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マガジン一覧

さばくのひがさ

本を書く市原と本を作る西野の往復書簡(2度目)ですが、ふたりとも本を読んでばかりいます。

128 本

いい子にしてそこでちょっと見てなさい

西野マドカさん noteのこの鼻につくいやらしい真っ白な、いかにもほめてほしそうなインターフェースに向き合って、さて今日はいったい何を書こうかと、しばらく考えています。 かつての私であれば、 「ふつうに暮らしているうちに、自分の中からなにごとか、書きたいもの、書けるものがうかびあがってくるものだ」 と、自分の作家性のようなものに対する無垢の信頼を隠しもしませんでした。 しかし、あらためてあなたからの一番新しいお手紙を受け取って、あらためて気づいたことがあります。

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With a little prayer

いちはらさん ながいながい夏が終わって,ようやく秋がやってきました。 よい気候にホッとしたのも束の間,Radikoから流れてきた「今年の秋は,日中は夏」という気象予報士の声に,思わず携帯を二度見したりする日々です。 一方で,世の中はほんのりと年末の雰囲気をまといはじめましたね。 そういえば毎年このあたりが暮れの入り口だったっけと「思い出した」ような感覚で,端末上を流れゆくさまざまな情報を眺めています。 *** 先日読んだ本のなかに「人の人生は,記憶は,その人が生き

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愛着が分化した先の好奇心

にしのし お手紙を、折に触れて読み返しています。 近頃はおたがい、月例ペースでお手紙を書いてきましたね。私やあなたが自然に記すようになった、冒頭の「時候のご挨拶」が、ほどよく春夏秋冬を追体験させてくれて、なかなか味わい深いです。 夏の暑さも冬の寒さも、毎年同じ事をくりかえしているはずなのだけれど、どのお手紙にもどことなく、その時だけの一回性みたいなものがまぎれこんでいるのがよいなあと思いました。 「ただの夏」も「ただの冬」も、それぞれ拡大してみれば、その年だけの夏であ

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違い探しの出発点

いちはらさん 9月も半ばを過ぎたのにエアコンがフル稼働です。 毎月の電気使用量を折れ線グラフにしてくれるアプリを導入していますが,去年の今頃は「カコン」と下がったはずの線が,ピクリともしません。 データとして目にすると,実に焦るものです。体重をはじめとする各種身体的な「数値」もまた然り。あっ そういえば,ぼちぼち健康診断…ジワリといやな汗を感じます。 *** 大学院に所属していたある年の冬,窓の外の吹雪を眺めながらPubMedにアクセスしていると,その年に東京の大学か

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ヤンデルはめんどくさい

病理医ヤンデルはSNS医療のカタチの一員ではあるんですが、実際にはもう少し鬱屈した関わり方をしていて、いろいろめんどくさいことをモヤモヤ考えて微妙に距離をとったりしているので、そのあたりをセキララに書いていこうと思います。キティララ。

「SNS医療のカタチ」のグッズ販売という選択について私が思うこと

ここ4年くらいの話をします。 私は、「SNS医療のカタチ」というプロジェクトにいろいろ関わっております。 医療における情報・コミュニケーションを考えて実際に動いていく取り組みです。 その多くはオンラインで行ってきました。あちこちにいる医療者たちに10分くらいの市民向け講演プレゼンを作ってもらい、月に1回程度、日曜の夜9時からYouTube LIVEで放送する、というかんじです。 質疑応答的にメンバーとやりとりをすると、なんだかんだで30分くらいの番組になるのですが、要

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人間の物語の数を減らそうなんて傲慢だと思う

「月の模様」を、ウサギの餅つきに見立てることは有名である。 ただしこれは、日本での話。 世界各国では、違った見え方をしている。 よくまとめたウェブサイトを見つけたので以下に引用する。 月の模様は、場所によって様々です。 ・餅をつくうさぎ(日本と韓国) ・薬草を挽くうさぎ(中国)…挽いているのは不老不死の薬 ・ろば(南アメリカ) ・ワニ(南アメリカ・北アメリカインディアン・インド) ・ほえるライオン(アラビア) ・髪の長い女性(東ヨーロッパ・北アメリカ) ・ヒキガエル

