霊視高校生の揺れる闇
全体としては、現代高校生が霊視という異能に翻弄される設定は新鮮で、日常と怪異が交錯する描写に引き込まれる。
しかし、エピソードが散漫でテンポが乱れ、冗長な会話や説明が読行を阻む点が目立つ。文体は硬く統一感はあるものの、情報過多で読者が疲弊しやすい。
それでも、幽霊少女の不気味さや校舎や神社といった舞台描写は緊張感を保ち、霊的恐怖と青春の葛藤が交差する点は魅力的だ。霊怪ホラーと青春ドラマの融合を好む読者や、心理的な不安感を味わいたい人に刺さるだろう。それでも読む価値はある。