74歳、攻略に頼らないゲーマーの話
やんごとなきコラムvol.1
御年74歳になる私の母は、筋金入りのドラクエプレーヤーだ。
新作が発売されると、文字通り寝る間を惜しんでプレイしている。
幼い頃の記憶の中には、いつもドラクエをやってる母の姿が浮かんでくる。
中学か高校か忘れてしまったけれど、修学旅行に行く時の話。
田舎の学校なので、とにかく集合時間が異常に早い。
新幹線・飛行機に乗るために朝の5時には家を出なければ行けないみたいな、ほぼ修行のような修学旅行が田舎では当たり前に行われてる。
朝の五時て…起きれる気がせんわ!!
となった私は、母に朝起こしてくれるようお願いした。
母は、「任せな!ドラクエやってるので絶対起きてるから!」という頼もしい言葉を言っていた。
だけど、何となく一抹の不安を覚えた私は自力で起きた。
自力で起きて正解だった。
母は冒険に夢中になるあまり、すっかり修学旅行のことを忘れていた。
そして寝る前に突入した洞窟の中を、まだ彷徨っていた。
母は、昔から攻略本というものを一切読まない。
当然スマホでも検索しない。
ゲームの中だけの情報を頼りに、ゲームを進めていく。
なので、クリアするのにとてつもない時間がかかる。そしてそれを2周3周とやる。
だからなのか分からないけれど、どの町の事もめちゃくちゃ覚えている。
攻略本は便利だ。
知らなかった情報や、何より迷いなく先へ進める。
きっと、かつての母のように、途方もない時間をゲームに費やした人達が、これがあったらきっとみんな助かるのにって思って作ったのだろう(と、私は思っている)
だけど、苦労して何度もやり直して時間をかけてクリアするのと、攻略本を用いてクリアした時の達成感などは果たして同じなのだろうか?
一方、私の夫も中々のゲーマーだ。
スマブラでは全キャラVIP入りを達成させ、今はポケモンの何かを一生懸命やっている。
夫は、バリバリの攻略派だ。
何をどう組み立てたらどうなるとか、私には理解できないような事まで熱く語りながらやっている。
ポケモンを。
夫と母はプレイスタイルこそ真逆だか、ゲームにかける思いや熱量はとんでもなく高い。
そんな母とは真逆の夫と、先日、今は攻略本もあるし、スマホでちゃちゃーっと簡単に調べられるいい時代になったよね。
って話になった。
でもなんか、人づてにコレをやるといいらしいとか、これやってみたらこうなった!というあの興奮みたいなものは、やっぱりあまり無いらしい。
何でもそうだけど、攻略情報というのは、先人の知恵と経験の結晶だと私は思っている。
効率よく物語を進めるには、今や必須とも言えるかもしれない。
けれど、攻略に頼らない地道な冒険も、それはそれで自分の力になるのではないか?と思う。
母の話に戻ると、攻略本や攻略情報をこれまで一切見てこなかった母だが、弊害とも呼べる出来事があった。
ドラクエでは、クリア後に裏ステージ?みたいなステージが用意されている。
母は、その存在をずっと知らなかったのだ。
私が大人になり、攻略情報を調べて、母に実はあるらしいよって言ったら、そんな…!嘘でしょう?!と、めちゃくちゃ驚いていた。
齢74にして、これまで何十年もやり込んできたドラクエに、新たなステージが隠されていたと知ったあの日の母の驚きを、私は多分ずっと忘れないと思う。
私が離婚する時より驚いていた。
こんばんはつきみです🌛
やんごとなきコラムとして、いつもとは違うコラム・エッセイ的なものを書いてみました。
今回は母の話
そして攻略の話でした。
私自身はゲームはからっきしで、基本は見る専な事が多いです。
何でもそうですが、情報に頼りすぎも、逆に頼らなすぎもそれぞれ弊害ってあるのかもしれないね
そんなことをふと思った5月の夜なのでした。




おもしろかったです!私、このお母さん側なのでお母さんに共感しながら、娘側の気持ちを読めた気がします。修学旅行の件とか・・・耳が痛かったです笑
めっちゃおもろいんですけど!!!笑
でも確かにな!!ってすごい頷きました!!
便利は不便というか、苦労して手に入れたからこそ得るものもありますよね🙂↕️