副業を本気で2年。なぜ私はすぐに独立しなかったのか?
どうも、オプショントレーダーの熊谷です。
今回は「副業を本気で2年。なぜ私はすぐに独立しなかったのか?」というテーマで、ちょっと話してみたいなと思います。
独立してもう丸4年。振り返ってみると、私が副業から独立に至るまでのプロセスは、実はオプショントレードの構造とほぼ同じだったんですよね。
なので今日の話は、投資をやっていない方にも「リスクの取り方」の話として読んでもらえると思います。
🌱 サラリーマンをやりながら、2年間ずっと副業を続けた
ざっくり自己紹介すると、私は元ウェブプロデューサーで、20年ほどウェブのコンテンツ制作の現場にいました。
2022年2月に独立して、いまはYouTube・note・オンラインサロンを中心に、日経225オプションのコンテンツを発信しています。
サラリーマン時代、コロナでフルリモートになったタイミングで副業をスタートしました。通勤が消えて、毎日3時間くらいの余白ができたんですよね。そのぶんを全部、ブログとYouTubeに突っ込んだ感じです。
本業で10〜11時間働いて、夜の20時か21時にコンビニ弁当を食べながら、そこから5時間。これを2年間、ほぼ毎日。いまから振り返ると「よくやったな」と思いますが、この期間があったからこそ、独立後の自分があると思っています。
ある日突然「もう辞めたい」と思って独立したわけじゃない。これは大事なポイントです。
🛡️ ヘッジを持ったままポジションを立てる ― いきなり独立しない
ここから、3つの対比をお話ししていきます。
オプションの大前提のひとつが、ヘッジを持ったままポジションを立てること。
例えば1000万円分の株を持っていて、1ヶ月で10%下がると100万円の損失。これを「下がったら利益が出るチケット(プット)」を買っておくことで、保険として相殺するわけです。これがオプションのベーシックな考え方ですね。
これって、独立にもそのまま当てはまるんですよ。
つまり、いきなり独立しない。
サラリーマンでも公務員でもいい、メインの収入というヘッジを持ったまま、独立の準備をする。よく言われる当たり前のことですが、本業が忙しい中だと、これがなかなか難しい。難しいけれど、やっぱりこれをやるべきだなと思います。
ポジションを持ってボケッとしている時間が一番怖い。これはオプションでも独立でも同じです。
🎯 マックスロスを定義する ― 出口を先に決める
2つ目は、エントリー前にマックスロス(最大損失)を決めておくこと。
オプションの売りは、一歩間違えると損失が指数関数的に膨らみます。
「買いは家まで、売りは命まで」という格言がありますが、オプションの場合はそのスピードが桁違いなんですよね。だから売る時には必ず「ここまで来たら撤退」「ここまで来たらヘッジを入れる」と、出口戦略を先に決めてからポジションを取ります。
これも独立とまったく同じだと思っています。
私の場合、副業を始めて1年半くらいで、サラリーマン時代の年収の半分くらいまで稼げるようになっていました。そこで「専業に切り替えて全部の時間をコンテンツ制作に使えれば、倍の年収並の収入は可能だろう」と腹落ちしたんです。
仮にうまくいかなくても、副業のラインから大きく落ちることはない ― これが、私にとってのマックスロスの定義でした。
終わりと最大損失をイメージしてから、ポジションを取る。
オプションをやっていると、この癖が自然に身につきます。儲かった時より、損した時にどう逃げるかを決める。これだけでも、独立の決断はかなり違うものになるはずです。
⚠️ 誰でも引き受けられるリスクに、プレミアムはつかない
3つ目は、ちょっと意地悪な話。誰でも簡単に取れるポジションには、プレミアム(割増価値)はつかないということ。
オプション市場では、当たり前ですが、勝率の高いトレードほどもらえるプレミアムは小さくなります。現在の株価から遠く離れたアウト・オブ・ザ・マネー(権利行使価格が現在値から遠い)の行使価格を売っても、もらえるのは1円や2円。
一方で、ATMに近いリスクの高いところはプレミアムも厚い。数百円から1000円近く付いています。ちなみにレギュラーオプションのサイズは1000倍なので、1円なら1000円、500円なら50万円で取引されます。
凄い差ですよね。
これ、副業や独立にもそのまま重なるんです。誰でもできる仕事・誰でも作れるコンテンツには、高い値段がつきません。値下げ合戦になるか、埋もれるかのどちらかです。
私の場合、「投資コンテンツ」という分野は決めましたが、その中でも「日本株の個別投資手法」や「NISAをはじめよう」のような激戦区には入りませんでした。
代わりに日経225オプションという、ものすごくニッチなところを選んだんです。
お客さんがほとんどいない場所に飛び込んだのでリスクは高い。
でもリスクが高いからこそ、その場所にはまだプレミアムが残っていました。これは、オプションのトレードそのものなんですよね。
コロナの時に、参入障壁が低いキッチンカーにみんな脱サラして殺到して、結局バタバタ倒れていきましたよね。簡単なものには、プレミアムはつかない ―
このことは、本気で独立を考えるなら頭に刻んでおいた方がいいと思います。
⏰ ただひとつだけ違うもの ― タイミング
ここまでは「オプションと独立・転職は同じ構造」という話でしたが、ひとつだけ違うものがあります。それがタイミングです。
オプションは、待てるんですよね。良いタイミングが来てからポジションを取ればいい。天井が濃厚になってからコールを売ればいいし、ボラティリティが高い時に売ればいい。「有利なところでポジションを取る」というのが基本姿勢です。
でも、独立はそうじゃないんです。
正直に言うと、私はあと半年〜1年早く独立していたら、もっと成長していたんじゃないかな、と少し後悔しています。先行者優位もあったし、広告単価も高かった。たった1年の差だけど、ずっと楽だったはずなんですよね。
一方で、あと1年遅かったら今の自分はないという確信もあります。レッドオーシャン化は、それだけ早く進んでいるからです。
なので、独立のタイミングを考えるときの私なりの結論はこんな感じです。
慎重に条件を整えすぎると、タイミングを逃す
準備ゼロでエイヤと飛び出すと、たいてい沈む
「もう少し売り上げの目処が欲しい」と感じるくらいで、思い切って踏み出すのがちょうどいい
ここのバランス感覚が、現実のビジネスの難しさなんだろうなと思います。
✅ おわりに
副業から独立で大事なのは、ヘッジを持つこと、出口を決めること、そしてプレミアムが残っている場所を選ぶこと。この3つはオプションそのもの。ただしタイミングだけは別腹で、「ちょっと早めかな」と感じるくらいに踏み出した方が、結果的にちょうどいい ― これが、4年経って振り返って思うことです。
最後にひとつ、聞かせてください。副業・転職・独立。人生の大きな決断で、「もっと早く動けばよかった」と思っていますか? それとも、「慎重に待って正解だった」と思っていますか?
私はね、「もっと早く動けばよかった」の方がちょっと多いんですよね。
よかったらコメントで教えてくれたら嬉しいです。


