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Essayist in progress. 雑記やちょっとした書きもの。 note 更新中 ちょっとした物語。 TALE…

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作品

指先に染みるまでの物語。

眠れる本の泊まり木 ~ 夜を整える星 ~

誰かの急ぎ足に削り取られるようにして、自分の「輪郭」が透け始めた女性。彼女が手にするのは、空っぽで重たい、小さな入れ物に入った孤独。そんな彼女の前に現れたのは、冬の終わりの「夜を整える星」を待つ不思議な男でした。彼から「光の欠片」を受け取った彼女は、導かれるようにして山の上にある「泊まれる本屋」へと足を運びます。 そこは、冬と春の境界線にひっそりと佇む場所。薪ストーブで温められた部屋、心の物語が浮かび上がるスープ、そして、読んでいるうちに持ち主の「影」が勝手に動き出すほど深く潜れる本たち。 スマホの電池が切れ、情報の波が止まった中で、彼女は一冊の本を手に取ります。それは、かつて誰かが読み、愛した「ある言葉」の器。これは、透明になりかけていた一人の女性が、温もりと本の重みによって「自分自身」を取り戻し、指先に消えない誇りを染み込ませて、新しい春へと踏み出すまでの、優しくて静かな再生物語です。

  • 205
  • 796
  • 11現代ファンタジー
完結

去年の夏を薪にくべ、忘れていた季節を呼び戻す。

雪の下で燃えるひまわり

二月の終わり、まだ春の訪れを疑っているような、冷え切った午後。「僕」は、庭の薪小屋の奥で、背表紙の消えかかった古い本を見つけます。パサリ、と音を立てて開いたその本には、いつ、誰が書いたのかもわからない、季節の記憶が閉じ込められていました。 同じ日、街の片隅にあるカフェで出されたスープパスタ。それは、去年の八月に庭で採れたトマトを煮込んだ、言わば「瓶詰めになった夏」でした。店主の「時間は、ぐるっと回ってくる」という言葉。 そして、その夜、薪を焚いた火の中から、二月には存在するはずのない「ひまわりの匂い」が立ち上ります。 薪の中に閉じ込められていた、去年の太陽、去年の雨、去年の夕焼け。本に記された言葉が煙と溶け合い、現実を鮮やかに侵食し始めるとき、「去年の温かさ」に包まれ、自分自身の記憶の奥底に触れていくことになります。「……本は、一節の言葉を残して、白紙のページへと突き当たります。

  • 21
  • 170
  • 1現代ファンタジー
完結

孤独を包む銀紙を剥がしたとき、二つのドアが明日を繋ぎ出す二人の境界線。

Piece of Chocolate

「僕」と、旅から戻ったばかりの「私」。 二人は、親しい友人とコーヒーを飲み、アパートへと向かっていました。しかし、銀色の光が滲む夜の静寂の中で、二人とも、不思議な感覚に気づきます。 自分の部屋の前に並んだ、見慣れたドアと、見たこともないドア。 壁一枚隔てた隣人が、自分と同じ「空っぽの箱」を抱えていたことを知ったとき、夜の魔法が解け、現実の朝が訪れる。 【著者より】 初投稿です。よろしくお願いします。 日常の何気ない光景が、ふとした瞬間に違って見えることがあります。そんな大人の孤独と、少しの勇気を込めました。2月7日と2月14日に投稿する「前編、後編」のちょっとした物語です。

  • 60
  • 452
  • 2現代ファンタジー
完結

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