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「それは機械がやれることだ。」

「同じ事を何度も何度も言い続けること」というのは、ひとつの「手段」に過ぎない。 この「手段」は、主に教育の場面で必要とされる。根幹の部分が不変である基礎知識や基礎教養を、次から次へと新しく訪れる生徒たちに伝えようと思ったら、教師役の人はどうしたって、同じ事を毎年言い続けなければいけなくなる。 「同じ事を何度も何度も言い続けること」には、ある程度の「能力」を必要とする。 「能力」は後天的に鍛えることができるが、生まれ持った性格や資質にもかなり影響されるように思う。苦手な人

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将棋か囲碁か。

やさしい医療情報を世に広めていこうとがんばる試み……に限らず。 医療に従事するということそのものにおいて。 現場で働く医者は、たまに、自らを「将棋のコマ」に例える。 特に、飛車や金に例える。「龍王」だと言う人もいる。 医者の業務は、患者やその家族などに与えるインパクトが強く、一手により局面が大きく動くし、手がける方向が手広い。だから強いコマに例えるのだ。 こういうことは、あまり他職種の人の前では言わない。自らを龍王にたとえるというのは不遜みが強い。さすがに自粛するの

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週刊 『ヨンデル選書』

三省堂書店池袋本店にて平成30年11月30日から令和元年5月31日まで開催された『ヨンデル選書』フェア。こちらで並べたおススメ本たちを、毎週1冊ずつご紹介していくマガジンです。なお、令和元年12月1日より令和2年7月31日まで、三省堂書店池袋本店にて『ヨンデル選書 Season 2』開催中。

180.最終回のあとには

すべて忘れてしまうから (上記リンクをクリックすると版元ドットコム。いろいろな場所で買えます。) 三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェア(本記事は2020-2021のヨンデル選書 3rd seasonが対象)で、お買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。 燃え殻さんの文章の中で複数の時制が交差する部分にぐっと来る読者は多い。ピカソのキュビズムがいまだに絵の素人から見ると「なんじゃこりゃ」と思われてしまうのに対して、燃え殻さん

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179.ときには聖書のように

がん医療の臨床倫理 (上記リンクをクリックすると版元ドットコム。いろいろな場所で買えます。) 三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェア(本記事は2020-2021のヨンデル選書 3rd seasonが対象)で、お買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。 「読みやすい!」みたいな本ばかりを基本的には読んでいるのだけれど、ときおり、「うわー読みづら! 眠! しんど! でも読まなきゃなー!」みたいな本を偏愛することもある、ということ

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177.類書がなく似た人がいない

精神症状から身体症状を見抜く(上記リンクをクリックすると版元・金芳堂のホームページ。買えます。) 三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェア(本記事は2020-2021のヨンデル選書 3rd seasonが対象)で、お買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。 尾久先生はその後『器質か心因か』『サイカイアトリー・コンプレックス』『思春期、内科外来に迷い込む』と立て続けに内科的精神科、いや精神科的内科の本を上梓する。『偽者論』も記憶に

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178.i者かiPhoneか

外来診療によく効くBATHE法 (上記リンクをクリックすると版元ドットコム。いろいろな場所で買えます。) 三省堂書店池袋本店のヨンデル選書フェア(本記事は2020-2021のヨンデル選書 3rd seasonが対象)で、お買い上げの方に渡す特製カードに350文字のオススメ文を寄せた。以下、そのまま引用する。 これすごくいいこと言ってるな。そういうことです。外来作法ってちゃんと本読んで勉強したほうがいいと思う。医者の多くが雑誌をちょろっと読むくらいであとはセルフ流儀でなん

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俺たちは誤解の平原に立っていた

言語があるから人々は分断され、分断された人々は言語によって心を通わせる。 (イメージイラスト:恵三朗先生)

