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コンサル1年目が絶対覚えるべき業界用語33選|アベる・KT・MECE・ロジ周りの意味と使い方

コンサル1年目が絶対覚えるべき業界用語33選|アベる・KT・MECE・ロジ周りの意味と使い方

コンサル業界特有の用語33選

コンサル業界でよく聞くフレーズを集めました。今回取り上げる33の用語は、スタッフレベルが上司からよく言われる言葉やプロジェクト参画時によく聞く”あるある”業界用語となります。特に、今春のブランニュー*や、これからコンサル業界に転職してキャリアをスケール*させたい方々は、これらの用語をASAP*でキャッチアップ*しておくことで、入社直後の戸惑いを減らし、ヘッドスタート*しましょう!

上記の文章はおおげさですが、コンサル業界は非常にカタカナ語やアルファベットが多い業界です。しっかり各ワードの意味をおさえて、認識齟齬がないようにしていきましょう。

*ブランニュー:新卒
*スケールする:(事業規模などが)拡大する
*ASAP:大至急。As soon as possibleの略。「アサップ」と発音する人が多い。
*キャッチアップ:遅れを取り戻して追いつくこと
*ヘッドスタート:先取りしてスムーズな立ち上がりをすること

アウトプット

『Oさんのアウトプットはいつも質が高いですね。何か秘訣はありますか?』

▼意味▼
「output」。元々はコンピュータ用語で、コンピュータに対して「入力」することを「input」、コンピューターから「出力」することを「output」といいます。コンサルでは、自身がした資料や成果物を指します。

「コンサルはアウトプットが全てだから」とよく言われますが、まさにその通りです。アウトプットのみでコンサルとしての資質が判断されるといっても過言ではありません。パワポの作成が下手だと出来の悪いコンサルだと思われるので、パワポなんてお絵かきだなどと侮ることはできません。

▷大手コンサルファーム6社のパワポ資料に関する記事はこちら
コンサルの資料ってどんな感じ?大手6社のパワポ資料と作り方のコツを紹介

アカウント

『○○さんが持っているアカウントだけど、今後当社としてもっと手厚くフォローしていきたいので、サブ担当をアサインすべきだと思う。』

▼意味▼
特定のクライアントにおいて、自社で支援している全プロジェクトやそのチームを指します。主に社内向けに使うので、クライアントにはあまり言いません。

この言葉は日常業務ではあまり使いませんが、部署や会社の全体会議で耳にすることがあります。重要アカウントとして会社から位置づけられているクライアントを担当する場合、とりわけ会社からの期待値は大きくなることになります。

アサイン

より成長したいので、次は難易度の高いプロジェクトへのアサインを希望します。

▼意味▼
アサイン(assign)とは「任命する」や「割り当てる」という意味の言葉です。コンサル業界ではプロジェクトにコンサルタントがメンバーとして参加することを指します。

プロジェクトへのアサインは、アサイン会議で調整していきます。アサインプランに合わせプロジェクトマネージャーがコンサルタントとアサイン面談を実施。プロジェクト内容や必要スキルを相互に確認してから、プロジェクトへの参画が決まります。
なお、プロジェクトを離れることを「リリース」と言います。リリースは、プロジェクト終了時やフェーズの切り替わりで行われることが大半ですが、プロジェクトやチームとのミスマッチで離れるケースもあります。クライアントからの不評といったネガティブな理由でリリースされた場合、次回のアサインに影響するのは言うまでもありません。

べる

『周りの同期がみんなアサインされていく中、僕だけ今月もアベることになりそうで、正直かなり焦ってます……。』

▼意味▼
「available」の略語である「アベる」。
「アベ」と言ったりもします。プロジェクトにアサインされておらず身体が空いている状態、要するに社内ニート(暇人)ということですね。

通常、アベっている期間は、社内業務を担当したりやスキルアップのための学習をしたりして過ごします。でも、コンサルでは稼働率(どれだけプロジェクトに入っているか)がKPIになっていることが多いので、アベる状態が続いていると期末の人事評価に関わるなど、死活問題になることも。

