行政書士事務所、自宅ではなく借りることにした理由
行政書士として開業する場合は、必ず事務所を構えなければなりません。
自宅を事務所として使う「自宅開業」も、もちろん可能です。
コストを抑えられて、すぐに始められる。
現実的で合理的な選択だと思います。
でも私は、最初から「自宅以外」で考えていました。
理由はシンプルで、どうしても気になることがあったからです。
最終的に事務所を借りることにしたのですが……
この結論に至るまでには、理想と現実のあいだでちょっとした葛藤もありました。
今回は、私が自宅開業を選ばなかった理由と、事務所を借りると決めるまでの過程をまとめました。
私が自宅開業を避けた理由
自宅開業をしない、と決めた理由は2つあります。
①自宅住所を公開することへの不安
行政書士として登録すると、事務所の住所が公開されます。
自宅開業の場合、それはそのまま「自宅の住所が公開される」ということです。
私が女性であること、そして小さな子どもたちを育てている環境ということもあり、この点はどうしても気になりました。
SNSで発信している以上、一方的に私のことを知っている人がいる。
見知らぬ人が、突然自宅に来るかもしれない。
実際にトラブルが起きるかどうかではなく、「その状況に自分を置くこと」自体に怖さを感じていたのだと思います。
私自身があまり治安の良くない地域で生まれ育った経験も影響しているのかもしれません。
安心して仕事に集中するために、自宅と事務所は最初から切り離しておきたい。
これが、自宅開業を選ばなかった一番の理由です。
②オンライン集客を考えているから
私はこれまでフリーランスとして、SNSやブログから仕事を獲得してきました。
行政書士になってからも、まずは同じようにオンライン集客を軸にしていきたいと考えています。
つまり、ネット上の私の発信と事務所の住所が結びついた状態で公開されることになる。
①の不安とも重なりますが、自宅の住所をインターネット上に載せることには、やはり抵抗がありました。
「仕事とプライベートの境界線を最初からはっきり引いておきたい」
この気持ちが①の理由と重なって、自宅開業を選ばない決断につながりました。
本当はレンタルオフィスが理想だった
自宅以外で開業すると決めたとき、最初に思い浮かんだのはレンタルオフィスでした。
事務所を借りるとなると、どうしても気になるのが固定費です。
開業したばかりで収入もまだ安定していない中、毎月の家賃を払い続けるのは、正直、プレッシャーだと感じていました。
その点、レンタルオフィスであれば、事務所を借りるよりもコストを抑えやすい。
「まずはここから始めるのが現実的なのでは」と考えていました。
また、同じ建物に他の利用者がいるという点も魅力でした。
完全に一人きりの環境よりも、近くに人の気配があるほうが、防犯面でも安心できます。
先ほど書いた防犯面への不安を考えても、私にはそのほうが合っていそうでした。
ただ、ひとつ大きな壁がありました。
私が住んでいるのは地方で、そもそもレンタルオフィスの選択肢がとても少ない。
いくつか調べてみたなかで「良さそう」と思えた場所は、数年前からずっと満室が続いていて、空きが出る見込みもなさそうでした。
理想はあっても、そもそも選べる状況にない。
それが、レンタルオフィスを諦めることになった一番の理由です。
結局、なぜ事務所を借りることにしたのか
レンタルオフィスを諦めたとき、正直「では、どうしよう」という状態でした。
そんなとき、思いがけないところに解決策がありました。
夫が所有している物件の一室を、借りられることになったのです。
その物件は、私が事務所として使う上で気にしていた条件(立地や駐車場など)が、ある程度整っていました。
夫も「協力する」と言ってくれ、貸してくれることになりました。
ただ、ひとつ条件がありました。
「原状回復はしないから、自分でなんとかして」というものです。
つまり、現状のまま引き渡してもらう代わりに、内装や環境づくりは自分でやる、ということ。
夫にとっては、手間なくすぐ借り手が決まったわけなので、お互いにとって悪くない話だったのかもしれません。
退去するのは、6月〜7月ごろの予定。
実際に空いてから、事務所を整えていこうと思っています。
実は最初、借りるのではなく購入できないか検討していました。
そのときの話は「事務所を買おうとして、公庫と保証協会に相談して諦めた話」にまとめています。
不安はあるけど、やってみる
事務所を借りる場所は決まりました。
でも、正直に言うと、不安がないわけではありません。
一番大きいのは、やはり固定費のことです。
毎月の家賃が発生するということは、仕事がなくても支払いは続くということ。
これまで私は、自宅でほとんど固定費をかけずに活動してきました。
その状態から一気に環境が変わることを考えると、じわじわとプレッシャーになっていくんだろうな、という感覚があります。
それに、もっと漠然とした不安もあります。
行政書士として、やっていけるのだろうか。
事務所を構えることで、「やる」と決めた覚悟が形になっていく感覚があります。
その一方で、「本当にできるのかな」という気持ちも、まだどこかに残っています。
とはいえ、不安がなくなるのを待っていたら、きっといつまでも動けない。
だったら、不安を抱えたままでも、一歩ずつ進んでいくしかないと思っています。
この記事を読んでくださっている方の中にも、同じように迷いながら準備している方がいるかもしれません。
そういう方に「こんな人もいるんだ」と思ってもらえたら、書いてよかったなと思います。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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