番外編② 料理に使うと酵素はどうなるの?——麹甘酒の加熱と酵素の正しい話
加熱したら意味がなくなるんじゃないの?」——よく届く質問に、正直にお答えします。
◎ よく届く質問があります
「甘酒を料理に使っているんですが、加熱すると酵素って死んじゃいますよね?意味ないですか?」
この質問、本当によく届きます。甘酒を料理に使い始めた方がまず気になるポイントですよね。
結論から言うと——酵素は失われますが、だからといって意味がなくなるわけではありません。
今日はその理由を、正直にお伝えします。
◎ まず「酵素」って何をしてくれるの?
麹甘酒に含まれる酵素は主に2種類です。
アミラーゼ——でんぷんを分解してブドウ糖に変える酵素。甘酒の自然な甘みはここから生まれます。
プロテアーゼ——タンパク質を分解してアミノ酸に変える酵素。肉や魚を甘酒に漬けるとやわらかくなるのはこの酵素の力です。
この酵素たちは体の中でも消化を助けてくれます。生きたまま腸に届くと、消化の負担を減らしてくれる働きがあります。
◎ 加熱すると酵素はどうなるの?
酵素はタンパク質でできています。熱に弱く、60度以上になると働きが失われ始め、70度以上でほぼ失活します。
つまり料理に使って加熱すると、酵素の働きは失われます。これは事実です。
◎ でも——加熱しても残るものがある
ここが大事なポイントです。
酵素は失われても、麹甘酒の中にある他の栄養素はしっかり残ります。
オリゴ糖は善玉菌のエサになる成分で、加熱しても残ります。
アミノ酸は肌・筋肉・旨みの材料で、加熱によってむしろ旨みとして凝縮されます。
ビタミンB群は一部は熱で失われますが、一定量は残ります。
ブドウ糖はエネルギー源として、加熱しても残ります。
さらに加熱することで「メイラード反応」が起き、アミノ酸と糖が結びついて深い旨みと香ばしさが生まれます。これが「甘酒を料理に使うとなんかおいしい」の正体です。
◎ 実は逆!知らないと損——「酵素が死ぬ=意味がない」は間違い
「加熱したら酵素が死ぬから意味ない」——これ、よく聞く話ですが半分だけ正しいです。
酵素の働き目的で甘酒を使うなら、加熱しない方がいい。でも旨み・甘み・腸活効果(オリゴ糖・アミノ酸)目的なら、加熱しても十分意味があります。
つまり**「飲む」と「料理に使う」では目的が違う**だけ。どちらも正解です。
飲む——酵素・ビタミンB群・オリゴ糖を生きたまま摂りたいとき 料理に使う——旨み・甘み・アミノ酸・オリゴ糖を料理に溶け込ませたいとき
どちらも体にとって意味があります。
◎ 甘酒を料理に使うときのポイント——焦げやすいので注意!
甘酒に漬けた肉や魚は焦げやすいです。これ、知らないと失敗しやすいので覚えておいてください。
なぜ焦げやすいの? 甘酒に含まれるブドウ糖・アミノ酸が加熱されることで「メイラード反応」が起き、通常より早く焦げ色がつきます。旨みと香ばしさをもたらす反応ですが、火加減を間違えると焦げすぎてしまいます。
焦げを防ぐ3つのコツ
① 焼く前に甘酒をキッチンペーパーで軽く拭き取る 表面に残った甘酒が焦げの原因になります。完全に取りきらなくてOK。軽く拭くだけで焦げすぎを防げます
② 弱火〜中火でじっくり焼く 強火で一気に焼くと外側が焦げて中が生になりやすい。弱火でじっくりが基本です
③ タレは後から加える 漬けダレとして使った甘酒を一緒に焼くのではなく、肉・魚に火が通ってからタレを加える。後からからめることで焦げを防ぎながら旨みを活かせます
◎ まとめ——加熱しても、甘酒は十分「使える」
加熱すると酵素は失われる——これは本当。 でもオリゴ糖・アミノ酸・旨みは残る——これも本当。
「料理に使うのは意味がない」は誤解です。
酵素をしっかり摂りたい朝は飲む。料理には隠し味や砂糖代わりとして使う。この使い分けができると、甘酒が毎日の食卓にもっと自然に溶け込んでいきます。
特別じゃないから続けられる——これが腸活の本質です😊
次回予告 — vol.16
夜に食べると太るのはなぜ?——時計遺伝子と食事の話
「夜は食べない方がいい」とよく聞くけど、なぜ?次回は時計遺伝子BMAL1と食事の関係を時間栄養学の視点からわかりやすくお伝えします。
「料理に使うと意味ない」——そう思って甘酒を飲むだけにしていた方、ぜひ料理にも使ってみてください。
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