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[特集上映] 映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界(2/14~2/27)
CATEGORY[ 上映終了 ]
神話の如き、夢の世界へ
魔法のような奇跡の映像が美しい夢のひと時へと誘う
純粋な少年たちを描いた名作『赤い風船』『白い馬』が4Kデジタル修復でスクリーンに甦る!
2025年の今、この世界に足りないのは、“純粋で美しい夢”かもしれない。そんな想いを抱く私たちの心の空洞を、あふれんばかりの喜びで満たしてくれる作品が、初公開から70年の時を超えてスクリーンに甦る。
48歳の若さでこの世を去った映像詩人アルベール・ラモリス。彼の作品に出演するだけでなく、常に撮影に同行しその仕事を傍らで見守り続けた息子のパスカルが、4Kデジタル修復にすべての愛と才能を注ぎ込んだ。最新技術によって、公開当時のオリジナルのフィルム映像に可能な限り近づけられたのは、第9回カンヌ国際映画祭短編パルム・ドール賞(最高賞)と第29回アカデミー賞🄬脚本賞を受賞した『赤い風船』と、第6回カンヌ国際映画祭短編グランプリ(最高賞)を受賞した『白い馬』。ラモリスが「夢を現実化した」と語ったポエティックな映像が、細部まで深く鮮やかに再現された。
未公開作を含む3作品を一挙上映! ラモリスの知られざる世界へ
今回、『赤い風船4K』『白い馬4K』の公開を記念して、3作品の4Kデジタル修正版の一挙上映が実現した。日本初公開となるのは、ドキュメンタリーからキャリアをスタートしたラモリスの劇場長編映画監督デビュー作となる『小さなロバ、ビム』。北アフリカ、チュニジアのジェルバ島を舞台に、ロバと少年たちの愛らしい友情を描く。そして、祖父と少年の冒険旅行に胸が躍る『素晴らしい風船旅行』は、ヘリコプターに耐震装置を付けた「ヘリヴィジョン」を使用して撮影され、フランス全土の風景を気球に乗った主人公の視点で楽しめる。さらに、人間がもし鳥のように自分の翼で空を飛べたならという、人類の永遠の願いを映画化した『フィフィ大空をゆく』。初公開時は日本でも大ヒットを記録したロマンティック・ファンタジーだ。
ラモリスが映画にしたのは、誰もが子供の頃に見ていた夢。映画館の暗闇の中、一瞬で子供時代へと送り込まれた私たちは、あの頃の希望と自由、遊び心とユーモア、そしてまっすぐな瞳を取り戻す。そんなかけがえのない映像体験こそが、ラモリスの起こした“奇跡”なのだ。
| 2/14(土) | 2/15(日) | 2/16(月) | 2/17(火) | 2/18(水) | 2/19(木) | 2/20(金) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| <『赤い風船』『白い馬』同時上映 | ||||||
| 2/21(土) | 2/22(日) | 2/23(月) | 2/24(火) | 2/25(水) | 2/26(木) | 2/27(金) |
| 小さなロバ、ビム | 素晴らしい風船旅行 | フィフィ大空をゆく | 小さなロバ、ビム | 素晴らしい風船旅行 | フィフィ大空をゆく | 素晴らしい風船旅行 |
| 『赤い風船』 |
© Copyright Films Montsouris 1956 |
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監督・脚本:アルベール・ラモリス 撮影:エドモン・セシャン 音楽:モーリス・ルルー 出演:パスカル・ラモリス、サビーヌ・ラモリス、ジョルジュ・セリエ、ヴラディミール・ポポフほか Le Ballon Rouge/1956年/フランス/仏語/35分/カラー/スタンダード/日本語字幕:星加久実 第29回アカデミー賞®脚本賞受賞 第9回カンヌ国際映画祭短編パルム・ドール(最高賞)受賞 1956年度ルイ・デリュック賞受賞 パリの街を漂う不思議な赤い風船と出会った少年の物語 ある朝、少年パスカルは学校に行く途中で、ふわりと宙に浮かぶ赤い風船を見つける。風船は街灯に紐が引っかかって動けなくなっていたのだ。放課後、風船を持って家へ帰り着いたが、窓から風船を放り出されてしまう。しかし、不思議なことに、風船は窓際にふわふわと浮いてとどまった。風船と友達になったパスカル。いじめっ子たちが、風船を我がものにしようと追いかけてくる。パスカルは風船とパリの街を逃げ回る・・・。 パリ20区、アーティストが多く集うメニルモンタンが舞台。少年と風船の心の交流に優しさが溢れる。パリの街並みに映える赤い風船の色彩、CGや機械仕掛けでもない撮影技術が素晴らしい。 |
| 『白い馬』 |
© Copyright Films Montsouris 1953 |
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監督・脚本:アルベール・ラモリス 撮影:エドモン・セシャン 音楽:モーリス・ルルー 出演:アラン・エムリー、パスカル・ラモリス、ローラン・ロッシュ、フランソワ・プリエほか Crin Blanc/1953年/フランス/仏語/40分/白黒/スタンダード/日本語字幕:星加久実 第6回カンヌ国際映画祭短編グランプリ(最高賞)受賞 1953年度ジャン・ヴィゴ賞受賞 南仏カマルグ地方、荒々しくも気高い馬と漁師の少年の友情 南仏カマルグ地方に、白く美しい荒馬をリーダーにした野生馬の一群がいた。“白いたてがみ”と呼ばれる馬の存在は噂となり、牧童たちは野生馬を捕獲し始める。漁師の少年フォルコは、牧童たちの手から逃れた“白いたてがみ”を見つけ、ひっそりと近づき、手綱を握った。ひきずられながらも手綱を放さないフォルコに、馬は次第に心を許す。しかし、すぐに牧童たちに見つかり、フォルコは馬をなんとしても守ろうとするが・・・。 カマルグは特異な自然環境が独自の生態系を育む大湿地帯で、国立自然保護地域に指定されている。実在する馬たちをモデルに作られた物語で、馬はこの神秘的な場所を象徴する存在。少年と馬の美しき友情に感涙。 |