アジェンダ

『今日の会議、資料は用意しなくていいから、最低限アジェンダだけは作ってくれない?』

▼意味▼
シンプルに「議題」という意味です。会議を始める上で、やるべきこと・話したいことを最初に簡単にまとめたものを「アジェンダ」と言います。
つまり、議題=アジェンダ、となります。コンサルは横文字大好きな人種ですね。

コンサルは、どのような会議においても、まずアジェンダを明確に設定することが求められます。これは何故かというと、すべての会議に目的・ゴールがあり、それを達成するためのステップとしてアジェンダがあるからです。

アジャイル

このプロジェクトは、なるべくアジャイルで進めていこう。

▼意味▼
アジャイル」は、元々システム開発の現場発祥の言葉です。コンサル業界では、「変化に柔軟に対応しながら、スピード感を持ってプロジェクトを進めること」を指して使われるケースが多く、状況や要件の変化に応じて方針を調整しながら進行していくスタイルを意味します。

特にシステム関連のプロジェクトでよく聞かれます。短いサイクルで検討・実装・改善を繰り返していくことが求められるため、関係者同士の密なコミュニケーションや、スピーディーな意思決定が重要になります。プロジェクトによって進め方やスピード感も異なるため、プロジェクト始めにしっかりと上長と目線合わせをしておきましょう。

インビ

明日の会議、みんなにインビ送っておいてね。

▼意味▼
「Invitation」の略語となります。略さずそのままインビテーションと言う事もあります。
コロナ禍をきっかけに、TeamsやZoomなどのオンラインで会議をすることが増えましたが、会議参加者に会議用リンクを送る、という意味で使われます。
オンラインだけではなく、対面会議の場合でも、会議招集メールを送るという意味で「インビ」という言葉は使われます。
要は、インビを送る=会議招集を送る、です。じゃあ”会議招集送る”で良いのでは?と思った方もいるでしょう。まさにそうなのですが、コンサルは横文字を使いたがる人種なのです。何卒ご理解ください。

オンライン会議の場合、TeamsやZoomなどを使うことになると思いますが、所属しているチームやクライアントによっては、会議で使うツールが異なるケースもあります。外部の方々が利用できない場合もあるので、インビの中身には注意が必要です。
対面会議の場合は、会議室を事前に予約する必要がありますが、それがきちんとできているか、そしてインビメールを送る際に、その会議室情報が記載されているか、なども確認しておきましょう。単純なタスクほど、気をつけたいポイントです。

インダストリーカット・ソリューションカット

『VUCAの時代、インダストリーカット・ソリューションカットされた組織体制だと支援にも限界があります。』

▼意味▼
大手総合系コンサルファームでは、「インダストリ(業界)」と「ソリューション(支援領域)」を軸としたマトリクス型の組織編制とすることが大半です。
例えば、「インダストリ=製造、通信、医薬・医療、消費財…」「ソリューション=会計、戦略、M&A、組織人事、サプライチェーン…」というように分類され、コンサルタントはいずれかの部門に所属し、関連プロジェクトに参画しながら専門性を高めていきます。
略して「インソルカット」と言う人もいるほか、「インダストリ」は「セクター」、「ソリューション」は「コンピテンシー」「オファリング」「サービスライン」などと呼ぶ場合もあるようです。

配属された業界の専門知識を爆速で身につけられる点が大きなメリットです。一方で、新卒や若手の段階で一度アサインされると、その後のキャリアが自動的にその業界に固定されてしまうという側面もあります。そのため自分が想定していなかった不本意な業界のカットに配属された若手コンサルタントが、希望の領域へ移るために社内で必死にネットワーキングやアピールを繰り広げる光景も、大手ファームでは日常茶飯事となっています。

ワンプール制

『うちのファームはワンプール制なので、1年目のうちに戦略からシステムまで幅広く経験して、自分のコアとなる専門性を見極めたいと思っています。』

▼意味▼
コンサルタントを特定の業界(インダストリー)ごとに所属を固定せず、1つの大きな組織(プール)に全員を所属させ、案件ごとに柔軟にチームを編成する人事制度のこと。

