タビオ接客エピソード「販売員の喜び」
今でこそオンライン通販がメジャーになりましたが、元々は店頭販売からスタートしたタビオ株式会社。
店頭販売に欠かせない「接客」でのエピソードを、スタッフに紹介してもらう連載です。
前回に引き続き、第2回も物流や品質管理を担うタビオ奈良株式会社 Sさんのエピソードをご紹介します。
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「販売員の喜び」
─タビオ奈良株式会社 Sさん─
販売員の喜びは、やはりお客さまからの「ありがとう!」というお言葉ではないでしょうか。
ある日、中年のご婦人が「カカトのない男性用の靴下はありませんか?」
と来店されました。
「婦人用のナイロンソックスならありますが…」とご案内すると、
どうもミドルゲージの2×2リブのような靴下で、カカトのないものを探されていたようでした。

ご希望に叶う商品はないことをお伝えしましたが、なぜそういう靴下をお探しなのかがとても気になったので、お尋ねしてみたところ
ご主人が病気で、片足の土踏まずから先を切断されており、普通の靴下を履くと片足だけ靴下のカカト部分が上の方に上がってしまうため
「カカトのない靴下ならば大丈夫ではないか」という理由から探されていたとのことでした。
幸い、ある研修で靴下生産工場の工場長さんと知り合いになっていたので、ダメもとで工場にお電話をさせていただきました。
すると、「なんとかするからそのご主人の足の寸法を聞かせてほしい」とのことでしたので
後日、足の寸法の図を描いてお送りしました。
そして数日後、靴下生産工場から数種類のサンプルが届きました。
早速お客さまにご連絡し、サンプルからご主人にどのパターンの靴下が良いかを選んでいただきました。
片足は普通の靴下・もう片足は別注の靴下をペアにして、靴下生産工場に10足の生産を依頼しました。
商品をお渡しさせていただいて一週間ほどたったころ、再びそのご婦人が来店されました。
やはりあまりよくなかったのか…と思いつつ、お話をお伺いすると、ご主人がとても喜んでおられたと聞き、安心しました。
「主人は足を切断してからまったく外出することがなくなっていたけど、この別注靴下を作ってくれた靴下屋さんには是非とも自分でお礼を言いたいと、今日は主人も一緒に来ています」とのことで
驚いて店の外を見ると
松葉づえをついたご主人が、電柱の陰から頭を下げておられるではありませんか!
私は思わずご主人に駆け寄り、お礼を言いましたが
「ありがとう!ありがとう!」と
何度も頭を下げてくださるお客さまに胸がいっぱいになりました。
自分は電話をかけただけなのに…
ふだん私たち販売員は、靴下生産工場の作ってくれた商品を販売しています。
この経験を通して、「販売員」という仕事は、生産者さんの代わりに、お客さまから直接お礼を言っていただける存在なのだと気づきました。
すぐに工場長さんへ電話をかけ、「お客さまにとても喜んでいただけました」とお伝えさせていただきました。
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< 次回に続く >
