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Laboro.AIが歩んだ10年、これからの10年──両代表が語る

こんにちは、Laboro.AIの採用担当です。

2025年10月より新年度が始まり、Laboro.AIは設立から10周年を迎えます。
「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」「すべての産業の新たな姿をつくる。」というミッションを掲げ、創業当初はまだ一般的ではなかった「AIの社会実装」に挑み続けてきた10年。

数々のクライアントとともに歩み、数多くの試行錯誤を重ねながら、独自のソリューションを形づくってきました。節目を迎える今、共同代表であるCEO椎橋とCOO兼CTO藤原の2人に、この10年を振り返り、そしてこれからの10年はどんな仲間と未来を描いていきたいかを語ってもらいました!

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1. はじまりの10年〜創業に宿っていた“問い”と“探索”の軌跡〜

a. 創業当時、どんな課題意識や仮説を持って Laboro.AI を立ち上げようと思われたのでしょうか?

椎橋さん:
新卒で入社したボストン・コンサルティング・グループ(BCG)から次のキャリアを考える中で、「自分自身で事業の“探索フェーズ”を経験したい」という想いが強くありました。BCGから転職してスタートアップで働く中でも、最終的には“自分でやってみる”という経験に勝るものはないと感じるようになっていきました。Laboro.AIを創業する前に別の AI スタートアップに関わっていた時期もありましたが、やはり「自分で決めて、自分で走る」ほうが腹落ちするし、人生の中で最も大きなチャレンジになると感じていました。
当時は「強化学習 × チャットボット」という領域がちょうど立ち上がり始めていたタイミングで、ここに可能性を見ていました。マーケティング領域やセールス領域で、対話を通じてニーズを引き出したり、強化学習で行動を学習するようなエージェントができれば、とても面白いのではないかと考えていたからです。
しかし、結果としてこれは時期尚早でした。技術的にも、社会的にも受け止められるフェーズではなかったんです。「この技術で本当にできるのか?」という信頼を得るのが難しく、プロダクトとして成立させるには当時の環境がまだ整っていませんでした。
10年経って、今は ChatGPT のような大規模言語モデルが登場し、当時描いていた構想により近いソリューションが生まれています。そういう意味では、“時代が追いついてきた”という感覚があります。

藤原さん:
椎橋さんが言っているチャットボットの事業は実績が一社で止まってしまい、その時点で「この事業はやめよう」と判断しました。そこから、「では自分たちは何をするべきか?」を椎橋さんと議論する中で、再スタートを切ることになりました。

b. 強化学習 × チャットボットは、当時なぜ時代的に合わなかったのでしょうか?

椎橋さん:
当時のチャットボットといえば、FAQ に答える受動的なボットが主流でした。しかし私たちがやりたかったのは、顧客のニーズを引き出し、時には商品をおすすめするような“能動的なボット”でした。 ただ答えるのではなく、“価値をつくる対話”を行うボットです。今なら生成AIを使えば自然にできることも、当時は実装が非常に難しかった。
さらに、クライアントがその価値を理解し、買うという意思決定をするには、まだ少し早すぎたと思います。ただ、この経験があったからこそ「今の技術でできることにフォーカスしよう」という切り替えができました。
そこから辿り着いたのが カスタムAI という考え方です。

c. カスタムAIへのシフトは、どのような経緯で決まったのでしょうか?

椎橋さん:
カスタムAIは、SaaS型のプロダクトとはまったく違う世界観です。
プロフェッショナルサービスとして、個別企業の課題に深く入り込み、産業や企業全体にインパクトがあるアジェンダで価値を出していく。「技術ドリブンのプロダクトではなく、課題ドリブンのAI実装のほうが、自分たちの強みを活かせる」と確信したのがこの頃です。このときに強く感じていたのが、「AI もわかり、ビジネスもわかり、クライアントの本質的課題と向き合える人材」が絶対に必要だということでした。そこから生まれたのが、Laboro.AIの独自ロールであるソリューションデザイナ(SD)です。

藤原さん:
私自身も、この方向転換が重要な意思決定だったと考えています。
技術そのものを追求するのではなく、技術をどう使い、どう価値に変えるか。それが私たちの軸になっていきました。

d. 現在のミッション「テクノロジーとビジネスを、つなぐ」はどのように生まれたのでしょうか?

藤原さん:
ミッションの言語化は、マーケティング部門を中心に、当時のメンバー全員で議論しながら決めました。すでにカスタムAIでいくという方向性が固まっていたので、その価値観を適切に言語化した結果が今のミッションです。

椎橋さん:
SDというロールをつくった後、エンジニアとSDがタッグで価値をつくる構造ができていきました。
「AIの技術がわかる」「事業がわかる」「クライアントの課題を捉えられる」という人材がいるからこそ、AI を“技術”ではなく“価値”として実装できる。それをマーケティング部長が適切にフレーズ化してくれたのが「テクノロジーとビジネスを、つなぐ。」という言葉です。

e. 創業当初に描いていた事業のイメージと、今の姿を比べてどう感じますか?