所属に縛られず希望の案件に挑戦しやすいメリットがある一方、社内でのネットワーキングを怠ると、意図しないプロジェクトへアサインされ続ける生存競争の裏面もあります。近年、大手ファームにおいても若手に幅広い経験を積ませる、適性を見極めるためにアナリスト職のみワンプール制を導入していることもあります。

▷ワンプール制を採用しているファームの記事はこちら
コンサル業界の新勢力「ベイカレクローン」とは? 成長企業が持っている3つの共通点

カットオーバー(C/O)

『このシステムのカットオーバーは来年の9月末です。』

▼意味▼
「cut-over」。この言葉はIT業界出身の方には馴染み深いかもしれません。
新しいシステムを利用開始することを指します。コンサルが業界では、システムだけでなく、新規事業や組織変革など、新たな施策を実施する際にも使われれます。

ちなみに、英語では”go live”(ゴーライブ)と言うのが正しい表現です。日本語でも英語でも通じる単語に”launch”(ローンチ)がありますが、「新しいモノやサービス」を対象とするため、バージョンアップ時にも使う「カットオーバー」とはニュアンスが異なります。

マイルストーン

『今月末のマイルストーン、クライアントの役員報告だから絶対に遅延は許されないよ。』

▼意味▼
プロジェクトの進捗管理における「重要な節目」や「中間目標地点」のこと。

元々は道路に置かれた「標識( milestone)」が語源。長いプロジェクトの道中で「いつまでに、どの山を越えなければいけないか」を示すチェックポイントです。数ヶ月先の固定された目標を追うだけでなく、状況に応じてマイルストーン自体を柔軟に再設定し、軌道修正していくアジャイル的なプロジェクト推進力が現場に求められています。

コミットメント(コミット)

プロジェクトにコミットメントして、クライアントに評価されたときにやりがいを感じます!

▼意味▼
某CMで「結果にコミットする」というキャッチフレーズを聞き、何となく知っている方も多いのではないでしょうか。コンサルシーンにおいては「約束する」といった意味合いで、責任をもって職務を果たすという強い意志を表す際に使用されます。

決意表明的な意味合いも強く、提案書でもこの表現を使ったりします。コンサルプロジェクトでも上司が部下に「コミットメントしていない」とか「コミットメントが全く足りない」と叱咤するシーンがよく見受けられます。

サマる

『今日の2時間の定例会議、1スライドにサマっておいて。』

▼意味▼
膨大な資料や長時間の議論の内容を、短く「要約する(Summaryにする)」こと。

英語の「Summary」から派生した業界お馴染みの言葉ですが、その実態はコンサルの基本スキルである論理的思考力が最も試されるタスクです。コンサルタントは忙しい偉い人を相手にすることが多いため、1から10まで説明するのはNG。「要するにこういうこと」と一瞬で伝えるスキルが求められます。新卒が「サマる」の指示を真に受けて、ただの箇条書きを作ると「これのどこがサマれてるの?」と詰められます。

▷エグゼクティブサマリの書き方を解説した記事はこちら
エグゼクティブサマリーとは?書き方のコツや構成を現役コンサルが解説| ビジネスの基本スキル

シナジー

a社とのM&Aによるシナジーについて、内部向け資料をまとめておいてくれる?

▼意味▼
「共同作業」といった意味があるものの、コンサル的には「相乗効果」といった意味でつかわれることが大半です。「シナジー効果」と言うこともあり、M&Aや経営の多角化を行う際に、それぞれが元々持っていた以上の価値を生み出す効果を指します。他にも、取り組み施策に対してこういった効果もあるという派生的なケースで使ったりもします。

「シナジー効果」の反対語として、「アナジー(Anergy)効果」があります。M&Aにおいて、買収先企業の旧経営陣の労働意欲低下や優秀人材の流出などはよく聞く話ですが、これはアナジー効果と言えるでしょう。

ジャストアイデア

ジャストアイディアですが、定例を週2回に増やすのはどうでしょうか?

