【反対討論】議員報酬の2%値上げに反対しました
議員報酬を平成8年ぶりに改正、値上げする条例改正が提出され、反対しました。
(結果は、賛成多数で可決となりました。賛否の詳細は後日、Instagramに掲載予定です。)
今回の値上げにより、議員報酬は月額561,000円(議長690,000円、副議長612,000円)へ変更となります。なお、議員にはそれに加え約4.5ヶ月分の期末手当が支給されています。
2年に一度、市議会議員報酬等および市長など特別職の給料等の額などについて審議するために設置される「武蔵野市特別職報酬審議会」の答申において「増額改訂が妥当」という結論が示されたことが提案理由です。
以下、反対した理由を議場で説明した「反対討論」の原稿全文です。
現在、議題となりました「議案 第7号、武蔵野市議会議員の議員報酬等に関する条例の一部を改正する条例」に、反対の立場で討論をいたします。
今回の改正は、武蔵野市特別職報酬審議会の答申を踏まえ、市議会議員の議員報酬を改定するもので、議員は月額55万円から56万千円へ、副議長と議長はそれぞれ60万円から61万2千円、67万円から69万円へと変更するものです。
今回の改正の根拠となる報酬審議会の答申を見ると、ウクライナ侵攻などの社会情勢、円安、物価の高騰などに触れながら公務員給与の引き上げについて書かれています。
一方で雇用・所得を取り巻く状況として、民間企業の賃金上昇がここ数年続いており、公務員給与についても、国の人事院勧告や東京都人事委員会勧告で給料の引き上げが示されている。
現場で働いていらっしゃる市職員の方の給与を、民間と同じように引き上げることには、大賛成ですが、議員の報酬はそれとは大きく異なるものだと考えます。
審議会において議員報酬について議員ヒアリングを実施した中では、引き上げるべき、現状維持、いずれの意見も複数ありました。
現在の社会経済情勢や、若い世代の人材確保も考慮して、報酬月額は引き上げるべきとの意見が複数ある一方で、現状での報酬月額の引き上げは、市民からの理解を得られないなどの理由で、現状維持が妥当との意見も複数あった。
さらに、議員へのヒアリングの議事録を見ると
・28年据え置かれている月額報酬では若手は議員にはならない。
・これからの若い人材の確保については、議員の場合、落選すれば何もないことを考えると、何らかの保障があると良いのではないか。報酬については、今後の人材登用に向けて上げることを考えても良いと思う。
・報酬に関しては、若い議員のなり手がいないことと繋がっている
など、若い世代の人材確保の視点からの意見があることに加え、
・生活給ではないが家賃を払っている議員にとってはこの額でも十分ではないだろう。
・例えば 30 代の方は、現在の議員報酬では生活できない。
など、純粋に生活をしていくための費用を賄うことが難しいという意見も複数ありました。
議員は26人がそれぞれに意見を持ち、その意見が多様であることに意味のある組織だと考えていますが、その前提に立った上で、月55万円の報酬は、本当に「若手の議員のなり手がいない」「生活するのに足りない」ものなのか、非常に疑問を持ちます。
まず、武蔵野市でも割合としては多くありませんが、現在は30代の議員が3名、2023年の改選時には20代の議員が2名、30代の議員が2名当選しており、若手のなり手不足という現象が起きているとは言い難いです。
若手がさらに積極的に立候補をできるような環境づくりには
地方議員の厚生年金加入の議論を進めること
企業につとめながら立候補をしようとする人には選挙運動のために休暇の取得や休職を可能にするよう企業への呼びかけをすることや国にルールづくりに取り組むことを求めること
議員になることがキャリアの断絶にならないよう、議員を辞めたあとのキャリアのロールモデルとなるような事例を周知、支援する
立候補できる被選挙年齢の引き下げを国に求めること
など、取り組めることは報酬の値上げ以外にもいくらでもあります。
つぎに、本当に生活できないのか、という問題です。
議員の報酬は給与ではなく、雇用されているものではないため、多くの地方議員は、厚生年金などの他の被用者年金に入っていない限り、公的年金としては国民年金のみに加入し、健康保険も同様に議員独自の制度はなく、他の国民健康保険に加入しています。さらに、議員は仕事を続けたいと思ったときには4年に一度改選があり、選挙に落選した場合には雇用保険への加入もないために保障がないなど、正規雇用で働く方とは大きく差はあります。
また、現在武蔵野市議会では政務活動費は月4万円ですが、その使用範囲は非常に厳格であることなどから、議員報酬から議員としての活動にかかる費用を支出している場合も多くあります。
そのため、純粋に給与などと比較することは難しいとは考えますが、
武蔵野市の市議会議員はこれまで、月額55万円、それに加え令和4年度の実績では6月と12月、合わせて4.55ヶ月分の期末手当も支払われています。額面で言えば、910万円を超えます。
いくら年金や国保、落選時への備えなどが必要だとしても、年間900万円を超える報酬を得ながら「家賃を払っている議員にとってはこの額でも十分ではない」「現在の議員報酬では生活できない。」と言うのは、あまりに市民感覚と乖離しているのではないでしょうか。
公務以外にも調査活動、市民の声を聞くこと、レポート作成などの広報活動、また地域活動に参加することなど、フルタイムに近い時間を議員としての活動に費やす人も特に武蔵野市の議員には多くいると思いますが、市議会議員は兼業も可能です。現在の報酬では足りない、所得を増やしたい、と思うのであれば、副業をしてはいかがでしょうかと提案をしたいです。
市議会議員として市民のために働き、役割を果たした上で、市議会議員としての仕事とも相乗効果となるようなほかの仕事に週に数時間でも時間を費やし、収入を増やすことはできると思います。
また、議員活動にかかる費用の多くが政務活動費だけで賄えないという問題については、報酬ではなく、使用しなかった場合には返金をする、また使途を公開する政務活動費の値上げの検討をすべきだったと考えます。
現在、報酬審議会の諮問事項には政務活動費は入っていませんが、議員がつかうことのできるお金について市民の理解を得ること、現状を適切に把握して検討をするためには、今後、報酬審議会などの第三者の立場での検討が必要だと要望をいたします。
以上の理由から、多くの市民が物価高に賃金が追いつかず非常に厳しい状況に直面しているこの状況で市議会議員の報酬を値上げすることには賛成できません。
なお、常勤である特別職の職員および教育委員会教育長の給与等に関する第8号、9号議案には賛成、議員報酬の第7号議案にのみ反対します。
以上、第7号議案への反対討論といたします。
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武蔵野市議 さこう もみ|SAKO MOMI
無所属、武蔵野市議会の最年少女性議員。武蔵野市出身、30歳。
対話の場「むさしのダイアログ」主宰。
ジェンダー平等/SRHR/気候危機/若者の健康/メンタルヘルス/平和/情報アクセシビリティなどを重要テーマに、「誰の痛みも無視されない政治」を目指して活動中。
ICU卒業後、アパレル販売職を経てクラウドファンディングCAMPFIREにてソーシャルグッド事業「GoodMorning」の立ち上げに携わり、2019年より株式会社GoodMorning代表。大手IT企業サステナビリティ部門勤務ののち、2023年4月立候補、新人トップで初当選。
