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迷子と眠れない夜、それでも旅はよかった

大阪駅で1時間、迷子になった。
あんなに人がいるのに、こんなに孤独になるんだと思った。

1泊2日で、関西へひとり旅に出たときのこと。


大阪駅で、迷う


最初の目的地は兵庫。
新幹線で新大阪駅に着き大阪駅に移動した後、兵庫方面に行くには「阪神電車」に乗り替えだと(なぜだか)思い込んでいた。

矢印にそって「阪神電車」乗り場を目指した。
雲ひとつない青空とさわやかな空気。滑り出しは順調。

スムーズに「阪神電車」乗り場に到着した。
でも、私が行きたい駅の名前がない。

それでも改札をくぐって発車待ちの電車に乗ってみた。やっぱり路線図に駅名はない。

そこでスマホで検索していたルートをあらためて見たところ、「阪神電車」の文字はなかった😭

電車を降り窓口で確認したら、私が行きたい駅は「阪急電鉄」のほうだと言われた。

阪神?
阪急?

気を取り直して「阪急電鉄」の乗り場を目指す。でも、なかなか見つからない。

みんなは迷いなく歩いているのに、
改札はどこ〜?

雑踏の中に取り残されているような、
不安で孤独な感じ。

結局、1時間近く大阪駅をウロウロ、誰とも言葉を交わさないまま、時間だけが過ぎていった。


カプセルホテルの夜


大阪駅近くの宿は高そうで、カプセルホテルを選んだ。
写真もきれいで評価も高そう。女性専用のフロアもある。なにより日本だから安全だと思った。

実際、宿はよかった。
清潔で、快適な空間だった。

宿泊者は静かにそれぞれのスペースでそれぞれの時間を過ごしている。
23時過ぎに電気を消して横になった後、問題発生。
誰かが深夜まで荷物をガサゴソ触り続ける音が気になった。
早朝には、ガーッとカーテンを開ける音で目が覚めた。
眠れなかった。。

カプセルホテルは大丈夫だと思ったのには理由がある。
スペイン巡礼で、ドミトリーに泊まっていたときのこと。
男女同室で、二段ベッドの上はしんどく、カーテンもなくて落ち着かなかった。
そんな中で泊まったカプセルホテルが、カーテン付きでとても快適だった。
その記憶が残っていたからだ。


でも、それは、ギャップのおかげだったと改めて気づいた。


ギャップがくれたもの


お気に入りの宿に泊まる前に、あえて粗食を続けたり、カプセルホテルやドミトリーで前泊する人もいる。

意図的にギャップを入れて旅の演出をしている。
今回は意図せずのギャップ。

迷子
落ち着かない寝床という気分を下げるギャップであっても、
目的地に着いたときはホッとしたし、
旅を終えて私が住む街の駅に着いたときはなんとも言えない安心感とうれしさを感じた。

近所のスーパーが、2日離れただけなのに輝いて見えた。

自分の家の寝床で安心感に包まれて眠るだけで幸福な気分を感じた。

こんなことを留守番の夫に話したら、「目に力があって、イキイキしている」と言われた。

慣れて安心な場所に居続けると、本来あるはずの生きる力が眠ってしまう。
アウェイな場所で自分でなんとかする場面があると、その感覚が戻ってくる。
久しぶりのアウェイ感が刺激になって活力が生まれ、濃い2日間だった。

<ギャップについて書いた記事>


電車で、ふと目に入った言葉がある。

知らない経験、知らない景色、知らない感情で、
自分をワクワクさせ続けたい。

日本経済新聞の広告

あのとき感じた少しのアウェイ感も、
きっと旅の楽しみを構成する一部なんだと思う。

また、旅にでたくなっている。

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