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マガジン一覧

西山夘三記念叢書

20世紀の日本を代表する建築学者である西山夘三(1911–94)の没後、その蔵書や資料を保存・研究することに端を発した「NPO法人西山夘三記念すまい・まちづくり文庫」と、弊社millegraphの協働による出版プロジェクト。 一般的には出版しにくいと思われるテーマであっても、意義のある研究や活動に光を当て、その成果を広く社会に還元することを目的とし、年1冊のペースで継続的に刊行していきます。

乾康代『原子力と都市計画』書評 評者:岩見良太郎

 すぐれた研究書は、どこまでも個性的であり、それゆえ、普遍性をもつ。そのきっかけは、しばしば偶然を伴うが、その感性によって自らの課題としてうけとめ、納得のいくまで掘り下げていくことによって、それは生まれる。  本研究は、著者が、東海村がある茨城県の大学に赴任したことから始まった。果敢にも、原発という、巨大な問題に取り組みはじめたのである。なぜ、いかにして原発立地を誘導し、地域は受け入れてしまったのか、それは、地域に何をもたらしたのか、どうしたら原発を止めることができるのか等々

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乾康代『原子力と都市計画』まえがき・目次公開

乾康代 『原子力と都市計画』 (西山夘三記念叢書 2) 日本の原子力開発は茨城県東海村で始まった。そのときそこに都市計画の規制はなかった。 以降、倣うように各地の過疎地域に原発がつくられ、人々の生活や生業が変容してきた。70年にわたる日本の原子力開発と立地地域の歴史を追い、世界の原発の状況と比較する。 福島第一原子力発電所の事故から15年。ロシアのウクライナ侵攻や円安といった国際情勢によるエネルギー価格高騰を受け、国は原発再稼働へと舵を切った現在、都市と社会の安全を根源から

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岩元真明 『ヴァン・モリヴァン──激動のカンボジアを生きた建築家』 まえがき・目次公開

岩元真明 『ヴァン・モリヴァン──激動のカンボジアを生きた建築家』 (西山夘三記念叢書 1) カンボジア初の建築家ヴァン・モリヴァン。独立まもないその国で、主要な国家プロジェクトの数多くを手がけ、建築の近代化と脱植民地化に向き合った。内戦が始まると、スイスへ亡命しポル・ポトによる大虐殺から逃れ、祖国帰還後は戦後復興とアンコール遺跡の世界遺産登録に貢献した。 激動の時代を生きたひとりの知られざる建築家の生涯から、近現代を通貫する建築のグローバル・ヒストリーが見えてくる。 著者

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「西山夘三記念叢書」創刊

「西山夘三記念叢書」という新たな叢書(シリーズ)を創刊します。 20世紀の日本を代表する建築学者である西山夘三(1911–94)の没後、その蔵書や資料を保存・研究することに端を発した「NPO法人西山夘三記念すまい・まちづくり文庫」と、弊社の協働による出版プロジェクトです。 一般的には出版しにくいと思われるテーマであっても、意義のある研究や活動に光を当て、その成果を広く社会に還元することを目的とし、今後およそ年1冊のペースで継続的に刊行していきます。 2023年5月、第1回

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山翠舎 時を重ねた古木をめぐる話

長野県を中心に、「古木」の買取りから保管・販売、設計・施工をワンストップで手掛け、古民家を活用したサーキュラーエコノミーにも取り組む山翠舎。 その仕事やマテリアルの魅力、依頼者・協働者のメッセージなどを紹介していきます。 写真は浦部裕紀による撮り下ろし。

企業の理念を託された店舗デザイン──「山翠舎 時を重ねた古木をめぐる話」第8回

注目が集まるサイトの新店舗 JR大阪駅直結の「うめきたグリーンプレイス」。緑豊かなうめきた公園に面したその新しいモールの2階に「R Baker うめきたグリーンプレイス店」はある。オープンはうめきたグリーンプレイスと同じく2025年3月。約1年が経過した店は、多くのお客さんで賑わい、オープンな厨房ではひっきりなしにパンが焼かれていた。山翠舎による古木は、柱や床、テーブルや椅子にふんだんに用いられ、石貼りの什器にパンが並べられている。他のカフェやイートインの店舗とは違ってワイ

