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「満足しねえ女だな!」と夫に言われた話

「満足しねえ女だな!」

スウェーデン人の夫に言われた衝撃の一言ベスト3に晴れてランクインした。

「お前は満足しすぎだよ!」と言い返してやりたがったがぎりぎりのところで言葉を飲み込んだ。

事は遡ること1ヶ月前。

ノルウェーと日本という約12,000km離れた別居婚ライフ真っ只中の私たち。サマータイムが終わり時差は7時間から8時間に。

私が起きる頃に夫は眠りにつき、私が昼休憩をとる頃は夫はまだ夢の中、私が帰宅する頃は夫は仕事真っ最中、私が眠りにつく頃もまだ仕事中…

と、見事に時間が合わない。私たちにとっての“7時間差”と“8時間差”の差はかなり大きい。こうもうまく時間が合わないとそろそろ夫のことを忘れてしまいそうになる。

そんな状況に更に、「夫の家の電波の調子が悪い」という特典付きだ。

毎日5分電話できればいい方だが、その5分のうち2分は変な顔で固まった夫の顔を見つめることになってしまうので、ビデオは基本OFFにして音声通話で会話する。

たった5分の会話の内容も、夫が歯間ブラシを横向きにして鼻の穴にあてながら「牛みたいだね」なんて言って終わりだ。なんの生産性もなければ爆笑もなく、むしろ失笑。関西人の私でさえもツッコミに苦労する。

こんな会話でさえも私たちにとっては貴重な時間で大事にしたいと私は思っているのだが、そこまでマメなタイプではない夫からしばらく連絡が来ないことも多々ある。

私もそこまでマメなタイプではないのだが、彼はそれを越える不マメさ。

ある日、いつも通り朝起きて仕事をして帰路につき晩ご飯を食べようとした時にふと気が付いた。

「あれ、24時間くらい経ってるけど夫から返信がないな」
電話をしてみても出ない。既読にもなっていない。生きてるのか死んでるのかも分からない。さすがに不マメな夫でもそろそろ連絡が来てもいい頃だ。

何かあったのではないかと不安になりながらも仕事の疲れには勝てず、布団に入ろうとした時に電話が鳴った。

「ぐっっっもーーにーーーん!!」

こちらの気をまったく知らない陽気な夫からだ。

「おはよう。おはよう?もうそっちも夕方よね?」

「うん!仕事おわったぁーーー!イェーイ!」

心配して損したわ。

「全然連絡ないから死んだかと思った。」

「生きててゴメンナサイ。」

「生きてるなら何より。せめて起きたら“おはよう”くらい連絡してくれる?生きてるかも分らんし元気かも分らんし心配になるから!しかも毎日少ししか連絡もできないのに!」

自分が思っていたよりもこの時差にストレスを感じていたのかもしれない。

「ゴメン。本当にごめんね。…Happy now?」

「No apology accepted.(許さん)」

「満足しねえ女だな!!!」

おめえがゆうな絶対に。

“謝罪するやつが言う言葉ではない言葉選手権”があれば絶対に1位だ。

明日にでも表彰式を挙げてやろうか。

とはいえ確かに、「満足しない女」はグサッとくる。そうだよな。少しでも連絡できるだけでありがたい。文明の利器に感謝しなければ。

どれだけ連絡がとれなくても夫の満足度はきっと変わらない。私は連絡の数や時間が満足度に比例してしまっているのかもしれない。家族や友達と同じように、頻繁に連絡しなくてもちゃんと繋がっている人とは繋がっていられる。

そんなことを、夫が何気なく発した言葉から思い知らされた。

とはいえ、生存確認くらいはさせてくれよな。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

では、また。

Hikari

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