『プラグマタ』開発者インタビュー!長い沈黙を破ったカプコンが目指す近未来SFアクションの姿

「It's real」

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今から5年以上前、宇宙服の男性と可愛らしい少女の登場するSFゲーム『プラグマタ』のアナウンストレーラーが発表された。それから何度か延期を繰り返し、ほとんど情報がないミステリアスなプロジェクトだった。

筆者も期待半分不安半分で本作に注目していたが、gamescom 2025でついに自分の手でプレイすることができた。アンドロイド少女ディアナでハッキングをしてから主人公ヒューとしてシューティングをするゲームプレイはユニークだし、ディアナのブロンドヘアが恐ろしいほどリアルで驚いた。『バイオハザード レクイエム』と『鬼武者 Way of the Sword』に負けず劣らず、『プラグマタ』は近年絶好調であるカプコンの新作として十分に注目に値するだろう。

gamescomでは本作のプロデューサーを務める大山直人氏にインタビューしたので、紹介しよう。

――『プラグマタ』ほど規模の大きな新規IPも珍しいと思いますが、プロジェクトの成り立ちについて教えてください。

カプコンでは定期的に新規IPにチャレンジしているのですが、本作もそのひとつとなります。新規IPなので、少しでも慣れ親しんでもらえるように、私たちの世界からは少しだけ近未来で、月面世界という地球からちょっとだけ離れている場所を舞台にしています。手が届きそうで届かないくらいの舞台ですね。

――SFでプレイする前は難解なイメージを抱いていたのですが、プレイしてみるとそうでもないですね。

そうなんです。ハードなSFというわけではなくて、SFが好きな人はもちろん、そうでなくても『プラグマタ』の世界観に浸れるものを目指しています。世界観の監修には「マクロス」シリーズなどでお馴染みの河森正治さんに参画いただいています。河森さんはデザイナーとしてのイメージも強いと思いますが、今回はシナリオと設定の監修をしていただいています。

――レジェンドですね! 本作は世界観だけでなく、ハッキングとアクションを組み合わせたゲームプレイもユニークですが、コンセプトはどこからスタートしたのでしょうか。

宇宙服姿の主人公ヒューがアクションをして、アンドロイドの少女のディアナがハッキングをし、ふたりで協力して月面から地球への帰還を目指すというコンセプトが先にありました。ただ、これをどうゲームプレイに落とし込むかでものすごく試行錯誤を繰り返していました。実を言うと、ゲームプレイのシステムが固まったのは開発の終期あたりなんですよ。

――へぇ……!

2020年に公開したアナウンストレーラーからコンセプトは変わっていないのですが、それをゲームプレイに落とし込み、製品版としてちゃんと最後まで楽しめるものにするのは実現が難しくて、システムの根本的な見直しを何度も行って、様々なパターンを試した結果、最終的に行きついたのが今のパズルとシューティングを組み合わせたゲームプレイですね。

――ヒューとディアナが協力するのが最初からコンセプトとしてあったわけですが、バディものがやりたかったのでしょうか。

そうですね。本作のユニークなところとして、一見すると少女であるディアナが守られる対象で、宇宙服の大きなヒューが少女を守る構造に見えるかもしれないのですが、実際にはヒューがピンチになってディアナが助けることも多くて、お互いに助け合って物語を進めていきます。

――ディアナは非常に可愛らしいのですが、アンドロイドなんですよね。人間とアンドロイドの関係も描きたかったのでしょうか。

はい。今回の試遊でも、ヒューがディアナにハイタッチをしようとするけど、ディアナはハイタッチが何かわからないという場面があると思います。このように、ディアナがヒューから人間らしさを学んでいく物語になっていると思います。

――ディアナの髪のリアリティに驚きました。

ありがとうございます! 本作は何度か延期をしているのですが、その期間で技術的な進化があって、かなりグラフィックがきれいになってきていると思います。初期のトレーラーと比べても、ストランドヘアの技術を活かして、ディアナの髪がかなりレベルアップしていると思います。高精度で、リアルタイムのシミュレーションもできているので、ゲームプレイをしていてもふわっとなびくなど、きれいな表現が見られるくらいのクオリティになってきています。時間をかけた分だけ、ゲームプレイだけでなくグラフィックも進化していますね。

――ハッキングとシューティングを組み合わせたゲームプレイは徐々に広がるのでしょうか。

もちろんです。今回のデモでも小さい敵ならハッキングは3x3のマスで展開しますが、強めの敵の場合は5x5のマスに変わります。このように、敵の種類に応じてマスのサイズが変わってきます。本編は敵の種類が豊富なので、パズルのマスの変化にもご注目いただきたいです。まだ、ハッキングノードと呼ばれるものゲットすれば、それがマスに現れるようになるのですが、これを通ってから敵にハッキングすると様々な特殊効果が得られるようになります。今回のデモでは防御力を下げるノードが登場していましたが、ゲーム本編には様々な種類のノードが登場するので、そういった広がりにもご期待いただければと思います。