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リユースの鍵となる3Dスキャニング──「山翠舎 時を重ねた古木をめぐる話」第7回

情報の問題 前回は、古民家の解体・買取りの現場を訪ねた。相談を受けてから、まずは移築先を探るマッチングの期間を設け、それが叶わなければ見積りを行い、丁寧に解体をして貴重な材を回収する。その先には倉庫のキャパシティの問題、そして圧倒的な出口不足の問題があることが見えてきた。残念ながら解体される古民家は日本中に無数にあるが、ごく限られたエリアの、ごくわずかな木材が再び市場で流通しているに過ぎない。 古木が再利用されづらいのは、そもそも情報が流通していないことがひとつの大きな要因

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解体・買取りとその出口──「山翠舎 時を重ねた古木をめぐる話」第6回

解体・買取りのプロセス 見慣れた建物が解体されているのを見るとき、ふと悲しみのような感情を覚えることがあるだろう。人口が減少するなかで、もしくは新しく建て替えのため、相続による売却のため、空き家の解消のため……、個別に様々な事情を抱え、至るところで建築物の解体が行われている。長い歴史をもった古民家であっても同様で、全国で人知れず次々と解体されている現実がある。 山翠舎は、貴重な古民家が解体される過程で、柱や梁、床といった材を買い取り、ストックし、販売または自社の設計・施工の

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小谷村にしかない地方創生のかたち──「山翠舎 時を重ねた古木をめぐる話」第5回

時代の変化に対応した改修──道の駅小谷のレストラン 長野県の最北西、新潟県との県境に位置する小谷村。南側には、1998年の長野オリンピックの会場のひとつである八方尾根スキー場をはじめ、国際的な観光地として名高い白馬村が接する。 小谷村は、白馬村よりもさらに山深く、平地が限られている印象だ。その村で、株式会社道の駅おたり、株式会社おたり振興公社というふたつの民間企業の代表を務める幾田美彦氏を訪ねた。幾田氏は、大阪の出身ながら21歳のときに小谷村へ移住、38歳までスキーのインス

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自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」

概要 https://note.com/_millegraph/n/nd3a3114275dd

プラクティスの積み重ねを位置づけるために ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 平尾しえな

自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」第6回のゲスト講師は、社会学者の西田亮介。東京工業大学にある西田の研究室は人が埋もれんばかりの本の山、安全を期して(?)議論の場は隣の学生室となった。連にとっては慶應SFC時代からの先輩であり、久々の再会に和気あいあいとした雰囲気のなか、終始インタラクティブにゼミが進められた。 理論の所在まず、書籍というかたちで連が理論を発表する目的が、議論の軸になり、そこから連のテキストの各内容がその目的のためにどう説明されうるかが、テンポよく、時

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「洞窟」の運営 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 橋本吉史

自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」は、議論の相手を建築分野外へと広げ、これまでの蓄積を引き継ぎながら、さらに領域横断的な対話から「社会変革としての建築」のあり方を探っていく。そのようなゼミの第5回は、卯城竜太をゲスト講師に迎えた。卯城はChim↑Pom​​のメンバーであり、個人としても積極的に執筆活動を行っている。 今回の発端は、自主ゼミのSlackで話題に上がった卯城による連載「ポスト資本主義は『新しい』ということを特権としない」*1 を通じて、連の執筆中のテキストと

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【参加者追加募集】 自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」 連勇太朗

執筆中の、赤字やコメントが入ったままの30,000字近い原稿を、最前線で活躍する超絶忙しい建築家の方々に送り、2時間じっくりフィードバックをいただくという、非常に図々しく(!)そして斬新な新著執筆プロジェクト「自主ゼミ」を2021年夏に始め、これまで4回開催しました。 仕上がっていないテキストを誰かに読まれるというのは非常に恥ずかしい経験でしたが、今、とても大きく確かな手応えを感じています。何が伝わり、何が伝わらないのかという伝達の問題だけではなく、自分自身が気づいていない理

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土地、ネットワーク、そして複数の時間 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 大村高広