▼意味▼
Just Idea(ジャストアイデア)は、和製英語で「思いつき」という意味があります。海外では、”It’s just an idea…”のように、単に「アイデア」と表現されることが多いですが、日本のコンサル現場では、「ジャストアイデア」と表現されることが多い印象です。

コンサルはロジックを積み重ねる仕事が大半だと思われがちですが、実はアイデアをブレストする機会も多いです(特に新規事業開発などの新しいことに挑戦するプロジェクトの場合)。
ブレストする中で、ロジックが完全に整っていないという理由で発言を躊躇うのではなく、「ジャストアイデアですが…」と前置きすることで期待値を下げつつ、自分の意見を話すようにしましょう。
とにかく思いついたことを口に出していると、何か重要な発見に繋がるかもしれません。黙っているよりも口に出す方が100倍プロジェクトに貢献している、と思って筆者はいつも仕事をしています。。。(笑)

DD(デューデリジェンス)

『来週から某PEファンドが仕掛ける買収案件のビジネスDDにアサインされたよ。』

▼意味▼
M&A(企業の合併・買収)や投資を行う前に、対象となる企業の価値やリスク(財務、法務、ビジネス、ITなど)を徹底的に調査・評価する一連の手続きのこと。

近年では、財務や法務といった従来の領域に加え、買収対象企業のサイバーセキュリティリスクを調べる「IT・セキュリティDD」や、生成AI等の知財リスクを評価する「テクノロジーDD」の需要が急増しており、時代の変化を最も色濃く反映するプロジェクトの一つです。

バッファ

『今回のリサーチ、海外の現地法人のレスポンス待ちになるリスクがあります。そのため、スケジュールには3日間のバッファを見込んで組んでいます。』

▼意味▼
スケジュールや予算、リソース(人員)などに持たせる「余裕」や「予備」のこと。

どんなに完璧な計画を立てても、クライアントからの急な要望変更や体調不良などでトラブルは起きるもの。それを見越してあらかじめ組み込んでおく意図的な余裕です。ただし、新卒が自分の作業時間欲しさにこっそり過剰なバッファを仕込んでいると、「このタスクにこんなに時間かかるわけないよね?」と上司の鋭い目に見破られます。

ファシリ(ファシリテーション)

『次回のクライアントとのブレスト、新卒の〇〇くんにファシリ任せてみようか。』

▼意味▼
会議やワークショップの進行役(司会)を務め、参加者の発言を促しながら議論をゴールへ導くこと。

単に時間を計って「次は〇〇さんどうぞ」と振るだけの司会進行ではありません。コンサルにおけるファシリは、「対立する意見を綺麗にまとめ、制限時間内にチームの合意(ネクストアクション)を作り出す」という超高度なスキル。突然振られた新卒は、緊張で脇汗をかきながらホワイトボードの前に立つことになります。

ロジ(ロジ周り)

『来週、クライアントと会食があるから、諸々ロジお願いしてもいい?』

▼意味▼
元々は軍事用語の「兵站」を意味する「logistics(ロジスティクス)」に由来する言葉。何かを実施するために必要となってくる一連の手続きを指します。一般的には、プロジェクトの計画や実行に必要な調整や手配、準備などが含まれます。
この例文では、会食先のリサーチや予約、先方への場所連絡などを「ロジ」として表現しています。傾向として、若手がロジ回りを任されることが多いです。

ロジ周りを完璧にこなすのは大変ですよね。しかも、ロジを任されるのは入りたてのコンサルタントであることが多いため、入社したばかりだと特に勝手がわからず余計にストレスを抱えることが多いと思います。ロジ周りに関してはルーティンワークなので、プロジェクトの同僚に「ロジ周りの実施内容一覧やTipsなどがまとまっていないか?」と聞いてみるのもお勧めです。長く続いているプロジェクトの場合、対応内容のメモが残っていることもありますので、試しに聞いてみてください。

