作品
最期の夜、来世の私が明かした――私はずっと愛されていた。
予言する少女
介護老人施設で静かな日々を送る老女・弘江。 戦争を生き抜き、家族を持ち、夫を亡くし、それでも懸命に生きてきた彼女の人生は、長い歳月の果てに終わりを迎えようとしていた。 だが、その胸の奥には、どうしても抜けない棘が残っていた。 ――母との確執。 戦後の貧しさと混乱の中で、すれ違い続けた母娘の関係。弘江は長い人生の最後まで、母の本当の気持ちを知ることなく生きてきた。 ある夜、弘江は幼い日の記憶を思い出す。 終戦直後の夜空に現れた、赤いワンピースの少女。 白馬にまたがり、不思議な言葉を残して去っていったその少女は、人生の最期を迎えた弘江の前に再び姿を現す。 そして少女は、弘江が知らなかった過去の真実を語り始める。 母への誤解。 戦争が奪ったもの。 伝えられなかった想い。 さらに少女は、人の魂が幾度も生まれ変わりながら成長していくという、壮大な秘密を明かしていく。 なぜ少女は弘江の前に現れたのか。 そして、人生の終わりに弘江が辿り着く答えとは――。 戦争の記憶と家族の愛を描く感動のヒューマンファンタジー。 過去・現在・未来が交差する夜、一人の女性が知る「本当の愛」の物語。
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- 全8話歴史・時代
生瑠伊神社の夜、鎮守の森に棲む動物の願いが人の運命を動かし始める
夜の神社で
夜の生瑠伊神社に、森の動物たちがひそやかに集い、神へと祈りを捧げる――。 物語は、そこから始まる。 本作は、夜の神社を舞台に、人・自然・神が交錯する四つの物語を描いたオムニバス・ファンタジーであり、ヒューマンドラマです。 一話完結でありながら、読み進めるほどに物語世界が繋がっていく。 生老病死と向き合う人々の心の癒しと再生を、幻想的で映像美あふれる情景とともに描く、優しくも不思議な物語です。 第一話『夜の生瑠伊神社』 毎夜、どこかへ出かけるようになった愛猫・琥珀。奈々は不思議に思い、ある夜その後を追う。 たどり着いたのは、静寂に包まれた生瑠伊神社だった。 月明かりに照らされた境内には、鎮守の森に棲む獣たちがひそやかに集い、神へと祈りを捧げている。 その中に、琥珀の姿もあった。 父を交通事故で亡くし、母娘二人きりでぎこちなく暮らしてきた奈々。そんな日々の中で、琥珀だけがそっと奈々に寄り添い続けていた。 そんな琥珀の願いとは…。 命と祈りが、温かく心を結び直していく物語。 第二話『リンゴ農園』 代々続くリンゴ農園を、安定した銀行勤めの息子に継がせてよいものか――父は葛藤していた。 そんなある日、フクロウの保護活動を行う人物と出会い、農園に巣箱を設置することになる。 やがてフクロウが棲みつき、その存在をきっかけに、父と息子の間に途絶えていた言葉と想いが、少しずつ通い始める。 言葉にできなかった想い。 互いを思うがゆえに、伝えられなかった本音。 フクロウが見守る農園で、父と息子はすれ違っていた絆を取り戻していく。 第三話『ぼくのおじいちゃん』 かつて名大工として名を馳せた颯太の祖父は、今ではアルツハイマー型認知症を患っている。 庭の倉庫に巣を作ったイタチを、ふたりで見守る日々。その時間の中で、ふたりのあいだに小さな絆が芽生えていく。 昨日のことを忘れてしまっても、名前を思い出せなくなっても、 祖父の中には、確かに残り続けているものがあった。 失われていく記憶の向こう側で、颯太は確かに人が生きた証のぬくもりに触れていく。 小さくて確かな希望の物語。 第四話『秋祭り』 深刻な過疎化に悩む生瑠伊地区の人々。秋祭りのひとときだけは、都会に巣立っていった若者たちも帰省し、山あいの町に賑わいが戻る。 普段はコンビニの店長として働く主人公は、この日だけ神主として白装束に身を包み、生瑠伊神社に祝詞を奏上する。 神楽が舞われ、松明が揺れる境内に、そっと風が吹き抜ける――それは、人間だけでなく、森に棲む動物たちの祈りにも耳を傾ける、玉振大神の気配。 夜の帳の中、神と人とが交わる、祈りと願いが静かに結ばれていく。 伝えていくこと。 残していくこと。 失われゆく時代の中で、受け継いでいく大切さを描いた物語。
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- 全27話現代ファンタジー
掲示板
福島太郎さんから、素敵な推薦レビューをいただきました✨✨
『予言する少女』を公開して数時間後に、いち早く推薦レビューを書いて下さっていました。 本当に嬉しかったです。嬉しさがあふれて、パソコン開いてからしばらくは感動を味わっておりました。 この作品は、昨年のアンソロジー『青音色』第3号に寄稿した『赤いワンピースの少女』を加筆・修正したものです。 今回、タイトルを『予言する少女』へ改め、ここTALESで公開しました。 そして『創作大賞2026』エンタメ原作部門へ応募することにしました。 締め切りまでに間に合って、本当にほっとしています(笑) 是非たくさんの方に読んで頂きたいと思っています。 福島さん、ありがとうござました!!
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