世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ戦略トレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』を展開するウィザーズ・オブ・ザ・コーストは、同社プレジデントのJohn Hight(ジョン・ハイト)氏の来日にあわせてインタビューを実施した。

2025年に史上最高の販売を記録した『マジック:ザ・ギャザリング』の成功要因や、日本市場へのコミットメント、来年25周年を迎える『デュエル・マスターズ』の展望、そして今後30年を見据えたビジョンについて語った。
『マジック:ザ・ギャザリング』が30年以上支持され続ける理由
John Hight氏は、『マジック:ザ・ギャザリング』が長年支持されている理由について、「プレイヤーを深く理解し、ゲームプレイという土台にフォーカスしていること」が最大の要因だと説明した。
また、10年前、20年前、30年前に購入したカードが現在でもプレイ可能であることも大きな魅力として挙げた。コレクターにとっては過去のカードの価値が維持され、プレイヤーにとっては長期間遊び続けられる点が、継続的な人気につながっているという。
日本市場は「TCG文化の発信源」
日本市場についてJohn Hight氏は、「TCG文化の発信源」と表現した。
カードを集めて遊ぶ文化が日本には長く根付いており、現代のTCGカルチャー形成にも大きな影響を与えてきたと評価。文化的な発信地としてだけでなく、カードコレクション市場としても非常に重要な存在であると述べた。
また、日本のプレイヤーについては、ゲームが生活やアイデンティティに深く溶け込んでいる印象があり、礼儀正しさと競争心を兼ね備えているとコメント。日本市場で成功したTCGは世界でも成功できると考えており、今後も日本市場に注力していく考えを示した。
『ファイナルファンタジー』コラボの成功と『デュエル・マスターズ』25周年への展望
今後の展開については、『ファイナルファンタジー』シリーズとのコラボレーションが大きな成功を収めたと説明した。
互いのゲームカルチャーやストーリーを共有できるパートナーシップを重視しており、今後もさまざまなIPとのコラボレーション製品に積極的に取り組んでいく方針を明かした。
また、来年25周年を迎える『デュエル・マスターズ』についても言及。25年にわたり日本のファンに支持されてきた重要なフランチャイズであり、この節目にふさわしい形でさらなる盛り上がりを創出したいと語った。
『MTGアリーナ』をはじめとしたデジタル展開
デジタル分野については、若い世代を中心にモバイルやコンソールでゲームを楽しむユーザーが増加していることから、テーブルトップ以外の遊び方を提供する重要性を強調した。
『MTGアリーナ』については、自分のペースでゲームを学べる環境を提供するとともに、対面プレイへの心理的ハードルを下げる役割も担っていると説明した。
一方で、同社の最終的なミッションは「人々をつなぐこと」であり、デジタルとテーブルトップを自由に組み合わせながら、人と人がコミュニケーションできる場を作り続けていきたいとしている。
AI時代と次の30年に向けたビジョン
John Hight氏は、マジック誕生当初にはインターネットやスマートフォンが存在しなかったことに触れながら、これまで時代ごとの技術や価値観を取り入れて進化してきたと説明した。
今後についても、エンターテインメントを通じてコミュニティを楽しませ続けるという使命は変わらないと強調。AIを含む新たなテクノロジーや価値観を積極的に取り入れながら、何十年先でも人々がカードを通じてつながれる環境を提供していく考えを示した。
日本のファンへのメッセージ
最後にJohn Hight氏は、『マジック:ザ・ギャザリング』および『デュエル・マスターズ』のファンへ感謝の言葉を送った。
特に来年25周年を迎える『デュエル・マスターズ』については、日本のファンの支えがあったからこそ今日があると述べ、周年を共に祝えることを楽しみにしているとコメント。
また、コミュニティから寄せられる意見や情熱は非常に重要な原動力であるとし、今後もイベントなどを通じてファンと直接交流していきたいと語った。