フレームワーク

『まずは定番のフレームワークに落とし込んで、市場の全体像を整理してみて。』

▼意味▼
ビジネスの課題を、モレなくダブりなく整理・分析するための「思考の型(枠組み)」のこと。

3C分析、SWOT分析、4Pなど、先人たちが作った「これに沿って考えれば大外ししない」という便利なテンプレートです。近年では、生成AIに条件を打ち込めばこれらを使った初期分析が一瞬で出力されるようになったため、現代のコンサルタントには型に当てはめることそれ自体ではなく、そこから何を見出すかという独自の洞察力がより厳しく求められるようになっています。

▷フレームワークを解説した記事はこちら
コンサルがよく使うフレームワークを紹介!使い方の注意点も解説

ペンディング

『今のデータだけじゃこれ以上分析を進められないから、この論点は一旦ペンディングにして、クライアントに追加データを出してもらうよう依頼しよう。』

▼意味▼
結論や判断を一時的に「保留」にすること、先送りにすること。

議論が行き詰まったときや、追加の情報が必要になったときに使われる便利な言葉です。しかし、コンサルの現場におけるペンディングは「忘れていい」という意味では決してありません。大抵の場合、「後から何倍にもなって宿題として返ってくる」か「うやむやになってプロジェクトの火種になる」ため、新卒はタスク管理ツールにしっかり残しておく必要があります。

モジュール

この研修は、「ドキュメンテーション」と「ロジカルシンキング」の2つのモジュールで構成されています。

▼意味▼
「モジュール」とは、一般的にはハードウェアやソフトウェアを構成する個々の部品のことを指しますが、コンサルの現場では、「カテゴリ」や「領域」という意味で用いられることも多いです。

コンサルの一般的なモジュールの使い方は上記の通りですが、システム関係を取り扱うプロジェクトの場合、モジュール=機能として認識されることもあり、文脈には注意が必要です。『明日は、「データドリブン経営」と「SAP」の2つのモジュールで構成された研修を行います。特に「SAP」では「FI」「MM」「SD」の3つのモジュールについて扱いますので、事前に準備をしておいてくださ』と言われても、混乱しないようにしましょう。

粒度

先ほど依頼された調査ですが、どの程度の粒度で調べればよいでしょうか?

▼意味▼
粒度という言葉は、一般的には「細かさ」を表すことが多いと思いますが、コンサルの現場では、「詳細さ」という意味で使うことが多いです。

コンサルとして仕事をする上で、頻繁に聞く言葉で、かつ我々を悩ませる頻度が高いのが「粒度」です。
例えば業務の一環で、ある業界に関する調べ物をする時、どのくらいの粒度で情報が必要なのか(大まかな業界概観が必要なのか、個別具体的な企業の情報が知りたいのか、それともその企業が最近関わったニュースの分析が必要なのかなど)の目線が上位者と揃っていなければ、手戻りの原因になってしまいます。
上位者との目線合わせ、そして「そのタスクがプロジェクトにどう関係するのか(何を達成できればゴールなのか)」を常に意識することがトラブル防止の鍵かもしれません。

BPO

クライアントA社が経理業務を外部委託したいらしいから、BPO企業の比較一覧つくってくれない?

▼意味▼
BPO(ビーピーオー)は「Business Process Outsourcing」の略語です。
「BPO」とは、企業の業務プロセスの一部または全部を、外部の専門業者に委託することを言います。

業務コンサルタントがよく手がけている内容です。近しい概念として「シェアードサービス化」(グループ企業への業務集約)もあります。事業の付随的に発生する間接費用を抑える目的で、主にバックオフィス業務(例えば給与計算や入社・退社手続きなど)を他の委託会社に外出しすることが多いです。

BPR

過去私が担当したプロジェクトはBPR系が多かったです。

▼意味▼
BPR(ビーピーアール)は「Business Process Re-engineering」の略語です。
日本語にすると「ビジネスプロセス再設計」ですが、つまりは、「業務改革」することを言います。既存業務や組織の在り方などを抜本的に見直し、再設計していくことを「BPR」と呼びます。

BPRは業務コンサルタントがよく担当しているプロジェクトスコープで、システム導入の前に行われるケースが多いと思います。現在のクライアントの業務一覧を洗い出し、業務を取捨選択した上で、新たな業務を再設計していくのが主な流れです。その他の業務コンサルタントの業務に関しては、事例を交えてこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

