友だち
キロ「俺たち友だちだよな」
ヤク「俺はそう思ってるぜ」
キロ「何年になる?」
ヤク「かれこれ5年か」
キロ「そうか、5年か」
ヤク「お前、突然やって来たんだよな」
キロ「お前、腹減ってない?」
ヤク「さっき蛾喰ったから大丈夫」
キロ「そういや喰ってたな。俺は腹が減ったよ」
ヤク「5年だもんな」
キロ「ああ、蜘蛛の巣にかかって5年」
ヤク「お前ウスバカゲロウだもんな」
キロ「そう腹減りすぎてスケスケ」
ヤク「初めから透けてたぜ」
キロ「本当に?」
ヤク「だから喰わなかったんだ」
キロ「それじゃ俺、行くわ」
ヤク「ああ、それじゃまたな」
ピュー(風の音)
キロ「また掛かった」
ヤク「何だ早いな。もう戻って来たのか?」
キロ「向かい風」
ヤク「そう言や風強いな」
キロ「この風はウスバカゲロウにはきついわ」
ヤク「そこにいなよ」
キロ「そうする」
ヤク「所でウスバカゲロウって何喰うんだっけ?」
キロ「忘れた」
ヤク「おっ、蝉掛かった、蝉」
