作品
ふたりで生きることを選び続ける、一年間の物語
明日もつづく世界で
一緒に暮らすという選択は、思っていたよりも静かで、現実的だった。 窓花(まどか)と灯里(あかり)は、春に同棲を始める。 派手な出来事は起きない。 家事を分け、同じ夜を過ごし、また朝を迎える日々。 それでも、窓花の心は揺れる。 同性の恋人。 子供を望むことのない人生。 このままでいいのか、という問い。 灯里は、窓花の救いではない。 それでも、そばにいる。 愛は与えられるものではなく、日々少しずつ編まれていくもの。 幸せは完成するものではなく、日ごとに選び直していくもの。 昨日に灯をともして受け止め、明日に花を託して進む。 これはふたりで生きることを選び続ける、一年間の物語。 ■登場人物紹介 ・霜月 窓花(しもつき まどか/受け) 内省的で、よく考え込むタイプ。 あまり人に甘える習慣がなく「一人でも生きられる」ことに執着がある。 誰かと生きることに慎重である一方、わずかな憧れを抱いている。 子供を持たない人生を選んだことに納得しているつもりでも、他人の言葉や社会の空気に揺れることがある。 ふたり暮らしの日々の中で「選び続けること」そのものが愛なのだと、少しずつ理解していく。 ・夏川 灯里(なつかわ あかり/攻め) 穏やかで、共同生活に慣れている。 感情的になることは少ないが、行動で示すタイプ。 窓花の自立心を尊重し、踏み込みすぎない距離感を大切にしている。 答えを急かさず、隣にいることを選ぶ。 誰かと生きることを「支配」や「救済」にしない。 窓花が「一人でも生きられる」ことを前提に、それでも一緒に生きたいと思っている。
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- 全1話ロマンス
深く静かな海の底で、いつかあなたの心に触れたい。
マリンスノー
※本文中に、自傷の描写があります。 ▼あらすじ 〝春の海〟としては早かったけど、もう全部終わりにしようって思った夜。佐々に声をかけたのはオレだった。 そばにいるうちに、ふと佐々の孤独が、何度もひやりと指先に触れた。〝冬の海〟の佐々も、深くて静かな傷を、ずっと一人で抱え続けてた。 なのに、オレに「一緒にいよう」って言ってくれた。一回り大きな背中を抱きしめた夜、オレは初めて「神様」を呼んだ。 《登場人物・世界観設定》 ▼「春の海」主人公:モカ(八雲かおる)が持つ性質 先天的。思考や感情の波が激しく、危うい性質。 突き抜けた才能・感受性を持つ者も多いが、社会適応が難しいことも。 小児期〜思春期は比較的安定しているが、二十歳前後で波が荒れやすくなり、二十五歳前後に「最初の嵐」が来るとされる。 医療的な名前ではなく、気象用語のような比喩でしか語れない。 ▼「冬の海」パートナー:佐々(佐々あきら)が持つ性質 先天的とされるが、「春の海」と出会うことで発現する場合も。 感情の波が穏やかで、他者の揺れを静かに受け止める気質。 「春の海」を生かすために必要とされる「安定の対」として語られがちだが、実は「冬の海」もまた孤独で、生きづらさを抱えている。 「春の海」と対になる存在であるとされるが、なぜそうなるかは科学的に解明されていない。 通常の人間関係ではうまくいかず、「春の海」に惹かれ合うことでのみ「安定した対」になれるという説もある。
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- 全16話ロマンス
もしこの波に名前をつけるなら、僕は迷わず、あなたの名前を呼ぶ。
波に名前をつけるなら
《あらすじ》 彼の名は結城。消えようとしていた僕の前に、突然現れてしまった人。 〝春の海〟と呼ばれる波に、僕は呑まれて生きてきた。 世界は時々、呼吸ができないほどまぶしくて、愛されることすら怖くなる。 だけど結城は、何も言わず隣にいてくれた。 手を伸ばせばそこにある静かなぬくもりが、僕の世界を少しずつ変えていく。 これは、生きることに怯えながらも「二人」で波を越えていく、ささやかで確かな日々の記録。 ──もしこの波に名前をつけるなら、僕は迷わず、あなたの名前を呼ぶ。 《登場人物・世界観設定》 ▼「春の海」主人公:璃緒が持つ性質 先天的。思考や感情の波が激しく、危うい性質。 突き抜けた才能・感受性を持つ者も多いが、社会適応が難しいことも。 小児期〜思春期は比較的安定しているが、二十歳前後で波が荒れやすくなり、二十五歳前後に「最初の嵐」が来るとされる。 医療的な名前ではなく、気象用語のような比喩でしか語れない。 特有の気質が俗に「春の徴(はるのしるし)」と呼ばれる。 ▼「冬の海」パートナー:結城が持つ性質 先天的とされるが、「春の海」と出会うことで発現する場合も。 感情の波が穏やかで、他者の揺れを静かに受け止める気質。 「春の海」を生かすために必要とされる「安定の対」として語られがちだが、実は「冬の海」もまた孤独で、生きづらさを抱えている。 「春の海」と対になる存在であるとされるが、なぜそうなるかは科学的に解明されていない。 通常の人間関係ではうまくいかず、「春の海」に惹かれ合うことでのみ「安定した対」になれるという説もある。
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- 全29話ロマンス
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