KT

オンラインで構いませんので、来週中にKTをお願いします。

▼意味▼
「Knowledge Transfer」の略語で、要するに引き継ぎのことです。
このほかにも、「ナレトラ」「スキトラ(Skill Transferの略)」という言われ方をすることもありますが、基本的に意味は同じです。

コンサル業界は人材の流動性が高いため、プロジェクトの途中でチームメンバのスイッチが行われることがあります。そのため、プロジェクトに関する重要情報は、効率よく引き継がなければなりません。マネージャには、日頃からKTの可能性を踏まえたプロジェクト設計が求められます。

MECE

昨日作ってもらった比較表だけど、ちゃんと項目がMECEになっているか確認した?

▼意味▼
MECE(ミーシー)は「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略語で、漏れや重複がないことを言います。つまり、必要な要素を完全に網羅しており、尚且つ、それらの要素に重複がないという状態です。

コンサルに最も求められるスキルと言っても過言ではないのが、ロジカルシンキングです。
「MECE」はその基本の考え方で、物事やロジックを分解する時に必ずといっていいほど持ち出される概念です。
コンサル1年目の研修でも、「MECE」と「So what/Why so(論拠の組み立て方)」を叩き込まれます。
もし「MECE」などの言葉に聞き覚えがない場合は、一度ロジカルシンキングの考え方を知っておくことをお勧めします。参考書籍はこちらでも解説していますので、チェックしてみてください。

▷MECEを詳しく解説した記事はこちら
MECEとは?現役コンサルタントがわかりやすく解説|ビジネスの基本スキル

Mup

Mupの採用を強化していますが、各社同様で全然採用できないです…

▼意味▼
 Mup(エムアップ)とはマネージャー以上の役職を指します。コンサルの転職市場や採用関連で比較的よく使われます。コンサル同士の会話でもサラっと登場することがあるので、知っておいて損はないでしょう。

コンサルプロジェクトは、マネージャーが中心となって推進していきます。そのため、マネージャーという役職は、コンサルタントがまず最初に目標とするタイトルと言えるでしょう。しかし、昨今は労働環境のホワイト化が進み、残業規制のあるメンバレベルには一定以上の作業を依頼できなかったり、期限内に仕上がらないアナリストのタスクをマネージャー自身が巻き取って尻ぬぐいしたり、と「私のワークライフバランスはいずこに」といった状況のエムアップも多いようです。

N2H(nice to have/ナイス トゥ ハブ)

量子コンピュータ関連の経験を必須要件にしてしまうと人材が出てこないので、Nice to Haveでいいです。

▼意味▼
 Nice to have(ナイス トゥ ハブ)とは、「(なくても良いけど)あった方が良い」ことを意味します。 資料やメール・チャットなどではN2Hと表すこともあります。

主に人材要件で使われ、必須要件のことはMust to have(マスト トゥ ハブ)と言うことが多いです。コンサル人材の「Nice to Have」「Must to have」には、どのような要件があるのかは、こちらを参考にしてみてください。

PMO

このシステム導入プロジェクトに、PMOとして入ってくれない?

▼意味▼
PMO(ピーエムオー)は「Project Management Office」の略語です。
プロジェクトを効率的・効果的に進めるために、プロジェクトにおける情報などを部門横断的に一元管理する支援機能、部門、チームのことを「PMO」と呼びます。

システム導入プロジェクトで置かれることの多いPMOですが、プロジェクトの遅延防止・リスク管理という意味で、何かしらの変革の実行フェーズにおいて必要不可欠な存在になってきています。また、近年主流となっている大規模なDX推進などの現場では、複数のプロジェクトが並行して網の目のように絡み合うため、それら全体をさらに上流から統括・管理する「PgMO(Program Management Office:プログラム・マネジメント・オフィス)」という一段上の組織体が設置されるケースが急増しています。

