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BLドラマと差別とトランプと

最近はBLドラマ花盛りで、ほとんどが午前1時頃の深夜枠であるけれど、私が若かりし頃、「あすなろ白書」というドラマでゲイが登場して驚いたことを思えば隔世の感がある(ちなみにゲイ役は西島秀俊でした。西島さん、実生活でも中々結婚されなかったのでもしかしたら本当に、とか思っていた時期もありましたが、結婚しちゃいましたね)。ただその頃のゲイはあくまで脇役であって、今の様にゲイのカップルが主役になるということはなかった。ここ10年くらいは「おっさんずラブ」や「きのう何食べた」がゴールデンの枠で放映されたものの、あくまでコメディの範疇であり、ラブストーリーとはちょっと違うものだと思う。

1990年から2000年代は、ゲイのドラマ自体がなかったので、ハワイに行った時に、確かホノルルのサウスキングストリートというところにゲイのビデオ(後半はDVD)を扱っている店があり帰りの空港で荷物開けられたらどうしようかと不安になりながら何本か買ったりしていた。ただそういうビデオというのは、いわゆる裏ビデオと呼ばれていたものと同様、ストーリーなど存在せず、ただひたすらやりまくる、みたいなものでストーリー展開を期待している私の期待にそうものは皆無だった。”やっているところ”を見たくないというわけではなかったけれど、ドラマとしては色々な心の葛藤があって、恋愛、そして結ばれるというのが観たいと思っていたのだ。結局1、2回早送りで観ただけでお蔵入りになった。
その後2019年にNHKで放送された「腐女子、うっかりゲイに告る」というのはそんなゲイの心の葛藤がよく描かれていて、観ながら何度か涙した。

逆にここ数年BLドラマが乱造されるようになり、特に日本の場合深夜枠で、売れる前の俳優が主役となり、はっきり言って”雑な”作りと内容のものも散見されているけれど、中にはしっかり作られたものもあると思う。最近でいうと『ひだまりが聴こえる」は主役の2人も含めてお気に入りのドラマだった。

そして知っての通り、BLドラマは日本だけでなく海外でもたくさん作られていて、個人的にはタイのドラマの出来が良いと思う。元々タイはゲイに対して寛容で、10年近く前に仕事で初めてバンコクに行った時、シナを作った男の子が色目を使いながら歩いていたのに驚いたのを覚えている。タイでは今年の1月に同性婚が正式に認められたそうだけれど、寧ろ「まだ認められていなかったんだ」と驚いた。そんなタイのBLドラマの中で私のおすすめは「I Told Sunset About You」(邦題 僕の愛を君の心で訳して)だ。書いたようにゲイには非常に寛容であると思われるタイでさえ主人公の少年は自分が女性でなく男性を好きになってしまったことに家族に対する後ろめたさを抱えながらストーリーが展開していく。最後はシーズン2で結ばれてハッピーエンドなんですけどね(すいません。まだ観てない方でネタバレになってしまったかもしれません)。ネットでタイのおすすめのタイのBLドラマの上位にはこの作品が出てこないのを見ると「なんで?」と思ってしまう。もっともそれ以外のドラマを全部観ているわけではないので何とも言えないこともあるけれど。

そんな世界の潮流の中にあって一部では歴史の巻き戻しの様なことも起きている。トランプは性別は男性と女性のみという大統領令を出し、それだけでなく長い時間がかかって築き上げてきた人種差別解消にも逆行するような政策をとっている。ワシントンの”Black Lives Matter”の道路表示を消さなければ連邦政府の交付金を停止すると脅しサインを消させたというのは呆れるしかない。
ところが日本においても、数々の差別発言を繰り返しその後も全く反省も撤回もしていない杉田水脈を次の参院選で自民党は公認することになった。歴史は行きつ戻りつしながら移り変わっていくのだろうとは思うが、あまりに戻りすぎだろ。

もちろんそういう理不尽が成り立つのは少なくない人間が(トランプの場合は少なくないどころかアメリカ人の半数?)支持しているからであり、この手の問題を解決するのはもしかして永遠に不可能なのではと思うこともある。現在進行形の兵庫県の知事の問題もそうなのだけれど、普通の感覚であれば、「何故この人を信じられるのだろう?」という気がするのだが、トランプに関しては日本においてさえ、「トランプはDSと戦う正義の人」とか「闇と戦う光の人」という人がYouTubeでも溢れていて、そこに「いいね」が何百、何千とついていて、「良い情報、ありがとうございます」という感じのコメントがされている「おいおい目を覚ませよ」みたいなコメントをしたら、どんな攻撃にあうかわからないので、黙って見過ごしているけれど。

この文を読んでいただける方はそんなに多くないので日頃の鬱憤を晴らすために好きなことを書かせていただきました。もちろん自分だけが正しいなどというおこがましいことを言うつもりはないのですが、自分が差別をしているかどうかはちょっと考えれば分かることで、トランプや杉田水脈を支持している人はちょっと立ち止まって考えてもらいたいですし、斎藤元彦のサポーターたちも目覚めていただけることを陰ながら願う今日この頃です。



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