20 本

犀の角のようになんかみんなで歩め

大須賀覚様 拝啓 お元気ですか。日本では夏が終わりました。窓際のサボテンは、今年一度しかつぼみをつけませんでした。去年は五回くらい花が咲いたのですけれども。 「サボテンより多く花を咲かせる」というのが、最近の私の目標です。 幸い、この夏、ひとついい論文が書けました。でも次はまだです。今のところサボテンと一勝一敗。 サボテンはライバルとしていいですよ。 うまく論文が出ないときに、 「さぼってんじゃねえ!」 と、叱咤激励してくれます。 最後のお手紙、ありがとうご

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俺たちは誤解の平原でやさしく語る

誤解の平原で、悩み苦しむ患者さんたちを見てきました。 「抗がん剤は毒だから使ってはいけない。食事を工夫すればがんは消せる」と言って、標準治療を受けずにどんどん病気が進行してしまった患者さん。 「糖はがんを成長させるから、甘いものは食べてはいけない」と信じて、大好きな甘いものを全部やめて、苦しい生活をおくっていた患者さん。 世の中に広がる情報にまどわされて、命を危険にさらしたり、苦しい思いをする患者さんがあとを絶ちません。 そんな誤解の平原で、苦しむ患者さんを見るたびに

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聖書という鈍器

この往復書簡マガジン『俺たちは誤解の平原に立っていた』も、終わりが見えてきました。 たぶんあと50回くらいは続けることもできたと思います。 誤解の平原ってのは広いんです。だから、書けることもいっぱいある。 でも、20回でいったんまとめることにしました。 なぜなら、私たちは、これまで書いてきた内容を「さまざまな手段で、世に広く呼びかける」ことをやりたいのであって、noteに連続で記事を積むこと自体を目標にしているわけではないからです。 「誤解の平原で生き抜くこと」が目

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ゼロリスクという誘惑

さあ、始めていきますよ! この往復書簡マガジン「俺たちは誤解の平原に立っていた」は、世間に広がる不正確な医療情報に悩む方に、正確な医療情報を集めるヒントを届けようと始めました。今回が第17回目の記事になります。 さて、まず記事の冒頭で、一つお知らせがあります。 さびしいのですが。。。 この連載は合計20回を持って終了することとなりました。 ヤンデル先生と相談して、noteでの発信は20回で終了として、今後は他の形でさらなる発展を目指すこととしました。 具体的な今後

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不定期更新ロンリー雑誌『アレクサ、看取って』

「医療情報産業学」を語ります。

NUM-AMI-VACCINE(8) 念仏の先へ

▼前回記事 ヤンデル「ここまでのまとめです。医療の専門家たちが出しているメッセージは、やはり限定的ですよね。医療者にとっての『自分事(我が事)』とは患者ですので、患者のワクに入ってくる人……たとえば診察室に入ってくる患者さんのように、 "医療関連で困りごとがある人たち" に対してはメッセージを届けやすい。でも、冒頭で市川さんがおっしゃっていたように、たとえば若い人たちはもうコロナになんて興味がないわけですけれど、そういう人たちに対して広く届ける言葉を、医療者たちは持っていな

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NUM-AMI-VACCINE(7) 切り取る、かぎ取る、すり寄る、そこにいる

▼前回記事 ↓今日はだいたいこのあたりを書きます。 ヤンデル「水野さんは……取材相手の気持ちに入り込むタイプですよね。メディア側だからと言って、取材対象(例:医療者など)を『使う』というイメージからは遠い感じがする。」 水野さん「はい……」 ヤンデル「医療の専門家たち……情報の一部を切り取られたくない我々にとって、水野さんの情報の扱い方ってのはとっても丁寧に思えるんですよ。」 水野さん「そうですね……私は取材相手を専門家だとか患者だというように分けて取材することはな

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NUM-AMI-VACCINE(6) すでにストーリーがあった

▼前回記事 ↓今日はだいたいこのへんの話です。 水野さん「私は……私はその……今ずっと聞いてて、『そんなところまでお医者さんが考えなければいけないんだろうか』ってことをずっと感じてて……。」 市川さん「ああ、そうか。」 ヤンデル「おっ……」 水野さん「それぞれの医療者の方が、発信力を身につけて、SNSも用いてどんどん発信が上手になっていくのはすごくいいことだなと思いつつ……その……そんなスーパーマンみたいなことを医療者の方々に担わせていいのだろうか? ということを自

