2023年11月 投宿録【宮城県川崎町 青根温泉 湯元不忘閣】
近場ながら訪問の機会が無かった日本秘湯を守る会の宿に泊まった記録です。
11/7 出発〜宮城県川崎町

朝ゆっくりと出発。訪問を目論んでいたラーメン屋へ向かうも長蛇の列を見て萎え、福島市「金ちゃんラーメン 福島」にて昼餉とした。レベルの高いみそ味チャーシューメン(大盛)を喫食


R4を白石まで北上し、R457へ入る。蔵王刈田嶺神社へ立ち寄り、今年初めてまともな秋の色彩を見た

この日の宿へ到着。川崎町「青根温泉 湯元 不忘閣」

入口には日本秘湯を守る会の提灯が吊るされていたが、真ん中から裂けていて完全に提灯お化けの様相を呈していた


帳場でチェックインを済ませ、一通り浴室の利用案内を受ける


今回宿泊するのは高台に位置する離れの「不忘庵」。滞在中は約90段近くある階段を幾度となく昇降する必要があり、仲居さんの苦労もうかがえる

通されたのは不忘庵の「ちの間」。部屋の名称は「いろはにほへと」の順で付けられているようだった



喫茶去の日本酒は夕餉の時間まで飲み放題。辛口の「あたごのまつ」を発見と同時に経口摂取

軽くアルコールをキメた後、まずは最も新しい貸切風呂「亥之輔の湯」に入浴。
ほぼ1人サイズなので湯の入れ替わりが早く常に新鮮。少し強めの風がなんとも心地良く、爽快な湯浴みを展開

部屋に戻って暫し休んだのち、男女別の大浴場「御殿湯」へ。政宗が青根温泉を訪問した際に、この地に移された殿様専用の浴槽がその名の由来だそう

浴室のライティングが絶妙。泉質と鮮度の良さは言うまでもないのだが、浴室の演出が近ごろ泊まった宿では出色。

成分表

こちらは廊下に残る大正九年当時の浴場取締規則の掲示。ほんと良いフォント

夕餉の時間まで喫茶去で時間を過ごし、明かりの灯った青根御殿を見上げていました。

久方ぶりの懐石形式の夕餉。お品書きに沿った仲居さんの丁寧な説明が、右耳から左耳へそのまま流れていく感覚を得ました

まずは地酒を一献。錫製の酒器のおかげでキリッと冷えている











全てがハチャメチャに美味い。箸が進めば進むほど語彙力が喪失。口をついて出る言葉が「やば」「うま」「マジか」しか無くなった

まったりと時間を過ごし23時を回った頃、漸く空いた貸切風呂へ。敷地内に立ち並ぶ土蔵の横道を通る

土蔵の一角を浴室に改造したという「蔵湯浴司(くらゆよくす)」。仄暗い蔵内に鎮座する浴槽の佇まい、荘厳さすら感じる

滔々と青根の湯が注がれる檜製の浴槽。浴槽の縁の手触りがあまりに滑らか過ぎて驚いた

こちらの蔵湯浴司は予約制ではないため、30分の時間制限有り。限られた時間ながら、上質な入浴体験でした

日付も変わった時分に寝
11/8 宮城県川崎町〜帰還

朝

まずは男女入替の関係で前日入浴しなかった大湯へ。もともとは地域の共同浴場だったとのこと


政宗存命の時代から使われているという石造り湯船は今なお現役。積年の歴史に思いを馳せ、漠然と"頭がよくなった"気がした

適量の朝餉は夕餉と同じく全ての味付けが最高の塩梅。貧しい拙者の舌ではその程度の感想しか出てこず申し訳ないのですが、料理に関しては今まで泊まってきた宿の中でも相当好みのもの


8:50から女将による青根御殿ツアーがあるとのことで同行。
メインの建屋から御殿に上がる階段は、上から見るとなんとも複雑な形状の屋根で覆われていた



1932年に建て替えられた現在の青根御殿には、宝物等が置かれているのみで宿泊することは不可能。しかし長い間数多のお歴々が宿泊したその佇まいは流石のもの



青根御殿から伊達の先達も見下ろしたであろう高度を得た。他の宿泊客が天井の紋様について女将に問うたところ「これはシミです…」と返答していたのがよかった



フラフラと館内を徘徊したのちチェックアウト。抜かりなく日本秘湯を守る会のスタンプを押印していただいた

宿を出立し、数km北にあるピザ屋「森のピザ工房 ルヴォワール」へ。



昔ながらの平屋建て校舎を思わせる内外観。10時過ぎに訪問したということもあり他に客は居らず、ゆっくりと店内を見て回った


蔵王のお釜を模した「蔵王のお釜ピザ」を2種戴いた。蔵王の牛乳から作られた大量のチーズが御釜から溢れていて美味。
喰い終わって退店する頃には、テイクアウトの客のほか、テラス席にも客が座るほどの賑わい。人気店みたいですね

帰り際、遠刈田温泉「神の湯」にさっと沈む。青根温泉とは打って変わって茶褐色の熱めの湯で温浴効果抜群。地元の連中で賑わっていました

基本的にリーズナブルな宿に泊まりがちなので、久々にお客様としてのもてなしを受けて恐縮してしまった。贅沢な1泊2日の滞在記でした
完
