『トモダチコレクション わくわく生活』はプレイヤーの情熱次第で評価が変わるゲーム?海外レビュー分析で見えてくる魅力と問題点

その仕組み全体は、プレイヤーが注ぎ込むものによってのみ動き続ける

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『トモダチコレクション わくわく生活』が発売を迎え、各所でレビューが掲載された。IGN USのレビューを翻訳記事としてすでに紹介しているが、IGN JAPANでも筆者(クラベ)が独自のレビューをお届けする予定だ。本稿では海外メディアにおける本作の評価の傾向を分析する。

レビュー集積サイトMetacriticでは記事執筆時点で59件のレビューが登録されており、78点のメタスコアを記録している。決して悪いスコアではないものの、体験版の好評ぶりを考えると、もう少し高いスコアを期待したかったところ。

分析を始める前に、海外における「トモダチコレクション」シリーズの背景を改めて確認しよう。日本で2009年に発売された1作目『トモダチコレクション』はDSを代表するソフトで、376万本も売れた、社会現象と呼ぶのにふさわしいほど流行したタイトルだ。しかし、本作はそもそも海外では発売すらしていなかった。

2013年に3DSに登場した続編『トモダチコレクション 新生活』は、欧米で「Tomodachi Life」としてリリースを迎えた。タイトルに日本語「Tomodachi」を残したことからもわかるように、あえてジャパニーズな雰囲気を残した、ニッチなタイトルとして登場した。しかし、そんな本作はヨーロッパだけで200万本以上を売り上げるなど、一定の人気を獲得した。一方で、「同性愛者のMiiを作れない」ことで批判を浴びた。その後、シリーズの展開がなくなり、欧米では任天堂の一風変わった単発タイトルとして歴史に残ることとなった。1作目が一世を風靡した国内とは大きな違いがあると言えそうだ。

『Tomodachi Life』こと『トモダチコレクション 新生活』のメタスコアは71点とあまり高くはないが、これは同性愛者の設定がないことによる不満も大きい模様。なお、近年は本作を愛するゲームライターも多くなっているイメージだ。IGN USのポッドキャスト番組「Nintendo Live Chat」でも頻繁に本作に対する愛を形容する出演者が複数いる。

そんな『Tomodachi Life』が海外で発売してから12年、ついに続編『トモダチコレクション わくわく生活』が発売されたわけだ。78点のメタスコアは前作よりも一回り高く、今作ではMiiの恋愛対象を性別と関係なく設定できるようになっているので、まずその問題はクリアしている。一方で、IGN US(70点)も指摘する別の問題が浮かび上がっている。それは共有設定の厳しい制限である。

『トモダチコレクション わくわく生活』は、創造力に応えてくれるユニークで風変わりな楽園への鍵をプレイヤーに手渡してくれる作品だ。そしてその世界は、自分自身の個性をそのまま映し出す鏡のようでもある――だからこそ、この楽しさをもっと気軽に友人たちと共有できたなら、と思わずにはいられない。

そう、本作は前作ではより自由にできたMiiなどの共有が難しくなっている。スクリーンショットでさえ、ほとんどのSwitchゲームが対応している「スマホへアップロード」の機能が使えない。

「子供を守るという観点がその判断の大きな理由になっているのだろう」とIGN USはおそらくの原因に理解を示しながらも「安全策を設ける仕組み」をいくらでも用意できたはずだと主張している。レビュー自体は共有の厳しい制限を除けば大きなマイナスを挙げていないので、この問題がなければおそらくは80点または90点のスコアだったのだろう。そう、前作と同様に、仕様の抱える問題が本質的には素晴らしいゲームの足枷となっているのだ。

「さあ、肩の力を抜いてリラックスし、とことんバカで、ぶっ飛んでいて、奇妙な世界に飛び込もう――2026年最高のゲームがここにある。私はこのゲームから手が離せなくなっているし、ライフシミュレーションが好きなら、きっとあなたも同じ気持ちになるはずだ」というPocket Tactics(100点)の陽気なレビューからすれば、「トモダチコレクション」と相性のいいプレイヤーならこれ以上のゲームはないらしい。

ところが、問題は共有の制限だけではない。「トモダチコレクション」の面白さはプレイヤーの想像力に委ねられている側面も強く、ゲームそのものはかなりシンプルで、同じようなシチュエーションの繰り返しも多い。

「活気あふれる島でMiiたちを管理するユニークなライフシミュレーションゲームで、人間関係やユーモア、予想外のやり取りに重きを置いている。ただし、その長期的な魅力は、ある程度の繰り返し要素を受け入れられるかどうかに左右される」とXGN(90点)

IGN USも同様に繰り返しの多さを指摘しているが、秀逸な台詞回しとプレイヤー自身のインプットによって耐えられるものに昇華されているという。だが、単調さや繰り返しの多さは一部の媒体ではもっとはっきりとしたマイナス要素として挙げられている。

「シリーズファンにとっては夢のようなゲームになりそうだが、個人的にはもう少しバリエーションがほしかったところだ。少なくとも、今はすぐに島を再訪するだけのきっかけがない」とNintendo Life(70点)は書いている。

「『トモダチコレクション わくわく生活』はキャラクタークリエイトに夢中になれて、近くの友人や家族にそれをシェアできる環境にある人のためのゲームだ。最高にぶっ飛んでいるが、それ以外の人にとってはちょっと物足りず、早めに失速してしまうだろう」とGamesurf(70点)も同様に、バリエーションやボリュームの不足を問題に挙げている。

本作を長く楽しめるかどうかは、自分の作ったMiiにどれだけ思い入れがあるかによって、大きく変わるかもしれない。

「途中で飽きてしまったとしても、しばらくするとMiiたちのことが気になって再訪したくなるだろう」とMGG(80点)は書いている。

「万人向けのゲームではないが、短めのストレスフリーなゲーム体験を求めるユーザーにはぴったりだ」というGameblog.fr(80点)の評価がかなり的を得ているように思う。

今ほどゲームに対する一般的なリテラシーもなく、スマートフォンでゲームを遊ぶ前であるDSの時代に誕生した『トモダチコレクション』は、カジュアル層に向けて作られた作品であり、そうしたルーツは最新作にも残っているのだろう。

「期待していたほどボリュームのある体験ではなかったし、最大限に楽しむには自分なりのセンスが必要だ。だが、それができる人にとっては最高に愛せる作品で、多くの時間を注ぎたくなるだろう」というScreenHub(80点)の評価は、本作のクリエイティブな側面をうまく捉えている。「どういうコミュニティーを作りたいか」という明白なビジョンをもって遊ぶのが、このシリーズの醍醐味と言える。

「『トモダチコレクション わくわく生活』はプレイヤーに多くを求めるゲームだ。この仕組み全体は、プレイヤーが注ぎ込むものによってのみ動き続けるのだから」というMultiplayer.it(80点)の言葉が、このシリーズの本質を見事に形容している。

IGN USのレビューにも指摘されているように、本作はこてこてのシミュレーションゲームでもなく、自分の作ったMiiたちがどのような生活を送っていくのかを見届ける楽しさが比重としては大きい。Miiたちの運命を少し手助けすることはできるが、見守るという行為そのものを楽しめる特性がこのゲームには必要なのだ。

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  • Nintendo Switch
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