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NUM-AMI-VACCINE(5) 未必の故意による腹話術

▼前回記事 ちらりと時計をみた。 予定の1時間のうち、半分が経過していた。 ぬいぐるみをあやつりながら、思った。 (これ……今日……医療側はボッコボコになるなあ……。) ぼく自身、番組が始まる前までは、「メディアの問題点」も、「医療者の問題点」も、取り上げるつもりは、なかった。視座の違いを語る上で、わざわざウィークポイントをフィーチャーする必要はないと思っていた。 でも、 しゃべればしゃべるほど、「医療者が情報発信するときの問題点」が、じわじわと立ち上がってくる。

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雲をつかむはなし

「複数の意図がフクザツに絡み合っているのに、毎回無を耕すよう」。 ネットワークの扱い方を学び、情報の取扱いと広がりについて考える。 まてぃさんとの往復書簡です。 約束は雲、達成は雨(アラビアのことわざ)。

14 本

井戸端へお連れします

まてぃさん お手紙ありがとうございました。 ここまでの道のり、なかなかにして「キワい展開」でしたね。 読者もざわついています。 ぼくの脳もまた、ザワザワと活性化され続けていました。 モヤモヤと考えていたことを文章にするのはいいですねえ。 捕まえようとしているものが多面体であれば、なおいい。 ▼前回のまてぃさんのおはなし 言語化できた内容を整理すると、この5点を今後前提に持っておく必要があります。 ・現時点では医療者の善意がベース ・現時点では初期コストの捻出

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“アイディア”が出るまでの書簡振り返り

ヤンデル先生、お返事ありがとうございました。 感動して胸が震えました。なるほどそうだったのかと合点がいきました。じぃぃぃぃぃんとしてます。これまでのやり取りがあったからあぶりだされた何かと、私が感じていたちょっとした違和感の理由がわかりました。 座談会、私も大賛成です。そろそろ直接お話ししたくなっていました(笑)。ぜひに。 ▼前回の先生のおはなし 出た意見の方向性を再確認1.ぼくはメディアが作りたいわけじゃなく、新しいシステムを見てみたいのに、「メディアを運営したいよ

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アイディア前夜祭

まてぃさん いただいたお手紙を読んで、複数のことが同時にわかりました。 ▼いただいたお手紙 びっくりしました。本当にありがとうございます。まてぃさんのお手紙のおかげなんです。 昔、任天堂の宮本さんという方が言ったとされる「名言」を引きます。 「複数の問題を同時に解決できるものをアイディアという」 だいたいこんな感じだったかな。きちんと調べてないんでうろ覚えですけれど。 この名言を引用すると、今、ぼくに起こったこと……「複数のことが同時にわかった」というのは、アイ

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メディア運営に大切な3つのこと

ヤンデル先生、こんにちは。 今回はちょっと渋いお話をさせてください。 ▼前回の先生のおはなし メディアの信頼性はどこから生まれるか まず、結論から言いますと、ボランティアを前提にしたメディア運営は ダメ絶対! です。 SNSの利用と、医療者達が現時点ですでにボランティア精神を発揮している部分を利用することとを組み込んだとしたら、まてぃさんの描いている図はどのように変わる(あるいは変わらない)のでしょうか。 ――どうせ妄想するなら石油王と友人になればいい Shin I

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noteのイメージ画像を描いてもらいました

こんにちは。この記事のトップ画像をごらんください。かわいいでしょう。 先日、ぼくが運営しているnoteのイメージを、ある「画伯」に文章でお伝えして描いてもらったんです。 そのときの依頼文章はこちらです。 「文通以外で世界とつながることができない孤独な中年男性」をイメージしたイラストレーションを描いて頂けるとうれしいです。 ね。そうしてできあがった絵が、こちら(再掲)。 これ最高じゃないっすか? 描いてくださったのは、「あーちん画伯」です。 最近、こちらの企画でた

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自著のこと(医学専門書)