▷PMOとPgMOについて詳しく解説した記事はこちら
PgMOとは?PMOとの違いからその役割・案件を説明してみた

RFP

『このサービス、ホームページに掲載されている情報が粗いから、RFPを出すしかないね。』

▼意味▼
RFP(アールエフピー)は「Request For Proposal」の略語です。
RFP=提案書や見積依頼書、となります。

システム導入プロジェクトで製品選定をする際にRFPを各ベンダーに出すケースもあれば、クライアントから「こういうプロジェクトをやりたいのだけど…」とRFPを受けることもあります。コンサルの立場としてRFPを作成する場合は、As-is, To-be, 2つのギャップ、といったストーリー構築が必要になります。以前のテンプレートがないか、またサンプルがないか、など同僚や上長に確認して作業を進めることをお勧めします。

Up or Out

先輩の時代は「Up or Out」が絶対だったのですか?

▼意味▼
直訳すると「昇進するか辞めるか」ですが、意味合い的には「昇進できないものは去れ」となります。

他の業界では、出世とは関係なく定年まで地味にこつこつ長く続けることが大事と言われたりもしますが、コンサルは毎年結果を出してなんぼと言われます。
大手総合系ファームは、日本で経営する上では労働法は無視できないので、この考えは次第に薄れていっているような気がしますが、今も戦略や一部ベンチャーにはこの考えが色濃く残っています。そんな大事な言葉まで、わざわざ英語を使って表現するところもコンサルらしいと言えます。

WBS

『プロジェクトが炎上しかけてるから、WBSのタスクと担当者をもう一度見直そう。』

▼意味▼
「Work Breakdown Structure(作業分解構成図)」の略。プロジェクト達成に必要なすべてのタスクを細かく分解し、スケジュールに落とし込んだ工程表のこと。

PMO(プロジェクト管理)案件では毎日100回は見る、プロジェクトの「設計図」であり「バイブル」。誰が・いつまでに・何をやるかが1マスのズレもなくガントチャートで管理されます。
近年の高度に複雑化したシステム導入や大規模なDXプロジェクトでは、タスク同士が網の目のように依存し合っているため、単にExcelでWBSを引くだけでなく、クリティカルパスをリアルタイムで可視化・管理する最新のプロジェクト管理ツールを使うこともあります。

【番外編①】知っておくと差がつくコンサル業界頻出スラング12選

ここまで現場でよく聞くコンサル用語を見てきました。基本用語を押さえたら、次は現場でよく飛び交うスラングも押さえておきましょう。ここでは、プロジェクトの各フェーズで自然と登場するコンサルあるあるな会話例とともに解説していきます。会議で発言の機会をもらったら、サラっと使ってみて下さい。「お、分かってるな」と思われるかもしれません。

上司:「例のDX案件、かなり炎上してるらしいね。先週ついにPMも飛んだって聞いたよ」
若手:「らしいですね…。クライアント側の意思決定も完全に塩漬け状態みたいです」
上司:「しかも議論がずっと空中戦なんだよな。“DX推進は一丁目一番地”ばかり言ってて全然具体性がないんだよ」若手:「まずはステコミのメンバーや部長クラスと論点握った方がよさそうですね。一回壁打ちお願いしてもいいですか?」
上司:「もちろん。今の資料ある?」
若手:「はい。まだ殴り書きレベルですけど、一旦デッキ作ってきました」
上司:「見た感じ方向性は悪くない。ただ、この案件かなり難易度高いから最初は結構大変だと思うよ。昨日の定例も事故りかけてたし」
若手:「やっぱりそうですよね……。正直、案件ガチャ外した感あります」
上司:「まあ、炎上してるくらいの方が成長は早いからね。期待してるよ!」 

  1. 炎上:プロジェクトが問題だらけで崩壊気味の状態
  2. 飛ぶ:急に担当者が辞める・いなくなること
  3. 塩漬け:意思決定されず放置されている状態
  4. 空中戦:具体的なデータや事実が不足し、抽象論だけで議論が進んでいる状態
  5. 一丁目一番地:最優先事項・最も重要なテーマを指す表現。「まず最初に取り組むべき核心」というニュアンスで使われる
  6. ステコミ:ステアリングコミッティ(Steering Committee)の略。経営層や役員クラスが参加し、プロジェクトの進捗確認や重要事項の意思決定を行う会議のこと
  7. 論点:議論・検討すべきテーマや争点。MECEと並びコンサル思考の根幹をなす言葉。
  8. 握る:関係者と事前に認識合わせ・合意形成しておくこと
  9. 壁打ち:アイデア整理のために相談相手になってもらうこと
  10. 殴り書き:とりあえず雑に作った初稿
  11. デッキ:PowerPointなどで作成された提案資料・プレゼン資料 
  12. ガチャ:上司・案件・クライアント次第で環境が大きく変わること

