなることもあります。

そんなふうに「お散歩の途中で帰りたがる」ことが、よくありました。

右)ソナ 左)ラミ


外に出られるようになった。でも・・・

家の中では、まめのしっぽはぴんと立っています。
でも、いったん外に出ると、しっぽはすっと下がったまま。

2025年9月で2歳になるまめ。
どんなに慣れたお散歩コースでも、外では“しっぽを上げる”ことはありません。

外にはまだ、不安がたくさんあるんだと思います。

右)ソナ 左)まめ


あの脱走事件のこと

ある日、ダブルリードをすり抜けて、ラミが脱走してしまったことがありました。

ラミは、迷うことなく家に向かってダッシュ。
本当に、事故に遭わなくてよかった。

まめも、1度だけ脱走してしまったことがあります。
そのときは完全にパニック状態。
家とは反対方向へ、全力で走っていってしまい、私たちは大慌て。

すぐにさまよっているところを見つけ、無事に保護することができました。

そのとき改めて思ったのです。
「安心できる場所」「戻りたい場所」が、まめにはまだ定まっていなかったのかもしれません。


家でしか見せない表情

写真では伝わりにくいのですが、ラミとまめの“外の顔”と“家の中の顔”は、まったく違います。

外にいるときの表情は、どこか鋭くて、警戒しているように見える。

けれど、家に帰ってくると、それはもう、「あまあまの、かわいいかわいい顔」になります。

このギャップも、元・野犬ならではの魅力なのかもしれません。

まめ


「信頼」のかたち

ラミは、撫でてほしいとき、私に背中を向けて、ちょこんと横に座ります。

犬が背中を見せるのは、心を許した相手にだけだと言われています。
私はそのサインを、ちゃんと受け取っています。

まめは、最近では、誰かの足元で眠るようになりました。
この“無防備な姿”もまた、心を開いてくれている証だと思っています。

ラミ


「帰りたがる」の奥にあるもの

「途中で帰りたがる」

それは、きっと「信じていい?」と立ち止まる、心のサインかもしれません。

怖くなったとき、踏み出せないとき、それでも、一緒ならまた歩き出せる。

私は、ラミが不安そうに振り返ったあの瞬間の顔を、ずっと覚えています。
今、ラミは私の足元で、ぐっすり眠っています。

ここまで信頼してくれたなら、裏切ることはできません。

「信じたいけど、こわい」
その揺れる心に寄り添う散歩は、私にとっても、大切なレッスンになっています。

次回は、8月1日
「第4話:群れの中には静かなルールがある」投稿予定です。
お楽しみに!

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