本記事では私が執筆した医学書をご紹介します。 【単著】症状を知り、病気を探る 病態生理学の本。看護学生向け。なので一般書と専門書の中間くらいにある本です。 「症状」から「病気のメカニズム」を考えてみようという本です。この勉強をきちんとしとくといろいろ役に立つと思うわけです。息切れってなんで起こるの、とか、お腹の痛みの違いによって疑う病気がどのように変わるか、とか。 Dr.ヤンデルの臨床に役立つ消化管病理 消化管病理学の本です。消化器内視鏡医、消化管検査に携わる放射線

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自著のこと(一般向けの本)

症状を知り、病気を探る 病態生理学の本。看護学生向け。看護学生というのはこないだまで高校生だったひとたちです。ですから一般向けのつもりで書きました。 「症状」から「病気のメカニズム」を考えています。ここをきちんと勉強しておくといろいろ役に立ちます。息切れってなんで起こるの、とか、お腹の痛みの違いによって疑う病気がどのように変わるの、とかがわかるようになる。 いち病理医の「リアル」 どなたでもお読み頂けるライトな文体ですが、内容は「病理学総論の前段」となっております。

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こういうnoteです。

「プロフィール記事」という機能を知らなかったので、今から書きます。 ぼくのnoteの記事は、すべて自作の「マガジン」に登録されています。マガジン登録外の記事はありません。すべてのマガジンは無料で読めます。 各マガジンのご紹介 『さばくのひがさ』 医療系書籍の編集者・西野マドカとの文通です。内容は本の周りをいったりきたり、生命倫理や脳科学の話をいったりきたりします。 『買うまでが読書』 某大型書店の店員さんである前田さんとの往復書簡です。内容は本のまわりをいったりき

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それなりマガジン『買うまでが読書』

本のまわりにいるふたりの公開交換日記です。ひとりは書店員。ひとりは書買人。

21 本

誤読の正体

マエダさん いただいたお手紙を読みながら1か月ほど考えていました。 まず思ったのは、以下のようなことです。 (すべての文章にお返事が書けるなあ……。) アガンベンの偶然性についての話を、『急に具合が悪くなる』(宮野真生子、磯野真穂)や、カトリーヌ・マラブーのこれから読もうと思っている本と照らし合わせながら、広げていくのはおもしろいだろうなあ、とか。 「再読でも難しい」と「二度目でも良い味」とは両方とも、とても幅広いニュアンスがあって、いい話題だなあ……とか。 『〈

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ないものがあるということ/ひとりでも集まれるところ

ヤンデルさん 読む言葉にピチパチ刺激を感じながら、ああやっぱり久しぶりだったな、ヤンデルさんのお手紙。なんて、数ヶ月の空白と、改めて有り難さを感覚で知りました。 お返事をいただいて、無性に読み返したくなった本がありました。 『バートルビー 偶然性について』ジョルジョ・アガンベン(月曜社/ISBN9784901477185)という本です。ある法律家のもとに訪れたバートルビーという筆生(書記みたいなものですかね)、何を言っても「しないほうが良いのですが…」としないことしかしな

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「最初の読者」であるばかり

マエダさん ジャン=リュック・ナンシーの『思考の取引 書物と書店と』を読みました。5か月前に。いい本でした。そこからいろいろと連想をつなげて、さまざまな本を読みました。よい本を読むと、次に読む本の手触りみたいなものを、先に知覚することがあります。その後、書店ではじめて目にしたはずの本に、「ああ、これちょっと触ったことがあるな、読もう」となる。そういう感じの本でした。 「連れてくる本」ですね。 装丁も美しかったです。 しかし、5か月!  この間、 『はじめて考えると

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川と独房、記憶と比喩

ヤンデルさん、 僕はいま「本を売る人」ではなくなってしまいました。 前回のお手紙にあった引用に、 「思考というのは順調な時にははじまらず、何かに衝突したときにはじまるものである」 「人は何か困難に衝突すると、それをどう解釈してどう乗り切るかと思考を始める」 という言葉がありましたけれど、はっきり申し上げるといまは思考停止の状態に近い。またその状態もイヤで、考えようとするけれど、どこへも行き着いていません。ぐるぐる回って元の位置に戻る、というより、ぐるぐる空回りな自転をして