【番外編②】今さら聞けない!「AI×コンサル」最新トレンド用語

昨今のコンサル業界を生き抜く上で、絶対に避けて通れないのが「AI」関連のワードです。現在のコンサルプロジェクトでは、業務効率化や新規事業立案の文脈でAIの話題が出ない日はありません。上司やクライアントから突然飛び出してくるAI用語にも、スマートに返事ができるように確実に押さえておきましょう。

上司: 「今度提案するDXプロジェクトだけど、クライアントの要件が複雑で攻めあぐねているんだよね」
若手: 「それなら、単なるチャットボットではなく、自律的に動くAIエージェントの導入を軸に提案しませんか?」
上司: 「面白そうだけど、クライアントの社内規則や独自データにうまく対応できるかな?」
若手: 「そこは社内文書を検索させるRAGを組み込めばクリアできます。基幹システムとはAPIで繋ぐ形にすれば、現場の負担も最小限に抑えられますよ」
上司: 「なるほど。でも、懸念されるハルシネーションの対策はどうする?」
若手: 「単なる文言修正のプロンプトエンジニアリングではなく、データの文脈全体を最適化するコンテキストエンジニアリングの手法を用いて、出力のブレを制御する設計を考えています」
上司: 「かなり具体的に考えてるね。実運用時のコスト面は?」
若手: 「モデルのコンテキストウィンドウの特性を計算し、無駄なトークンを消費しないようにキャッシュの仕組みを入れる予定です。これでコストは3割抑えられます」
上司: 「素晴らしい! そのロジック、そのまま提案書に載せよう。君、本当に頼りになるな」

  1. コンテキストウィンドウ:AIが一度のやり取りで記憶・処理できる情報量のキャパシティ(許容量)。
  2. AIエージェント:与えられた目的を果たすために、自律的にタスクを分解し、外部ツールを使いこなしながら最後まで仕事を完遂してくれるAIシステム。
  3. トークン:AIがテキストデータを処理する際の、文字や単語の最小単位。
  4. ハルシネーション:AIが事実とは異なる大嘘を、さも真実かのように堂々と出力してしまう現象。
  5. RAG:検索拡張生成(Retrieval-Augmented Generationの略)。AIに一般常識だけでなく、自社の社内マニュアルや過去の提案書といった外部データベースをリアルタイムに検索させ、その事実に基づいて正確な回答を作らせる技術。
  6. API:Application Programming Interfaceの略。異なるソフトウェアやシステムを接続し、データや機能を連携させる仕組み。
  7. プロンプトエンジニアリング:AIから精度の高い、期待通りの回答を引き出すために、指示文(プロンプト)の書き方や構造を工夫・設計する技術。
  8. コンテキストエンジニアリング:プロンプトエンジニアリングの進化系。単なる指示文の工夫を超えて、社内のどのシステムやデータベース(文脈=コンテキスト)を組み合わせれば最も正確な成果が出るかを、システム全体として最適に設計する技術。

[v010]

執筆者

M.N.
N.M.
学生時代はプロを目指してサッカーに打ち込んでいた一方で、今では片手に収まりきらないほどの趣味を持つ。この一つのことにコミットする力と旺盛な好奇心を活かし、幅広い業務をマルチにこなしながら日々スキルを磨き続けている。
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M.N.
N.M.
学生時代はプロを目指してサッカーに打ち込んでいた一方で、今では片手に収まりきらないほどの趣味を持つ。この一つのことにコミットする力と旺盛な好奇心を活かし、幅広い業務をマルチにこなしながら日々スキルを磨き続けている。

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