椎橋さん:
創業当時、強化学習に興味がありましたが、そこから最適化へ広がり、今の事業の軸になっているのは振り返ると非常に良かったと感じています。「ものづくり領域で最適化・強化学習を本格的にやる」ことは、当時は想像していなかったです。
言語系の技術も同じで、生成AI以前の自然言語処理に興味を持っていましたが、GPT-2〜3 あたりのタイミングで「これは本当にビジネス構造を変える」と感じ、早い段階からチームで取り組めたことは大きいと感じています。
創業時に播いた“タネ”はちゃんと残っていて、10年経ってようやく軸として収束してきている感覚です。もし創業5年目で同じ質問をされていたら、まったく違う答えになっていたと思います。

藤原さん:
上場については、創業当初は強くは意識していませんでした。
ただ、2020年前後から競合他社が大企業と資本提携をしたり、上場企業としてプレゼンスを獲得していく中で、「このまま小さな会社として提携もせず戦っていくことは難しい。より大きく成長する機会を作るべきではないか」という議論が社内で出てきました。
結果として、上場という判断は正しかったと感じています。組織としての成長に必要な基盤が整い、事業の選択肢も広がりました。

2. 転機の連続〜組織を形づくった意思決定と、揺るがない価値観〜

a. この10年間で「最大の賭け」だった意思決定は何だったのでしょうか?

椎橋さん:
振り返ると、会社としての方向を大きく決めたポイントが2つあります。
1つは、探索フェーズから抜け出して 「カスタムAI × SDロール」でいくと決め、組織として形にしていったことです。ここが、事業としての本当の意味での創業だったと感じています。
もう1つは 「上場を目指す」と決めたタイミングです。上場という中間ゴールをクリアにしたことで、会社として向かう方向が揃い、「ここに向かうぞ」という一体感が生まれました。
上場1期目は、上場企業としてまずは形を整えることが必要で、それは正直とても大変でした。ただ、今思えばこの意思決定は、Laboro.AI が次のフェーズに進むために必要なことだったと思っています。
そして今は、創業、上場を経た“第3の創業期” に入ろうとしている感覚があります。

藤原さん:
私は「大きな賭け」をしたというより、常にリスクとリターンを天秤にかけながら、堅実な意思決定をしてきたと思っています。ただ、その中でも特に大きかったのは、カスタムAIをいくつかある事業軸のひとつとして位置づけ直したタイミングですね。
それが結果として、Laboro.AI が10年続く軸になったのではないかと感じています。

b. 経営者として、創業から今まで「一貫して大切にしてきたこと」は何ですか?

椎橋さん:
何より大切にしてきたのは 「イノベーションを起こすパートナーであること」 です。
事業成長や利益創出だけを目的にしてしまうと、Laboro.AI の存在意義がなくなってしまう。イノベーションに挑戦し続けるという価値観を忘れた瞬間、組織が鈍ってしまうと感じています。
イノベーションは偶発的なものだとも言われます。だからこそ、「人為的に、再現性高くイノベーションを起こす」ということに価値があると考えています。これは最も難しく、最も市場価値のある挑戦です。個人が「イノベーションに挑戦できている」と思える状態を守りたい。その価値観に共感してくれる人が集まってくれることが、組織としての強さにつながると信じています。

藤原さん:
技術とビジネスのあいだを行き来するために、エンジニアとSDの関係を「役割分担する」のではなく “オーバーラップさせる” ことを大切にしてきました。SDだから技術を知らなくていい、エンジニアだからビジネスを考えなくていい、では価値が生まれません。両者の重なりが大きければ大きいほど、クライアントに提供できる価値が増える。
創業から一貫して、この“重なりを大きくする文化”を守ってきました。

c. クライアントから「Laboro.AIらしい価値」と言われるのは、どのような点でしょうか?

椎橋さん:
私は今、プロジェクトに深く入る機会は減っていますが、経営層と対話することは多いです。
よく言われるのは、「最初は代表2人を見て投資判断している」ということです。
ただし、実務のところはそうはいきません。経営者がどれだけ信頼してくれても、実際のプロジェクトを回すメンバーがとがっていなければ続かない。
初期のプロジェクトをご一緒した上で、「このチームならいける」と評価いただき、資本業務提携まで進んだケースもありました。特にLaboro.AI の価値を評価していただけたのは、“テクノロジーとビジネスをつなぐ” ところに独自性があったからだと思っています。SDとエンジニアが“事業の上流まで見えるチーム”として動けることが、他社にはない強みです。

3. Laboro.AIをLaboro.AIたらしめるもの〜独自価値の源泉〜

a. AI の潮流を踏まえて、今の Laboro.AI がつくれる“独自の価値”とは何でしょうか?