建築家・連勇太朗が、ゲスト講師を訪ね、執筆中のテキストを題材に議論する自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」。 2021年9月22日に行われた第4回、建築家・乾久美子との議論のレポートです。 執筆者は、建築的実践を行うGROUPの共同代表で、雑誌『ノーツ』を年1冊刊行し始めた大村高広。 自主ゼミ「夏の陣」最終回となる第4回目のゲスト講師は乾久美子。 連は執筆中の新著を通して、社会変革(ソーシャルイノベーション)の議論を建築的実践の方法論や建築計画の知見に結びつけることで

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『建築情報学へ』勉強会からのレポート

全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会。出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきたコミュニティ。その企画メンバーによるレポート。

大海を探索する地図 ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 南佑樹

2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティ

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手を動かしながら読む ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 近藤広隆

2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study  の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティ

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おいしさは自分でつくる ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 池本祥子

2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study  の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティ

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建築情報学が本当に必要な世代 ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート

2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティと

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連載「建築におけるフィクションについての12章」立石遼太郎

「フィクション」の概念を通して、建築を捉える試論。全12章の構成。///立石遼太郎氏は、修士制作《静かなレトリック》(2015、東京藝術大学サロン・ド・プランタン賞)から、一貫して建築を語る語彙をより豊かにすることを志向し、新しい語りを提示してきた。そのエッセンスは、論考「建築の修辞学──装飾としてのレトリック」(「10+1 website」2018年4月号)として発表されている。本連載では、12の建築物をモチーフに、「フィクション」という視座から、凝り固まった建築の見方を解凍し、より豊穣で乱雑な現実世界へと溶かし広げていく。予告となる「序章」公開中。///2019年6月10日更新の「第1章」は、字数約17,000字。このような論考の連載を掲載できる専門誌が失われた今、現代の環境ならではの書き手と読者の関係構築を目指しています。

連載「建築におけるフィクションについての12章」あとがき 立石遼太郎

0 「はじめに」としてのあとがき1カ月前に乗り越えたはずの締切が、もう目の前に差し迫っている。これ以上なにも出てこないと思われる状態から、またなにかを絞り出さなければならない。これまでの章との整合性に、今月も縛られる。章を重ねるごとに、そのプレッシャーに押しつぶされそうになる。 2019年の5月初旬、連載の話をいただき、軽い気持ちで了承した自分に今一度考える時間を与えたい。本来であれば、少なくとも1カ月は連載の骨格を練るべきだったが、序章の初稿の締切は10日後に迫っていた。逃

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第12章 ふたつのフィクション──青森県立美術館 立石遼太郎

時間が何か奇妙な物に思える時。ここには隠された物、外から見ることはできるがその中をのぞきこむことのできないものがある、という考えに何にもまして強く誘われる。しかし、そんなものがあるわけではない。我々が知りたいのは時間についての新事実なのではない。[そして]我々の問題となる事実は全部あけっぴろげに[目の前に]あるのだ。我々を煙に巻くのは名詞[時間]の神秘的な使われ方なのである。 ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン『青色本』大森荘厳訳、筑摩書房、2010 *太字は原著で傍点 0

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第11章 横たわるサバイバルライン──中心のある家 立石遼太郎

世界は一つではない。だが複数の独立した世界があるわけでもない。 久保明教『機械カニバリズム 人間なきあとの人類学へ』講談社、2018 0 アンカーをつくる「土台」は整った。12章で完成する「建築におけるフィクション」。その第12章を「上家」に喩えるなら、本章は土台と上家をつなぐ「アンカー」として位置づけられる。 アンカーを用意する前に、今一度、「建築におけるフィクション」という言葉について深く考えてみたい。常識的に考えれば、建築物は「現実の世界」に存在し、フィクションは「フ

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第10章 裏面のヴァーチュアリティ──リビングプール 立石遼太郎

それは本当に必要か。 増田信吾+大坪克亘『Adaptation 増田信吾+大坪克亘作品集』TOTO出版、2020 0 引き続き同じ舗装の上を歩くフィクションはつくり物である。フィクションの世界と現実の世界の間には、決して乗り越えてはならない「フィクションのサバイバルライン」が存在する。フィクションにサバイバルラインが存在することは、フィクションがつくり物であることのなによりの証だ。誰も、それを乗り越えてはならない。 フィクションのなかにいる限り、そこで起きる出来事はすべて真

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¥300
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