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2 本

and recipe 小池花恵さんの場合

ぼく(大塚)がその人の存在を知ったのは京都高倉六角にあるワインバーのカウンターで写真家の幡野広志さんとイタリア産赤ワインを飲んでいる最中だった。 「最近、ぼくにマネージャーがついたんです」 幡野さんとはじめてお会いしたその夜、ぼくらは夜中2時までワインを飲んで語り合った。 (撮影:幡野広志) それ以来、幡野さんとお会いするときは大概、仕事終わりにワインを飲み行く流れになっていた。 幡野さんの話では、新しいマネージャーさんは以前ほぼ日で勤務しており糸井重里さんのマネー

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noteはじめました

はじめましての方、はじめまして。 「SNS医療のカタチ」で活動している大塚といいます。 写真の一番右に写っているブルーライトカット眼鏡をかけているのがぼくです。 一番左に写っている病理医ヤンデルが最初にぼくのことを「ブルーライトカット眼鏡」と呼び捨てにしたことから、いまだに「ブルーライトカット眼鏡の人」と呼ばれます。 ヤンデル先生、ありがとう。 ありがた迷惑です。 よしき皮膚科・形成外科院長の吉木竜太郎先生は 「騙されるな!あの眼鏡が本体だ!」と表現されました。

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実録マガジン『今週の國松』

俯瞰といっても空間だけを見通すだけでは不十分だ。 時間軸も加えた四次元空間を鳥の目で見ること。 鳥はしばしば舞い降りる。

29 本

今週の國松(Re.シャムズ)

突然の更新・・・!! そう! ご存じ・・・ 祝!出版!!! 「コロナのせいにしてみよう。シャムズの話」 ――都内某所。 本書のプレスセミナー、終了後。 疲労困ぱいのKJ 差し入れ・・・!! きのことたけのこ! やはり「きのこ」派・・・!! ん・・・?? アルフォォォォォォォォォォーーーーート (笑顔) ・・・ ちなみに いまセブンイレブンで対象の明治チョコを 2つ買うと・・・ もらえる・・・!! ガンダムのボールペン!! (写真は「シャア」

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今日の國松

これが全てなので今さら私はどうこう言わなくてもいい。 ただ、私もこうみえて、本マガジン『今週の國松』には愛着をもってやってきた。 そもそも、 呼ばれて対談をして、 しゃべった相手がすごくて、 感激して本を買ったらそれがまた全部すごくて、 とにかくこの鬼才を世に届ける手伝いの一端を担わずにいられるかという謎の使命感に突き動かされて、 ぼくは毎週毎週、一度しか会っていない國松のことを多角的に褒め続けた。 これは目的があって始めたことではない。本当だ。 とりあえず

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今週の國松(13.KJ再臨)

こんにちは! 13週にもわたりお伝えしてきた『今週の國松』も、おそらくこの投稿が最後の更新になるでしょう。 というわけで・・・ 本人に突撃してきました!! ※音が出ます(音しか出ません) あぶねーーー!!! すみません・・・ 何だか使えない気配がしたので、一方的に切断しました。 以下、重要。 ー告 知ー 次 回 まさかの再対談!! しかも 生放送っ・・・! 『今週の國松』最終回!!あの対談を再び。今日の國松&市原 明日はどっちだ!? 激談トークラジオ(

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先々々々々々々々々々々々々週の國松

先々々々々々々々々々々々々週。2020年1月16日。 三省堂書店神保町本店で、ぼくは、鬼才・國松と対談した。 ついにログミーで対談の文字おこしの掲載がはじまった。 3か月沈黙してたくせに突如の毎日更新で、関係者一同はあわあわしている。 全5回。今日もおそらくこのあと、第4回目が更新されるだろう。 とんでもない記事である。絶対読んだ方がいいぞ。 さぞかし文字おこし大変だったろうな。ぼくは事前に原稿に手を入れたんだけど、ぶっちゃけ、 自分の言ってること半分もわからなか

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