藤原さん:
私たちは、「世界一の LLM をつくる」といった基盤技術の競争を目指している会社ではありません。すでに存在する技術を、どう“事業価値に転換するか”に注力しています。
技術に強い研究者は日本にもたくさんいます。しかし、「技術をビジネスに変えるエンジニア」が圧倒的に足りていない。そこが Laboro.AIの強みであり、SDや機械学習エンジニアの役割です。

椎橋さん:
今の Laboro.AI のユニークさは、
① 強化学習を含む最適化
② 生成AI/エージェントAI
③ グループ会社CAGLAの知見を活かしたデータ構造化(グラフデータベース)
という3つの技術軸がバランスよく育ち、それらを組み合わせて“実用的な価値”に落とし込めている点です。
これは産業応用においてグローバルでも戦える組み合わせだと感じています。日本発であっても、この領域は十分に世界と戦える。その手応えが強まっている10年目です。

4. 次の10年へ〜仲間と描きたい未来と、今伝えたいこと〜

a. 次の10年を共に歩みたいのは、どんな方でしょうか?

藤原さん:
プロアクティブに挑戦できる方です。
会社の方向性と自分の志が重なる部分を見つけ出し、「これをやりたい」とベットできる人と働きたいです。“過度に保守的にならない”というのはとても大事だと思っています。

椎橋さん:
私も藤原さんと近いですが、私は特にカルチャーや価値観を大切にできる方に来ていただきたいと思っています。
AI が進化した先では、仕事そのものはAIが圧倒的に得意になります。だからこそ、“どんな価値観を持つ組織か” “カルチャーをどうつくるか”という、人間にしかできない部分がより重要になる。向こう見ずな挑戦ではなく、冷静だけれど本質的な挑戦ができる人。そういう人が集まれば、組織としてのユニークネスが磨かれていくと思います。

b. 次の10年で、どのようなチャレンジをしていきたいですか?

椎橋さん:
私は ビジネスのポートフォリオ化に挑戦したいと考えています。
現在では想像しきれない新しいビジネスモデルが、技術の進展によって成立する未来があると思っています。10年後、「Laboro.AIが裏側にいたのか」と言われるような社会変革やイノベーションを複数つくれたら最高です。

藤原さん:
これまでの Laboro.AIは試行錯誤しながら強化学習的に伸ばしてきた部分が強いと思います。
しかし次の10年は、やることを決め、それを大きくしていくフェーズに入ると感じています。各レイヤーがやるべきことを固め、それを一緒に実現する仲間を集めて進めていく。そうした世界観が、より大きなインパクトにつながると考えています。
未来リサーチというプロダクト領域やエージェントAI領域など、すでにいくつかのチャレンジは始まっています。ここからさらに、それらを「次の飛躍」につなげていきたいです。

c. 最後に、10周年を迎えた今、社会や未来の仲間に伝えたいメッセージをお願いします。

椎橋さん:
イノベーションに挑戦する価値観を大切にしてほしいと思っています。
現在の社員の多くが、この価値観に共感してくれていることをとても嬉しく感じています。私たちは、最適化・生成AI・データ構造化というユニークな武器を持っています。
そして、それらを使いこなし、社会に大きな変化を生む“ビッグアジェンダ”に挑戦できる環境もあります。この武器を使って挑戦したい方は、ぜひ飛び込んでほしいです。

藤原さん:
「チャレンジ」は、Laboro.AIのキーワードだと思います。
大変なことも多いですが、それ以上に大きな成長と社会へのインパクトをつくれる環境です。私たちと一緒に、次の10年を創っていきたいと思ってくださる方に、ぜひ仲間になっていただきたいです。

5. さいごに

創業からの10年は、探索と挑戦の連続でした。
そして、その一つひとつの積み重ねが、今の Laboro.AI の独自性を形づくっています。これまで私たちとともに歩んでくださったクライアントの皆さま、共に挑戦してきた仲間たち、そして支えてくださったすべての方々に、心より感謝申し上げます。
次の10年も、私たちは社会の複雑な課題に正面から向き合い、イノベーションの実現に挑み続けます。

もしこの記事を通じて、Laboro.AIの価値観や未来に共感してくださる方がいれば、ぜひ次の10年を一緒に創っていければ嬉しく思います!


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