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小さなロバ、ビム (2/21, 2/24)
© Copyright Films Montsouris 1951 島一番の美しいロバと貧しくも優しい少年の物語 監督・脚本:アルベール・ラモリス 共同脚本&語り:ジャック・プレヴェール Bim le petit âne/1951年/フランス/仏語/55分/白黒/スタンダード/日本語字幕:星加久実 はるか昔、東の国のある島。子供たちひとりひとりがロバを飼う習慣があった。ビムは最も美しいロバで、アブダラがその飼い主だったが、アブダラはとても貧しかった。意地悪な領主の息子メサウドは、美しいビムに一目惚れし、アブダラからビムを奪い取った。連れ去れたビムを取り返そうと、アブダラは勇敢にも領主の屋敷に忍び込むが、護衛に見つかり牢に入れられてしまう・・・。 北アフリカ、チュニジアのジェルバ島で撮影。当初、商業性が薄いと却下されたが、詩人ジャック・プレヴェールに再発見され、ナレーションを追加し公開された。ロバと少年たちが愛らしく輝く、隠れた傑作。 |
素晴らしい風船旅行 (2/22, 2/25, 2/27)
© Copyright Films Montsouris 1960 祖父と少年の壮大な夢、空飛ぶ冒険の旅 監督・空中撮影:アルベール・ラモリス 撮影:モーリス・フェルー、ギイ・タパリー 音楽:ジャン・プロドロミデス 出演:パスカル・ラモリス、アンドレ・ジル、モーリス・パケほか Le Voyage en Ballon/1960年/フランス/仏語/84分/カラー/スコープ 第21回ヴェネツィア国際映画祭 国際カトリック映画事務局賞受賞 パスカルの祖父は学者で、気球を発明し、フランス中を旅する計画を立てていた。なんとしても冒険がしたいパスカルは、こっそりゴンドラにしがみつき、気球に乗り込む。北フランスのベテューヌを出発し、パリを通過、ブルターニュから南へ。次々と災難に見舞われるが、アルプスを越え、ニームで海水浴を楽しむ。しかし、闘牛場での一時着陸の際に、気球はパスカルひとりを乗せたまま空に上がり、みな大慌てする・・・。 ヘリコプターに耐震装置をつけた「ヘリヴィジョン」を使用して撮影。パリをはじめ、フランス全土の風景を気球に乗った人の視点で楽しめる。『赤い風船』と同様に息子パスカルが主人公で、祖父と少年の冒険に心温まる。助監督にジャック・ドゥミが参加。 |
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フィフィ大空をゆく (2/23, 2/26)
© Copyright Films Montsouris 1965 天使に扮した泥棒とサーカスの女性とのロマンティック・ファンタジー 監督・脚本:アルベール・ラモリス 撮影:ピエール・プティ、モーリス・フェルー 音楽:ジャン=ミシェル・ドフェイ 出演:フィリップ・アブロン、ミレイユ・ネーグル、アンリ・ランベール、ラウール・ドルフォスほか Fifi la Plume /1965年/フランス/仏語/78分/白黒/スタンダード/日本語字幕:横井和子 第18回 カンヌ国際映画祭 フランス映画高等技術委員会賞受賞 フィフィは邸宅から時計を盗み、サーカス団に逃げ込む。支配人は彼を警察には突き出さず、鳥人間に仕立てようとする。背中に羽をつけ空中を飛ぶ危険な演目だ。団員のミミに一目惚れし練習をはじめたフィフィは、空中を飛べるようになり、天使のふりをして時計を盗みミミにプレゼントをする。しかし、ミミに想いを寄せる猛獣使いと喧嘩になり、サーカスは崩壊。警察の追跡がはじまり、フィフィは空高く舞い上がる・・・。 人間がもし鳥のように自分の羽で空を飛べたなら・・。神話のイカロスの夢を再現。監督が12年間もアイデアを温めて製作した夢とユーモア溢れるロマンティック・ファンタジー。公開時には日本でも大ヒットを記録した。 |
▶ 監督紹介
アルベール・ラモリス
Albert Lamorisse(1922–1970)
フランス、パリ生まれ。
IDHEC(高等映画学院)の聴講生となり、写真家としても活躍。
1947年、短篇ドキュメンタリー『Djerba(ジェルバ)』で映像作家としてデビュー。
1949年、同地で撮影した劇映画第1作『小さなロバ、ビム』を監督し、
詩人ジャック・プレヴェールに見出され、1951年公開版では新たにナレーションが加えられた。
1953年『白い馬』でカンヌ国際映画祭短編グランプリ(最高賞)を受賞。
1956年『赤い風船』では短編パルム・ドール、アカデミー賞®脚本賞など
数々の賞を受賞し、その名声は世界に広がった。
1960年には空撮技術「ヘリヴィジョン」を発明し、
『素晴らしい風船旅行』『フィフィ大空をゆく』を監督。
1970年、ドキュメンタリー撮影中の事故により48歳で死去。
その早すぎる死は、今なお世界中で惜しまれている。
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