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reika1021 🎈

はじめまして、reika1021🎈です。 ビジネス・金融の速読解説、恋愛×叙情の創作、生活ログ(食…

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作品

春の匂いが変わった日、仕事の距離が恋の距離になった。

春風の余白

東京、神保町の編集プロダクション。春の風が窓の隙間から入り、紙の匂いに混ざった瞬間、綾瀬澪は季節のせいにできない揺れを知る。先輩編集者の朝倉悠真は、最初から少しだけ澪に惹かれていた。けれどそれを仕事の顔で覆い、理由のある接近だけを選ぶ。コピー機の前で触れそうになる指先。戻しの赤字が増えるほど、会話の沈黙が濃くなる。恋に興味がないふりを続ける澪ほど、春は容赦なく本音を引きずり出していく。それでも最後に残るのは、逃げないと決めた二人の余白。

  • 2
  • 8
  • 8ロマンス

締切が近づくほど、言えない言葉が近づく。

校了前の恋

校了前夜、東京の印刷所。待合の椅子に沈んだまま、書けない作家・牧野慧は一行も差し出せない。担当編集の三浦玲奈は赤字の束を机に置き、角を指先で揃えてから、感情を消した声で締切を告げる。優しくしたら負ける気がして、冷たくする癖が抜けない。けれど慧は、その冷たさにだけ救われてしまう。紙の匂い、空調の乾いた風、遠くの刷り機の低い唸り。時計が無慈悲に進むほど、二人の距離だけが近くなる。仕事としての言葉が恋に変わる瞬間と、恋が仕事を壊しかねない瞬間。その綱渡りの果てに、担当を外れた夜の東京で、二人は初めて「恋人」として会う。静かに成就する、校了前の恋。言えなかった一言が、白紙の上ではなく胸の奥でようやく形になる。

  • 2
  • 20
  • 10ロマンス

救いが終わると、恋が灯る。

恋は遅れて灯る

「救い」と「恋」の境界で足をとられた二人。東京の編集プロダクションで締切に追われる佐伯みのりは、火消し役の桐原湊に幾度も手を差し出される。助けられるほど息ができる。それは安心か、恋か、依存か。別れを選んだ瞬間、遅れて灯った想いが胸を焦がす。救いが終わるとき、本当の恋が始まる。深夜のコワーキング、光るモニター、静かな呼吸。痛みと静けさが交差するビターな東京ラブストーリー。誰かに頼ることを恐れるあなたへ。

  • 3
  • 28
  • 10ロマンス
完結

整えた言葉ほど、本音を浮かび上がらせる。

遅れた恋心

「もう終わった」そう思い込もうとしているのに、心だけが遅れている。平日の昼、東京湾岸を歩く篠原紗季は、言葉を角が立たない形に直すのが得意で、感情さえ整理できると信じている。けれど再会は、整えたはずの過去を簡単に現在へ連れてくる。元恋人の一ノ瀬恒一は、好きだった気持ちを過去形にして自分を守ってきた。優しさの出し方が不器用で、相手のために引く癖が、また距離を生む。近況を語るほど、当たり障りのない言葉ほど、言えなかった核心が浮かび上がる。戻れないと知っているのに、戻りたい気持ちだけが確かに残っている。遅れてしまった恋の、その行方。

  • 6
  • 22
  • 10ロマンス
完結

言葉で生きるふたりが、いちばん言えない言葉に溺れていく。

恋は未稿のまま

神楽坂の小さな出版社。恋愛小説家の白石透香は、担当編集の三浦直哉と三年、原稿と赤字を往復させてきた。言葉は仕事のためにある。そう思っていたはずなのに、締切前の夜、彼の赤字の癖にだけ心が引っかかる。書ける感情は無数にあるのに、自分の感情だけが文章にならない。坂道の途中で足が止まる帰り道。バルのカウンターで増える沈黙。言いかけた言葉が夜気に消えるたび、ふたりの距離は静かに危うくなる。恋を言葉にした瞬間、仕事も日常も壊れてしまう。それでも、未稿のままでは終われない。

  • 5
  • 28
  • 10ロマンス
完結

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