――ハッキングは徐々に難しくなっていくのでしょうか。

はい。ストーリーを進めていくにつれて、敵も強くなりますしパズルのバリエーションも増えていきます。ただ、複雑にしすぎてパズルを解くのに時間がかかりすぎてアクションができないとなるとバランスが崩れてしまうので、うまい具合にパズルとアクションの両方が気持ちよく遊べるようにアイディアを詰め込んでいるところです。

――アクションとハッキングが相互作用するようにデザインした武器なども印象的でした。

ありがとうございます。今回のデモにも敵の動きを封じる武器が登場していたと思いますが、まず足止めをしてからハッキングをするといったこともできるようにしています。基本的にはハッキングで敵の装甲を解除してからアクションに入るのですが、新しい武器を入手すれば戦略性の幅も広がり、プレイヤーの選択肢が増えていくようにデザインしています。

武器に関しては常に装備しているハンドガン以外がフィールドでゲットできるようになっており、使い捨ての形式を採用しています。十字キーにそれぞれアサインされており、例えば火力の高い武器は左にセットされているのですが、同じく火力の高い別の武器が登場した場合、どちらかを選択してセットする形となります。

――スキルツリーといった、プレイヤーの成長要素はありますか。

もちろんあります。大きく分けて武器、ハッキング、ステータスに対する強化を選んでいきます。獲得したリソースを元にどう強化するかが選べるようになっていますが、具体的なシステムについては今後の発表を楽しみにしてください。

――探索時もハッキングがあり、戦闘時とまた別のパズルになっているのも印象的でした。

探索においてもヒューとディアナのコンビネーションで進んでいくというコンセプトは変わらないので、ヒューが移動やジャンプにホバリングなどのアクションをし、ディアナが施設に対してもハッキングをしてギミックを解いていきます。戦闘も探索もふたりの能力を組み合わせることで進行します。

ハッキング(パズル)とアクションの両方が触っていて楽しいように、バランス調整に時間をかけてきました。ふたつの異なる要素を組み合わせて、交互に操作して楽しいようにするのはすごく苦労と時間をかけましたね。

――ゲームの舞台は月面の研究施設ですが、見た目に飽きがこないように工夫している点はあるのでしょうか。

ビジュアルの変化に関してはステージごとにあっと驚いてもらえるものを用意しています。また、初期のアナウンストレーラーで登場していたニューヨークのタイムズスクエアのような場所も本編に残っています。ただ、アナウンストレーラーからコンセプトは変わってないものの、ゲームプレイが変化していますので、当時の映像通りのものが見られるのではなく、今の『プラグマタ』のスタイルにあわせてアップデートされています。

――ゲームのボリュームはどれくらいのものを想像すればいいんでしょうか。

まだ開発中なので具体的には言えないのですが、近年の「バイオハザード」作品と同じくらいの規模感を想定しています。

――アナウンストレーラーからかなり時間も経っており繰り返し延期が発表されてきたのですが、「大丈夫なのか?」という声もあったと思います。開発側としてどういう気持ちで待っている人々の反響を見てきたのでしょうか。

無期限延期の発表をさせていただいてからも、他社さんのデジタル番組などで定期的に「『プラグマタ』の続報あるかな」という期待のコメントを多くいただいていたのはうれしかったですね。新規IPで、しばらく音沙汰がないのに覚えていてもらえているのは制作の励みになりましたね。

――遊ぶ前は不安もありましたが、実際にプレイしてみるとユニークなゲーム体験に仕上がっていてとても楽しみになりました。

本作は見ているだけだと「複雑そう」、「難しそう」、「パズル面倒くさい?」と思われがちですが、実際にプレイすると爽快感もあって、印象がガラッと変わるタイプのタイトルだと思います。

gamescom以降も様々なイベントで試遊出展したいと思っていますので、機会があればぜひ手に取っていただけるとうれしいです。イベントに参加できない方はぜひメディアなどからのインプレッションやリアクションをチェックしてください。

――我々もがんばります(笑)。発売が待ち遠しいです。

発表から長くお待たせして申し訳ありませんでした。いよいよ本当に2026年に発売させていただくので、もう少しだけお待ちください。

――もう延期はないんですね?

はい! 6月のトレーラーにも「It’s real」と書かせていただいたので、本当に2026年に発売させていただきます!

――楽しみにしています。本日はありがとうございました。

『プラグマタ』は2026年、PS5/Xbox Series X/PC向けに発売予定だ。

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