スタッフ情報
インタビュー対象:
John Hight(ジョン・ハイト)
役職:
ウィザーズ・オブ・ザ・コースト ハズブロ デジタルゲーミング部門 プレジデント
商品情報
企業名:
ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
所在地:
ワシントン州レントン(アメリカ合衆国)
関連タイトル:
マジック:ザ・ギャザリング
デュエル・マスターズ
MTGアリーナ
インタビュー全文
Q1.2025年の「マジック:ザ・ギャザリング」は史上最高の販売を記録しました。成功要因と30年以上愛される理由をどのようにお考えですか?
プレイヤーのことを深く理解し、ゲームプレイという土台にフォーカスしていることが最大の要因です。ゲーム基盤がしっかりしているからこそ、魅力的なキャラクターや世界観を上手く乗せることができます。 また、10年前、20年前、あるいは30年前に購入したカードが今でもプレイできることが挙げられます。コレクターにとっては過去のカードが貴重なものとなり、プレイヤーにとっては長く遊び続けられる。この点が、長年愛され続けている大きな理由です。
Q2.マジックのグローバルビジネスにおいて、日本市場はどのような位置づけですか?また、日本のファンの特徴についてはいかがですか?
私にとって、日本は「TCG文化の発信源」です。日本には、カードを集めて遊ぶ文化が長く根付いており、その価値観や楽しみ方が、現代のTCGカルチャーの形成に大きな影響を与えてきました。文化的な発信地としても、カードコレクション市場としても、日本は非常に重要な存在です。 日本のプレイヤーの皆さんは、ゲームが生活やアイデンティティに深く溶け込んでいる印象があります。礼儀正しくフレンドリーでありながら、真剣な競争心(スポーツマンシップ)を持ってゲームを楽しんでいるのが印象的です。日本のファンは非常に目が肥えており、日本市場で成功したTCGは世界中どこでも成功できると考えています。そのため、今後も日本市場には非常に力を入れていきます。
Q3.今後の展開について、コラボレーションやデジタル版「MTGアリーナ」の方向性を教えてください。
昨年、実施した『ファイナルファンタジー』シリーズとのコラボレーションは、大きな成功を収めました。 互いのゲームカルチャーやストーリーを共有できるパートナーシップは非常に重要だと考えています。今後も、さまざまなIPとのコラボレーション製品には積極的に取り組んでいきます。また、来年25周年という大きな節目を迎える「デュエル・マスターズ」においても、同様の展開を模索しています。25年にわたり日本のファンに愛され続けてきた「デュエル・マスターズ」は、私たちにとって極めて重要なフランチャイズです。この節目にふさわしい形で、さらなる盛り上がりを創出していきたいと考えています。デジタル分野については、若い世代を中心にモバイルやコンソールでゲームを楽しむプレイヤーが増えていることから、テーブルトップ以外でも遊べる環境を提供することが重要です。「MTGアリーナ」をはじめとするデジタル版は、一人ひとりが自分のペースでゲームを学べるだけでなく、対面プレイへの心理的ハードルを下げる役割も担っています。
一方で、私たちの最終的なミッションは「人々をつなぐこと」です。デジタルとテーブルトップを自由に組み合わせながら、人と人がコミュニケーションし、社交の場を生み出していくことが、私たちが大切にしている価値です。
Q4.次の30年を見据えたビジョン、そしてAIなどテクノロジーの進化への対応についてお聞かせください。
マジックが誕生した当初はインターネットもスマートフォンもありませんでしたが、私たちは時代ごとの新しいテクノロジーや人々が好むものを取り入れ、時代とともに進化してきました。
そして、これからの30年についても、その本質は変わりません。私たちの使命は、エンターテインメントを通じてコミュニティの皆さんを楽しませ続けることです。
テクノロジーの進化によって遊び方や体験の形は変わっていくかもしれませんが、私たちはその時代ごとの新しい価値観や技術を積極的に取り入れながら、時代に適応し続けていきます。そして何十年先であっても、人々がカードを通じてつながり、楽しめる環境を提供し続けたいと考えています。
Q5.最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。
マジックとデュエル・マスターズのファンの皆様に、まずは心からの感謝を伝えたいです。皆様の長年にわたるサポートがあったからこそ、これほど長く愛されるゲームへと成長することができました。特に「デュエル・マスターズ」は来年25周年という大きな節目を迎えます。この25年間、日本のファンの皆様が支え続けてくれたからこそ今日があります。周年を一緒にお祝いできることを、今からとても楽しみにしています。
これからも、より良いゲーム体験をお届けするために、ぜひ皆様の声を聞かせていただきたいと思っています。コミュニティの皆様から寄せられる意見や情熱は、私たちにとって非常に大切な原動力です。このゲームの最も素晴らしい点は、デッキさえあれば、言葉が通じなくても世界中の誰とでも遊べることです。ゲームを通じてコミュニケーションが生まれ、人と人がつながっていく――そこに大きな魅力があると感じています。
今後もイベントなどを通じて、皆様と直接お会いし、一緒にプレイできることを心から楽しみにしています。



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