見出し画像

声出し苦手な主婦オタクが、 SixTONESの特効花火で自意識を吹っ飛ばされた話。

スタエンアイドルを推して7年。
私にとって、長らくライブは「生の推しを、自分の目で見るもの」だった。
キャー!とか声を出すのも苦手、もちろんちょっとは頑張るけれども。
そんなゆるい考えは、SixTONESの特効花火と共に、
ばーーーーーーん!!!!!!と吹き飛ばされてしまった。

つい一昨日のできごとだ。

ミドサーで、二人の娘のお母さんである私。
推す気持ちに年齢なんて関係ない!って心から思う気持ちと、
完璧な巻き髪、寒さに負けないミニスカートのお姉さんたちを横目に、ちょっぴりしょんぼりしてしまう気持ちと、
両方を持って、いつも一人でスタエンのライブに行く。

でも、今回当選したのは SixTONESが大事にしている”6”周年の、
しかもアリーナライブ。

もうスタジアムに行ってしまってもおかしくない彼らが、
アリーナツアーを選んだと知った時、その心意気に膝を打った。

右肩上がりの、決まったセオリーで動かない。
いつも彼ら自身でハンドルを握り、彼らしい道をドライブする。
変なゲームをして、ゲラゲラ笑いながら。

勝手ながら、私が抱いていたSixTONES像にぴったりだった。

運良く当選できたとき、うっすら気づき始めていた。
例えがオタクすぎるけど、
ライブはデートと同じで、受け身じゃつまんない。
観客であっても、能動的に楽しむ。なんなら、推しを楽しませよう!
という気持ちが大事ってことを。

私は今回、”見に行く”のではない。
推しが楽しめるように、私だって殻を破るのだ!
いざ、仙台へ!!!!!!

ライブが始まる予兆。
6色のペンライトがふわっと広がり、お客さんがパラパラと立ち始める。
いつもは悪目立ちしないように、空気を読んで立つけれど、
今回は前のめりにすくっと立つ。
私は準備万端だ。
左手には2本のうちわ。ペンライトは右手に無理せず1本。
双眼鏡は、あわよくばしまっておきたかったけれど…スタンドだから、今回もお世話になろう。

結果、双眼鏡は一度も使わず、MCでバッグにしまうことになった。
2日後の今も、押し寄せるペンライトの波が、脳裏から消えない。

ファンとして、本気で楽しむ姿を見せて、推しに応えようと臨んだライブは、
私のアイドルのライブ観を、突き破ってしまった。
開場1時間前に、大寒波の仙台セキスイアリーナに着いた時は、3秒に1回「寒い」が聞こえていたけど、
退場してバスに向かう時は、誰も「寒い」って言ってなかった。

入場する時は、「推しにありがとうって言いたい」ファンだったのが、
出て行く時はすっかり、「team SixTONES=チムストの一員」だった。

声出していいのかな?
ペンライトはこんな振り方でいいのかな?
そんなおどおどは、連続する特効の花火音と一緒に飛んでいってしまう。
自意識がどんどん遠くなっていて、SixTONESの姿と声に、体と腕が呼応するようになっていた。

SixTONESが打てば、ファンが響く。
あのチムスト名物のペンラ芸が、どんどん自分の身についていく感じがする。
楽しい!楽しすぎる!

生歌が、煽りが、ファンサがやばい。表情管理がアカデミー!
ダンスが揃わない?…だからなに?

開演時、スタンド席でちょっといじけた自分をペシッとはたきたくなるくらい、
アリーナと遜色なく、スタンドにも満遍なく来てもらえた。
SixTONESも自分のファンを探して、ファンサを届けようという意志をめちゃめちゃ感じる。

推しの田中樹くんも、近くまで来てくれました。
サラストメッシュの前髪あり、後頭部の丸みがかわいい髪型。
あの気怠げな足取り。「はいはーい」って感じの、ひらひらした手の振り方。

AIと相談しながら一生懸命考えた「樹くんの声が好き!応援してるよ!」のファンサうちわは、
サングラスの樹くんには、きっと読んでもらえなかっただろう。
でもあそこに青のペンラと自分のうちわがあるなという視線は、いただいた気がしました。
いただいたと思います。…思わせてください!

樹くんが最接近して、10メートル位遠ざかった時、自分でも思っても見なかったことが起こった。

喉がキュッとなり、唇が震えて、目が熱くなる。
どうにか死ぬ気で無音で収める。

毎日洗濯物を畳みながら、擦りに擦っている円盤。
とれたボタンを縫い留めながら、ワクワク聞いている深夜ラジオ。
たまにでも十分ときめくブログ。
私の暮らしに、たくさんのキラキラとワクワクをくれるSixTONESに。

樹くんなんて特に、私の人生では一生交わらないタイプの人だ。
でも私は、彼のラップが死ぬほどかっこいいと思っている。

毎週のラジオに大笑いしている。
彼がメンバーにそっと差し出すMCのさりげないフォローに、
自分の繊細さも救われている気がしている。

そんな彼に、本当に会えた。(たぶん)伝わった。声を届けられた。

次第にライブの終わりが近づいてくる。
曲の間の静けさが、意志を持った無音になる。
一音も聞き逃さない。一瞬も見逃さない。
まるで会場全体が耳になったみたいに。

ジェシーくんの最後の挨拶の後の、真空みたいな無音に響く、エレキギターのイントロ。

SixTONESがステージから立ち去っても、私は座らなかった。座る気持ちになれなかった。
SixTONES! SixTONES!のアンコールに、積極的に加わる。
叫べないけれど、途切れさせないことはできる。
恥ずかしがってる場合じゃない。自意識を、届けたい気持ちがゆうに超える。
気持ちに応えなきゃ!

アンコールの3曲中、銀テープが打たれる。
ゆったり、ひらひら、キラキラ。
スローモーションみたいに
目が離せないまま、私の頭上に降りてくる。
銀テープがこんなに輝いて見えたのは初めてで、
思わず手を伸ばす。くしゃっと掴み取る。

今まで銀テに全く興味がなくて、どうぞって人にあげたりしてたけど…
周りの人が取れているかを確認して、くるくるっとまとめてグッズパーカーのポケットの奥にしまう。

その銀テは今、
キュッと巻いて、クリップにとめて、
私が毎日立つキッチンの飾り棚の上で、
キラッと光っている。

私のteam SixTONESの証だ。

いいなと思ったら応援しよう!

海沼 衣々花(みぬま・いいか) 書くを仕事に。一歩踏み出したばかりです。 毎日ヨタヨタ、おろおろ書いてます。 サポートいただけると跳び上がって喜びます。 コーヒーをご馳走していただくお気持ちで、お待ちしてます☕️

この記事が参加している募集