薄明かり 浮かぶ大嘗宮 「古代の世界」に引き込まれ

薄明かり 浮かぶ大嘗宮 「古代の世界」に引き込まれ
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 14日に皇居・東御苑で始まった「大嘗祭(だいじょうさい)」の中心的儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」。舞台となる大嘗宮は日没後、かがり火と灯籠の薄明かりの中に、幻想的に浮かび上がった。茅(かや)を束ねたたいまつのような「脂燭(ししょく)」の炎に照らされ、白い装束を着た天皇陛下が姿を見せられると、集まった参列者は神秘的な古代の世界に引き込まれていった。

 約90メートル四方の敷地に、高さ約10メートルの「悠紀殿(ゆきでん)」「主基殿(すきでん)」を中心に約40の建物が並ぶ大嘗宮。ヤチダモの丸太が鳥居形に組まれた東西南北の「神門」にはかがり火がたかれ、静寂の中に「パチパチ」と音が響く。そばには矢を背負い、弓を持った衛門が並び、厳粛な雰囲気を漂わせた。神門をつなぐように巡らされた柴垣の外では、510人の参列者がテント張りの2つの「幄舎(あくしゃ)」に分かれて座り、しんと冷えた空気の中で息をこらして見守った。

 午後6時半前、「廻立殿(かいりゅうでん)」で身を清め、白い「御祭服(ごさいふく)」に着替えた陛下が、悠紀殿へと向かう屋根付き廊下にお出ましに。宮内庁の秋元義孝式部官長の先導で、侍従らが敷く「葉薦(はごも)」の上を静々と進まれる陛下の頭上には、鳳凰(ほうおう)の飾りの付いたかさのような「菅蓋(かんがい)」が差し掛けられていた。

 いよいよ陛下が悠紀殿の中へ進まれ、帳が閉じられる。奈良・吉野に古くから伝わる歌「国栖(くず)の古風(いにしえぶり)」の後、悠紀地方の栃木の風俗歌が楽師らにより奏でられ、低く、長い声が響いた。白い十二単姿の皇后さまは悠紀殿脇の「帳殿(ちょうでん)」でご拝礼。秋篠宮ご夫妻をはじめ皇族方も拝礼された。

 帳の中で一切うかがい知ることのできない「秘事」とされる「供饌(きょうせん)の儀」は、四隅に灯籠の明かりがともる約8メートル四方の「内陣」で行われる。陛下は「采女(うねめ)」と呼ばれる女性らの手伝いを受けながら「神饌(しんせん)」と呼ばれる米や粟などのお供え物を自らとりわけ、拝礼される。その後、五穀豊穣(ほうじょう)と国家安寧を祈る御告文(おつげぶみ)を読み上げ、自らも食される。

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