20代の自分を誇れる私でありたい
20代の頃から楽しみで仕方がなかった30代。
7歳から30歳までの23年間サッカーに費やしてきた私にとって、引退して迎えた30代はまさにセカンドキャリア、第二の人生の幕開けだった。
何をしよう?どこに住もう?
もうサッカーのことを考えて生活をしなくていいんだ!
サッカーを理由に諦めないといけないことが多かった20代から、何でも選べる30代に。ワクワクしない理由がない。
スウェーデン人の婚約者とのノルウェー移住から始まった30代。数ある選択肢の中からこれを選んだ。
今までのサッカー人生をなかったことにしたかったわけではないが、サッカーにはできるだけ関わりたくなかった。サッカーという武器がなくなった自分を試してみたかったのだと思う。
初めてのフルマラソンとしてオスロマラソンを走ってみたり(無事完走)、初めて海外のレストランで働いてみたり、テニスやパデル、アイススケート、やったことのないスポーツに挑戦してみたりもした。
サッカーをしていれば出会わなかった人たちも多くいただろう。
そんな人とモノの出会いに新鮮さやワクワクを感じていた私は、ちゃんとサッカーのない第二の人生を楽しめていた。
そう思っていたのだけれど、どれだけ抗ってもなぜか私からサッカーが離れてくれない。せっかく引退したというのに。またサッカーを中心に送る生活は勘弁だ。
「息子にサッカーを教えてあげてほしい」
いやいや、やるのと教えるのは天と地の差なのだよ。
「フットサルのチームに入ってほしい」
フットサルとサッカーはまったく別のスポーツなのだよ。
「Over 30のサッカーチームに入ってくれないか」
危ない危ない、ちょっとやろうかなと思っちゃったよ。
「うちの監督を務めてほしい」
なんの話をしている????
遠ざけようとしているものが次から次へと近づいてくる。私の過去を知った人たちは興味津々に話を聞いてくる。嫌なわけではないが、自分の中では過去は過去、今は今だと思っていたからなんとなく得意げに話そうという気にはならなかった。
そんなことを繰り返している自分に、何とも言えない違和感を感じていたことは否定できない。
そうか、無理に遠ざけなくていいよな。
「30代は新たなスタート。新しいことを始めたい!」そう思い過ぎていたが故、必死で汗水垂らして、枯れるほど泣いて、体に鞭を打って頑張ってきた20代の自分をなかったことにしてしまっていた。
30代の新たなスタートは、20代の時の新たなスタートとはまったく違う。20代で頑張ってきた土台があって、そこから始まるリスタートなのだ。
新しい土台をまた隣に作ろうとしていたことに気が付いた私は、20代に築き上げた土台にそれを乗っけてみた。
あぁ、そういうことだったのかと。
すごくしっくりきた。
こんなにも綺麗にハマるじゃないかと。
こんな簡単なことになぜ気が付かなかったのだろうか。
サッカーをしていた20代の頃から、好奇心が旺盛な私はもう本当に、本当に色んなものに手をつけてきた。
おもしろそう!やってみよう!違った!やめよう!次!
本当にこんな感じだ。いま思えば20代はそれでよかったのだろう。
なんならそれをしてくれた自分に今すごく感謝している。
婚約者だったスウェーデン人と結婚して、彼はノルウェーに、私は日本に住み別居しながら未来を考えている31歳の今、ひたすら興味を持ったものに挑戦することで得たものたちが回収されて、自分の中で1つの形になった。
あれもこれも全部、1枚の宝の地図を作るための切れ端だったのかと思うほどに。ちょっとONE PIECEっぽくカッコよく言ってみたが、要はどれも今に繋がっていたと言いたいだけだ。
「あれもやりたい。これもやりたい。」だった20代から今は、「これだ!」というやりたいことが1つ明確にある。
20代が土台とするならば30代は何になるだろうか。
それはこれから積み重ねていき、40になった頃に積み上がったものを見て分かるのかもしれない。
数ヶ月後に自分がどこにいるのかも、何をしているのかもまったく分からないような状態だというのに、心はバカみたいに晴れやかだ。
宝の地図は持っている。どこに向かえばいいかは分かっている。
あと必要なのは、最高の仲間を見つけること、最強の船を造ること、どんな逆境にも負けない強さを旅の中で身につけていくことだ。
このままONE PIECEの流れで話を進めると、30代はやっと旅が始まったばかりなのかもしれない。
荒波に晒され、地図を奪われたり奪い返したり、とんでもない悪党が出てきたり、仲間が減ったり増えたり、そんな旅を想像して心が躍る。
いろんなものを犠牲にして23年間サッカーに費やしてきた自分をもっと誇れるように。遠ざけなくてもいいように。
すべて無駄じゃなかったってことを、30代の私が証明してあげないとな。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
では、また。
Hikari
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