常滑市から世界へ問いを届けられるだろうか
私は普段、「No Existe」という名前で活動しています。
時々、
「存在しないという意味ですか?」
と聞かれることがあります。
実はそこまで深い意味はありません。
響きが格好いいと思って使い始めたら、いつの間にか気に入っていました。
もちろん論文や研究活動では本名を使っています。
研究の世界では論文をペンネームで投稿するものではないからです。
No Existeは活動名のようなものだと思っていただければ十分です。
最近、初めてプレスリリースを出してみました。
今回公開したプレスリリースはこちらです。
実は少し前まで、プレスリリースは大学や企業、大きな研究機関が行うものだと思っていました。
独立研究者の自分には関係のないものだと思っていたのです。
きっかけは偶然でした。
Googleで検索をしていた時に、ある独立研究者のプレスリリースが目に留まりました。
その方は大学や研究機関に所属しておらず、家庭を支えながら研究活動を続けている方でした。
AIとの対話をきっかけに研究を始め、国際的な学術誌への投稿や査読へと進んでいました。
特に印象に残ったのは、
「高卒・無所属の札幌在住主夫、AIとの対話約1年半で、単著論文がSpringer Natureの心理学誌『Discover Psychology』で査読へ」
というタイトルでした。
研究内容にも興味を持ちましたが、それ以上に私の心に残ったのは、
「無所属でも研究を発信できるのか」
ということでした。
私はそれまで、個人研究者がプレスリリースを出すという発想自体を持っていませんでした。
しかし、その記事を読んだ時、
「こういう形で研究を社会へ届ける方法もあるのか」
と思ったのです。
そして、
「だったら自分もやってみよう」
と思いました。
私は愛知県常滑市に住んでいます。
大学の研究室に所属しているわけではありません。
派遣勤務をしながら研究を続けています。
だからこそ、
「常滑市からでも研究を発信できるのだろうか」
と思いました。
そして、
「まずはやってみよう」
と思いました。
もちろん、研究を自慢したいわけではありません。
むしろ私は以前から、
「自分で自分の研究を認めているように見えるのは少し痛いのではないか」
という感覚を持っていました。
しかし最近は少し考え方が変わってきました。
研究を続けるためには、研究そのものが見える状態になっていなければならないと思うようになったのです。
どれだけ考えていても、
どれだけ実験していても、
どれだけ論文を書いていても、
誰にも届かなければ存在していないのと同じです。
大学には研究室があります。
企業には広報部があります。
しかし独立研究者には、それがありません。
だから論文も、SNSも、プレスリリースも、
研究を継続するための基盤づくりなのかもしれないと思うようになりました。
今回公開したプレスリリースでは、
「ゾーン(Flow State)体験は、普段は見えない所有感の形成過程を示しているのではないか」
という仮説を紹介しました。
これは2026年に発表した論文や、その後の研究の延長線上にある問いです。
私にとって重要なのはゾーンそのものではありません。
その奥にある、
「なぜ体験は私のものになるのか」
という問いです。
プレスリリースを出したことで何か大きく変わるかは分かりません。
誰かの目に留まるかもしれませんし、何も起こらないかもしれません。
それでも、やってみなければ分かりません。
研究というと特別な場所で行われるもののように思われることがあります。
けれど私は、
研究とは問いを持ち続けることだと思っています。
そして問いは、大学の中だけに生まれるわけではありません。
派遣先からの帰り道でも生まれます。
noteを書いている時にも生まれます。
今回のプレスリリースは、研究成果の発表というより、
常滑市から世界へ問いを届けるための、新しい一歩だったのかもしれません。
参考にしたプレスリリース
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